「ございますでしょうか 」は間違った敬語!正しい使い方を知ろう!

日常会話の中ではあまり必要性が感じられないかもしれませんが、ビジネスシーンに欠かせないものとして敬語や丁寧語があります。こうした言葉は普段使い慣れていないと、とっさの時に正しく使うことができず、恥をかいてしまうことにもつながります。冠婚葬祭や仕事先に出向く時、正しい言葉遣いができないと、社会人としてなっていないというレッテルを貼られてしまいます。

でも、実は正しく使えているつもりで勘違い、ということもあります。そこで今回は比較的使用頻度の高い「ございますでしょうか」という言葉についてご紹介します。正しい使い方ができているかどうか確認し、ビジネスマナーと同時にビジネススキルも高めましょう。

ビジネスにおける敬語の必要性

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日本語には敬語というものがありますが、敬語の中にも尊敬語や丁寧語、謙譲語があります。尊敬語というのは相手を敬う言い方、謙譲語は自分をへりくだる言い方ですね。

大切なビジネス敬語

こうした言葉はメールや電話などで日常的に使うことが多いですから、きちんと理解しておくことが大切です。特にコールセンターで働く人は電話対応が主な業務ですから、お客様とのやりとりがメインになります。正しい言葉遣いができないだけでもクレームに繋がりますから敬語を抑えておくことは大きなポイントになるでしょう。

また、営業担当者なら取引先との電話やメール連絡が多くなりますし、名前を聞いたり電話番号を聞いたり、時間調整を依頼したりと、多くのやりとりが発生します。電話口でのやりとりは声やビジネスマナーで印象が決まってしまいますから非常に重要です。

社内でも必要な敬語

社外取引先とのやりとりだけでなく、社内でも敬語は必須です。たとえば上司に指示を仰ぐとき、上役に情報共有する時など、目上の人とのやりとりに敬語は欠かせません。

正しい敬語表現を理解し、敬語フレーズをたくさん知っておくことは、円滑に仕事をする上で非常に大切ですから、しっかりと身につけておきましょう。

「ございますでしょうか」の意味

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そもそも「ございますでしょうか」には、「ある」という意味の「ございます」と「だろうか」という疑問を意味する言葉「でしょうか」が含まれています。

平たく言えば「あるだろうか」というような意味なのです。それを丁寧に言うと「ございますでしょうか」になるというわけですね。

「ございますでしょうか」は二重敬語

丁寧なイメージが強いため、ビジネスシーンでも使われる場面の多い「ございますでしょうか」という言葉ですが、「ございます」「でしょうか」という言葉が入っていることが分かります。これはつまり、二重敬語というもので、日本語として正しくない言葉であることが分かりますね。

二重敬語とは「おっしゃられる」のように敬語が2つ重なっていることによって、かえって正しくない言葉になっているものを指します。「おっしゃられる」の場合、「言う」の尊敬語の「おっしゃる」と「する」の尊敬語「~れる」という言葉がくっついているので正しくありません。丁寧に話そうとしてついつい使ってしまいがちな間違った尊敬語なのです。

同じく「ございますでしょうか」も、「あります」を丁寧に言おうとしすぎて「ございます」「でしょうか」と二重敬語になってしまっているわけですね。ビジネスの場では正しい言葉を知らないと恥をかいたり、仕事の評価に悪影響を与えたりすることもあります。きちんと正しい言葉を使えるように知識を深めておくことが大切です。

「ございますでしょうか」の正しい言い方は?

このように、「ございますでしょうか」は日本語として間違っています。敬語というのは普段から使い慣れていないと、とっさに間違った言葉使いをしてしまうことあります。

相手を敬う言葉が敬語ですが、使う場面もきちんとした場面が多いでしょう。だからこそ、間違った使い方をすると社会人としてなっていないと思われてしまうこともあります。正しい使い方を身につけておきましょう。

正しくは「ございますか」

では、「ございますでしょうか」と言いたい時には、どのような言い換えするのが正解なのでしょうか。答えは「ございますか」「ありますか」です。「ございますでしょうか」も「ありますでしょうか」も二重敬語になってしまうのでNGで、単純に「ある」の尊敬語である「ございますか」「ありますか」と言い換えればよいのです。とても簡単ですね。

「ありますでしょうか」との違い

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先ほど軽く触れた「ありますでしょうか」ですが、これも意味としては「ございますでしょうか」と同等です。「ある」を丁寧に言っているだけなので「~はありますか」というような意味になります。

ただし、「あります」「でしょうか」で二重敬語になっているので「ありますでしょうか」はNGです。二重敬語は丁寧すぎて正しくない上に相手に失礼ですし、不快感を与えることもありますので使わないようにしましょう。

「おありでしょうか」も間違い

「ありますか」を丁寧に言い換えた言葉に「おありでしょうか」がありますが、こちらも敬語としては間違っています。

「ある」を尊敬語にしたものが「おあり」ですから、丁寧語である「でしょうか」を付けると二重敬語になってしまいます。言い換えるなら「あるでしょうか」で十分ですから、注意しましょう。

間違えやすい敬語ランキング

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このように、敬語は日常生活でよく使われるものでありながら、二重敬語になってしまい、かえって間違った言い方や失礼な言い回しになってしまうことが少なくありません。そこで、間違えやすい敬語をランキング形式でご紹介しましょう。

間違えないように、参考にしてみてくださいね。なお、このランキングは、「ぐっじょぶ!」にて行われた敬語に関するアンケート結果を基にしています。気になる人はサイトをチェックしてみてくださいね。

ご持参ください

不名誉な一位を獲得した敬語は「ご持参ください」です。「資料をご持参ください」のような形でうっかり使ってしまいがちですが、「持参」というのは謙譲語ですので、相手に対して使うと失礼になってしまいます。使う場合には「お持ちください」「お持ちになってください」と言い換えるようにしましょう。

お召し上がりください

食事のシーンでよく使う言葉ですが、これも間違いです。正しくは「召し上がってください」ですね。「召し上がる」という言葉自体が尊敬語であるため、「お召し上がる」にすると二重敬語になり、間違った敬語になってしまうのです。とは言え、間違いの多い敬語ですから、うっかり使ってしまいがちですね。

とんでもございません

自分を謙遜したい時に思わず使ってしまうフレーズです。「とんでもございません」がなぜ間違っているかと言うと、「とんでもない」という一つの言葉だからです。「とんでもない」の「ない」だけを丁寧にして、「とんでもございません」とすることはできません。使うのであれば「とんでもないことでございます」「とんでもないです」にするようにしましょう。

お休みをいただく

先方から連絡があった時、顧客から問い合わせがあった時などに担当者が不在だった場合に使われる言葉です。「あいにくお休みをいただいております」のように使うことが多いですが、社員に休みを与えるのは会社であり、社外の人に対して「いただく」と使うことで、自社に対して尊敬語を使っていることになるためNGです。正しい言い換えとしては「休みをとっております」がよいでしょう。

~様でございますね

相手の名前を確認する時に使ってしまいがちなNG敬語です。なぜNGかと言うと、「ございます」という丁寧語は自分に対して使うものだからです。相手に使う場合には、「いらっしゃいますね」にするのが正解ですから、「○○様でいらっしゃいますね」と使うようにしましょう。「ございます」と「いらっしゃいます」も使い分けの難しい言葉ですが、自分側に使うもの、相手に対して使うものと意識しておくと間違えにくくなりますよ。

「おられますか」は間違い

これはランキングとして下位ですが、相手に対して使う言葉なので一緒にご紹介しておきます。「○○様はいますか?」という意味で使われる「○○様はおられますか?」ですが「おる」というのはへりくだった言い方である謙譲語なので、相手に使うのは失礼です。相手に確認したい場合には「○○様でいらっしゃいますか」としましょう。

ここまで、間違えやすい敬語を上位からご紹介してきましたが、他にもいくつもあります。「あるある」と納得してしまうものも多いと思いますので、ぜひしっかりとチェックして、正しい言い回しを身につけましょう。

間違えやすい【ビジネス敬語】ランキング! – あなたは正しく使えてますか?

まとめ

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いかがだったでしょうか?ここまで、数ある敬語の中でもよく使う「ございますでしょうか」についてご紹介してきました。日常的に使うことの多い言葉だけに、間違った使い方をしていると非常に恥ずかしい思いをすることになります。

また、丁寧にしているつもりで、実は相手に不快な思いをさせてしまっているかもしれません。敬語の使い方というのは、仕事をする上で知っておかなくてはならないものですし、取引先や目上の人に嫌な思いをさせたり、自分の評価を下げてしまったりしないためにも、正しい知識をつけておくことが大切です。

大人になると間違った言葉遣いをしていても、子供のころのようには注意してもらえません。知らな内に評価を下げてしまって損をしないためにも、自分で自分の言葉遣いを振り返り、自主的に学んでおくことが欠かせません。世の中には、間違った認識で広まっている敬語がたくさんあります。これを機に、正しい使い方を改めて認識し直しましょう。正しく美しい日本語を使いこなせる、素敵なビジネスマンになりたいものですね。

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