ボーエン病って何?症状と原因、治療方法を知ろう!

こんな所にホクロがあったかな?と思ったり、赤くてかさかさする湿疹を見つけたときは、放置せずに観察してみましょう。ホクロや湿疹、かさぶたのようなものにかゆみを感じるときは要注意です。

最初はあまり気にならない程度でも、だんだんと我慢できないかゆみになることもあります。それでも、「たかがホクロ、かさぶたくらいで」と軽視ししてしまうと、深刻な病気のサインを見逃してしまうことにもなります。

このような症状は、皮膚の初期のがんであるボーエン病に見られるものです。かゆみを全く伴わない、ほくろや湿疹のような状態だけが続くこともあります。初期段階で発見、治療することが最も重要な病気なので、ボーエン病の症状や特徴について詳しくご紹介します。

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ボーエン病ってどんな病気?

ほくろ

「ボーエン病」という病気をご存知でしょうか?一般的にあまり聞き慣れない名前の病気ですが、放置しておくと死に至るかもしれない怖い病気でもあります。

そんなボーエン病も初期段階できちんと治療することで、完治できる可能性が高いといわれています。

ボーエン病とは

ボーエン病とは、皮膚の一番表側にある表皮の内部に生じる「がん」の一種です。繁殖が表皮の中だけに留まっている状態では、表皮内癌性病変(=ボーエン病)といわれます。しかし、これが真皮内にも染みわたって増殖してしまうと、ボーエンがんとなります。

ボーエン病の状態はいわゆる早期癌なので、早期発見であれば、通常、転移の心配もなく、手術で切除すれば完治が見込まれます。

皮膚のがんについて

皮膚は、表皮と真皮から成ります。真皮には血管や神経が通り、汗をかく汗腺、皮脂を分泌する脂腺、毛が生える毛包などが表皮部分にあります。表皮部分や真皮成分から悪性のできもの(=がん)が発生することがあります。

皮膚に生じるがんを皮膚がんといいます。表皮がん、皮膚付属器がん、表皮内がん、内臓がんの皮膚転移がんに分類されます。ボーエン病は表皮内がん、ボーエンがんは表皮がんの一種です。

そもそもがんとは?

「がん」はテレビなどメディアでもしょっちゅう聞く病名ですが、実はどのような病気なのか知らない人もいるのではないでしょうか?がんとは、体にできる悪性の腫瘍のことです。腫瘍には、上皮細胞からなる癌腫と、非上皮細胞からなる肉腫があります。簡単にいうと、上皮とは体の表面や体内の機関の表面、非上皮細胞は骨や筋肉といった内部組織です。

何かしらの原因により、臓器の細胞が止めどなく増えるようになり、周りの組織を壊していき他の部位への障害を発生させます。放置してしまうと、命を落とす恐れもある病気です。

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ボーエン病の症状と特徴

ボーエン病が悪化すると、ボーエンがんというより深刻ながんになってしまいます。がんの初期であるボーエン病のうちに、なるべく早く病気を発見し、治療することが何よりも重要です。ボーエン病を見分けるために症状と特徴を学びましょう。

紫外線

症状が現れる箇所

ボーエン病は、表皮内に生じる初期のがんなので、身体のいたるところにできる可能性があります。もともと病気や傷のある場所に起こることが多いといわれますが、これはボーエン病によるホクロやかさぶたなのか、前からあった傷などによるものなのか、わからないことも多いです。

手足や胸など、露出が多い部分にできやすいことも知られています。赤黒いシミのようなものが、徐々に大きくなるであればボーエン病の可能性を視野に入れるべきです。また、男女の生殖器である陰部に生じることもあります。

見た目の変化がある

ボーエン病は、外観に変化があるため何らかの異変には気付きやすい病気です。患部には円形、または楕円形の斑が生じます。表面は少し盛り上がり、ザラザラした状態で、色は赤茶色をしています。大きさは米粒大から手のひら大までさまざまです。皮膚のいたるところにできたり、見た目が湿疹と似ていることもあり、もともとアトピーやかぶれによる湿疹を起こしやすい人だと普段の症状と勘違いしてしまうこともあります。

湿疹ではないので、湿疹の薬を塗っても治ることはなく、少しずつ広がっていきます。皮膚科で処方されるステロイド薬を塗っても、治ることはありません。

症状の特徴

できものの部分にかゆみが出ることが多いですが、人によってはかゆみが全くないこともあります。逆に、我慢できないほどかゆくて、血が出るほどかいて厚いかさぶたを取ってしまう人もいます。

しかし、通常はかさぶたが取れて治る傷のはずが、ボーエン病では円状のほくろやシミのようなものが残り、形状も通常のほくろなどと異なります。じゅくじゅくした状態になったり、堤防状に盛り上がってしまうこともあります。悪臭を伴うこともあります。

放置しておくと、がん細胞が表皮の下にある真皮に侵入して有棘細胞がんと同じ状態になり(ボーエンがん)、こうなると転移の心配もでてきます。専門家の視診によって診断がつくこともありますが、他の皮膚病と鑑別することは必ずしも簡単ではありません。確定診断には組織学的検査が必要です。

中年以降に多い病気で、特に高齢者が目立ちます。年を取ると、自然なシミも増えるため、外観の変化に気づきにくいこともあります。普段から入浴の際など皮膚の状態を観察しておくと、異変があったときに早期に発見しやすくなります。

発症の原因は特定されていない

ボーエン病を発症させる、はっきりとした原因は未だ解明されていません。しかし、ボーエン病の多くが露出した表皮内に生じることから、日光照射による紫外線が関与していると考えられています。

その他にも、ヒトパピローマウィルスなどのウィルス感染、免疫機能の低下、慢性皮膚炎、ヒ素中毒なども原因ではないかと考えられています。現在も原因を解明するべく、各国で研究が行われています。

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ボーエン病の治療法と注意点

病院

ボーエン病の疑いがあったら、何科を受診すればいいの?という素朴な疑問から、手術の内容や注意点など気になる点を説明します。

皮膚科を受診

ボーエン病の症状が見られたときは、皮膚科を受診します。まず、皮膚科医が病変部分を目で見て診断します。肌トラブルの専門医でも、湿疹や乾癬などと判別が難しい場合もあり、視診のみでは判断できない場合もあります。その場合は、皮膚生検で病変部をさらに調べます。

局所麻酔をして、皮膚の一部を切り取り、がん細胞がないか顕微鏡で調べる検査をします。検査手術でも、もちろん麻酔は使いますし、縫合もします。2、3針の縫合をして、1週間後に結果を聞きに行くことになるケースが多いです。

初期のボーエン病の治療方法

早期であれば、病変を手術で切除することで完治するケースがほとんどです。切除する場合、病変辺縁から数㎜以上離して切除します。病変部分が小さければ。切除した傷口を直接縫い合わせて閉じることもあります。

しかし、病変が5㎝程度になると、切除した後の皮膚欠損が大きく、複雑な形の皮膚欠損となります。そのため、直接縫合することができない場合もあります。この場合、他の部分から皮膚を移植する植皮や、皮弁移植などを行い、皮膚の再生を促します。

切除する部分が小さい場合は局部麻酔で行えますが、切除する部分が大きい場合は全身麻酔で行う場合もあります。その際は、手術設備の充実した、大きな病院に転院しての手術が必要になることもあります。ほかのがんと異なり、初期のボーエン病の手術後は、抗がん剤投与や放射線治療を行うことはありません。

手術時の注意点

手術が不安だからといって、前夜にアルコールを飲んで寝てしまう人がいます。

これは、大変危険な行為なので、絶対にやめましょう。麻酔が効きにくくなるため、最悪の場合痛みに耐えながら手術を受けることになってしまうからです。痛みに耐えきれず大事な手術中に動いてしまうと、皮膚を傷めてしまうことにもつながります。

ボーエン病に限らず、手術を受ける前夜の飲酒は避けましょう。がんをお酒で消毒する、などふざけてしまう人もいますが、自分の体を守れるのは自分なので、大切にしてください。

発見が遅れた場合の治療方法

ボーエン病の発見と治療が遅れ、病気が進行してしまうと、真皮内にがんが浸潤します。そして、身体を蝕みだします。

この状態を早期皮膚がんであるボーエン病とは区別して、「ボーエンがん」と呼ぶこともあります。ボーエンがんになると、病変の切除、皮膚の再建だけでなく、転移に対する処置としてリンパ節を切除するリンパ節廓清も行うことがあります。また状態により、抗癌剤投与、レーザー焼灼、冷凍凝固療法などが行われることもあります。

皮膚の悪性腫瘍(皮膚がん)は、症状が目に見えるので早期発見は可能なのです。ボーエン病は早期に治療を開始すれば完治する可能性が高いです。しかし、実際には異変を感じても病院を受診せず、診断されたときにはすでにボーエンがんにまで進行した状態になっている人も少なくありません。

そのようなことにならないよう、皮膚におかしなできものがあると感じたときは、億劫がらずに皮膚科を受診しましょう。

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まとめ

早期発見、早期治療で完治が望めるボーエン病ですが、初期段階では湿疹と間違われることが多いのです。

ほくある湿疹だからと、初期の皮膚がんの一種であることに気づかず、放置してしまうこともあります。病気が進行するとボーエンがんとなり、治療が遅れると死に至る場合もあります。いくら完治する可能性が高いといっても、がんなのです。

湿疹と自己判断して薬を塗っているけれど一向に治らない、など少しでも違和感を感じた場合は、すぐに専門医を受診してください。早期であれば切除の痕も小さく目立ちませんし、転移の心配もありません。早期発見、早期治療を忘れないでください。

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