薄情とは自己中心的な人とよくいわれます。しかし、薄情という情は人間すべての人が持っているものではないでしょうか?ある場面、ある人に対して、すべての人たちに平等に愛情を尽くしている人がいるとは考えられません。
人間の心には薄情、情の熱い心が混在しています。しかし、その情の熱い部分と、情の薄い部分の出方が多いか少ないかの違いによるところがあります。ですからあの人は薄情な人で、あの人は情の熱い人だということになると考えます。でも、絶対にこんな薄情なことをするなら付き合いたくないということがあります。薄情でも絶対やってはいけない薄情もあります。
薄情について細かく見ていきましょう。
薄情について
薄情というのはその場面場面で違いがあります。ですから一概にあの人は薄情な人ということはなかなか言えないものがあります。
薄情な人はあまり物事にこだわらない一面があり、そのため、自己中心的なように周りから見られることもあります。そのため、薄情だとレッテルを張られることもあります。
薄情とは?
女性は男性より薄情だという意見もありますが、薄情という言葉も、身内には薄情でも他人には情の熱い人もいて、その反対の人もいます。そのため、一概に女性より男性が情が熱いとは言い切れないように感じます。
薄情をデジタル大辞典コトバクで見てみますと次のように書かれています。
人情にうすいこと。思いやりの気持ちがないこと。また、そのさま
出典:コトバク
薄情で思い当たるのが対人恐怖症の人です。対人恐怖症の人は客観視することができません。何か失敗をすると終わった後でもくよくよ考えてしまいます。そして、自分が相手からどのように思われているのかということに時間を費やしてしまいます。
そしてこのように対人恐怖症の人はいわれます。「私は性格が悪いから興味が持てなくて、相手の話もきちんと聞くことができない薄情な人間です」といわれます。自分のことばかり対人恐怖症の人は気にかけています。
しかし、気を使えない無神経な人はそのように考えることはしません。ですから、対人恐怖症の人はそれが改善されてくると相手に興味を持てるようになります。
薄情は誰の心にもある
熱い人は周囲の人の愛情に恵まれなかったため、その寂しい思いをしたことから人との関わりに飢えていて熱くなれるのだといわれています。女性は子どもを守らないといけないので、自分が損をしないように振る舞うという意見もありますが、それは、一人ひとり違うようにも感じられます。
薄情な人は愛情表現が下手なだけの人もいます。薄情というのは一面すべての人間が持ち合わせているもので、私は薄情でないという人はどれだけいるのでしょうか?
いざとなったときどれだけの人が情のある行動ができるのでしょうか?私は疑問に感じます。一つの例を見てみます。
例1.迷子になった子供がいます。丁度朝の忙しい時間自分は大学テストに向かう途中です。大学テストは一生懸命勉学して結果を今日試す日です。テストの時間は少し余裕をもって家を出ました。しかし、迷子に関わっていたら遅刻するかも知れません。そこには自分一人しか通行人はいません。または、後ろから人が一人来ています。その場合貴方らなら薄情にならずに迷子に声を掛けますか?
薄情な人の特徴
それでは、情の薄い薄情な人と言われる特徴にはどのようなものがあるのでしょうか?薄情な人の特徴についてみてみました。
考え方が自己中心的
薄情者はいつも打算に基づいて物事を決めていきます。ですからいつも自己中的な考えをします。他人と接するときに考えていることは、常に自分にとっての損得です。
自分に利益をもたらす人には上手に取り入り、不利な計らいをする人には心を開こうとしません。人間誰しもそのようなところがあると考えられます。しかし、薄情な人の違うところは利益をもたらしてくれる人でも、その人のことを好きにはならないのです。いつも自分のことしか考えていません。
弱い人を簡単に見捨てられる
薄情者は弱いものが困っていても決して助けようとはしません。目の前で子供が道に迷い困って泣いていても見てみぬ振りができます。本来人間は弱いものを思いやる気持ちがありますが薄情者は簡単に見捨てることができるのです。
デートのとき転びそうになって、露骨に嫌味を言われ、身体も支えてくれることはありません。このような情のない人は薄情な人と言えるでしょう。
相手の話を聞こうとしない
人の話を聞かないで、自分の話ばかりする人も薄情に見られます。他人が話しているのに腰を折って、話をすり替える人も薄情な人に見られます。
会話をしていて深く考えないで、相手の話を否定する人がいます。例えば「だって」「私嫌い」「でも」などのような言葉を頻繁に使って相手の話に聴く耳を持とうとしません。
話をしているときに、自分が話したいことが十分話すことができなかった場合、相手に不満が残ってしまいます。楽しく会話が弾むためには、相手の腰を折らないで充分に話をさせることが必要です。薄情な人はこのように自分の話ばかりして相手の話を聞こうとしない人が多いです。
感謝の気持ちがない
人間関係を円滑にするためには、感謝の気持ちがないとやれません。しかし、薄情な人と思われる人には感謝の気持ちがあるようには見えません。感謝の気持ちがないと他人に対して何かをしてあげようという心が起きません。薄情な人は第三者的に見ると簡単に他人を裏切っているように見えます。本人に悪気がないところが問題です。
他人が自分に何かしてくれることが当たり前と思っている節があるので、当然感謝の気持ちが湧いてきません。ですから、他人に何かをしてあげるという気持ちもないのです。
都合がよいときだけ近寄ってくる
薄情な人は都合の良いときだけ近寄ってくることがあります。自分が孤独に感じたときに誰かの穴埋めをしてもらうため近寄ってくる場合があります。今までは全く話しかけてこなかった人が、最近よく話しかけてくるというときは、薄情者の可能性があります。
このような人に近づかないほうがよいという意見もあります。しかし、薄情者といえども人間です。寂しくなって近づいてきたのであれば、頭の中でこの人は薄情者と割り切ります。そして、それを頭に入れて付き合って挙げることも大切に感じます。
悪いことをする人以外は、やはりどのような人でも受け入れてあげる度量を持つこともあなたを一層大きな人間に成長させてくれます。
集まりの多い場所に欠席する
人が大勢集まる場所があります。職場の集まりや飲み会など、薄情な人は欠席することが多いです。毎回欠席するとそのうち声もかけてもらえなくなります。大勢集まる場所で一人ぐらい欠席してもよいだろうと考えているのです。
これらはコミュニケーションを取るうえで大切なこともありますので、自分が出席できるときはできるだけ出席しましょう。
もらいっぱなしにすると薄情に見られる?
いつももらってばかりで、お返しをしない人がいます。そのような人は薄情な人と見られるようです。しかし、人はそれぞれ考え方が違います。必ずしもお返しをしないと薄情に見られるかどうかは分かりません。
片祝いは縁起が悪いというそうですが、お返しをあてにする風習はあまり好きではありません。内祝いや結婚祝い出産祝い、香典などやらなければいけないときがあります。これは、日本人の付き合いとしてやらなければなりません。
しかし、相手が本当に好意でしてくれる場合、お返しをするのは失礼に当たるときもあります。特に生活が豊かな人は誰かに何かをして挙げたいと思うのです。それが欲求不満の解消かもしれません。
そのような人に、気持ちを品で返しても喜ばれません。それよりも何かをしてあげるのがよいのです。話を聴いてあげて、相手がやってほしいことをそれとなく聴いてやってあげることで喜ばれます。もらったらまた返すやり方は日本だけの風習です。この風習がいつなくなるかわ分かりませんがいずれなくなるようにも考えられます。
薄情な人を見抜く方法
薄情だと思われる人を見抜くには、どのような方法があるのでしょうか?薄情は誰の中にも存在するものの、身近な一緒にいる人が薄情な人だったらショックです。
薄情な人を見抜く方法を見てみました。
瀬戸際で逃げ出す
不都合なことが起こると、薄情な人は自分を守ることが頭にあり、瀬戸際で逃げ出します。例えば町で絡まれた場合、薄情な人は彼女を置いて一目散に逃げていきます。しかし、情のある人はその場の雰囲気を何とか解決する方法はないか考えます。
デートしていて町で肩が触れたと因縁をつけられました。あなたの彼氏ならどうするでしょう。薄情な人は、自分を守る心理が非常に強いです。瀬戸際になると薄情な人は相手への気遣いができなくなって自分を守ることに集中します。このようなお相手は将来においてとても苦労をすることになります。薄情の中でも一番いけない薄情です。
約束をしても実行をしない
薄情な人は小さな約束をしても、今度するからねと言って約束を守ることはありません。情のある人は、日にちがたっても必ず覚えていて約束を履行します。
例えば「彼女の家の電球が切れたので取り換えてほしい」といったとします。薄情な人は「また今度ね」といって一向にやってくれる気配がありません。情の熱い人は遅くなっても必ずやってくれます。
薄情な人は相手の立場を理解していないので、頼みごとをして約束してもそれを実行に移そうとする気持ちがありません。ひどいときは忘れているときもあります。
口先だけ
薄情な人は口先だけで行動が伴わないことが多いです。情の熱い人は行動が伴います。薄情な人はその場かぎりの言葉を並べて、親身に相手が困っているときに行動を起こすことはしません。
いろいろな提案を薄情な人は口先でしてくれるかもしれません。しかし、それ以上行動を起こすこことはしません。情の熱い人は相手が悩みを抱えているときに、具体的に行動を起こしたりしてくれます。そのことで、ヒントになったりして悩みを解消することがあります。
付き合ってくると分かると思いますが、薄情な人は口先だけでその場しのぎの答えをしていて何となく信頼が持てない感じが伝わってきます。
体調を崩した時行動を起こさない
体調を崩したときに、相手が思いやる気持ちがあるかないかがわかります。体調を崩したときは薄情な人は声かけをしますが、それ以上のことはしません。しかし、情の熱い人は具体的に行動を起こしてくれます。
例えばデートの時顔色が優れず、寒気がして気分が乗りません。そのときに「大丈夫?」と声かけはしてくれます。しかし、薄情な人はここまでです。情の熱い人は「薬を買ってこようか?」寒かったら上着をかけてくれます。しんどそうにしていたら、シートを倒して「少し休んだほうがよい」と気配りをしてくれます。体調を崩したときに相手がどのような態度をとるでしょう。そのときに相手の人が薄情な人かそうでない人か見極められます。
気配りのできない人
デートはあらかじめ約束した場所と時間で待ち合わせます。しかし、相手の彼氏は待ち時間に遅れ、メールも送ってきません。やっと遅れて到着すると、言い訳ばかりしています。話は自分の自慢話ばかりして時間が過ぎ、遅くなっています。
そして、遅くなると帰り道暗い道が多いと相手にいっても、「送っていこうか?」の言葉も出てきません。このような薄情な人は自己中心的な気配りのできない人です。
薄情な自分を直す方法
薄情な人と接すると自分にとってマイナスな面が多くなってきます。薄情というのはいろいろな考え方ができます。薄情な心は多かれ少なかれ誰にでもあります。
それを、情の熱い人間になるには次のことが考えられます。
因果応報を実践する
人は良い行いをすれば、いずれ自分に返ってくるという、昔からのことわざがあります。確かに人のために尽くせばやがてそれは、自分のところに返ってきます。また、悪因悪果(あくいんあっか)とは悪い行いをすれば、必ず自分の身に返るということわざです。
薄情にならないためには、日常のちょっとした親切が大切です。例えば落とし物を拾って本人に渡してあげる行為などは、情の熱い人間にしてくれます。私は良い行いをしていないと思っている人でも、毎日の生活を思い浮かべてください。例えば家族などの心配をし、病気などの世話をします。または、愛犬や愛猫を可愛がっているなどすべてそれは自分に返ってきます。
人と喧嘩するより、人と仲良くし、友達を労わることなど本当にちょっとしたことであなたの行いは自分に返ります。人をいじめれば違う形で自分に返ってきます。人間の人生は複雑にできています。情の熱い人が大変な目に合うこともあります。それは生きているときに消化されない因果応報は、次の世代にわたることもあります。悪因悪果も同じです。
一人では生きられない自分を知る
薄情な人が忘れがちなのは人間一人では生きていけないということです。さまざまな人が働き支えているから生きていられるのです。
しかし、薄情な人はサービス業の人にどうしようもないことで怒っている人がいます。例えば大雨などで列車が遅れることがあります。そのようなときに、駅員さんに怒っている人がいますが、どうにもならないことに怒る人は薄情な人です。
また、電車に乗るにしても、食事を摂るにしても、服を着るにしても人間は一人では生きていけません。これらを行うことは多く人たちの手を経ているのです。そのことを思うだけでも感謝の心を持つことができるはずです。物のない時代はどんなにお金を積んでも手に入らない時代があったのです。薄情な人はお金があれば大丈夫だと思うかもしれませんがお金で買えないことも起こらないとは限らないのです。
まとめ
いかがでしたでしょうか?薄情についてみてきました。しかし、薄情の心は誰の心の中にもあるものです。どのようなときに対しても果たしてあなたは相手の気持ちに立って情を熱くできるか考えてみてください。
あの人は薄情な人とレッテルを張る前に、その人の良いところも見つけてあげましょう。ネットが普及し、SEOで検索し、それを情報として得ることができますが、しかし、それによって「口先だけだから薄情な人」「ゆとり世代なので気が利かない」などと決めつけることは間違いのもとになります。
人間は機械と違い、とても複雑です。その中でも情というものは一概に言い尽くせないものがあるのです。絶対やってはいけない薄情なことはあります。そのような薄情なことをする人は必ず自分に返ってくると考えてください。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。あなたにとって何か参考にできることがあればうれしく思います。
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