生理でもないのにお腹が痛む、チクチク痛い、出血がある。どこか悪いのかな?そんな風に心配になる症状が女性には多くあります。
そんな痛みの症状と原因、症状のよく似た病気や、対策についてご紹介しましょう。
排卵痛はどういうことで起こるの?
女性は月に一度排卵があります。排卵とは卵巣から卵子が卵管を通り、子宮へ向かっていくわけですが、卵巣から卵子が出る際に出血が起こり、それが腹膜を刺激している事や、卵子が成熟し卵管を通る際の刺激などが原因と考えられています。
卵巣は子宮横に左右ひとつずつあり、月ごとに交互に卵子が出ています。個人差がありますが、人によっては全く感じない人、痛みを凄く感じる人などさまざまですが、なんらかの違和感を覚える女性が多いようです。
排卵痛と生理痛の違いは?
どちらも女性にとってはお腹が痛くなったりして悩みの種ですが、違いというと痛みの時期が違うことです。
簡単に説明すると排卵痛は生理とは関係のない頃、生理前の1週間~生理中という感じです。排卵期というのは通常生理周期が28日の人であれば、生理が開始した日から2週間くらいと言われていますので、生理が終わって1週間くらいしてまたお腹が痛いなどの症状があればそれは排卵痛かもしれませんね。生理周期が不安定でよく分からなければ、基礎体温を計り自身の身体をチェックしてみましょう。
ただ症状には個人差もあり痛みだけでは判断できないこともあります。自身の身体のことを知るためにも痛みだけではなく、他の症状にも気をつけて観察してみましょう。
排卵痛の症状はどういうもの?
では、排卵痛の症状について紹介します。
痛みとはどんな感じ?
先程説明したように排卵は卵巣から卵子がでる時に発症する痛みなので、卵巣がある下腹部分に痛みを感じます。下腹全体に痛みを感じる人や、左右ある卵巣のどちらか側に特に痛みを感じるという人もいます。
痛みの種類は少しチクっとするものや、チクチク・ジンジンと継続するようなものを感じます。痛みがきつく続く為に睡眠不足になってしまう人もいます。
出血ってどれくらいなの?
排卵出血は特にめずらしい事ではありませんが、子宮内膜症や子宮がんといった他の病気の症状でも同じ症状がありますので、症状が長期間に渡るようなら注意しましょう。
痛み以外では、生理の時よりは短い期間での出血があります。1日程度のもので、長くても3日くらいです。出血といってもおりものに少量の血が混じったもので色は黒っぽいものから真っ赤なものまで、個人差がある為、他の症状と合わせて判断しましょう。
毎月同じ症状ではありません。排卵期にホルモンバランスが崩れることや肝臓の働きが低下して血のめぐりが悪くなり、出血しやすくなりますので自身でも意識して注意するようにしましょう。
おりものの色は?
おりものはだいたい4段階あり、排卵日が近い時は透明でよく伸びます。それ以外のおりものは白いろかクリーム色なので透明になってきたら排卵日前後だと分かります。おりものの変化で排卵日が予測できますので、その状態で排卵日に近い時の痛み・出血なのか?ということも判断の基準になります。
その他
排卵日に頭痛や眠気を感じることや、身体のだるさ、吐き気を訴える人もいます。ひどい腰痛で立っていることが出来なくなることもあります。
不正出血とは?そしてその病気とは?
排卵出血以外の不正出血とは生理時の出血以外の性器からの出血の事をいいます。ホルモンバランスが乱れた時や生殖機能に異常がある時に出血という形であらわれます。不正出血時で考えられる病気を紹介しましょう。
子宮癌
子宮癌には子宮体癌と子宮頸癌があります。特に子宮頸癌は子宮癌の全体の7割を占めています。自覚症状はほとんどありませんが、進行すると痛みが下腹部や腰にでたり、生理以外にも出血がある、おりものの量が増えるといった症状があります。
卵巣癌
卵巣にできる癌の種類です。進行しないと症状が出ないため、自覚症状を感じにくく生命への危険も高いです。また身体の奥にあるため、良性か悪性を判断するにも摘出手術を行うことになり、判断が難しく遅れがちです。症状は不正出血意外に下腹部が痛みしこりを感じたりします。
子宮筋腫
子宮筋層にできる腫瘍で女性の4人に1人が発症する病気です。生命に危険があるような病気ではありませんが、そのままにしているととても大きくなり不正出血以外にも重い生理痛など、立っているのが辛いなどの痛みがあり、不妊の原因にもなります。
子宮内膜症
子宮の内側にしかない内膜が別の場所で発生して癒着や炎症をおこすものです。癒着しやすい場所は腹膜、卵巣、子宮~直腸の間などで、閉経するまで完治はありません。命にかかわるものでは無いですが、生理時の出血が多かったり不妊の原因になります。
クラミジア感染症
性感染症の種類で、クラミジア菌が子頸管に感染し、卵管炎などを起こします。症状が軽いため自覚症状はありませんが知らぬ間に、パートナーに感染している事があるので、そうなった場合は双方ともに治療が必要です。
注意することは?
排卵時の出血は特に危険なことではありませんが、病気が原因での出血もあります。見分けがつきにくく見逃しがちになりますので、自身でも注意し、症状が続くようならお医者さまに相談しましょう。
排卵痛の痛みへの対処方法は?
排卵痛は痛みを感じる時期も短いため、症状も軽いのならば特に対処しなければ…といったこともないでしょう。ただ気にするあまり、もうじき痛みが来るかもと敏感になり、思った以上に痛みに耐えられないという例もあります。そうならないよう対処方法をご紹介しましょう。
血行促進
日ごろから身体を温め血行を促すことで痛みは緩和されるので、ストレッチや軽い運動も効果的なので意識して行うといいでしょう。
低用量ピル
症状が重い場合は低用量ピルで排卵を止めて症状の改善になるか見ていきます。ただホルモンバランスが崩れて体調不良を起こすこともありますので、あくまでもお医者さまの指示に従いましょう。
セロトニン
症状を気にするあまり、イライラしがちという人は豆腐にリラックス効果があるので食してみましょう。豆腐にはセロトニンを作るナイアシンとビタミンB1が多く含まれていて、イライラを解消します。夕食時にご飯のかわりに豆腐を多めに摂るとたんぱく質も摂取できるのでいいでしょう。
軽い運動など
基礎代謝を上げる事で冷え性を改善しましょう。冷え性を予防する食事などにも注意し、ウォーキングやマッサージも効果的なので取り入れてみましょう。病気ではないので心配過剰にならないよう、リラックスするのが大切です。また排卵日に頭痛で悩まされている人は緩和方法としてマグネシウム入りのサプリメントが効果的と言われていますので、飲んでみてはいかがでしょう。
生理痛は動物性タンパク質を撮りすぎると痛みが増すので、痛みを押さえるためには避けるようにしましょうね。
まとめ
女性の身体はとてもデリケートです。何もないようでも日々変化し妊娠のための準備を整え、それが終わると次の妊娠の準備を行うという具合に繰り返されています。そんな中で身体に反応するのが痛みであり出血です。毎月のことなので見過ごしがちですが、自身の身体を判断する材料なのです。
知識を持てば対処法が分かり不要な心配なく過ごせますし、病気の早期発見や不妊のリスク回避にも繋がります。いつもの事とほったらかしにせず、観察しておかしいなと思ったら早めにお医者さまに相談し自身の身体を守りましょう。
関連記事として、
の記事も読んでおきましょう。