体重が減る原因とは?病気の可能性やメンタルが原因となる場合を知ろう!予防法は?

最近、特に食習慣が変わったわけでもないのに体重が減る…今までと量は変わらないのに体重が減っていく…そういった悩みを持っていないでしょうか。

通常、体重が減るというのは食事からの摂取カロリーより体の消費カロリーが多いから起こります。ダイエットなんかはこの基本的なことを念頭に置いて行っていきますよね。

しかし、一方で病的な原因によって食べたものがきちんと吸収されていないと、病的に体重が減るということが起こります。これは体の不調であり、深刻な病気や疾患が隠れている可能性があります。

では、食生活も何も変わっていないのに体重が減ってしまう人。その体には一体どういったことが起こっているのか。その原因についてみていくことにしましょう。

体重が減るシンプルな原因

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体重が減る原因として、まず第一に考えられるのがダイエットによって食事量を減らしたことです。これはダイエットをしたことがある人は誰しも経験があることでしょう。

冒頭でも述べたように摂取カロリーが消費カロリーより低ければ体重は自然に減っていきます。消費カロリーは基礎代謝+日常の運動量で決まりますが、成人であればこの合計が大体1,800kcal〜2,100kcalといわれています。

ダイエット中、食事量を減らし1日の摂取カロリーが1,500以下、低い人では1,000kcalほどしか摂取しないという人もいるそうですが、こういった食生活をしていると当たり前ですが体重が減っていきます。

急激なダイエットの弊害

体重が減ることは良いことだと思っている人は多いかもしれませんが、物事には限度があります。体重が減りすぎて、かえって体調が悪くなることもあるからです。

特に女性であれば急激な体重減少は生理減少などに深刻な影響を与えることがあります。女性ホルモンの分泌が減少したり、バランスが崩れたりして、生理が遅れたり、そもそも来なくなってしまうこともあります。

そのほか、便秘、めまい、たちくらみ、貧血、冷え性などの症状が悪化することがあります。精神的に不安定になり、不眠となることもあるでしょう。

ダイエットの基本は食事量をその人の体にあった適正量にし、栄養価の高いものを食べることです。最近では糖質制限ダイエットが流行っていますが、いきなりカットしても体調が悪くなるだけです。

体重が減る。それはとても良いことのように聞こえますが、自分の適正体重を知り、それに合わせて緩やかにダイエットをしていくことが、健康を守るポイントなのです。

運動のしすぎにも注意

ダイエットを始めて運動をとにかくしている。そういった人は消費エネルギーが大きいためにどんどん痩せていくということが起こります。

食事制限をして、運動ばかりをする。ストイックなことで、それは良いことなのかもしれませんが、やはり体調の考えたペースで行う必要があるでしょう。

妊娠と体重の減少

妊娠初期に体重が減ることがあります。妊娠したにもかかわらず。体重が減る…少し不安になりますよね。しかし、2〜3kg程度の体重減少であれば、それほど問題がないといわれています。

基本的に体重が大きく増え始めるのは妊娠5ヶ月目以降。それまでは緩やかに、そして少しずつ増えていきます。心配になるのは仕方のないことですが、きちんと食事を食べて胎児の成長を見守ることにしましょう。

体重が減る病的な原因

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体重が減るのはダイエット効果によるものだけではありません。知らないうちに発病した病気が体重を減らすという症状を発症することがあるのです。

運動不足であったり、食生活が乱れている人は注意が必要です。具体的には以下の病気が考えられるでしょう。

糖尿病

血糖値を下げるインスリンというホルモンの分泌に異常が起こり、血糖値が常に高値になってしまう病気です。インスリンを産生する膵臓に異常が起こり、発病します。

インスリンは細胞に糖を届ける役割があります。しかし、インスリンの分泌量が減ると、糖がうまく細胞に行き渡らなくなります。血液中に糖があふれている状態。これが糖尿病ですね。

そして、体はエネルギー源の糖の代わりに筋肉や脂肪を使うようになるのです。食べても食べても、糖が使われず、体にある筋肉や脂肪が消費される。その結果、体重の減少が起きてしまうのですね。

糖尿病の原因は多くありますが、その大きなものは食生活にあります。血糖値を急激に上昇させるような糖質の過剰摂取。これを日常的に行っているとインスリンの分泌量が増加し、膵臓が疲弊してしまいます。

そして、膵臓がインスリンをうまく分泌できなくなくなり、糖尿病を発病してしまうのです。ふくよかな人が急に体重が減りだしたというのであれば、もしかしたら糖尿病が疑われるかもしれませんね。

糖尿病では体重減少のほか、喉が乾く、頻尿、倦怠感、尿の泡立ちなどが初期症状としてみられます。症状が進行すると視覚障害や腎臓障害などを合併し、透析を開始することもあります。

糖尿病の治療

糖尿病の一般的な治療は食事療法と運動療法です。食事療法ではその人の体にあった摂取カロリー、栄養バランスを考え、それを継続していくことで治療をしていきます。

運動療法では筋肉をつけることを1つの目標とします。筋肉が減ってしまうと基礎代謝が減少。脂肪が多く、より病気が悪化してしまうことがあります。普段の運動不足を解消するために習慣的な運動を取り入れていきます。

甲状腺機能亢進症

バセドウ病とも呼ばれます。喉のあたりにある甲状腺の機能が活発化し、甲状腺ホルモンが過剰に分泌される病気です。20〜30代の女性に頻発します。

甲状腺ホルモンは体の代謝に関係するホルモンです。病気を発症すると食べ物を食べた時のエネルギー代謝が促進されやすくなります。このため、食べても食べても痩せてしまうという症状が起こります。

甲状腺機能亢進症では体重減少のほか、暑がり、多量の発汗などが症状としてみられるようになります。重度のケースでは、四肢の震え、動悸、倦怠感などがみられ、私生活に影響を与えることもあります。

病気の原因についてはあまりよくわかっていないのが現状です。ただ、喫煙歴があると、病気のリスクが高まるようです。そのほかストレスとの関連も示唆されていますが、関連性については不明です。

甲状腺機能亢進症の治療

病気の治療では薬物治療が行われます。甲状腺のホルモン分泌を抑制する薬を服用することで、分泌量を抑制します。ホルモンの分泌量を適宜検査しながら、薬の量を決めていきます。

アジソン病

アジソン病は腎臓の上部にある、副腎に異常が起こる病気です。副腎では副腎皮質ホルモンというホルモンが分泌されています。これは生命維持に必要不可欠なホルモンであり、重要な役割をもっています。

アジソン病ではこの副腎皮質ホルモンの分泌量が低下し、体に様々な症状を発症します。体重減少のほか、倦怠感、胃腸症状、低血糖、低血圧などの症状がみられます。病気の原因は結核やエイズなどの感染症によるものです。

アジソン病の治療

アジソン病の治療ではステロイドホルモンの投与を行います。また、速やかな水分や塩分、糖分の摂取を行い、容体を回復させます。一方で、急変があった時、速やかな治療をしなければ命の危険があるため注意が必要です。

詳しくは、アジソン病とは?症状や原因、治療方法を詳しく紹介!を読んでおきましょう。

胃腸に起こる病気

胃腸に何かしらの病気が起こり、食欲そのものが低下したり、度重なる腹痛を発症すると体重が減ってしまうということがあります。食事をすることができない。そんな病気もあるのです。

例えば難病指定されている潰瘍性大腸炎では、そもそもの食事量が減ったり、度重なる下痢が起こることが体重減少の原因です。強い腹痛を訴え、かなり辛い症状を発症します。

潰瘍性大腸炎は20代〜30代の男性に後発し、その原因はわかっていないのが現状です。基本的な治療は投薬ですが、症状が悪化している場合は手術を行うことがあります。

胃の病気としては胃炎や胃潰瘍などがあげられます。炎症性の疾患が腹痛を起こり、食欲が低下。そして、食べる量が減ってしまうことで体重が減るという症状が起こります。また、消化吸収機能が落ち、栄養素を取り入れることができず、さらに体重が減るということ起こります。

日常生活でストレスを受けていると、お腹が痛むことがあり、食事ができなくなる。そんなとき、体重がどんどん減ってしまうということが起こるかもしれません。まずはストレスを発散し、普通に食事をすることが大切なのかもしれません。

深刻な癌のケースも

癌を発病すると、体重が減ることがあります。内臓機能の低下によって栄養吸収機能が低下したり、癌細胞そのものが大量のエネルギーを消費するためです。

体重が突然減りだし、なおかつ生活習慣に悪いところがみられる。このようなことに心当たりがあるようでしたら、一度検査を受けてみましょう。

精神的な病気が体重減少に関わっていることも…

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これまでご紹介したのは体のどこかに病気があり、それが原因で食事が取れず体重が減っていくというものでした。病気が原因の場合、きちんと治療をしていくことで、体重を元に戻せます。

一方で体の異常ではなく、精神的なストレスが体重減少の原因になっていることがあります。ストレスが重なることで、食欲そのものが低下してしまうのです。具体的には次のような病気があげられます。

神経性食欲不振症

摂食障害の中で特に重篤な症状を引き起こすのが神経性食欲不振症です。拒食症とも呼ばれます。極度の食事制限と、肥満に対する重度の恐怖が主症状としてみられます。

病気の特徴として発症年齢が10代に集中していること。そして患者の9割が女性であることです。発症前に食事以外で過度なストレスを受けていることも特徴してあげられます。

肥満に対する恐怖は、自己認識の歪みから発生します。重度の痩せ体型にも関わらず、自身を太っていると考え、食事制限が加速します。体重が減っていると周囲に言われても、それを否定し、症状が進行します。

症状の進行によって体重がどんどん減っていくこと。そして、月経がなくなることがこの病気の診断基準となっています。下痢や自発的な嘔吐を繰り返すこともあります。

その他の症状として、栄養不足による低体温、便秘、脱毛、浮腫などもみられます。繰り返す嘔吐によって歯が溶けてしまったり、骨密度の低下、肝機能や甲状腺などの機能低下なども起こります。

神経性食欲不振症の治療

病気を発症してしまったら、精神的な面からの治療が必要とされます。患者と医療者の信頼を築くことや、不安やうつ症状などの解消などが大切でしょう。

精神的なストレスが食欲不振の引き金に…

仕事でもプライベートでも、ストレスというのは体に大きな影響を与えます。仕事が忙しく、休む暇がない。そんなことが続くと、体は少しずつおかしくなっていってしまいます。

食欲不振もその1つの症状です。いつも食べている量が、ある日を境にたべられなくなってしまった。その結果、少しずつだけども体重が減ってきている。そういったことがあるかもしれません。

精神的な疲労感は食欲を削いでしまったり、味覚を鈍らせたりすることがあります。おいしいご飯も全く味を感じなくなってしまうなんてことがあれば、それは相当精神的に追い詰められているかもしれません。

最近あまり食事を摂っていない。そして、睡眠が浅く、疲れが取れていない。このようなことに心当たりがあるようでしたら、注意が必要かもしれませんよ。

体重減少の予防法

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急激な体重減少や何もしていないのに体重が減っているようであれば、ご紹介したような病気が考えられます。

では、そういった病気を予防するためにできることとして、どのようなことがあるのでしょうか。

過度なダイエットは避ける

短期間で体重を減らすことはストレスがなく、楽なように思えます。しかし、体への負担ばかりではなく、精神的にも負担を課すことがあり、結局リバウンドの原因になることもしばしば。ダイエットは時間をかけてゆっくりと行なっていくのが基本です。

例えばダイエットの一環でいきなり食べる量を大幅にカットする。そうしてしまうと、今まで食べていた分で体を維持していたのに、カロリーが減ってしまいますから、不調をきたしてしまうでしょう。また、はやりのダイエット情報や記事に頼って無理なダイエットをしてしまうのも避けた方がいいでしょう。

また、筋トレのしすぎなんかも注意が必要です。筋肉をつけることは運動量の消費し、ダイエット効果が期待できますが、そのエネルギー分を摂取するため、きちんとした食事管理が必要になるでしょう。

ダイエットをするとき、食事量は少しずつ減らす。そして、栄養価の高い食材を選ぶようにしてください。カロリーだけ高く、栄養が少ない食べ物を控えるだけでも大きなダイエット効果が期待できるでしょう。

ストレスとうまく付き合う

現代社会に生きているとどうしてもストレスと切り離して生活することは難しいでしょう。そうなのであれば、ストレスとの付き合い方を考える必要があります。

趣味があればそれに没頭する。ストレスを感じた時、そのことを誰かに話してみる。ゆっくりと何もしないでぼーっとする。心を落ち着けることがストレスとの付き合い方を考えるきっかけとなります。ぜひこれら方法を実践してみてください。

健康診断を受ける

体の状態をきちんと把握する上で健康診断は欠かせません。会社でも定期的に健康診断が実施されますが、それに行かない人は多いのかもしれませんね。

また、健康診断で悪い結果が出て、再検査となっても受診しない。このようなことはなるべく避けたほうがいいでしょう。放置してしまうと、気がつかないうちに病気はどんどん進行していくからです。

体重が減るというのは病気が進行している段階です。そこで病院へ行き、治療を開始しても、治療期間が長引いたり、症状が悪化していくなんてこともあるかもしれません。

病気治療の基本は早期発見・早期治療です。定期検診にきちんと行き、悪いところがあれば早く治療する。いつまでも健康でいるために大切なことです。

生活習慣病との関連

ご紹介した予防法のほか、病気予防には生活の基盤も改善する必要があります。これは食習慣、運動習慣などが主です。これらに問題があると簡単に病気を発症してしまいます。

例えば食習慣。先ほど述べたように高カロリーで栄養が少ない食品ばかり食べていると、体はどんどん悪くなっていきます。仕事が忙しくて、食事に気を配れない。そういったことを思っている人ほど注意が必要です。

運動習慣も同様です。体を動かす習慣がなければ、体の血行が悪くなったり、関節や筋肉が衰えてしまいます。体全体の機能が低下し、健康不良を招きます。

病気はこういった悪い生活習慣の積み重ねによって発病します。体に悪い食事をしていれば、体の状態は悪くなっていきますよね。運動をしなければ体は錆びついていくのです。

しかし、こういったものをなかなか改善できないのも現代社会の問題点かもしれません。どうしても手軽な食事をとり、休みは家にこもってしまうなんてこともあるでしょう。

だけども、そういったことに一度ハマッてしまうと、まさに負のスパイラルとなって体を蝕んでいきます。このままの生活をしていったら体はどんな状態になってしまうのか。このことを今一度考えてみてください。

まとめ

体重が減るというのは普通に生活をしていれば起こることではありません。基本的には体重は一定を保ち、食べすぎれば太りますし、食べなければ痩せます。今の世の中、食べないというのはありませんから、やはりどこかに原因があるものです。

その原因が病的なものであれば早々に解決しなければなりません。また、精神的なものだとしても、すぐさま原因を取り除くなど対処をする必要があるでしょう。放置してしまうとさらなる病気を招くこともあるかもしれません。

身体の変化は些細なことでも、放置すると大事になります。体重が減ることが何かの病気のサインだとしたら、そのことをきちんと受け止め、医師に相談するなどして、対処するようにしましょう。

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