毎日の仕事での残業や、激しい運動をした後などは体力を多く使ってヘトヘトに疲労してしまう時があります。
そんな時は、ゆっくりお湯につかったりフカフカの布団で寝るのも良いですよね。しかし、食べ物から疲労回復の効果のあるものを摂取するのも良いのではないでしょうか?
疲れているときは、食欲がないこともあり食べ物は何でもいいやと考えてしまう人もいますが、疲れている時こそ、疲労回復をもたらしてくれる食事を行うべきです!
今回は、疲労回復の食べ物についての記事を書いています。疲れている人や、食事で回復したい人はぜひ読んでみてください!
疲労とは
まずは、疲労しているということはどういうことなのかを紹介します。疲労により引き起こる症状などについて紹介していきます。
・身体の危険信号
人間は、疲れを感じることで危険を察知しています。体の活動できる限界を知らせてくれるものであるため、疲れを感じることが出来ないと限界を超えてまで働いてしまうために、生命を脅かしてしまうこともあります。
疲労を感じることで、休息をとることができ、生き続けていくことが出来るのです。人間にとって疲労を感じることは必要不可欠なものです。
・疲労による症状
疲労が蓄積すると、どのようなことが起きてしまうのかを紹介します。
①免疫力の低下
体の免疫力が下がってしまうため、ウイルスや菌に侵されやすい状態になってしまい、病気や怪我が起きやすくなります。また、治療にかかる時間も長くなってしまいます。
免疫機能がしっかり働かないことでこれらの問題が引き起こります。特にストレスや身体の筋肉疲労により血行が悪くなり、乾燥などの問題も引き起こってしまい皮膚の状態の悪化、粘膜の分泌不足、体温の低下などが影響して身体の免疫力が低下します。
例え病気にならない場合でも、心臓や肺や腎臓などの臓器の機能が低下していき、病気になってしまった場合にはより深刻な状態に進行してしまったり、一気に多臓器に影響が出てしまう病気になってしまうこともあります。
②身体機能の低下
体を動かす能力が低下してしまいます。思っているよりも体を動かすことができなくなります。また、肩こりや関節の痛みといった、身体的ダメージを感じやすくなってしまいます。
これは疲労により神経伝達物質の働きが弱まったり、身体に乳酸が溜まってしまうことで筋肉の運動量や神経の伝達が正常に行われないことで引き起こってしまいます。
休息をとって筋肉を休ませたり、副交感神経を働かせ交感神経を休めないと修復したり不純物を代謝することが出来ないので蓄積とともにどんどん症状は深刻化していきます。
③精神状態の低下
集中力が持続しなかったり、やる気がでないといった精神状態が不安定になることがあります。その他にも、イライラしやすくなるのでストレスを感じやすくなります。
言動などに統一性な無くなり、支離滅裂な事を言ってしまったり、精神疾患などの問題に発展してしまう事もあります。うつ病、躁病や統合失調症に進行してしまう事もあります。
疲労が溜まる原因
どういったことで疲労が溜まってしまうのかを知っておきましょう。もちろん個人差はありますが、なるべく疲労がたまらないように注意しましょう。
・睡眠不足
・偏食による栄養不足
・ストレスによる肉体的負担
・激しい運動・仕事
・新陳代謝の低下
・加齢
などが挙げられます。これらが合わせて起きてしまうことで、慢性的に疲れを感じている人も多くいます。なるべく、これらが起きないように生活を見なおしてみましょう。
疲労回復に効果のある食べ物
では、今回のテーマでもある疲労回復に効果のある食べ物を紹介します。それぞれの効果などを紹介するので、疲労を感じた際は積極的に摂取しましょう。
①豚肉
疲れている時に肉を食べたい時は、豚肉を食べるようにしましょう。
豚肉に含まれる「ビタミンB群」が疲労回復に効果があります。特にビタミンB1は、炭水化物を体のエネルギーへと変化させてくれる働きがあるのです。
豚肉は、牛肉の10倍ものビタミンB1が含まれているので、疲労回復にはもってこいなのです。特に豚肉の、モモ・ロース・ヒレの部位はビタミンB1がより多く含まれているので積極的に摂取しましょう。
ただし、豚肉ばかり食べていると逆効果になることがあります。豚肉だけを多く食べていると、疲労物質である「ピルビン酸」という成分が増えて乳酸が溜まってしまうために、疲れを感じてしまうことがるのです。「クエン酸」と一緒に摂取することで疲労物質を体外に排出しやすくなるので、なるべく一緒に摂取するのがオススメです。
クエン酸は、オレンジ・グレープフルーツ・みかん・お酢などに多く含まれているので、レモンを絞ったトンカツなどは疲労回復には効果的だといえます。
また、ビタミンB1にはストレスを軽減する働きもあるので、精神的な疲労にも効果があります。
その他ビタミンB群を豊富に含んでいる食材にはうなぎ、牛乳、ナッツ、あさり、さんま、牡蠣、菜の花、ほうれん草、枝豆、まぐろ、納豆、卵、干し椎茸などの食材がります。
豚肉や納豆や干し椎茸などの食材はプリン体が多いこともあるので過剰に摂取しすぎると高尿酸血症になってしまい、痛風に進行してしまう可能性があります。食材をバランスよく摂取して栄養が偏らないようにしましょう。
②梅
これは聞いたことがある人も多いかもしれませんが、梅は疲労回復にはオススメの食品です。
梅に含まれる「クエン酸」が疲労に効果があるとされています。クエン酸には疲労物質である「乳酸」を分解する働きがあるため、体から疲れを取り除くのには非常に効果的なのです。体をアルカリ化する効果があるので、疲れが溜まりにくい体を作ることができるので、疲れを感じていなくても毎日食べるようにすると良いでしょう。
さらに、梅は殺菌作用があります。体内に侵入して菌をやっつけてくれるので食中毒や胃腸のトラブルの予防にも役立ちます。特に、梅は長期間保存することができるので、毎回の食事に簡単に取り入れることができます。食事の際はご飯のお供に梅干しを摂取しましょう!
クエン酸を摂取する際の注意点としては、筋肉が緊張状態になっていると体の細部まで行き届かなくなるので、入浴や軽い運動をして筋肉をリラックス状態にしておきましょう。
梅干しなどで摂取すれば料理のレシピなども迷うこと無く簡単に食事の中に含めることが出来ますのでおすすめです。長期保存にも向いていますし、そのままでも食べられるので常備しておいてもいいでしょう。しかし漬物や梅干しなどの食材は塩分が多いので何個も食べることは控えましょう。梅干しは1日1個が目安です。
特に女性は血の巡りが悪くなってしまって血流が滞ったり、産前後の女性の不正出血や月経の周期の変動などが起きやすくなってしまうと言われています。過剰摂取には気をつけましょう。
③トマト
疲れている体には、トマトがオススメです!
トマトには、「リンゴ酸」と「クエン酸」が多く含まれています。クエン酸は上記で紹介したように、疲労回復に効果のある成分ですが、リンゴ酸も疲労回復に効果がある成分になります。さらに胃液の分泌を促進する効果があるので、疲れていて食欲が無いという時や、夏バテしている時には是非とも摂取したい食材です。
トマトには抗酸化作用のあるリコピンやビタミン類が多く含まれているので、体から「活性酸素」を取り除いてくれる作用があります。疲労が蓄積したりストレスを多く感じると活性酸素が多くなってしまい、老化が進行したり、病気になりやすくなってしまいます。
疲れと同時にストレスを多く感じているときは、なるべく摂取するようにしましょう。
④玉ねぎ
玉ねぎも疲れに効果的なのは有名ですよね!
玉ねぎの「硫化アリル」という成分が消化液の分泌を促進し、ビタミンB1の吸収率を高めてくれる効果があるので、疲労回復に向いています。ビタミンB1が多く含まれる豚肉・かぼちゃ・うなぎなどと一緒に食べるようにしましょう。
さらに玉ねぎには、精神疲労にも効果があります。ストレスなどで、精神的に疲れている人にもオススメです。しかし注意点として、火を通したり水にさらしすぎたりしてしまうと硫化アリルが失われてしまうので、なるべく生のままで食べるように工夫しましょう。
玉ねぎには安眠効果もあるので、夕食に食べると質の良い睡眠をとりやすくなるので、疲れもとりやすくなります。
⑤胚芽米
普通のお米でも十分な効果は得られますが、胚芽米にすることで疲労回復の効果を高めることができます。
白米に比べて糖質の成分は殆ど変わりませんが。普通の白米のお米に比べて、ビタミンB群が多く含まれているので疲労回復効果が優れています。さらに、ビタミンEも含まれているために、血液の流れを良くし、様々な栄養素を体の細部までに届けやすくなるのです。
コレステロールを下げてくれる「リノール酸」を多く含まれているので、健康的にも効果があるので、普段食べているお米を胚芽米に変えてみるのもよいでしょう。
また食物繊維も豊富に含まれているので便秘の解消やダイエットにも効果があります。
⑥大根
大根は、大根の部分から大根の葉まで、健康に効果のある成分を多く含んでいるので疲れているときはオススメの野菜です。
まず、大根には消化機能を助けてくれる効果があります。タンパク質の分解を助ける「プロアテーゼ」やデンプンを分解するのを助ける「アミラーゼ」などが有名な消化酵素です。消化するのにも体力を使うので、疲れている時に一緒に食べると体にかかる負担を軽減することができます。
大根の葉には、ビタミンBとビタミンCが多く含まれているので、目の疲れにも効果があるので、パソコンを使った仕事をしている人はぜひとも摂取しましょう。
大根はおろしにすることで、生のまま摂取することができるので上記の効果を得やすいので、焼き魚などとセットで食べるのと良いでしょう。
⑦果物
かなり大きく紹介しましたが、果物は疲労を感じている時にはオススメです。
果物には「酵素」が多く含まれています。酵素は20代をピークに徐々に体から生産される量が減ってきます。酵素は体が自発的に疲労回復をするのを促進させてくれる役割があるのですが、体内から減少してしまうと、疲労回復を行う力が弱くなってしまうのです。若い時は、すぐに体力回復が行われたのは酵素のおかげです。
体内で生産されなくなった酵素を果物を食べることで補うことができます。食事を行う前に果物を食べることでより高い効果を得ることができます。食後のデザートとして果物を食べるよりも、食前に食べるのを意識しましょう。
また、タバコやアルコールによって体内の酵素は失われてしまうので、なるべく控えるようにしましょう。
⑧にんにく
こちらもよく聞く疲労回復に効果のある食べ物ですが、改めてどのような効果があるかを紹介します。
まず、にんにくに含まれる「アリシン」という成分が、ビタミンB1の吸収を助けてくれる働きがあります。さらに、体の温度を上げて血の流れを促進する効果もあるので、栄養素を運びやすくする効果もあります。
抗酸化作用もあるので活性酸素の抑制効果もあり、上記で紹介したような作用を一気に摂取することができるのです。豚肉の炒めものなどに、ニンニクをサッと混ぜて召し上がりましょう。あまり多く入れてしまうと胃に負担になるので注意してください。
⑨大豆食品
大豆食品に含まれる「レシチン」が疲労回復を促進する効果があります。
レシチンのその他の効果として、脳の活動を助ける効果や、ストレスを解消してくれる働きがあるため、メンタル的な疲労にも効果があります。さらに、コレステロールを調整する役割もあるので健康にも良いのです。
豆腐・ゴマ・味噌・納豆などが大豆食品としては有名ですね。豆腐入りの味噌汁は日本の食卓には欠かせないものですが疲労回復の効果があるからなのですね!
また大豆製品の納豆にはパンテトン酸も豊富に含まれています。パンテトン酸はエネルギーの生成やタンパク質や糖質や脂質の代謝、善玉コレステロールを増やし、ストレスに強い体を作る働きがあります。
摂取したパンテトン酸などの栄養素を身体の中に効率よく循環させるためには体が柔らかいことが重要になります。体が固く、筋肉などが固まっていて柔軟性がないと血行が悪くなりやすく栄養の運搬効率が悪くなります。結果せっかく摂取した栄養も一箇所に留まってしまいそのまま余った分は排出されてしまいます。
食事で摂取することのみを意識するのではなく、体もほぐして血行を良くし疲労物質が蓄積するのを防いだり栄養が循環しやすい体作りをしていきましょう。
甘いものについて
よく、疲れた時は甘いものを食べると良いなんて話を聞きますが、実際はどうなのでしょうか?
人間は疲れを感じるとエネルギーを求めるようになり、ブドウ糖を欲するようになります。ブドウ糖はエネルギーに変換しやすいうえ、脳の働きを活発にしてくれるので甘いものが食べたくなってしまうのです。
しかし、甘いものを摂取しすぎると逆効果になることがあります。糖分をエネルギーに変えるときに多くのビタミンB群を使用します。上記で紹介したように、ビタミンB群は疲労回復には欠かせない成分なので、体から減ってしまうと逆に疲労を感じてしまうこと場合があるのです。
甘いものを食べるときは、過剰に摂取し過ぎないように注意しましょう。
食べ方のコツ
甘いものを食べる場合は抹茶と一緒に食べることをおすすめします。抹茶にはビタミンB6が含まれていますので消費されるビタミンBをそのまま補うことが出来ます。
また、口の中が甘くなっているとどんどん甘いものが欲しくなってきてしまい、止まらなくなりついつい沢山食べてしまう傾向があります。口の中を抹茶の苦味でスッキリさせ程よい量で抑えることも出来ます。
甘いものとの相性もいいのでおすすめの組み合わせです。
チョコレートやお菓子などのものは、ビタミンを同時に消費することで口内炎にもつながりやすくなります。食べ過ぎには注意しましょう。
また、甘いお菓子のクッキーやチョコレートやケーキなどの食べ物は糖質が多く含まれていて血糖値を上げる効果がありますが、その後インスリンが膵臓から分泌されると急激に血糖値を下げる事になります。そうすると逆にストレスが溜まりやすくなったり疲労やイライラや精神不安などの問題に繋がることもあります。
理想としてはガムを噛むことや少量の甘いものを制限して摂取するほうが身体的には良い効果が期待できます。摂取推奨量としては100gほどの量が良いでしょう。
まとめ
疲労回復に効果のある食べ物
①豚肉
②梅
③トマト
④玉ねぎ
⑤胚芽米
⑥大根
⑦果物
⑧にんにく
⑨大豆食品
以上が今回の記事のまとめになります。
疲労回復に効く成分は多くあります。偏らないようにバランス良く摂取することをこころがけてください。また、食べ方や食べるタイミングなどで効果が変わる食材もあるので注意しましょう。
疲労回復は、食べ物を意識的に変えることで効果が高くなります。もちろん食事だけでなく、睡眠・入浴・リラックスなどを行って体の負担を減らすことも大切です。
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