近年は、パソコン業務やデスクワークの仕事が増えたことで、肩こりを慢性的に発症している人は多くいます。肩こりを感じると、なんだか行動意欲も失せるし、やる気も起きなくなって嫌になりますよね。
さらに肩こりが続くと、今度は頭痛を感じてくる場合があることを知っておきましょう。頭痛を解消しようと様々な方法を試しても、肩こりを解消しなければ頭痛も慢性的に発生してしまいます。
今回は、肩こりと頭痛についての記事を書いています。肩こりと頭痛を同時に感じている人や、一向に頭痛が引かないという人はぜひ読んでみてください。
肩こりと頭痛の関係について
肩こりと頭痛の関係について知っておきましょう。
・筋肉の硬化が原因
肩こりが頭痛を引き起こす仕組みは、コリによって筋肉が硬くなって血行不良になってしまうことが最もな原因だといえます。
筋肉が硬くなることで、肩周辺に血行不良が起きて血液が滞ってしまいがちになり、脳が血液不足になることが大きな原因と考えられています。
脳は血液が足りなくなると、痛みを指令として出すことで、血液不足を体に訴えているのです。長時間同じ姿勢での作業を行っているなどしていると、筋肉の凝りが引き起こりやすいので注意が必要です。
・肩こりによる頭痛の特徴
基本的に肩こりによる頭痛は、緊張型頭痛と呼ばれるものになります。特徴としては、ズキズキとした痛みではなく、ゆっくりと締め付ける感覚の痛みになります。短時間で治ることよりも鈍い痛みが長時間続くことが多いようです。
また痛みを感じる場所も頭の全体的に感じる場合が多く、一部分だけ痛むことは少ないといえます。
30分〜7日間程の期間での頭痛が発生します。痛みが毎日続く慢性緊張型頭痛と痛みの無いときと、痛み時を繰り返す反復性緊張型頭痛の二つにわけられます。
慢性的な肩凝りによる痛みが特徴なので繰り返し症状が発症しやすい事があります。身体的ストレスと、精神的ストレスとが重なることで発症する頭痛と考えられているため、その両方のストレスを軽減することが必要になります。
肩こりによる頭痛の解消方法
肩こりによる頭痛、緊張型頭痛の解消方法を紹介します。痛みが生じると、生活しづらく嫌な気分になるので、ぜひ試してみてください。
①冷やすのではなく、温める
頭痛の種類によって対応の仕方が違うので気をつけましょう。肩こりが原因の場合は緊張型頭痛になるので、温めるという対応が正解になります。
肩こりによって、脳が血液不足になっているので、血管が収縮しています。温めることで、血管が膨張して血行が促進されるので痛みが徐々に引いていきます。頭全体が締め付けるような痛みを感じている場合が多いので、後頭部を温めてあげるほうがより高い効果を得られるといえます。
冷やしてしまうと、血管はさらに収縮し痛みが増すか長引く可能性がります。入浴も効果的なので、お風呂に入ってしっかり体を温めましょう。
②温かいものを食べる
頭が痛くて食欲がない場合も多いかも知れませんが、温かいものを食べることで症状を緩和できる場合があります。
一時的に体の温度を上げることができ、体の血の巡りが活性化されることで、脳の血液不足を解消でき、症状が緩和します。特に生姜を含むものは、体温をじっくり上げてくれるので、より効果を得ることができるといえます。
食欲がどうしても無い場合は、温かい飲み物を飲むなどして体温を上げるように工夫しましょう。
③ツボを押す
緊張型頭痛に効果のあるツボを押すことで、頭痛を緩和できる場合があります。痛みを感じた時に押してみましょう。
・風池(ふうち)
後頭部の髪の生え際にある、出っ張った骨のくぼみにあります。頭痛を和らげるほか、肩こりや目の疲れに効果があり、肩こりの頭痛にはもってこいのツボです。
・太陽(たいよう)
こめかみと目尻の間に位置するツボです。目の疲れに効果があり、緊張型頭痛を緩和する効果があります。
・百会(ひゃくえ)
頭の真上と左右の耳を線で結んだところに位置するツボです。頭痛のほか自律神経を安定させる効果があります。
以上が緊張型頭痛に効果のあるツボです。定期的に押してみましょう。
④姿勢の改善
肩のこりは、姿勢が悪くなることによって引き起こっている可能性が考えられます。特にパソコンでの作業のときや、スマートフォンなどの使用を行っている時は、覗き込むように画面を見るため、姿勢が猫背になりがちになります。
猫背になると、頭の重みを首肩の筋肉のみで支えることになるので、筋肉が常に収縮している状態になり肩甲骨や首肩などが凝りやすくなります。
また、立っているときも同様に頭の重みで身体全身のバランスが崩れて腰痛や肩凝りなどの症状が起きやすくなります。
足の裏からのバランスや背骨の正しいカーブを意識して正常な姿勢での生活を心がけるようにしましょう。それにより内蔵や筋膜の位置も正常になり様々な症状の回復に繋がります。
⑤眼精疲労
目の周りには無数の血管と筋肉が集中しており、目を使いすぎると、この目の周辺の筋肉や血管が収縮し眼精疲労が起こります。眼精疲労が発生すると、その凝りは肩や首にまで波及しその結果頭痛などの症状に繋がっていきます。
近年仕事で必ず使わなければいけなくなった、パソコンやスマートフォンを使った仕事では、この様な症状が起きやすく、スマートフォン症候群などの言葉が生まれるくらい様々な症状を発生させます。
長時間パソコンやスマホを使用する場合は1時間に1回5分以上の休憩を挟むようにしましょう。この間に軽いストレッチや、体操や運動を挟むことで眼精疲労の症状を緩和させる事ができます。
また、ディスプレイの光度を下げたり、画面の位置を目の高さよりも下にすることで疲労を軽減できます。これらの対策、解消法を行って長時間パソコンでの業務による肩凝りに悩まされている人は凝りを軽減していきましょう。
肩こりが起きる原因
肩こりがどのような原因で起きてしまうのかを知りましょう。もしかすると、あなたの生活で行っていることが原因で、肩こりを知らず知らずのうちに発症させている可能性があります。
①同じ姿勢
パソコンを使った仕事なので、長時間同じ姿勢が続く場合は肩こりの原因になっている場合があります。
同じ姿勢のまま、筋肉を動かさないでいると、疲労物質である「乳酸」が徐々に溜まってきます。乳酸が溜まることによって、筋肉が硬化してしまい肩こりが起きてしまうのです。
一度肩こりが起きてしまうと、肩が動かしにくくなって、さらに乳酸が溜まってしまうという連鎖が起きてしまいます。そのため、最初は軽度の肩こりが徐々に積み重なって重たい症状になることが多くあります。
また、なで肩の人は肩こりになりやすいといわれています。日本人はなで肩の人が多く、デスクワークをしている人も多いため、知らず知らずのうちに肩こりになっている人が多いといえます。
同じ姿勢を続ける場合は、1時間に1回は椅子から立つなどして、体を動かすようにしましょう。
②ストレス
肩こりとはあまり関係ないように思われがちですが、ストレスと肩こりも密接な関係にあることを知っておきましょう。
ストレスを感じることで、ホルモンバランスが崩れることがあり、自律神経の乱れが生じる場合があります。人間は自律神経が安定していることで、興奮した体を落ち着かせたり、安定した精神状態を保つことができます。
しかし、自律神経が不安定な状態だと興奮した状態が続いてしまうことで、筋肉の緊張を緩めることができなくなり、肩こりが発生してしまうのです。
さらに、血行不良を発生させてしまう要因にもなるので、なかなか肩こりが治りません。それにストレスを感じてしまい、どんどん症状が悪化するという恐れもあります。
あまりストレスをためこないように心がけましょう。
③目の疲れ
目の疲れが、肩こりにつながる場合があります。近年は、スマートフォンの普及により、目の疲労により肩こりが発生してしまう人が多くいます。
目の疲れを「眼精疲労」と呼ぶことがあります。眼精疲労により、目が見えにくくなってしまい、前のめりの姿勢になってしまいがちになります。そうなると、肩に負担がかかってしまうので、肩こりが発生してしまうのです。
また、眼精疲労は、首付近の血行不良が生じてしまう場合があります。そうなると、筋肉の緊張状態がなかなか解けないので、肩こりを誘発してしまう可能性もあります。
目の疲れは、なかなか自覚することが難しく、知らず知らずのうちに眼精疲労が発症しているケースも少なくありません。目を使う時は休ませながら、あまり負担がかからないようにしましょう。
④体温が低い
体の基礎体温が低い人は、肩こりを発生させていまいがちです。
まず一つ目の理由として、新陳代謝が低下してしまっていることが大きな要因です。代謝が悪いために、血行不良が起きてしまいがちになり、肩にたまった疲労物質をうまく排出できないことが大きな原因です。
次に、寒さを感じやすいために体を丸めたり、肩をくすめてしまいがちになります。そうなることで、肩に負担をかけやすくなって、肩こりが発症するのです。
男性に比べて、女性の方が低体温が原因で肩こりを発症させています。低体温についての記事もあるので、気になる人は読んでみてください。
肩こりの改善方法
では、肩こりはどのようにすれば解消できるのかを紹介します。肩こりを治さないと頭痛も治りにくので、なるべく早く改善しましょう。
①運動を行う
肩こりを治したい場合は、運動をすることで症状を改善できる場合があります。
運動をすることで、筋肉の緊張状態を程よく和らげることができます。動かさないとどんどん硬くなっていく筋肉を刺激することが必要になります。
また、運動をすることで血行を良くすることができます。そうなると、新陳代謝も良くなるので、肩にたまった疲労物質も排出しやすくなり、治るのも早くなります。
さらに、普段から運動をしておけば肩こりになりにくい体を作り上げることができるので、肩こりが治った後も健康な状態で過ごせることができます。
②湯船につかる
肩こりを治したいのであれば、毎日シャワーだけぜ済ませずに、お湯に使って体を癒す必要があります。
まず一つ目の効果として、入浴することで、汗と共に体の様々な老廃物を排出することができるので、乳酸などの疲労物質を溜めないようにすることができます。肩の負担を減らすことになるので、肩こりを解消できるというわけです。
さらに血行を促進する効果もあるので、代謝の良い体をつくることができるので、肩こりの再発を防ぐという効果も得られます。
肩こりを治すための入浴方法として、まずぬるめのお湯に30分くらい浸かります。そうすることで、体の芯から温めることができるので、湯冷めしにくくなります。そのあと、熱めのシャワーで肩部分を刺激しましょう。肩の部分の血行を促進できます。
風呂からでた後は、すぐに髪を乾かして体温が低下するのを防ぎましょう。ここで体が冷えてしまうとマイナスの効果になる恐れがあります。
③食事により改善
やはり体を治すときは、食べ物から改善するのが一番ですよね。肩こりに効果的な成分は、筋肉疲労を取り除き、回復させる「ビタミンB1」血行を促進して症状を改善する効果のある「ビタミンE」になります。
ビタミンB1 豚肉・ベーコン・いくら・明太子etc
ビタミンE あん肝・モロヘイヤ・赤ピーマンetc
これたの食品をバランス良く食べましょう。また、塩分や糖分の多い食事は体に負担をかけることになるので、なるべく控えましょう。
他の頭痛の可能性
もしかすると、緊張型頭痛ではなく、他の頭痛が起きている可能性もあります。簡単に紹介するので、知っておきましょう。
・偏頭痛
痛みの特徴として、ズキズキとした痛みを感じます。一部が痛むことが多く、痛みも激しい場合があります。
血管が膨張することで三叉神経が圧迫されることが主な原因となっています。対処方法としては、冷やして安静にするという対応が正解になるので間違って温めないようにしましょう。
嗅覚や視覚や触覚などの感覚に敏感に脳が反応し、強い光を見たり、香水などの強い匂いを嗅ぐと痛みが強くなる傾向もあります。なるべくこれらの刺激から遠ざかって安静にするようにしましょう。
また、頭痛に伴い吐き気の症状を催す場合もあります。この場合は吐いてしまうことで胃のムカムカの症状が和らぎ、次第に痛みも回復する傾向があります。もし吐き気がある場合は吐いてしまったほうが楽になるのでしょう。
片頭痛の症状が出る前兆として視界がチカチカするなどの閃輝暗点(せんきあんてん)という予兆を感じる人も居るようです。
・群発頭痛
頭痛の中でも特に激しい痛みを感じるタイプの頭痛です。立っていられなくなる場合もあり、危険な頭痛だといえます。
こちらは病院へいくのうが一番の対応になります。無理をしないことも大切だといえます。
以上になります。詳しい症状や対応方法については、こちらの記事に書いておりますので一度読んでみてください。
・器質性頭痛
クモ膜下出血や脳腫瘍、髄膜炎などの病気の発症や、外傷で頭を強く打つなどの原因、または目や耳や鼻などの炎症から来る頭痛の事を器質性頭痛と言います。
この頭痛は、他のどの頭痛にも見られない違和感を感じる頭痛になります。頭痛の他に脳の真に違和感を感じる場合や、言語障害、手足の痺れ、歩行困難、意識が飛ぶほどの急激な激しい痛み、立ちくらみ、めまいなどの症状がある場合は、危険な病気により頭痛が発生している可能性があります。
この様な違和感を感じた際は速やかに病院での精密な検査を受けるか、行きつけの医師などに相談し治療しましょう。
まとめ
肩こりによる頭痛の解消方法
・温めて血行を促進する
・温かいものを食べて、体温をあげる
・ツボを押してみる
肩こりの原因
・同じ姿勢で長時間いるために、筋肉が硬化する
・ストレスにより自律神経が不安定である
・目の疲れにより血行不良が起きている
・低体温により肩に負担をかけている
肩こりの改善方法
・運動をして筋肉の緊張を和らげる
・入浴で新陳代謝を良くする
・食事により改善する
以上が今回の記事のまとめになります。
肩こりにより発症する頭痛は主に、緊張型頭痛だということですね。正しい対応をして頭痛を解消するようにしましょう。
また肩こりを治さないと、頭痛が慢性的に現れます。上記の原因となることを防いで、改善していく努力をしましょう。忙しい現代社会で肩こりを感じている人は多くいます。肩こりと向き合って、適切な対応をとりましょう!
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