下腹部痛と腰痛が同時に現れる病気とは?対処方法も紹介!

腹痛や腰痛は日常でよく感じることもある痛みですが、下腹部と腰に同時に痛みを感じたことはありますか?

下腹部痛はたいていの場合臓器の病気によるもので、腰痛は骨や関節が関係していることが多いのですが、下腹部と腰の痛みが別々の病気からではなく、一つの病気から起こっている場合もあるのです。

ここでは、下腹部痛と腰痛が同時に起こるときに考えられる病気についてご紹介します。

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胃潰瘍・十二指腸潰瘍

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胃から分泌される胃液の中の胃酸やペプシンなどが、胃や十二指腸の内側の粘膜を消化してしまい、粘膜の組織を損傷してしまう病気です。胃潰瘍と十二指腸潰瘍は、潰瘍(かいよう)のできる部分が違うだけで本質的には同じものとされています。

現れる症状

症状には、腹痛(特にみぞおちあたりが痛くなります)、胸焼け、げっぷ、吐き気、胃の不快感、嘔吐などがあります。腹痛は空腹時に痛みを感じることが多く、食事をすると痛みが軽くなるのが特徴です。潰瘍の症状が進行していくと、神経を介して、背中の痛みや胸の痛みが出てきます。

また、潰瘍が粘膜の血管を損傷していて出血がある場合には、吐血したり、便に血が混じったりすることもあります。このような症状が出るときには、かなり潰瘍の症状が重くなっていると考えられるでしょう。吐血した血はコーヒーの残りかすのような薄い黒色をしていて、血が混じった便はコールタールのような黒い色をしています。

詳しくは、胃潰瘍の症状をチェック!治療するための方法は?を参考にしてください!

原因

胃や十二指腸の潰瘍は、「急に」生じます。原因には、ストレス、アスピリンなどの消炎鎮痛薬の服用、アルコール、タバコ、コーヒー、お茶、香辛料などがあり、その中でも特にストレスが強く関係していると言われます。また、最近では、「ヘリコバクター・ピロリ菌」に感染することで潰瘍ができるという報告もあります。

女性に比べて男性の患者が2~3倍多くなっていて、ストレスを受けやすい人、生真面目な人、アルコールやタバコの習慣がある人、不規則な食生活の人、香辛料を多く使った料理を好む人などに潰瘍ができやすいとされています。

治療方法

バリウムによるX線検査や胃カメラ(内視鏡)で診察をし、食事療法や薬物による治療で潰瘍は速やかに治っていきます。自然と治癒することも多い病気です。ただし、胃潰瘍や十二指腸潰瘍は再発しやすく、治癒したとしても再発防止のために薬を飲み続けることもあります。

合併症の可能性

潰瘍を治療せずに放置したり、治療を途中でやめたり、再発と治癒を繰り返していると、吐血や下血(便に血が混じる)が起こったり、潰瘍によって粘膜に穴が開き、そこから腹腔内に胃の内容物や胃液が漏れ出て腹膜炎になる、などの合併症を引き起こすこともあります。

また、再発を繰り返していると、十二指腸が部分的に狭くなっていき、食べ物や飲み物が腸に流れ込みにくくなり、嘔吐を繰り返すこともあります。

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尿路結石

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尿路とは、「腎臓の尿路部分」「尿管」「膀胱」「尿道」の4つのことを指し、それらにできる結石をそれぞれ、「腎結石」「尿管結石」「膀胱結石」「尿道結石」といい、総称して「尿路結石」といいます。

尿路にできる結石は、尿の成分の一部が小さな結晶になり、その結晶が成長して一つに集まって固まったものです。結石の約80%は尿の中のシュウ酸カルシウムやリン酸カルシウムで出来たカルシウム結石で、残りの約20%は尿内の尿酸、リン酸、マグネシウムなどでできたものです。

この病気は女性に比べて男性に2~3倍起こりやすいと言われています。

現れる症状

尿路結石の症状の特徴には、「突然」に背中からわき腹にかけて激痛が走る、というものがあります。他にも、冷や汗が出たり、嘔吐したり、血尿が出るなどの症状が出ることもあります。背中からわき腹にかけての痛みは、一定の時間をおいて、起こったり止んだりするのが特徴です。痛みがあるときには激痛なのに、ないときには痛みが全く気にならないのです。

尿路結石は、尿検査、X線検査、超音波検査、血液検査などを受けたときに見つかることがあります。

原因

水分不足、動物性たんぱく質を多く摂る、食物繊維の不足、ストレスなどが尿路結石の原因になっています。詳しくは、尿路結石の原因はストレス?治療や予防方法を紹介!を読んでおきましょう。

治療方法

結石の約80%は、尿と一緒に自然と排出されていきます。X線などで結石の大きさが1cm以下と診断されたら、尿管の緊張を緩めて結石を通りやすくする薬を使うこともあります。また、水分を多く摂って尿の量を増やしたり、縄跳びや階段の上り下りなどの運動で結石が自然に排出されるのを促すこともあります。

自然排出以外の治療法には、体外で発生させた衝撃波を結石に集中して当て、結石を小さく砕いて尿と一緒に排出させる「体外衝撃波結石破砕術(ESWL)」があります。結石が大きかったり、硬かったりする場合は、このESWLを何回かに分けて行って少しずつ結石を砕いていきます。麻酔の必要がなく、2~3日の入院ですむ治療法です。

ESWLの効果が出なかったり、ESDLで砕けた結石の破片が尿管に詰まってしまったときには、尿道から専門の内視鏡を入れてその先端で結石を取り出したり、先端から電気水圧・レーザー・超音波などを出して結石を砕いたりする「経尿道的尿管砕石術(TUL)」という治療法を使います。開腹手術ではありませんが麻酔が必要で、1週間~10日の入院となります。

尿路結石の約半数が再発すると言われています。結石ができやすくなる病気もあり、その場合は病気の治療をすることで結石の再発予防にもなるでしょう。

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腹部大動脈瘤

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腹部大動脈瘤とは、横隔膜よりも下にある腹部大動脈に部分的な瘤(こぶ)ができる病気です。瘤は治療をしないでおくと、次第に大きくなっていきます。腹部大動脈瘤は、大動脈瘤の中で最も割合が大きいとされる病気です。

現れる症状

腹部大動脈瘤の症状は、おへそを中心にして触った範囲に「規則正しく動く」瘤に気がつくことから始まります。瘤が大きくなってくると、腰の神経や骨が圧迫されて腰痛が起きたり、瘤による腹痛が起こったりします。また、腸や腎臓への血流が悪くなることで、様々な消化器系症状が現れたり、腎機能が低下してしまったりすることもあります。

腹痛や腰痛が続いたり、痛みが強くなってきたと感じたら、動脈瘤が破裂する前兆かもしれません。動脈瘤が破裂すると、激しい腹痛を感じ、腹腔内に出血が起こり、血圧が急激に低下してショック状態となり、放置しておくと死に至ります。

原因

腹部大動脈瘤の大半は動脈硬化によるもので、まれに炎症性動脈瘤が原因となることもあります。

治療方法

動脈瘤が破裂する前に外科的に切除することが大前提となっていて、切除した部分は人工血管に交換します。動脈瘤が破裂した後の緊急手術は非常に難しいとされています。

早期発見と予防

腹部大動脈瘤の発見には、普段から動脈硬化と糖尿病のチェックをしておくことが必要で、正確な診断には超音波検査やCTスキャン、大動脈のレントゲンなどを使います。

腹部大動脈瘤は、塩分を控える、脂肪分を控える、タバコを吸わない、などの方法である程度予防することができるとされています。

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女性の下腹部痛・腰痛

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女性で下腹部と腰が同時に痛むときには、月経が関係していることがあります。下腹部と腰が部分的にではなく「全体的に」痛くなる、という特徴があります。

月経に関係する症状

月経に関係がある症状には次のようなものがあります。

PMS(月経前症候群)

月経の約3~10日前から始まる身体的・精神的な症状で、月経が始まると症状が軽くなるか、全くなくなっていきます。約70%の日本人女性が何らかの症状を持っていると言われ、そのうちの約6.5%は社会生活に影響が出るほど症状が重いとも言われます。日常生活に支障が出る場合は婦人科での治療の対象となります。

PMDD(月経前不快気分障害)

PMSと同じ時期に発症しますが、PMSよりも精神的な症状が強く現れるのが特徴です。約1.2%の日本人女性がPMDDとも言われ、やはり婦人科での治療の対象となります。

月経困難症

月経中に現れる身体的・精神的な症状です。一般的に生理痛と呼ばれます。鎮痛剤を飲んで対処してもあまり効き目がない、不調が解消されない、という場合は、婦人科に相談するのも良いでしょう。

PMS、PMDD、月経困難症に共通して見られる身体的症状には次のようなものがあります。

  • 下腹部が痛い・張る・重い
  • 乳房が張る・痛い
  • 頭が痛い・重い・めまい
  • 肌荒れ・ニキビ・化粧ののりが悪い
  • むくみ
  • 疲れやすい
  • だるい
  • 眠い
  • 肩こり
  • 手足が冷える
  • 食欲が減る・増す
  • 便秘
  • 下痢
  • アレルギーが出る
  • おりものが出る

精神的な症状には、次のようなものがあります。

  • イライラする
  • 怒りっぽくなる
  • 無気力になる
  • 憂鬱
  • 気分が落ち込む
  • 弱気になる
  • 不安感
  • 集中できない
  • 興奮しやすくなる
  • 悲しくなる
  • 緊張感
  • 絶望感

症状の緩和方法

月経前の症状が現れる時期になったら、セルフケアをすることで不快な症状を軽減することもできます。セルフケアには、次のようなものがあります。

バランスの良い食事を摂る

特にビタミン、ミネラルを多く含む豆類や野菜、海藻を多めに摂り、甘いもの、塩分や脂肪分が多いもの、インスタント食品、カフェイン、アルコール類、などを避けましょう。

体を温める

特におへその下と腰を温めると、痛みが軽減されます。腹巻をしたり、カイロで温めたり、シャワーのお湯を当てたり、湯船に浸かって全身を温めたりしましょう。体が冷えないように冷たい飲み物を避けることも大切です。

軽い運動をする

ウォーキング、エアロビクス、水泳、ヨガ、ストレッチなどの全身を使う運動は血行を良くし、気分転換にもなります。体が辛い時期は無理に運動をしなくても、散歩などで軽く体を動かすだけでも不調の軽減につながります。自分に合った運動の習慣をつけることは、月経に関連する不調の軽減にたいへん有効です。

リラックス

体が辛い時期は意識してリラックスして、体をいたわりましょう。自分なりのリラックス法を持つことも大切ですし、アロマテラピーやハーブティーなどを使うのも効果があるとされています。

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まとめ

下腹部痛と腰痛が同時にあるときには、一つの病気が原因になっている場合と、それぞれの痛みは別々の病気から起こっている場合があります。

下腹部痛と腰痛が同時に起こるときには、胃潰瘍・十二指腸潰瘍、尿路結石、腹部大動脈瘤、PMS(月経前症候群)、PMDD(月経前不快気分障害)、月経困難症などの病気の可能性があります。

また、女性の場合は子宮や卵巣が関係している可能性もあり、下腹部と腰の全体的な痛みが月経に関係なく続くようならば、婦人科を受診するのが望ましいでしょう。

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