血糖値を下げる方法について!運動や食べ物が有効な理由は?

健康診断などで血糖値が高いですねといわれたことはありませんか?または身内に糖尿病患者がいて、血糖値を下げる努力をしているなど聞いたことはありませんか?

血糖値は高くなりすぎると身体に不調をきたしたり、疾患に罹る可能性もでてきます。血糖値や高くなった血糖値を下げる方法についてまとめてみました。

血糖値ってなんでしょう?

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血糖値とは、血液中にあるブドウ糖の量を表す数値です。

通常食事をすると、消化の過程で糖質になった栄養分は、血液と一緒に全身に送られ、必要な箇所にエネルギーとして使われます。血糖値が高くなると、インスリンという物質が出て、肝臓や筋肉に貯蔵され、さらに脂肪にも蓄積されます。

反対に血糖値が低くなると、グルカゴンなどの成分が糖質を今まで貯蔵していたところから持ち出し、血液中に戻し、血糖値が常に一定になるように働いています。

血糖値には、基準になる正常値と、食後の血糖値、空腹時の血糖値などの基準があります。

①普段の血糖値 200mg/dl以上

普段の生活の中で、食事などと関係なく計った血糖の値です。この血糖値が200mg/dl以上であると、糖尿病の可能性がでてきます。

②空腹時血糖値 126mg/dl以上

空腹時血糖値とは、食事を9時間の間避けた後に計った血糖の値です。このときの血糖値が126mg/dl以上であると糖尿病の可能性がでてきます。

③食後血糖値 200mg/dl以上

75gOGTT2時間値ともいわれています。75グラムのブドウ糖を摂取した状態で計る血糖値です。この血糖値が200mg/dl以上だとやはり糖尿病の可能性がでてきます。

④ヘモグロビンA1c(Hba1c)6.5%以上

HbA1cとは、血液中のヘモグロビンとブドウ糖がくっついたタンパク質を指します。このタンパク質はくっついてから120日は離れないことが分かっているので、HbA1cの数値を調べることで、1ヶ月から多くて2ヶ月前までの平均の血糖値を知ることができます。

このことは、検査日に血糖値が正常値であったとしても、1ヶ月、2ヶ月前までは血糖値が高かった状態を知ることができ、長期的な視野で健康状態などを予測できる大切な要素です。

血糖値が上がるとなぜいけないのでしょう?

ではなぜ血糖値が高いといけないのでしょう?血糖値が高くなると、身体は血液中に過剰になった糖質をさまざまなところに貯蔵し、脂肪として蓄えようとします。

しかしそれ以上に過剰になると、尿と一緒に糖質を体外に排出使用とします。そのような状態になると、身体にもさまざまな不調が現れてきます。

  • のどが渇く
  • 排尿の量が増える、またはトイレに行く回数が増える
  • 疲れやすい、全身が常にだるく感じる
  • 手足の先が冷えるようになる。

このような症状が出始めたら、血糖値が高くなっているサインと思ってよいでしょう。

また血糖値が高くなる状態が続くと糖尿病になるほか、さまざまな疾患にかかる可能性がでてきます。高血糖については、高血糖の症状について!原因や対処方法も紹介!を参考にしてください。

疾患の可能性

医療

血糖値が高くなると糖尿病のほか、このような疾患に罹る可能性も出てくるので、健康のために血糖値は普段から気にかけておくとよいでしょう。

  • 糖尿病
  • 脂肪肝
  • 高血圧
  • 高脂血症
  • 白内障
  • 脂質異常症
  • 心筋梗塞
  • 動脈硬化

血糖値が上がる原因、生活習慣

血糖値が上がる原因について紹介します。

食事

  • 炭水化物や甘いもの、糖質の多いアルコールがすき。
  • 外食が多く、単品で高カロリーな食事をすることが多い
  • 食事の時間が不規則でいつも満腹まで食べる

このような食事の習慣がある人は、高血糖になりやすいです。血糖値を必要以上にあげないために、規則正しく、栄養バランスよく、腹八分目程度を目安に食事をする習慣をつけましょう。

身体

  • メタボ体型、特にお腹周りの脂肪がある。
  • 手足にしびれが起こることがある

肥満は血糖値を下げるホルモンであるインスリンの機能を邪魔することが分かっています。そのため、肥満にならないことが重要です。

さらに血糖値が高いと、血流が悪くなるので、身体の末端部分、手足の先が冷えたりすることがあります。これらの症状は糖尿病の初期症状でもあるので、日頃から注意してみるとよいでしょう。

運動不足

運動不足は筋肉の減少につながります。筋肉が減少すると、代謝も下がるので、ますます脂肪が付きやすくなります。

また摂取したブドウ糖も消費されなくなるので、血糖値も上がりやすくなります。

ストレス

人間関係や仕事でのストレスを感じることが多い人に血糖値が高くなる傾向があります。

過剰なストレスは交感神経が活発になる状態を作り出します。そのような緊張状態は、血糖値を下げるインスリンの分泌を抑えてしまい、血糖値が上がりやすくなるのです。

遺伝的要素

両親や兄弟などに糖尿病患者がいると血糖値もあがりやすくなります。糖尿病自体は遺伝性の疾患ではありません、

しかし、血糖値が上がりやすい、インスリンの働きが低下しやすいなどの体質は遺伝する可能性があります。また、生活習慣や食生活など環境が同じだとより発症しやすいといえるでしょう。

血糖値を下げる方法

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では、上がってしまった血糖値を下げるには、どうしたらよいのでしょうか?

食事法

まず最初に出来ることは、食事です。食事内容そのものや食事の仕方によっても、血糖値を抑えることが可能です。

①食事の際には、よく噛む。

一口食べ物を含む毎に30回程度噛むようにするとよいでしょう。早食いはインスリンの分泌が間に合わず、血糖値を急激に上げてしまいます。

ゆっくりと咀嚼することで急激な血糖値の上昇を抑えることができます。

②野菜などの食物繊維から食べる。

食事の最初から糖質の多い食事は急激な血糖値上昇につながります。緩やかに血糖値をあげるためにも、吸収の緩やかな食物繊維から食べるようにしましょう。

最近ではベジタブルファーストという言葉もよく聞くようになりました。

③炭水化物を控えめにする

炭水化物は糖化が早く血糖値を早く上げてしまいます。そのため、炭水化物の摂取を控えめにすると血糖値の急激な症状を抑えることができ、良いとされています。

最近では炭水化物を絶ってダイエットするのも流行りましたが、完全に炭水化物を絶ってダイエットをすることは身体の必要なエネルギー不足にもなりかねませんので、適度な摂取を心がけましょう。

④調味料の活用

オリーブオイルや酢などは血糖値の上昇を抑える調味料としても知られています。このような調味料を上手に使ってみましょう。

GI値

GI値というのを知っていますか?

グリセリック・インデックスといい、食品を摂取してから、体内で糖質に変化し、血糖値が上がるまでの速さを表したものです。

GI値の低い食品は血糖値の上昇が遅くなります。そのため、血糖値の高い人は、このGI値の低い食品の摂取が推奨されています。

それに低GI値食品は吸収が遅いため、腹持ちがよいので、最近ではこのようなGI値の低い食品を積極的に摂るダイエットを低インシュリンダイエットなどといわれています。

GI値が高い食べ物と低い食べ物

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GI値の高い食材と低い食材を見てみましょう。

・GI値の高い食材

お米・パン・ラーメン・そうめんなど主食になるものが高い値であることが多いです。さらに野菜でもジャガイモやにんじん、とうもろこしや長いもや山芋などのイモ類。栗なども。さらにジャムやアイスクリームなども控えると良いでしょう。

・GI値の低い食材

主食でも、玄米やオートミール、全粒粉など精製されてないものはGI値が低いです。それにほうれん草やもやし、キノコ類などの野菜は食物繊維も多く、GI値も低くオススメです。

さらに果物でもバナナやイチゴ杏、パパイヤなどはGI値も低く食物繊維もあるので、甘みが欲しいときにはよいでしょう。果物はジュースにすると濾して食物繊維が失われてしまうことがあります。そのまま摂取するようにしましょう。

注意したいのは、食物繊維の多いGI値が低い食品は、胃の調子が悪いときに多く摂取すると、体調を崩す可能性があります。さまざまな食品をバランスよく摂取することが大切です。

さらにインスリンの働きをよくするためにミネラルを十分に摂取しましょう。血糖値の高い人はミネラルが不足しているといわれています。亜鉛やタウリン、マグネシウム、またフコイダンなどの海草に含まれる成分はコレステロールを下げる働きもします。

さらにブルーベリーに含まれるアントシアニンなどの成分は、糖の吸収を抑える働きもあり、血糖値を下げるにはよい食べ物です。このように、GI値の低い食品を摂るほかにも、ミネラルを十分に摂取することでインスリンがきちんと働いてくれます。

GI食品については、低gi食品って?種類や成分、調理方法について!の記事を読んでおきましょう。

運動法

血糖値を下げるには、運動をすることも必要です。一時的なものでなく、習慣にすると良いでしょう。

ただし、過度な運動は血圧の上昇や筋肉への負荷もかかりますので、自分に合った適度な運動を心がけましょう。さらに食後すぐの運動もやめましょう。食後は消化活動にエネルギーが費やされるので、その間に運動をすると身体への負担が大きくなります。

また起床後すぐの運動も水分補給に気をつけましょう。起床後は身体が水分不足になっているので、そのまま運動するとドロドロ血のままでさらに汗をかき、心筋梗塞などの疾患のリスクが高くなります。

運動の程度もウォーキングやジョギングなどの軽い有酸素運動が良いでしょう。脂肪燃焼効果と持続性の運動で、血液中の糖質がエネルギーに変換されやすくなります。もし足腰の関節などに不具合がある人は、水中ウォーキングやエアロバイクなどをオススメします。

一日30分程度の運動で十分効果が現れるといわれています。運動はあくまでも血液中の糖質をエネルギーとして使うためのものです。無理せずに継続することが血糖値を下げるために必要です。

まとめ

いかがでしたか?血糖値をさげるためには、日頃からの食生活や生活習慣、さらに運動習慣が必要だということがわかりました。無理をせず、継続して続けることで血糖値が安定し、疾患のリスクも減ってきます。

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