健康診断の前日に注意すべき食事のポイントは?健診前の駆け込み対策も

健康診断は健康を維持し、病気の早期発見を行うために非常に有効なものです。会社や学校での受診が定められている方も多くいらっしゃると思います。

食事や服装などいろいろな制約があるし面倒だなと思ってしまう気持ちもないとはいえませんが、その効果は絶大です!せっかくの健康診断、どうせ受けるなら効果を最大限にして、二度手間にならないよう準備して臨みましょう!

食事が健康診断に与える影響

食事

健康診断が近づくとちょっとでも身体に良いことをしようかなと考えてしまいがちですが、そもそも健康診断は現在の「普段の状態」を診断するものです。そのため基本的には普段どおりにしていればよいのですが、食事についてはいくつか指示が出ることがあります。これらがどのような理由によるのかをまとめました。

影響を受けやすい検査項目

・血糖値

健康診断の際の指示の一つに「朝食を抜いて下さい」といったものがよく見られます。これは食事による血糖値の変化が血液検査の結果に影響を与えてしまうためです。

血液検査には「空腹時血糖」と呼ばれる検査項目があり、これを診断することで糖尿病のリスクを検査することができます。

名前にもある通り空腹時の血糖値を測るため、満腹状態で検査を受けてしまうと食事によって上がった血糖値を異常と判断してしまうことがあるのです。

「異常だと思ってよく検査したら食事をしてしまっていた…」ということならまだいいのですが、「異常値が出たけれどさっき食事をしたせいなので平気」と勘違いしてしまうと糖尿病を見過ごすことにもつながりかねません。

・コレステロール値

コレステロールの値も食事によって変化してしまうため、直前の飲酒は避けた方がよいでしょう。前日に脂肪分を採りすぎるのも、結果に影響が出てしまう可能性があるため避けましょう。

・血圧

血圧はタバコによって上がります。長い健康診断、院内は当然禁煙のためここで一服していこうかなと思ってしまいますが、ニコチンは血管を収縮させて血圧を上げる作用があります。直前にタバコを吸うことで血圧が上がり、高血圧と診断されることがあるので注意しましょう。

その他食事に関する注意事項

食事をしないほうがよいという指示があった場合、健康診断の時間から大体10時間前を起点に食事を抜くのが基本です。検査の内容によっては○時間前から絶食といった指示が出る場合があるので、その場合はこちらに従います。

もちろんしばらく食べられないからといって、時間ぎりぎりまで詰め込んだり暴飲暴食をするのは良くありません。

食事を抜く指示があっても、飲み物ならOKという場合があります。この点も検査内容によって違いがあるため案内に従います。「水やお茶ならよい」といった指示が多くみられるようです。

特に夏場は脱水症状を予防するため水分を採るべきですが、お酒や、糖分の含まれるジュース、清涼飲料水、カフェインを含むコーヒーなどは適していません。

うっかり食べてしまったら

気をつけていたのに朝起きていつもの習慣でうっかり食べてしまったということ、人間ならば誰にでもあり得そうな失敗です。

健康診断でちゃんとした結果を知るためには食事を抜くべきというのは前に述べた通りですが、ついうっかりしてしまった場合は検査の際に窓口で申告しましょう。もしかしたら再度日程を変更してということもありますが、きちんと伝えておけば異常な値が出た場合に対処することが可能です。

薬を飲んでいる場合

薬の中には食後に飲むなど飲むタイミングが決まっているものが多くあります。となると今日の朝の分の薬はいつ飲めばいいのかと心配になってしまいますが、基本的には糖尿病の薬は検査の後、心臓や血圧の薬は朝早めに飲んでしまう方が良いとされているようです。

ただし、薬や病気の程度等は人によって全く違うことや受ける検査の種類もいろいろあるので一概には言えません。主治医に相談し、いつ飲むかは事前に把握しておくことが大切です。

その他健康診断に際しての注意点

血圧

その他の、健康診断を受ける際の注意点を紹介します。

運動

食事はともかく運動はどうなのかというのも気になる所ですが、結論からいうと運動も控えた方がいいようです。

血圧や心電図などに影響を及ぼすことがあるので、前日は運動を控えましょう。

睡眠

睡眠不足やストレス、緊張感は悪い影響を及ぼします。血圧が変化したり、尿検査に影響が出る場合もあるので、前日はしっかり休んでリラックスして検査に臨むことが大切です。

体質から改善したい場合

きのこ

健康診断が近いので食事でなんとか結果を改善させたいとお考えの方がもしかしたらいらっしゃるかもしれません。ここまでの内容の通り前日の夜からは食べずにじっと我慢することしかできないのですが、一週間前だったら対策出来ることもあります。

一週間でできる改善策

・肝臓

肝臓が悪い方は、一週間前程度からアルコールを辞めるのがおすすめです。肝臓の値は比較的改善しやすいため、一週間でも効果を実感できます。

肝臓に負担を掛けてしまう頭痛薬や鼻炎薬も一週間前くらいから辞めると効果的です。

・尿蛋白

尿に関する項目は、腎臓の働きと関連しています。腎臓は薬での治療が難しいため、悪くならないよう注意が必要といえます。

蛋白質を採りすぎることで腎臓が処理しきれなくなって尿に現れるのが尿蛋白です。気になる方は一週間前くらいから蛋白質の摂取量を控えるようにしましょう。

・貧血

女性に多い貧血ですが、貧血の9割は鉄分の不足によるものです。こまめに鉄分を採ることで大体一週間程度での改善が見込めます。

積極的に摂取するべきものは、鉄分の多いレバーなどの肉類などです。また、野菜に含まれる鉄分はビタミンC、タンパク質と一緒に摂取することで吸収が良くなります。

また、紅茶に含まれるタンニンは鉄分の吸収を阻害する役割を持つため、貧血が気になる方は控えましょう。

一ヶ月でできる改善策

・血圧

まだ健康診断まで一ヶ月あれば、肝臓に加えて血圧とコレステロール、中性脂肪の値も改善が見込めます。

まず、血圧は(1)と同じくアルコールを控えること、塩分と脂肪を控えることが重要です。また、ナトリウムを減らしてビタミンとミネラルを増やすと効果的です。

具体的にはこんにゃくやキノコなど食物繊維を含むものを摂取することでナトリウムを体外に排出し、血圧の低下を目指しましょう。

・コレステロールと中性脂肪

コレステロールは血管にはり付き、中性脂肪の増加によっても血流を悪くします。これらはどちらも脂肪の一種なので、食事制限によって自力でも改善を目指せるポイントと言われています。

標準より体重や体脂肪が多い方の場合は、検査の一ヶ月前から食事の量を少なめにしましょう。また、肉よりも魚の脂の方が中性脂肪の値を下げる役割を持っています。

血圧への対策と同様に、キノコ、豆など食物繊維を含む食品は中性脂肪も排出してくれるので、これらを中心にバランスの良い食生活を心がけましょう。

まとめ

健康診断は定期的に受けることで現在の状態だけでなく、これまでと比較した継続的なデータを把握できるチャンスです。

できるだけ毎年同じ状態で受けるのがベストです。駆け込みの対策はあまり効果がないという意見もありますが、すこしでも身体に良いことをするのは悪いことではありません。数値で効果が分かるというのはモチベーションを高めるのにも役立ちます。

ただし、健康診断が終わった瞬間に開放されて大宴会をしてしまうようなことがないようにご注意ください。

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