アジソン病とは?症状や原因、治療方法を詳しく紹介!

アジソン病という病を聞いたことはありますか。この病状は、1855年にイギリスの内科医であるThomas Addisonという方が発見した病状の為、それからはアジソン病と言われていますが、慢性副腎皮質機能低下症とも呼ばれています。

慢性副腎皮質機能低下症と聞くと、名前からどんな病気か想像がつく方もいると思います。
突然、誰しもに起こりうる難病の1つと言われている、この病気の症状や原因、治療方法を詳しくご紹介します。

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アジソン病について

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アジソン病と呼ばれる難病についての概要と原因をご紹介します。

アジソン病とは?

アジソン病とは、副腎という部分の機能が役割を果たさずに、慢性化した病状であることを言います。この副腎が機能しなくなる、アジソン病という病にかかると、現在の医療の技術では完治することは難しく薬で一生涯調整することを余儀なくされます。

副腎の機能が低下するとどんな症状や障害が体に起こっているのか、まずは副腎の働きを見てみましょう。

副腎の働きとは?

副腎とは名前からも推測できるとおり、腰のあたりに2つ左右対称にある腎臓の上に覆いかぶさるように位置していますが、腎臓とは全く異なる働きをしています。この副腎は副腎皮質と副腎髄質と呼ばれる2つの構造で構成されています。

副腎皮質は、コレステロールを使って、生命活動に必要な様々なステロイドホルモン(副腎皮質ホルモン)を分泌します。この副腎皮質ホルモンには、ナトリウム、カリウム、水分、糖、血圧の調整を行い、またストレスから体を守るなどの役割をしています。

また、免疫力や傷の治りにも関係してくるので、不足すると風邪をひきやすいなど他の病気にかかることが多くなってきます。

また、副腎髄質は、体のストレス反応を調整する機能で、アドレナリンやノルアドレナリンを分泌する役割があります。これらの2つの分泌物は神経伝達物質の1つであり、分泌されることで脳に情報伝達する働きがあります。

アドレナリンが脳に情報伝達されると、心拍数や血圧が上昇して、血糖値をあげる役割をしています。また、ノルアドレナリンが分泌されると、人の意識や思考回路を活性化する役割があります。

アジソン病の原因は?

アジソン病の原因は大きくわけて「感染症」と「先天性」「特発性」の3つの原因があると言われています。

■感染症

主に結核性が多くみられますが、後天性免疫不全症候群(AIDS)や真菌性などの病気からの合併症の原因の1つとして起こす場合もあります。

■先天性

乳幼児の頃から発症し持って産まれてくるといわれています。

アジソン病にかかる病気の中に、副腎白質ジストロフィー、性副腎皮質過形成症や先天性副腎皮質低形成症というものがあります。

これらの病気は遺伝性の疾患であり、副腎に障害をもたらす病気の1つです。その為、これらの病気を生まれつき持っている方はアジソン病になる可能性が高いです。

■特発性

特発性のものには、自己免疫性副腎炎で引き起こすものと、全く原因が分からずに発症するものがあります。もともと、特発性の意味は特に原因が分からないけど、その病気にかかることを言います。

特発性の原因の1つとして挙げた、自己免疫性副腎炎とは、何らかの原因で体の中で作り出された抗体やリンパ球が正常な細胞まで攻撃を始め、自己免疫の制御ができないことで発生する副腎の炎症です。

アジソン病の患者は1年間に660例あるといわれ、特発性が42.2%、感染症(結核性)が36.7%、その他が19.3%だと言われており、原因不明の特発性の比率が非常に高いです。

特発性のものは全ての年齢層に見られ、結核性のものは40代~60代男性に多いといわれています。その為、この病状は突然、誰しもが原因不明で起こりうる難病の1つです。

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アジソン病の症状は?

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副腎の主な働きとはいわゆる体のエネルギー、活力となるものを作り出すことです。その為、不足すると下記のような様々な症状が心身ともに発生します。

色素沈着

副腎皮質ホルモンが不足すると、脳の下垂体と呼ばれる部分から、副腎皮質刺激ホルモン(ACTH)が分泌され、副腎皮質ホルモンを作るように命令が出されます。

このACTHという分泌物が多くなると、色素沈着が起こります。主に皮膚、肘や膝などの関節や爪床、口腔内などの範囲に色素沈着が発生し、色が黒くなっていきます。特に顔と手が一番初めに色素沈着が起こる部分と言われています。

夏場などは日焼けなどで色素沈着に気付きにくい場合もありますが、乳首、外陰部などの日焼けしないような部分まで黒くなっていくのが特徴です。

全身倦怠感・脱力感

通常副腎で作り出される副腎ホルモンが足りないと、疲れやすくなったり脱力感で何もやる気がおきなくなります。

この全身倦怠感や脱力感は、風邪やインフルエンザなどの急性疾患などでもなりやすいですが、これらの急性疾患が治っても続いていたり、休養してもなかなか回復しない場合は、重病からきている可能性が高いです。

性ホルモンの乱れ

女性の場合は、女性ホルモンに異常がでます。月経の異常のほかに、わき毛や陰毛が抜け落ちるなどの症状が現れます。

頭の毛やその他体の体毛が通常なのにも関らず、わきや陰部の部分の毛だけが抜け落ちる場合は、この病状の疑いがあります。

消化器官の異常

消化器官の異常が起こり、食欲不振、下痢や便秘、吐き気や嘔吐などの症状が現われます。消化器官の異常によって、体重の減少も見られます。

ダイエットや食事制限など何も特別なことはしていないのに、体重が減少するのは体に異常がある証拠です。何もしていないのに、体重が減って嬉しいと喜んではいられません。
食欲不振などを伴い、体重が減少していく傾向が見られたら、まずは体の異常を心配する必要があります。

低血圧

副腎皮質ホルモンは血圧の調整を行う役割もあります。その為、機能が低下してしまうと、血圧が不安定な状態になり、低血圧を引き起こします。

低血圧とは、収縮期血圧100以下、拡張期血圧60以下のことを低血圧と呼びます。低血圧を起こすと、イスから急に立ち上がると眩暈を起こしたり、朝ベットから起き上がれなかったり、動悸が起こったり、冷え性などの症状が起こります。

低血糖

副腎皮質ホルモンが不足すると、糖のバランスを調整する機能が低下し、低血糖を引き起こします。通常の人の血糖値は100mg/dl未満ですが、70mg/dlを下回ると血糖値と診断されます。この低血糖値の状態になると、大きく分けて中枢神経症状と自律神経症状が起こり、生活に様々な支障が出てきます。

■中枢神経症状

意識の混乱、痙攣、眠気、頭痛、昏睡、見当識障害、せん妄

■自律神経症状

強い空腹、汗をかく、手や指の震え、不安、緊張動悸、口唇乾燥

脳の働きはほどんどが、ブドウ糖によるものです。その為、糖が不足すると、脳の機能が低下していきます。血糖値が下がると、初めは強い空腹感と動悸や手や指のふるえが起こります。

次に、血糖値が50mg/dl以下になると、中枢神経の働きが低下し、見当識障害、せん妄のような意識の混乱が現れます。更に低下し続け血糖値が30mg/dl以下になると、こん睡状態に陥り、死の危険性が出てきます。

精神症状

副腎皮質ホルモンが不足していると、精神状態にも異常をきたします。不安や集中力の低下、無気力、うつ症状などの症状が現れます。

アジソンの病気の場合は、上記で挙げたような症状が複数現れます。体の不調と同時に精神状態が不安定になった場合は、アジソン病の可能性も出てきます。

また、感染症が原因で発症したアジソン病の場合は、糖尿病や貧血、真菌症、後天性免疫不全症候群(AIDS)などの合併症を引き起こしやすい為、このような病状と一緒に発症する可能性があります。

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アジソン病の治療方法

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アジソン病は初期の状態では、普段の生活にほどんど支障がない為、気付きにくいです。しかし、初期の状態でも同時にけがや熱などの強いストレスが体にかかった場合、生命に関る危険な状態になることがあります。その為、この病気の早期発見はとても重要です。

ここでは、アジソン病の治療方法や早期発見方法についてご紹介します。

治療方法

機能が低下した副腎を完治する方法は現在ありません。その為、不足している副腎皮質ホルモンを、内服薬で補充し病状を緩和させます。病状によって程度は異なりますが、基本的には1日1〜2回の内服で調整します。

怪我や発熱などで体に強いストレスを感じる場合は、症状が悪化してしまうので、その時には内服薬を増やすなどの調整を行わないと、ショックを起こし生命の危険に関ります。

この病気が発症した場合は、内服薬の投与を一生涯続ける必要があります。しかし、適切に内服薬投与を続けている間は上記で挙げたような症状も感じることはなく、快適な状態で一生を過ごすことが出来ます。

早期発見するには?

アジソン病は初期の頃でも突然、生命の危険に関る可能性があるので、早期発見し早期治療することはとても重要です。アジソン病を早期発見するには、健康診断など検査を定期的に行うことです。

アジソン病は初期の状態だと自覚症状がなく、知らず知らずのうちに病状が進み、慢性化へと進行してしまいます。この副腎の機能が30%以下になった場合に、自覚症状が起こってくるので、気付いた時には、病状がかなり悪化している状態にあります。

また、アジソン病の症状は特徴として挙げられるものがなく、他の病気が原因で発生するような症状が多いです。その為、血液検査や尿検査、ホルモン検査や腹部CTなどで検査を行ったり、副腎にホルモン生成を働きかけるACTHを投与した後、副腎や脳の下垂体と呼ばれる部分の反応を見て、副腎の機能が正常に働いているか様々な検査が必要になります。

アジソン病と診断された後にも、結核などの感染症にかかっていないか、がんの検査や自己免疫疾患の検査など原因を調べる為の検査も行います。このように、精密検査を受けないと、はっきりとした病状や原因がつかめないのが現状です。

健康診断などで行う、血液検査や尿検査などの定期検査で異常を発見することが、非常に重要になってきます。

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まとめ

アジソン病の症状は、他の病気の原因からも起こりうるものが多いことや、初期症状がとても軽く、重症にならないと気付きにくいです。その為、定期的に健康診断などを行うことが、早期発見に繋がります。

上記であげたような症状がでたとしても、自分自身でアジソン病を推測することは難しいです。その為、症状を感じたらまずは総合病院で一般内科を受診し、そこから他の適切な科に回してもらうのがいいと思います。

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