ハネムーン症候群ってなに?症状や原因、治療方法を紹介!

ハネムーン症候群という、このハッピーな名前からどんな病気を思いつきますか?新婚旅行から帰りたくなくて体調を崩す、幸せすぎてハッピーストレスから気分が滅入る・・・どれも違います。

しかも、自分一人でも発症できます。これは橈骨神経麻痺を指す俗称なのです。腕枕でなりやすいので、この名前になりました。数時間で発症するわりに数か月の治療で完治できれば良い方という、これからの新婚家庭を暗くする症状でもあり、新郎に注意を促した名前でもあるのです。

ここでは、このハネムーン症候群について詳しくご説明しましょう。

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橈骨神経麻痺(下垂手)の症状

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主に二つの神経で症状を分けてご説明いたします。どちらか一つの症状ではなくて、両方一緒に出てくるケースがほとんどです。

手首が上がらない!

一番、特徴的なのが手首の角度です。軽症から重症までを5段階くらいに分けてみましょう。ここでは、あくまでも手首の角度に限定して調べますが、他の調べ方もたくさんあります。

まず、一番軽いとされているのが「少し指が浮き気味ではあるものの、ゲンコツができて手首を水平より上に上げられる」ものです。これをレベル1とします。次のレベル2は「ゲンコツした手首の角度が水平近くまで上げられる」ものです。レベル3からは中程度、少し深刻さが増します。「ゲンコツの握りが甘く、手首の角度も水平に至らない」というものです。こうなると生活に支障が出てきます。

更に重度化するとレベル4「ゲンコツができず、手首・指がわずかに動く程度」こうなると手の機能が損なわれます。一番、厳しいレベル5は「手首が垂れたまま、全く動かない」という症状です。橈骨神経麻痺は、動かないという運動神経麻痺だけでなく、しびれやだるさといった感覚神経の異常も発症します。日常生活への影響を考えるために分けてご説明します。

運動神経の症状

手首に力が入らなくなり、だらんと下に垂れたようにしかなりません。これが下垂手(かすいしゅ)と呼ばれる理由です。指を上に上げることも困難になり、握力は著しく低下します。指を開いたり、閉じたりということができなくなります。

ドアノブを持って右に回すという手首の動き、このひねりもできなくなります。こうなると手首は手の平を下にして、手の甲を上にするしかありません。

この限定と脱力から、多くの生活機能が損なわれます。ペンを持つ、字を書く、パソコンのキーボードをたたく、自動車・バイク・自転車の運転、仕事によっても様々な制限を受けます。作業、製造はもちろんですが、手は外から見えるので営業・接客業にも大きな悪影響を出してしまいます。

動けない状態が続くと、筋肉が低下して時間の経過と共に痩せてしまいます。この筋力低下がリハビリを困難にしてしまう理由の一つです。

感覚神経の症状

肘から手首にかけての痺れや、感覚の鈍さを訴えます。親指と人差し指の付け根にも、痺れと鈍い感覚があります。

肘から指先にかけてだるさがきつかったり、二の腕では圧迫カ所に痛みがきつかったりします。これは橈骨神経麻痺を発症した経緯によって個人差の大きなところです。

ただ動かないだけでも大きな苦痛なのに、痺れ、だるさ、痛みが追い打ちをかけます。症状がでてくる場所は、神経部位がはっきりしているので明確ですが、どれくらい痺れるか、だるいのか、痛みがあるのかについては人それぞれです。

この感覚神経異常が日常生活を更に苦痛なものにします。まず、苦痛な感覚のために安眠できません。常に絶えず発生する感覚なので食欲減退、集中力低下が起こります。

絶え間ない苦痛から逃れるために、アルコール量もタバコの喫煙量も増えてしまいます。橈骨神経の感覚神経症状から、様々なトラブルが発生する一例です。

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ハネムーン症候群の原因

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理由も発症に至る時間も、驚くほど簡単なものです。決して特別な状況ではありません。ハネムーン症候群の多くは、何気ない一人暮らしでも十分、起こりうることです。

末梢性の橈骨神経麻痺

橈骨神経麻痺の中で、この末梢性の麻痺こそがハネムーン症候群といわれるものです。まず、橈骨神経の場所ですが、腕の付け根から指の先まで伸びている神経です。

この神経の上を腕枕などで一定時間、圧迫し続けると痺れと麻痺が発生します。ハネムーンで新郎が新婦に腕枕をしてあげて発症するイメージで命名されました。

実際、新婦の頭がなくても条件を満たすと発症します。例えば、ベンチの背もたれに脇の下を挟み込むようにして長時間、過ごしたり。電車で座席のポールに腕を押し当てて眠ってしまったり。橈骨神経の根元をピンポイントで圧迫すると発症しやすいのです。

一番多いのは、飲酒後、自分で腕枕をして眠り込んだ後の発症です。一定時間といっても、そう長い時間とは限りません。1時間くらいの短時間でも軽い橈骨神経麻痺を発症して、数週間、辛い思いをする方もいます。一晩、圧迫してしまうと数か月、もっとかかる方もいれば完治に至らないケースも珍しくありません。

飲酒後の腕枕が危険な理由は、アルコールが入っていて深い眠りになっていることです。過度の圧迫で痛みが来ても気づきません。ただの居眠りなら気づく異変のサインを見逃してしまうのです。仮眠をするなら横向きにならず、仰向けの大の字でとることをお勧めします。

外傷性の橈骨神経麻痺

これは日常生活で発症するものではなく、何らかの外傷がきっかけで橈骨神経を圧迫、あるいは損傷して麻痺に至る症例をご説明しましょう。

事故などで上腕骨骨折をして、骨折の部位に橈骨神経が走っていれば、その橈骨神経は長く圧迫を内部で受けることになります。骨膜の損傷で内出血して腫れた場合、固定するためにプレートを当てます。そうして外部からも長時間、圧力を受けることになります。これによって橈骨神経麻痺を発症させてしまうケースもあります。

外部からの固定、という意味では肩関節の脱臼も大きな原因になります。肩関節を固定する方法が、上腕ごと身体に密着させる体幹ベルトを用いた時、締め方がきつく、締める時間が長いほど発症リスクが高まります。

肩関節を脱臼した際、上腕にも大きな衝撃を受けて打撲した場所によっても橈骨神経麻痺は発症します。圧迫でなく、衝撃による神経損傷が原因となります。

プレートを固定して上腕骨骨折を治療する以外に、もう一つ、気を付けたい治療法があります。それは髄内釘を橈骨神経付近に入れたり抜釘する処置の際、橈骨神経に触れて傷つけてしまうことです。

これは患者個人の問題ではなく医療者側の課題ですが、治療行為によって二次的に橈骨神経麻痺が発症してしまいかねないことは頭の片隅に置いてください。

上腕骨や肩関節などの患部治療を優先するあまり、後遺症として橈骨神経麻痺が出現することは避けなくてはなりません。もし、あまりに固定がきつい、期間が長いと思われたら遠慮なく医療従事者に申し出て配慮を促しましょう。

難治性の橈骨神経麻痺

これには2種類あります。症状の発症が急性と慢性の違いですが、原因不明ということだけは同じです。

急性の場合、特に思い当たる理由もないのに、日中いきなり橈骨神経麻痺を発症します。橈骨神経の部位を圧迫した覚えはありません。どうしてこうなったのか、分からないまま様子をみてしまって受診が遅れるケースが多いのです。何故かというと、あまりにも原因が思い当たらないので、そのうち無くなるだろうと様子をみてしまうのです。

それでもなかなか症状が無くならないし、辛くなって受診されるのですが先ずは内科をお勧めします。外部からの圧迫もないのに、神経麻痺が起こるのは危険だからです。

慢性の場合も理由は分からないのですが、自覚症状はじわじわと出てきた感じです。ここ最近、何だか手首も上がりにくいし、物も持ちにくいし、痺れもあるし・・・と思って様子を見てきたけど徐々に悪化してきたから受診した、というケースです。

この時点ですでに1ヵ月以上経過している場合が多いので、良い治療効果を期待しにくくなります。神経麻痺の治療は早期から取り組まないと、神経の覚醒につながらないので、おかしいな?と思われたら早めの受診を心がけてください。

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ハネムーン症候群の治療法

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症状によって治る経緯は様々です。発症の仕方にもよりますが、一番大切なのは早期発見、早期治療です。

何よりもスピード命

レベル1のように軽いものなら、自然に治ることもあります。レベル2あたりでしたら受診すれば早く改善できますが、対応が遅れると悪化することがあります。ビタミン剤を投与し、血行を改善してリハビリをすることで回復が見込めます。

レベル3の場合は患部の治療だけでは足りません。患部の動きをカバーするために、周囲の筋肉を相当、使います。投薬に物理療法、リハビリと周囲筋へのケアを必要とします。周囲筋のケアが重要なのは、患部の回復に時間がかかるからです。数か月単位の治療となるために患部を中心とした全身的な影響を予想しなくてはなりません。

専門医の受診

レベル1~3についても同じですが、レベル4、5に至っては専門の病院を探すべきです。同じような治療が続いて結果が出ないのであれば、そこにいてはいけません。

病院を変えて、適切な治療を受ける、これこそがスピードです。確かに、すぐに変化の出る症状ではないにしても、今、受診されているところが専門医でないのなら検討してみてください。

一日も早く、専門の治療を受けて神経を覚醒して、痺れも痛みもなく動ける手首を取り戻しましょう。

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まとめ

ハネムーン症候群、別の通称をサタデーナイト症候群とも言います。サタデーナイト症候群は休日の前夜、深酒をして腕枕して寝入ってしまう、そのために発症する橈骨神経麻痺を指します。

ハネムーンのように人生一度きりのリスクならまだしも、日常生活のちょっとした落とし穴で橈骨神経麻痺になるとは思いもよらないことです。もしかしたら?と思われたら早めに専門医を受診しましょう。

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