尋常性乾癬とは?症状、原因、治療方法を詳しく!

尋常性乾癬という病気をご存知でしょうか?皮膚にできた紅斑に、角質がフケのように付着し、ウロコのようにポロポロと剥がれ落ちる「乾癬」という病気の1種で、乾癬を患う約90%の人が「尋常性乾癬」だと言われています。

アトピー性皮膚炎と同じように、治療が難しく、完治する人もいれば、何十年も尋常性乾癬で苦しんでいる人もいるようです。

また、原因や治療法に関して、現代医療では西洋医学的なアプローチが、これまでメインとされていましたが、最近では色々な角度からの興味深い見解もあり、根本から完治を目指すためには、これらの様々な視点があるということを把握したうえで、原因や治療法を探っていく必要がありそうです。

そこで、ここでは、尋常性乾癬がどのような病気なのか、原因や治療法には、どのようなものが有効と考えられているのかを、多角的な視点でご紹介いたします。

スポンサーリンク

尋常性乾癬について

rash-356433_960_720

欧米では2~3%という高い有病率を持つこの病気は、日本では極めて珍しい病気とされていましたが、現在では日本人口の約0.1%が尋常性乾癬を患っていると言われており、年々、増加傾向にあります。

男女ともに発症しうる病気ですが、2:1の割合で男性に多く見られ、皮疹が慢性的に現れます。痛々しい患部の見た目のせいか、「人にうつるのではないか」と心配する人もいるようですが、これは細菌やウイルスによるものではないので、決して人にうつることはありません。

この点に関しては、尋常性乾癬を患った人の生活の質を保つためにも、周囲の人がよく理解しておく必要があると言えるでしょう。

尋常性乾癬の症状

皮膚に、境目が明確で盛り上がった紅斑(赤い皮疹)が出て、そこに白い皮膚の粉(角質)が付着した発疹が全身のいたる箇所に出てきます。初期は、まるでニキビのような小さな湿疹のように見えますが、それが次第に広がり、大きな病変になることも珍しくありません。

刺激を受けやすい箇所に発疹ができやすく、肘や膝、臀部、下腿神側、頭部などに出やすい傾向があります。発疹の大きさや形、数も人によって異なり、約50%の人はかゆみを伴うようです。

皮膚への摩擦などの刺激のほかに、扁桃炎や風邪などの感染症を患ったときや、大きなストレスがかかったとき、特殊な薬剤を服用あるいは塗布した際に発疹が出やすいとも言われています。

また、爪に症状が現れたり、関節炎を伴う「関節症性乾癬」や、発疹が全身に及ぶ「乾癬性紅皮症」、扁桃炎などの喉の病気の後に見られる「滴状乾癬」など、色々な症例があります。重度のものでは、「汎発性膿疱性乾癬」と呼ばれる、潮紅と膿疱が多発し、発熱と倦怠感を伴うものもあります。

尋常性乾癬の原因

実は、尋常性乾癬の原因は明確になっておらず、不明な点が多いのが現状です。しかし、原因になっている要素として、考えられる点はいくつかあるようです。

現在まで、診察や治療における考え方の大半を占めていた西洋医学の見解や、漢方薬を用いた東洋医学による考え方、また、新たな視点で栄養・代謝にフォーカスしたアプローチも最近では見られます。それぞれの見解を見てみましょう。

<西洋医学による見解>

明確な原因はわかっていないものの、遺伝的要因も関係していると言われています。乾癬になりやすい遺伝的要因に加え、不規則な生活や食生活の乱れ、あるいは肥満などの環境因子が重なることで発症するという見解が、現段階での主な原因であると考えられています。

<東洋医学による見解>

東洋医学、主に中医学による視点で尋常性乾癬を見ると、この病気は血液が熱を持っている「血熱」という状態であると考えられています。「風・寒・熱・湿・毒」という中医学ならではの考え方による“環境などの外因”と、本人が持っている体質(素体不足)やストレス(七情内傷)、食生活の乱れ(飲食不節)が原因であると考えます。

西洋医学と異なる点は「本人が持っている体質」を重点的に見ながら、治療を進めていくという点です。

また、注目すべきは、漢方の名医であった山本巌氏による、西洋医学と東洋医学を融合した見解です。

山本氏の提唱する漢方医学では、尋常性乾癬はターンオーバーの異常亢進によるものであるという西洋医学の考えをもとに、乾癬部分の表皮細胞の形成増加や、たんぱく体の合成、代謝の変化といった状態を、血液の粘度が高くなり、血流が悪くなる「瘀血」の状態であると判断します。

山本氏による、「病に対する正しい認識を持つ」という理念を元に提唱している、西洋と東洋の医学を合わせた多角的な見解による漢方医学は、これまでにも多くの患者を救ってきたと言われています。

<乾癬体内矯正療法による見解>

これは、尋常性のものを含む、乾癬においての新しい見解と言えるのではないでしょうか。従来の医学に基づくものではなく、人間の栄養状態や自律神経、ホルモンバランスと、皮膚や脳神経の働きを総合的に見ることで、乾癬を根本的に治療するための新たな考え方です。

乾癬体内矯正療法では、乾癬を「皮膚病」と捉えるのではなく、「栄養障害」と「代謝異常」であると考えます。

この考え方では、炭水化物に依存することによって引き起こされる「血糖調整不良」や「自律神経の乱れ」、あるいは、4種の体内必須栄養素(カロチノイド・アミノ酸・ビタミン・ミネラル)が欠乏することによって、「免疫・脳神経・内分泌のバランスが乱れること」が、代謝異常を起こす原因の一つであるという見方をしています。

乾癬を専門とする、新たな診断方法と治療法で、実際に多くの乾癬患者が改善しているという報告もあります。

スポンサーリンク

尋常性乾癬の治療法について

medic-563425_960_720

このように、治療が困難と言われている病気のためか、いろいろな見解があるのはここまであげたとおりです。

どのような病気の場合においても、病気を治す選択肢は医師が差し出すことはできますが、どれを選択するかに加え、選択後の回復力は本人によるものであることを踏まえたうえで、「病気は本人が治すものである」という認識を持っておくことが大切です。

それでは、それぞれどのように治療していくのか、見解ごとに尋常性乾癬の治療法について見ていきましょう。

西洋医学による治療法

西洋医学では、塗り薬による「外的療法」と、内服薬を服用する「内服療法」、PUVA療法やNB(ナローバンド)UVB療法いった「光線療法」、体内で炎症を起こす物質を阻害する「抗体療法」の4種類の治療法があり、各々症状によってこれらを組み合わせて治療を行います。

<外的療法>

外的療法では、主にステロイド外用薬と、ビタミンD3外用薬を用いられることが多く、それぞれ薬の特性が異なります。

ステロイド外用薬は、アンテベートやデクタン、デルモベート、ロコイドなど種類も様々で、効き目の強いものから優しいものまであり、症状によって処方されるものが異なります。しかし、副作用もあるため、医師の指示のもと、正しく塗布する必要があります。

一方、ビタミンD3外用薬は、ステロイドとは異なる働きをするもので、皮膚細胞の成長サイクルを整える作用をしますが、免疫反応を調整するまでには1ヶ月以上の期間を要します。ステロイド外用薬と併用して処方されるケースが多いようです。

いずれの場合においても、尋常性乾癬の治療のファーストステップでは、外的療法がメインとなります。

<内服療法>

内服薬にもいろいろな種類があり、尋常性乾癬の治療では、皮膚の角化を緩和する「ビタミンA誘導体」や、ヘルパーT細胞などを抑制する「免疫抑制剤」などが処方されます。

この他にも、症状がひどい場合には、内服用のステロイド剤を用いたり、扁桃炎などの感染症の場合においては、乾癬を悪化させる可能性があるため、抗生物質が処方されることもあります。しかし、抗生物質は、免疫抑制剤と一緒に服用することができないため、飲み合わせには十分注意が必要です。

かゆみを伴う場合には、抗ヒスタミン剤や抗アレルギー剤が処方されることもあります。

<光線療法>

光線療法は、病原細胞の自発死や、制御性T細胞の誘導作用によって、病変を改善する方法です。PUVA療法とNB-UVB療法の2種類がありますが、それぞれのリスクを踏まえたうえで、最近ではNB-UVB療法を行う医療機関が多いようです。

長波長紫外線を照射するPUVA療法の場合、薬を内服あるいは塗布しなければならず、照射後に遮光する必要性があることに加え、発がん性などのリスクも考えられますが、中波長紫外線を照射するNB-UVB療法では、薬の内服や塗布、遮光の必要性もなく、副作用などのリスクも少ないと言われています。

また、人によっても異なりますが、約6週間~12週間で症状の改善が見られるようです。

<抗体療法>

抗体療法では、炎症を起こすTNF-αと呼ばれる細胞を阻害する薬を服用するほかに、樹状細胞からヘルパーT細胞に作用して、炎症を引き起こすサイトカインを抑制する働きをする薬なども2011年に新たに承認されたようです。

しかしこれらは、16歳以上の成人を対象とした薬となっています。

東洋医学による治療法

東洋医学では、先にあげた「血熱」を改善するとともに、皮膚の乾燥を防ぎ、湿熱を取るなどの治療を目的とした漢方薬が処方されます。

清営顆粒(せいえいかりゅう)、黄連解毒湯(おうれんげどくとう)、冠元顆粒(かんげんかりゅう)、温清飲(うんせいいん)、当帰飲子(とうきいんし)、瀉火利湿(しゃかりしつ)などが、代表的な漢方薬としてあげられます。

また、西洋と東洋の医学を融合した漢方医学の名医である山本巌氏の考え方では、炎症による充血や紅斑に対するものと、増殖性の炎症によるもの、化膿性の炎症に対するものなど、それぞれの症状によって処方する漢方を合わせ、そのときの患者に必要な漢方薬を処方するようです。

乾癬体内矯正療法による治療法

乾癬体内矯正療法では、栄養面と精神面からの根本的なアプローチで治療します。食事療法や、乾癬治療に必要な栄養素を、高度の吸収率で摂取できるサプリメントなどを取り入れながら、乾癬患者が陥りやすい精神的ダメージのサポートや、ストレスに耐性をつけるための考え方といった心理的アプローチも同時に行うようです。

とくに、糖質過多になる食事を避け、乾癬では避けるようにと言われている動物性タンパク質を消化する酵素を積極的に摂るなど、栄養面での治療は大変心強いものであると言えるでしょう。

従来の医学による、「薬を服用することによるデメリット」に焦点を置き、対処療法ではなく、自らの治癒力を最大限に引き出すための治療が行われています。

スポンサーリンク

まとめ

いかがでしたでしょうか。完治が困難と言われており、肌を露出する季節には、周囲の目も気になる尋常性乾癬ですが、完治した人も多くいるようです。また、治療法についても、ここでご紹介したように、以前に比べても選択肢がかなり広がってきています。

ストレスや生活習慣・食生活の乱れを改善するのは、治療の基本とも言えますが、それらに加え、どの治療法で改善するのが自分に合っているのかを見極め、根気よく治療に励むことが、完治への道と言えるでしょう。

私たち自身に備わっている治癒力のスイッチがONになる治療法を、諦めずに探していきましょう。

スポンサーリンク

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする