就職活動や転職活動をするにあたって、避けては通れないのが履歴書や職務経歴書の記入・作成ですよね。それらの書類の記入・作成では、どうしても履歴・経歴の内容や自己PR欄などに意識が集中しがちで、最も最初に記入すべき住所欄や連絡先欄への注意が散漫になりがちです。その結果として住所のふりがな(フリガナ)の記入漏れが発生するなど、意外とミスが発生しやすくミスに気付きにくいのが、履歴書における住所や連絡先の記入欄なのです。
実は、履歴書などの住所や連絡先の記入にあたっては、ふりがなのふり方など必ず押さえておくべき基本的なマナーやルールが存在します。そこで今回は、履歴書の作成にあたって注意が不足しがちな住所や連絡先の記入欄に関して、必ず押さえておくべき書き方のマナーやルールについて、ご紹介したいと思いますので参考にしていただければ幸いです。
履歴書における住所欄・連絡先欄の書き方のマナー
履歴書における住所欄や連絡先欄について、しっかりと正しく記入できていますか?履歴書作成にあたっては、どうしても履歴の内容・資格欄・自己PR欄などに意識が集中しがちで、最も最初に記入すべき住所欄や連絡先欄への注意が散漫になって、住所欄や連絡先欄の部分でミスが発生しやすい傾向があります。そこで、まずは履歴書における住所欄・連絡先欄の記入について、その基本ルールを再確認したいと思います。
大前提として丁寧かつ正確に書く
履歴書を記入するにあたっては、最初に記入する氏名や住所などから丁寧かつ正確な文字で記入することが大前提となります。
履歴書に記載する住所や連絡先は、企業側の採用活動において基本的に応募者の連絡先として把握されます。そして、企業によっては、採用活動に関わる書類(内定通知など)を郵送で送付しますし、内定・入社後に労務管理の基本情報として用いられることもあります。
ですから、このような先々のことも想定に入れた上で、履歴書における住所や連絡先の記入については、文字を楷書で丁寧かつ正確に書く必要があるのです。
現住所について
住所欄については、現住所を丁寧かつ正確に記入します。
郵便番号は、〒マークの右に続ける形で7桁の数字を記入します。常識とは思いますが、念のため触れておくと、郵便番号は「234-0001」というように3桁の数字と4桁の数字をハイフンで繋ぐ形で記入します。
そして、現住所は政令指定都市や東京23区のように大都市であっても、基本的に都道府県名を略することなく記入します。同様に、市区町村名から住居表示と建物名・部屋番号まで省略することなく記入するのがマナーです。
住居表示とは、いわゆる「2丁目3番4号」という住所の丁目・番地・住居番号のことであり、郵便物などでは「2-3-4」と略す場合がほとんどですが、履歴書では省略せず正確に記入する必要があります。
建物名と部屋番号も、郵便物などでは「2-3-4-502号室」という形で略されますが、履歴書の記入では「2丁目3番4号 内定マンション502号室」という形で、マンション名やアパート名も省略なしで記入しましょう。
電話番号・携帯電話・メールアドレス
電話番号・FAX番号・携帯電話・メールアドレスの記入欄についても、間違えることなく丁寧かつ正確に記入しましょう。
電話番号・FAX番号については、近年は固定電話を契約しない一人暮らしの学生や社会人も多いので、固定電話の契約がなければ記入しなくても問題ありません。逆に実家住まいの人は、実家の固定電話番号を記入しておくと、もし携帯電話がつながらない場合にも安心です。
連絡先について
市販の履歴書の多くに「連絡先」欄が設けられています。この連絡先欄については、原則として現住所以外に連絡を希望する場合に、その連絡先となる住所や電話番号を記入します。
この点、就職活動や転職活動をする当人が1人暮らしの場合、実家などを連絡先として記載することが考えられます。しかし、企業側が当人に連絡をつけられない場合、連絡先となっている家族も当人に連絡がつかないことがほとんどでしょう。
ですから、就職活動や転職活動においては、基本的に現住所と同じであることを示す「同上」と記入しておくのが最も無難だと思われます。実家住まいの人は、悩む必要なく「同上」と記入します。
履歴書における住所欄等のふりがなに関するマナー
このように履歴書における住所欄・連絡先欄の記入については、住所などを省略しないで記入するといった基本的な守るべきルールが存在します。とはいえ、このような基本ルールに気を付けていても、ちょっとしたミスが発生しやすいのが住所欄や連絡先欄です。そのちょっとしたミスとは、住所などに付記する「ふりがな」です。そこで、次は履歴書における住所欄等のふりがなに関するマナーについて、ご紹介したいと思います。
平仮名(ひらがな)と片仮名(かたかな)
履歴書における住所欄・連絡先欄の記入で、ふりがなを記入する場合は基本的に履歴書の記載・フォーマットに従います。つまり、「ふりがな」と記載があれば平仮名(ひらがな)で書き、「フリガナ」と記載があれば片仮名(カタカナ)で書きます。
この平仮名と片仮名の使い分けはビジネスマナーというよりも一般常識だと言えますが、意外とうっかりミスが多発するところでもあります。例えば、都道府県名などは平仮名でふりがなを記入しながら建物名になると片仮名で記入してしまったり、ふりがなは平仮名で書くべきものと思い込みから「フリガナ」とあるのに平仮名で記入してしまう、といったミスが良く見られますので注意しましょう。
ふりがなを記入する範囲
履歴書における住所欄・連絡先欄の記入にあたって、ふりがなを記入する範囲は基本的に住居表示や番地の前までです。
例えば、住所が「東京都〇〇市△△2丁目3番4号」である場合、ふりがなは「とうきょうと まるまるし さんかくさんかく」と表記します。都道府県名・市区町村名・町名の間は、読みやすいようにスペースを入れると良いでしょう。このような配慮の有無だけでも、企業側の採用担当者に与える印象は異なってきます。
そして、アラビア数字や「丁目・番・号」については、ふりがなを記入する必要はありません。というのも、数字や「丁目・番・号」については読み間違える可能性が非常に低いからです。
また、マンション名やアパート名などの建物名に漢字が入る場合は、その建物名の漢字部分にもふりがなを付記します。建物名が平仮名や片仮名のみの場合は、ふりがなを記入する必要は無いでしょう。
ちなみに、「東京都あきる野市」や「北海道虻田郡ニセコ町」などのように市区町村名などに平仮名や片仮名が含まれる場合でも、ふりがなは原則通りに住居表示の前まで記入したほうが良いでしょう。
その他の住所欄・連絡先欄にまつわる疑問・知識について
ここまで説明してきた内容で、基本的には住所欄・連絡先欄については問題なく記入できるものと思います。最後に住所欄・連絡先欄にまつわる細かな疑問や知識について、ご紹介したいと思います。
「〇〇方」とは?
市販の履歴書の中には、住所欄に「〇〇方」と記載のあるものが販売されています。この「〇〇方」とは、いわゆる下宿をしている人が記入すべき欄ですので、実家住まいや一人暮らしをしている人には関係ありません。ですから、実家住まいや一人暮らしの人は、空欄にしておいて問題ありません。
一方で、近年少なくなったとはいえ、親戚宅などに下宿をしている人もいるでしょう。その場合は、履歴書の現住所に下宿先である親戚宅などの住所を記入し、「〇〇方」の〇〇に下宿先住居の所有者の名字を記入します。例えば、就職活動をしている山本さんが親戚の鈴木さん宅に下宿している場合、現住所として鈴木さん宅の住所を記入した後で「鈴木方」と記入するわけです。
書き間違った際の対応は?
履歴書の住所欄・連絡先欄の記入の途中、ボールペンなどで文字を書き間違った際は基本的に新たな用紙で最初から書き直すのがマナーです。
そもそも自分が就職あるいは転職したいと考えて応募する相手企業に対して、間違った文字を修正液や二重線で訂正した書類を提出するということは、相手企業の採用担当者からすると志望度が低いものと思わざるを得ません。選考を受ける立場であるのに、そのような対応はあり得ないわけです。
ですから、履歴書の住所欄・連絡先欄に限らず、履歴書作成にあたって書き間違った場合は、別の用紙で最初から書き直す必要があるのです。
転職仲介サイト等への登録
近年、就職活動や転職活動では、デジタル化が進んでいます。特に転職仲介サイトや転職エージェントのサイトでは、転職希望者の登録において履歴書・職務経歴書の入力が求められます。
そして、このようなサイトのデータ入力方法は、基本的に履歴書や職務経歴書の書き方に準じることがほとんどです。入力フォームや入力項目は非常に分かりやすくなっており、入力作業自体も簡単です。住所やふりがななどは、郵便番号を入力すると途中まで自動入力されるケースもあります。
まとめ
いかがでしたか?履歴書の作成にあたって注意が不足しがちな住所や連絡先の記入欄に関して、必ず押さえておくべき書き方のマナーやルールについて説明してみましたが、ご理解いただけたでしょうか?
就職活動や転職活動の中で避けては通れない履歴書の記入・作成において、ともすると軽視されがちなのが住所欄・連絡先欄です。そして、軽視されることによって住所のふりがな(フリガナ)の記入漏れが発生するなど、履歴書における住所や連絡先の記入欄は意外とミスが発生しやすくミスに気付きにくいものなのです。
とはいえ、本記事でご紹介したような基本的なポイントやマナーに注意をすれば、なんら心配することはありません。しっかりと履歴書を作成することによって、ぜひとも内定を勝ち取れるように頑張ってください。最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
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