先の尖ったものを自分の方向に向けられると、恐怖を感じてしまい普通の状態でいられなくなることありませんか?そういった機会があまりないけれども、もしかすると自分は先端恐怖症かも知れないと感じた経験のある方も多いのではないでしょうか。
先端恐怖症には他の病気や恐怖症同様に程度があるので、目が開けられない程度の軽い症状からパニック症状や脅迫観念などを強く感じてしまう重度の症状まで様々です。
先端恐怖症の症状に関する理解を深めて行きましょう。
今回は、先端恐怖症についての記事を書いています。原因やステージごとの具体的な症状についても紹介していきます。
先端恐怖症について知りたい人や克服したいと考えている人はぜひ読んでみてください!
先端恐怖症について
先端恐怖症と言っても、症状の感じ方は様々です。恐怖に感じる対象は自分に向けられた尖ったものだけでない事もあります。
この項目では、症状と自分が先端恐怖症であるかどうかのチャック方法について紹介していきます。先端恐怖症がどういったものなのかを知っておきましょう。
症状について
どういった症状が現れるのかを紹介します。先端恐怖症の人は、先の尖っているもの(針・つまようじ・はさみ・ナイフetc)を見ることで、
- イライラする
- 目が開けられない
- 動悸が激しくなる
- めまいや頭痛、嘔吐が発生することがある
- ひどい場合は、発熱やパニック障害を起こす
といった症状が現れます。先の尖っているものを目の前に突き付けられると、誰でも恐怖心を感じるものですが、ここまで激しい症状が現れることはありません。
こういった症状が現れる方は、先端恐怖症である可能性が高いといえます。上記の症状から下の項目になればなるほどどんどん深刻な症状を抱えている状態になります。
この症状は敵意を向けられているわけでもないのに発症するものになります。ただの無機質な棘や突起物に対して恐怖感や不安感をと強く抱いてしまう症状になります。
先端恐怖症のチェック方法
先端恐怖症かどうかをチェックする方法としては、
- 先端が尖っているものを想像するだけで恐怖を感じる
- 先端が尖っているものに触れると不安になる
- 先端が尖っているものに対して、恐怖心があることを自覚している
- 先端が尖っているものを無意識のうちに避けている
- 先端恐怖症により、生活がうまく送れていない
これらの項目に心当たりのある数が多ければ多いほど、先端恐怖症である可能性が高くなります。1つでも心当たりのある方は、先端恐怖症の可能性があるといえます。
先端恐怖症の原因
先端恐怖症になる原因はいったいどういったものがあるのでしょうか?過去の先端恐怖症患者の症状の原因に繋がったものを紹介します。
あなたの原因と同様だと思われるものはあるでしょうか?確認してみてください。
過去のトラウマ
先端恐怖症を発症させている人の多くは、過去に先端が尖ったモノで傷を負ったり、大切な人が先端の尖ったモノで怪我をした場面を見たことがあるといった過去の出来事が原因である場合が多くあります。
そういった過去の出来事により、「先端が尖ったモノは危険であり恐ろしいものだ」と考えるようになっており、トラウマを抱えていることで先端恐怖症になっているのです。
これは他の恐怖症でも同様の原因となります。対人恐怖症や高所恐怖症や閉所恐怖症など、あらゆる恐怖症の原因となりうる最も代表的な原因になります。
過去に遭遇した事故やトラブルでの精神的な影響は非常に大きく、中々自分の意識だけではどうにも出来ない問題になります。
心拍数の異常な上昇や精神的なストレスが強くなってしまう生理現象が発生してしまうので、克服するためにはそれなりの覚悟と訓練が必要な原因になります。
うつ病やストレスの部分的な症状
先端恐怖症がうつ病やストレスなどの部分的な症状として現れていると考えられています。
先端恐怖症の症状が、疲労の蓄積やストレスを多く抱えている時に重くなったり現れたりする傾向のある人は、こういった原因である可能性が考えられます。
精神的な要因で先端恐怖症の症状が発生する場合は、根本となる原因を改善しなければ先端恐怖症の症状も改善されないと考えられています。
この場合には、心理カウンセラーなどの心理学に精通している医師に相談するといいでしょう。知らないうちに精神的なストレスが蓄積していてそれが原因となって恐怖症につながっていることも考えられます。
恐怖症の影に潜んでいる精神病について見つけていくようにしましょう。
性格的な問題が原因
特に恐怖症と名の付く症状が発生する人の多くは、繊細な正確をしている傾向が強くあります。
特に真面目な性格や、心配症な性格や、完璧主義な性格などの特徴を持っている性格の人は人一倍ストレスを蓄積しやすく、恐怖症を発生しやすい傾向にあります。
元々日本人には、セロトニンの分泌量が少なかったりする影響で、不安を感じやい傾向があることも明らかになっています。
トラウマを抱えやすい事や不安を過敏に意識してしまう傾向にあるので、性格的にストレスを感じやすい人はこれらの恐怖症を発症しやすいという問題があります。
原因が分からないケースも多い
特にこれといった原因が判明していないまま、先端恐怖症になっているという人もいます。こういったメンタル的な症状は原因が分からないケースも少なくありません。
他にも、高所恐怖症や閉所恐怖症なども、原因が分からないケースが多くあります。原因が分からなくても、症状を改善することは可能なので、原因を知るよりも治療させることを優先させましょう。
先端恐怖症の治療方法について
自分が先端恐怖症だと気がついた場合は、どのようにすれば症状を改善することが出来るのかを紹介します。
恐怖症の治療方法としては認知行動療法や自律訓練法、暴露療法などの心理テクニックを応用した治療法があります。それぞれの治療法について詳しい内容をみていきましょう。
認知行動療法
メンタル的な病気の治療に用いられることが多い治療方法です。うつ病やその他の恐怖症などの治療にも認知行動療法を用いることが多くあります。
先端恐怖症は先が尖ったものに対して恐怖心を覚えている状態です。先端が尖っているもの=恐怖という考えを改善することで、先端恐怖症を改善しようとする治療になります。今まで避けていた先端が尖ったものと向き合うい、辛さや苦しみを吐き出して気持ちを楽にすることで、恐怖心と向き合えるようなメンタルを作り出します。
自分の頭の中で、先端が尖っているものに対しての考え方を改善する治療になるので、高い効果が期待できます。
自立訓練法
自分の気持ちや集中力により、心の状態を自分でコントロールすることが出来るようになることで、恐怖心を克服するという治療方法になります。
自律神経である「交感神経」と「副交感神経」の2つを上手くコントロール出来るようにすることで、心の状態もコントロールしやすい状況を作り出すことができるようになります。
交感神経とは、日中に活動を積極的に行えるように体の状態を持っていくために、必要な自律神経です。副交感神経とは、体を休めて回復を図る際に活発になる自律神経です。通常であれば、日中は交感神経が優位になり、夜間は副交感神経が優位になることで体の状態をコントロールしています。
しかし、ストレスや精神的負担により、自律神経のバランスが崩れてしまうことで先端恐怖症が発生している場合があります。こういった原因がはっきりしている場合は、自律訓練法が有効だといえます。
暴露療法
暴露療法は、エクスポージャー法ともいわれる治療方法になります。
過去のトラウマが原因となって先端恐怖症を発症している場合などに有効になります。先端が尖っているものを見た際に感じた恐怖心を、あえて言葉にすることで恐怖心を克服するという治療になります。感じた恐怖心を言葉にすることで、不安を身体の症状として現れないようにすることが出来ます。
また、あえて恐怖を感じるという暴露療法もあります。先端が尖っているものを見ても不安になることはない、恐怖なんて感じていない、と思ってしまうと無意識のうちに先端が尖ったものを避けてしまうようになります。
避けることで先端恐怖症が現れるのを減らすことは出来ますが、改善することはできず、恐怖心が大きくなってしまう恐れもあります。
そうなる前に、恐怖心を感じる機会を増やして環境に慣れさせてしまおうというショック療法になります。何度も、先端に恐怖を感じている内に、身体が慣れてしまい恐怖を感じないようになります。
恐怖を避けている内は、先端恐怖症が改善されることはないので、恐怖と向き合うという暴露療法は改善のためには効果的といえます。
先端恐怖症の人が抱えている悩み
先端恐怖症である人と、そうでない人の間には見えない壁が存在します。何気ない生活の中でも、健常者が普通に行えることでも、先端恐怖症であるが故に出来ない事もあります。
実際に先端恐怖症の人が抱えている問題について紹介します。
目薬がさせない
特に症状を抱えていない人にとっては、爽快感が得られてスッキリする目薬になりますが、先端恐怖症の人にとっては、目のそばにまで突起物を近づける目薬はかなりの恐怖を伴う行為になります。
眼科などで目の病気を治すためにはどうしても目薬を差さなくてはいけなくなってしまいます。
それを期に先端恐怖症を改善しようと思う人も少なくありません。
皆さん、目薬を目尻に指すなどの克服法で克服している様です。
化粧が出来ない
目薬と似ている問題ですが、女性には大きな問題となる症状になります。
アイラインやアイシャドウなど、目ラインにペンや筆などで線を引くなどの化粧道具にも恐怖を感じてしまうので、お化粧が困難になってしまいます。
中には、化粧の場合は大丈夫とその時だけはガンガン目に筆を近づける人も居ますが、認識の影響で、問題ないと認識している行為に対しては恐怖症は発症しないことから、認識の影響であることもわかります。
特に女性のアイラインの化粧は、印象を大きく変える重要な要素になりますので、困ることも多いでしょう。
眉間にシワが寄ってしまう
日常生活で、棘や尖ったものを見る機会は結構多くあります。先端恐怖症の程度にもよりますが、棘を見るたびに目を閉じたり、恐怖に目を閉じることを何度も行うことで眉間や目尻へのシワが発生しやすくなります。
特に女性はこのシワを気にして、男性よりもトゲに対してストレスを感じてしまうことが多く、遊びで指などを近づけられると殺意を覚えるなどの意見もありました。
目が痛くなる
尖ったものが視界に入ると、だんだん目が痛くなってくると言う人も居ます。
眉間に違和感やむずむず感がある、程度の症状の方も居ますが、集中して尖ったものが脳にストレスを与えてしまうため、短時間でも眼疲労が発生してしまい、目が痛くなってしまうことがあります。
これは実際の環境で尖ったものが目の前に存在しているだけでなく、テレビや画面越しの画像などでも反応してしまう問題でもあります。
料理番組などで包丁で切っている手元をアップで映されているときや、うになどが映っただけでも辛いという人も居ます。
現実世界では自分で回避しながら行動できますが、テレビやインターネットの広告ではこれらんお画像や映像が急に出現してくることがあるので、回避が難しく、非常に疲れやすい、目が痛くなりやすいと言います。
先端恐怖症は何科に行けば克服できる?
先端恐怖症は何科に行けばいいのか。という疑問を持っている人は多いと思います。実際に専門的な治療を行おうと思った時にどこでならしっかりとした治療が行えるのかを知っておきましょう。
精神科・心療内科がおすすめ
先端恐怖症などの恐怖症という名の付く症状に関しては心療内科などの精神治療が行える病院での治療が有効になります。
目の問題だから、眼科かな?と思うかもしれませんが、目自体に何かしらの問題があるわけではないので、眼科では恐怖症の治療を行うことは出来ません。
根本の原因は脳や精神的なストレスや物質や事象への認識に問題があるので、尖ったものに対する認識を改めて、精神に影響が及ばない様にすることが重要になります。
上記の治療方法で説明した治療をこれらの科で受けることが出来ます。
保険はきくの?
もちろん保険が適用される治療になります。通常の病気同様にしっかり保険が適用になりますので、安心して病院にいくようにしましょう。
しかしカウンセリングなどの始めの段階では保険が適用されないクリニックなどもあります。事前に保険が適用されるかどうかの確認をすることをおすすめします。
治療費はどのくらい?
治療費は一般的には1度の通院診断、治療などで2000〜4000円程度の治療費になることが一般的になります。
カウンセリングなどを行っている病院もあり、無料や低価格で話しを伺えるところもあれば、1回のカウンセリング額が1万円ほどかかってしまうクリニックなどもあるようです。
特に民間のクリニックでの心理カウンセリングでは保険が適用されない場合があり、その場合には1万円かかってしまうと言うことがあります。
予め、診療前に電話などで確認してみると良いでしょう。
もし、治療法が複雑化し、薬物療法や上記の治療法以外の治療を行う場合には更に治療費がかさんでしまう可能性もありますので注意してください。
まとめ
今回は先端恐怖症についての記事でした。
先端恐怖症は人によって症状の現れ方に差がでます。軽度の症状であれば、あまり気にしないまま生活を送っている人も多くいます。しかし、生活に支障ができる程の症状が現れるのであれば、病院へ行って治療した方が良いでしょう。
先端恐怖症くらいで病院へ行くなんてと思っている人もいるかもしれませんが、症状が悪化してしまうとパニック障害などを起こしてしまう可能性もあります。病気としっかり向き合って適切な対処を行いましょう。
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