かかとのガサガサってとても恥ずかしいですよね。特に夏場サンダルを履く時期にかかとの部分が白く粉が吹いている状態なんてもってのほか。
でもなんで乾燥の時期では無い夏場にガサガサになるの?と疑問に思う人もいらっしゃると思います。かかとのガサガサの原因は乾燥だけでは無いのです。では、詳しい原因と対処方法を見ていきましょう。
かかとのガサガサの原因
かかとがガサガサになる主な原因は以下の3つです。
白癬
白癬とは皮膚糸状菌(白癬菌)という真菌により起こる感染症で、感染する場所によって「白癬」「黄癬」「渦状癬」に分類されます。難しく分類されていますが、よく耳にする「水虫」の事です。
白癬を引き起こす皮膚糸状菌は世界に40種類以上も存在し、その中で日本では10種類ほどが人に白癬を引き起こすとされています。一番多いのが「トリコフィトン・ルブルム」「トリコフィトン・メンタグロフィテス」になります。
白癬菌はタンパクを栄養源にして生きるカビなので、ケラチンが多く存在する皮膚の角質層に侵入して白癬を引き起こします。白癬菌がかかとに感染しても指先とは違って皮膚が厚い為、かゆみなど症状がほとんどありません。原因が白癬菌だとわかった時には、症状が進みガサガサ状態になってしまっています。
白癬菌は気温や湿気が高くなると活発に増殖するので、夏場に酷くなるケースが多いです。ですので、乾燥時期でもないのにかかとががさがさな人は白癬になっている可能性が高いです。
――白癬になった場合どうすればよいのか――
まずは白癬菌が繁殖しやすい環境を断つという事です。靴を長時間履き続けていると、足の湿気が高くなり菌が増殖してしまうので、長時間履き続けるのは避けましょう。
そして清潔を保つ為にも、こまめに洗ってあげる事も大事です。白癬菌は角質層に繁殖する菌なので、普通であればアカとなって皮膚と一緒に剥がれ落ちるのです。足を洗わず不潔にしていると白癬になるので毎日しっかり洗うようにしましょう。
この時注意して頂きたいのが、必要な油分も洗い流してしまいそれこそガサガサの原因になります。ある程度保湿も心がけて下さい。
かかとへの刺激
靴底の固い靴を毎日履いていると、かかとの皮膚が角質化してガサガサになってしまう事があります。
角質が厚くなるという事はかかとを守る為に防御しているという事です。かかとへの刺激を継続して与えていると体が自然と反応し、守ってくれているんですね。更に普段必ず歩行しガサガサになったかかとに力が加わるので、その部分がひび割れてしまう場合もあります。
水分・油分の減少
かかとは汗をかきますが、腕や脚などと違って毛根が無いので脂がありません。ただでさえ水分だけで乾燥しやすい部分なのに、その水分までもが無くなってしまえばそれはガサガサになっていまいます。
顔や腕はよく保湿ケアをする人がいますが、足の裏まで気を使って細めに保湿ケアをする人はあまりいませんよね。水分がなくなりガサガサになった固い角質は、体内から浸透する水分が届かなくなり、更にガサガサになってしまう悪循環に陥ってしまうのです。
かかとのガサガサと便秘について
便秘とかかとのガサガサに、何が関係あるの?と思う方がほとんどだと思います。実は便秘気味の人は、かかとの角質が溜まりやすいと言われています。
足の裏は、体や心の健康状態が現れると言われていて、特に消化器官の調子が悪いと角質が溜まりやすいそうです。便秘を改善してあげるとかかとのガサガサも自然に無くなるかもしれません。
かかとのガサガサを治す方法
かかとのガサガサの改善方法について紹介します。
保湿ケア
かかとに角質が溜まると内側からの水分補給が難しくなるので、外側からの水分補給をしてあげましょう。
ポイント①保湿ケアをするタイミングはお風呂上りがベスト
ガサガサの状態で無理に保湿してあげても、中までしっかり浸透せず意味がありません。ですので、お風呂に入り皮膚や角質を柔らかくしてあげてから保湿ケアしましょう。お風呂上りでない場合は、足の部分だけしばらくぬるま湯に浸けてあげるか、蒸しタオルで足を包み皮膚と角質を柔らかくして下さい。
ポイント②パックの様にケアをするとベスト
手でまんべんなく化粧水を塗ってあげるのも良いですが、キッチンペーパーやコットンにたっぷり化粧水を含ませ、かかとを包んであげてパックするのが一番良いケア方法です。その間は歩行する事が出来ないので、限られた時間しか無いという人は1週間に1・2回ほどパックをして、日常的には手でマッサージしながら保湿してあげて下さい。
ポイント③化粧水の後は乳液でバリア
よく間違った保湿ケアの方法として、化粧水だけ塗って放置してしまうという人がいます。化粧水だけ塗って放置してしまうと、いずれ蒸発してしまい逆に肌の水分が減ってしまうという事態になる可能性があるのです。ですので水分が蒸発しないように乳液を塗り、油分を与えてフタをしてあげましょう。
~化粧水は何を使えば良いのか?~
・セラミド・ヒアルロン酸配合の化粧水
セラミドは表皮の一番上の層の角質に存在している物質です。水分を蓄えて肌を保湿する効果があります。ヒアルロン酸は真皮に存在している物質で、肌の弾力と潤いをキープする効果があります。
これらの物質は年齢を重ねるごとに減少していくので、化粧水やサプリメントなどで補っていく必要があります。全身に効果があるので、勿論かかとにも有効的です。
・尿素配合クリーム
こちらは化粧水ではありませんが、乾燥した肌のケアにうってつけなので紹介します。尿素クリームには水分を保ってくれる保湿効果があり、乾燥した肌にとても効果的です。
それにプラスしてタンパク質を分解する働きもあり、固くなった肌を柔らかくしてくれるのです。ですので、ガチガチになったかかとに塗ってあげるととても効果的なのです。
しかし注意点もあります。
人間の肌は一番下から「基底層」「有棘層」「顆粒層」「角質層」となっています。基底層で新しい皮膚が生まれて、徐々に上に押し上げられ移動していくのです。これをターンオーバーと言います。1度は聞いた事あるのではないでしょうか?そして、尿素はこのターンオーバーを早めてしまうのです。
ターンオーバーは28日かかると言われています。尿素が角質を柔らかくすると、細菌から守る機能が弱くなり守る機能を維持させようと、まだ完璧に作られていない皮膚を一番上に押し上げるのです。完璧な皮膚では無いので勿論肌を守る機能も弱く肌が荒れてしまう原因になるのです。
ですので、尿素配合クリームは毎日使うのでは無く角質が厚くなり過ぎた時だけ使う様にして下さい。
寝る時に靴下を履いてあげる
せっかく保湿ケアをしてあげても、歩く度に床にかかとが付き浸透しているのか心配になりますよね。保湿ケアをしてあげたら、靴下を履いて朝までしっかり浸透させましょう。
靴下を履くことで保湿効果も見込めるので一石二鳥です。
ピーリング
ピーリングとは古くなった角質を肌から剥がす事です。角質ピーリングジェルや角質ピーリングパックというのが市販で売られているので、現在の肌の状態や肌質に合った物を使用して下さい。
このピーリングは毎日行うと肌を傷めてしまったり逆効果になるので、1、2週間に1回という程度で大丈夫です。商品によって頻度が違ってきますので、取扱説明書をしっかり読んで使用する事が大切です。
フットケアサロン
セルフケアも良いですが、一番はプロの人にケアしてもらう事です。サロンごとにケア方法が違い、角質ケアの他にアロマを楽しめたり足つぼマッサージをしてくれたりするので、リラクゼーションも楽しめます。
毎日のケアはセルフで行い、たまにこういうサロンに通うのが良いでしょう。
酢で角質除去
もっと身近なもので簡単に除去したいという人は、家庭にある食酢を使って角質除去もできます。
洗面器などにお酢とお湯を1:3で混ぜ、そこに足を30分から1時間浸けます。その後フットケア用品のブラシで軽く擦るとポロポロと角質が落ちてきます。強く擦りすぎると肌を傷つけたりしてしまうので、あくまで軽くこする程度にして下さい。ポロポロとれないからと言って強くこするのはNGです。
お酢には殺菌効果もあるので、足の嫌な匂いもとれるそうです。
軽石は効果的なの?
厚くなったかかとの角質を削る軽石や足専用のヤスリがあります。これには賛否両論があり、角質を削ると逆に悪化してしまうという説もあります。
軽石を使う方法としては、入浴時に皮膚を柔らかくしてから軽石を使ってかかとの角質を削るわけですが、無理に角質を削る事によってその薄くなった角質の部分が、細菌から守らなきゃいけない!角質を今すぐに再生しなければ!という信号が発信され、余計に厚い角質が再生されてしまうそうなのです。そしてまた軽石を使うはめになり、削りと再生をずっと続けていく事になっしまうのです。
ですので、軽石は固くなった角質を取り除く為に使用するのでなく、皮膚の表面を少し削る程度に使用して下さい。
まとめ
かかとがガサガサになる原因は乾燥だけでなく、白癬菌(水虫)や日々溜まっていく角質にも原因があるという事を覚えておきましょう。まずは自分が何が原因でガサガサになっているかが大事になります。わかった上で対処していきましょう。また、かかとのガサガサと便秘の意外な関係性にビックリですよね。足の裏はそういった体の異常が現れる場所でもあるので、一度体全体を見直してみるのも良いかもしれません。
かかとのケアとして一番大事なのが、保湿ケアという事です。それも時々行うのでは意味が無いので、継続して毎日行ってあげる事が大事です。しっかりケアをしてあげて綺麗なかかとを取り戻しましょう。
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