よだれかぶれの赤ちゃんに注意!原因や症状、治療法を知ろう!赤ちゃんの肌の手入れ方法は?

赤ちゃんの笑顔は、人の心を癒せる愛らしい天使の輝きですね。その天使の輝きを曇らせてしまう原因の一つが、今日のテーマ「よだれかぶれ」ですね。

ママや家族にとっては心配が尽きないと思いますが、心穏やかに育児を楽しむためにも、まとめてきた情報を早速お伝えいたしますね。

よだれかぶれとは?

メトヘモグロビン血症 赤ちゃん

よだれかぶれとは、だいたい生後3ヵ月~4ヵ月くらいから起こることがある皮膚炎の一つで、5~6歳くらいの乳幼児に見られる口の周囲で見られる接触性の皮膚炎だと考えられています。

一般的には、かぶれというのは「何かの原因物質となるものが直接皮膚に接することによる強い刺激やアレルギー反応で起こる炎症で、強いかゆみを伴いながら湿疹」とされています。

赤ちゃんの場合には、少しかぶれとは意味合いには若干の差はありますが、「直接、肌に何かが触れる」ことで起こるという意味では、同じですね。

では、どんな症状が起こるのか見ていきましょう。

よだれかぶれの症状と特徴

よだれかぶれの症状とは、よだれという通り「よだれが付きやすい部位」である口元だけが赤くなったり、痒がったりします。

この特徴ある症状はが起こる部位としては、顔全体ではなく、口の周囲だけということですが、あご~首の下あたりも気を付けてチェックをしてあげてください。つまり、「よだれが付くあたりだけ」と発症する部位は、限定されているのですね。

この時に頬が赤くなり、皮膚が皮向けを起こすようになるところまで症状が進んでいるようなら、ホームケアによる経過観察だけでなく、薬剤を使うことも検討していくようにしましょう。

全身性の皮膚炎のように、いろんな所に現れるのではないので、すぐに見分けがつくと思いますが、このように症状によっては専門の医師による治療が必要となる場合もあります。

月齢が小さな赤ちゃんの身体の変化は、特に慎重に見ていくようにしましょう。では、大切な赤ちゃんとママを悩ませる原因とは、何でしょうか。

よだれかぶれの原因

乳幼児にとって考えられる原因としては、大きく分けて2つあると考えられています。

直接刺激

まず、一つ目は「直接刺激による一過性のもの」になります。こちらは、原因となる環境や物質さえ取り除いてあげることが出来れば、完治していくものですので、大きな心配はないと思われます。

アレルギー

2つ目は「アレルギー反応による体質的なもの」なので、早い時期に原因を突き止めて、出来るだけ取り込まないような工夫をしていく必要がありますので、「専門医の治療」と「周囲の理解と協力」も大切になってきます。

乳幼児の場合には、よだれかぶれを起こす原因として「よだれ」が大きく関係していますので、よだれが減ってくる時期には綺麗に治ってしまうことがほとんどです。

よだれかぶれが増えるのは?

この「よだれ」ですが、3ヵ月頃から発症するのは「離乳食」が始まるということで「よだれ」が多く出てしまうことが、「きっかけ」となるためと思われます。

また、よだれとともに衣服への付着による食べ物等の刺激や、よだれを拭き取るときの摩擦の刺激、拭き取ることで生じる皮膚の乾燥など、いくつかの良くない環境が口の周囲~頬などの炎症を起こしやすい条件を作ってしまうことが原因となっていきます。

赤ちゃんが成長する過程では、「離乳食が始まる」「歯が生えてくる」しだいに「おもちゃ夢中になって、なめたりする」「指しゃぶりをする」といったことが出てきますよね。そうすることで、唾液の分泌量が大幅に増やしていくことが出来るようになるのです。

唾液量が多いのは、虫歯を守ったり、胃腸の消化を助けたりと良いことなのですが、乳幼児の場合には口や周囲に「よだれでぬれたままの状態」が起こりやすいため、「よだれ」が原因物質となり直接刺激を起こしてしまい「接触性皮膚炎」となってしまうのです。

ですから、病名として一般的には「よだれかぶれ」と呼ばれていますが、誤解しやすいのは「よだれが付着したから」が原因ではないことです。

原因は、あくまでも「付着したまま長時間放置してしまうこと」にあります。長時間放置すると、細菌の繁殖や飲食の肌への刺激を助長することにもなるからなのです。よだれかぶれを発症しているのは、主に乳幼児だということもそういう意味があったのですね。

特に赤ちゃんの場合には、気を付けておくことがあるので、一緒にお伝えいたします。

赤ちゃんに注意すること

赤ちゃんの場合には、すぐにはアレルギーがあるのかが分からないこともあります。授乳時の付着と離乳食の食べこぼしが、口の周囲に付着して起こる「かぶれ」も重なって起こることがあるからです。

この時の食べこぼしたものが「乳幼児のアレルギー反応」として、よだれかぶれを起こしている場合もたくさんあるのです。

よだれは、成長するまで続くことがありますが、もし離乳食の素材を変えたり、同じものを継続して与えた時に、突然症状が出ることがあれば「アトピー性皮膚炎」の可能性があります。

口の周囲に何度も手を持って行く等のしぐさが見られる時にも、病院へ行く目安にしましょう。その時には、以下のことをメモしていくと診断材料となることがありますので、参考にしてください。

  • いつから症状が出てきたか
  • どれくらい続いているか
  • 離乳食を始めた時期
  • 離乳食の種類
  • 赤ちゃんの肌につけたもの
  • お出かけの有無

少しでも気が付いたことを育児日記にでもメモしておくと、いざという時に助かります。

よだれかぶれの場合には、よだれが多く分泌されるけれど、動作が未発達のため、すぐに飲み込むといったことが出来ないので、普段の赤ちゃんのことを観察しておくことは大切ですね。

また、よだれかぶれの診断を正確にすることが出来ると、アトピー性皮膚炎との違いを判別できるので、その分ママや家族の心配も軽減することが出来ますね。

では、よだれかぶれの治療をするのは何科に連れて行くのがいいのかをみていきましょう。

何科に受診すればいい?

乳幼児の場合には、身体が急速に発達している過程であり、予測もつかない症状が出てしまうことがあります。そのため、市販薬では「赤ちゃんの身体に合うもの」が分からないことや、仮に何かを塗布したとしても、後々良くないことが起こる可能性があります。

出来るだけ素人判断を避けて、専門医に見て頂くようにしましょう。受診する科は、「小児科」「小児皮膚科」か「皮膚科」となります。

乳幼児でもそうですが、赤ちゃんの場合には皮膚だけでなく「赤ちゃん」のことを全身状態がしっかりと診察できる「赤ちゃんの専門医」に見て頂いた方が安心かもしれませんね。

では、受診後の治療はどうなるのか見ていきますね。

よだれかぶれの治療とは?

赤ちゃん 舌を出す

一番の治療は、清潔を保つことなので、よだれが付いたスタイをこまめに取り換えるといった方法をとりますが、それと並行して病院では次のような治療をしていきます。

基本的には、塗り薬や非ステロイド系の炎症を抑える働きのあるお薬を使って治療していきます。

症状が強いようでしたら、「ステロイド薬」を出す医師もいるので、ある程度のお薬の情報を知っておくことは、不安を軽減させるためにも大切な「赤ちゃん(乳幼児)の肌を守る」という意味においても重要なことなので、少し触れておきますね。

ステロイドを使用する場合

ステロイドの種類というのは、その副作用と効果の強さによって、次にあげる5段階に分かれており、分類では4種類となります。

strongest(最も強い)Ⅰ群

大人の皮膚炎等で、症状や肌の状態がひどい時などに使用されます。痒みを抑える抗ヒスタミン剤などの内服薬と併用して使われることがあります。

痒みの原因となるヒスタミンを抑えることで、症状を和らげるときに使われるもので、乳幼児には使われることのないものです。

大人で、細菌感染を起こしている場合には、抗生物質を内服として一緒に治療していきます。

very strong(とても強い)Ⅰ群

こちらは、一番のstrongと同じ扱いに相当しますが、若干強さが控えめなものです。

使用目的も同じになります。

strong(強い)Ⅱ群

こちらは、Ⅱ群に分類されていて、ちょうど強と弱の中間程度の強さになります。

やはり、こちらも強いので赤ちゃんではなく大人に使用されることが多いものです。

mild(穏やか)Ⅲ群

こちらは穏やかとはいえ、乳幼児の症状が強い状態の時に、細心の注意を払いながら使用していくものです。

赤ちゃんの場合だと、皮膚が薄いことで薬剤を吸収しやすいので、顏に塗布するものは身体に塗布するものより、ワンランク下のものを使うようにしていると思います。

よだれかぶれの場合には、使用するのはmildかweakになるようです。(※この中では、4か5のこと)

また、プロぺトを混合したものを処方されることが多いようです。

weak(弱い)

赤ちゃんに使用していいとされるステロイドの定義(医師の使用ラインを記したもの)としてはⅡ群以下ですので、ここではやはり4~5の強さの薬剤ということになりますね。

しかも、1日の量が2g以下になるようにということが決められています。

また、連続使用する場合でも、1週間以内ということも決まられているため、基本的には「よだれかぶれ」に使用する程度であれば、副作用の心配は問題ないとされています。

赤ちゃんの肌のお手入れ

衣服と赤ちゃん

よだれかぶれが起こるきっかけが「口~あごにかけての皮膚」がぬれたままということですので、歯が生えそろって口を閉じていられる年齢まで成長すると段々と解消されていくものですが、それまでの治療中から行う「お手入れ」を次の通りしていくことをお勧めいたします。

よだれを拭く

よだれは、飲み込む動作の発達が追いつくと少しづつ解消されていきますので、それまではよだれに気付いた時に「よだれ」を拭いてあげましょう。

授乳が終わった時や、離乳食が終わった時など、やわらかいガーゼをぬるま湯(39℃くらい)で軽く絞り、軽くトントンと抑える感じで拭いてあげましょう。

よだれを拭く時には、乳幼児の肌に刺激が少ない綿のタオルか、ガーゼが良いでしょう。

衣服の生地を見直す

よだれの多い時期には、スタイをすることがあると思いますが、スタイや衣服等の生地に刺激を受けてかぶれやすくなっている可能性もあります。

かわいいデザインを選びたいとは思いますが、肌が敏感な乳幼児には出来るだけ低刺激の肌に優しい素材を身に着けてあげましょう。

また、よだれでぬれたままのスタイを付けていたままで、首が赤くなってしまうこともあります。

まめに取り換えてあげたいですね。

保湿をしてあげる

清潔を保つために、汚れを拭きとってあげるというのは大切ですが、拭きとってあげたあとの保湿がさらに大切になります。

拭きとってあげた時の水分と一緒に肌のうるおいまで失くすことと、乳幼児の柔らかい肌を何度も拭く行為が肌をこすることになってしまうからです。

拭きとってあげた後に、使うものとしては「ワセリン」が良い働きをしてくれます。

ワセリンは、油性分なので「よだれ」などの水分を含む汚れ等も、弾く働きがあり、副作用の心配もないものです。

そして出来れば、白色ワセリンより精製度の高いプロぺトをお肌の保湿として使うと良いでしょう。

プロぺトの場合でしたら、病院だけでなくネットで購入も可能なものですが、価格はワセリンより少し高価になりますが、乾燥からよだれかぶれがひどくなってしまうこともあるので、保湿だけはしっかりとしてあげるのが治療でもあり、予防でもあります。

このように、よだれを拭きとってあげたり、お風呂のあと清潔な肌に、病院で処方してもらった塗り薬やワセリン、プロペトなどで保湿をしてあげるのが基本となります。

もし、塗布した後によだれが出てしまった時には、塗布したワセリンや塗り薬ごと、綺麗にふき取ってあげてから再度塗りなおしてあげましょう。

では、似たような症状の病気では、どんなものがあるのかを次に見ていきましょう。

アレルギー性皮膚炎・アトピー性皮膚炎について

小児

アレルギー性皮膚炎・アトピー性皮膚炎は、環境だけでなく体質や食事、遺伝等いろんなことが考えられます。

一番重要なのは、その子にとって「アレルゲン物質」が何かを特定していくことになります。普段から、何を食べた時にどうかチェックをしていきましょう。初めてのワクチンが始まる頃に、アレルギー体質かどうかのチェックを小児科医にしてもらっておくと安心ですね。

ちなみに、東京での調査でアレルギーのハイリスクについて結果が出ていました。

  • 家族にアレルギーの病気がある
  • 秋生まれ
  • 第2子以降
  • 生後3ヵ月までの湿疹
  • 完全母乳
  • アトピー性皮膚炎においては男児

このようなデータが出ているそうですが、おそらくこれは「第2子以降」だと、第1子の時より忙しく上の子に手がかかってしまい、よだれを拭きとってあげるということがまめに出来ないこともあるのでしょう。

あと完全母乳については、母親のアレルギーや飲食等が乳幼児の身体に入っていくときに「アレルギー反応」として現れるのではないかと、母乳の人は心配をするかもしれませんが現在のところ、母親の食事制限が有効であるとのデータはないということです。

家族の体質については、心配なことが思い当たる場合、小児科医と相談するようにしましょう。

色々見ていくと「はっきりと証明されているもの」と「はっきりとわかっていないもの」の情報がたくさん飛び交っているので、心配しすぎてもよくないと思いますので、普段から信頼できるかかりつけ医を見つけておくことが大切ですね。

さて、アレルギー性皮膚炎・アトピー性皮膚炎ですが、原因を特定すると「原因物質を遠ざける」ことをしていきながら下記のような治療が進んでいきます。

離乳食 食べない

軽症の場合

よだれかぶれの治療と同じように、清潔を保つことが一番ですので、お風呂のあとや柔らかい布で拭き取ったあとに保湿をしていくスキンケア療法が基本的には行われます。

基本的なスキンケアでは、改善されない場合に次の治療を始めていくことになります。

中等症の場合

普段のスキンケアのお手入れにプラスして、弱性のステロイドを使用していきます。

弱性のステロイド塗り薬を短期間で使用することを目標として、スキンケアのお手入れが終わったばかりの清潔な肌に塗布していきます。

また、痒みが強いようであれば、かゆみ止めを医師に相談して処方してもらいます。

この時にアレルゲン検査をすることもあります。

次に、それでも改善されない時の治療をお伝えいたします。

重症の場合

乳幼児の様子を見ていきながら、ステロイドの強さを調整していきます。

なかなか良くならない場合には、強いステロイドを使うことがありますが、改善されていくと少しづつ強~中程度のお薬になります。

さらに良くなってくるようなら弱性のステロイドに強さを落としていきます。

保湿のスキンケアと小児用の塗り薬を併用していくことで治療が出来るようなら、ステロイドを中止していきます。

重症の場合にも、中等症と同じように、目標はスキンケアでのお手入れで済むようにすることですので、症状が重い場合には専門の医師の指導をきちんと受けるようにしていきましょう。

この他には下記のようなことを気を付けてあげてくださいね。

  • ゴシゴシこすらない(きれいにするのと、無理をするのは違います)
  • 自己判断をしない(予期せぬ病気が隠れていることもあります)
  • まめにお手入れをすることで、肌を守ってあげる
  • 塗り薬は、乳幼児の口に入っても大丈夫なものを選ぶ

このように、周囲が気を付けてあげられることはたくさんあるのですが、忘れてはならないのが「気にしすぎない」ことなのです。

もしかしたら中には、赤ちゃんの肌が重症な時に見て、良くないことを言ってしまう人がいるかもしれませんが気にしすぎるとママや家族の人の笑顔が消えてしまいます。

赤ちゃんの一番のお薬は、ママの笑顔だということを忘れないようにしていきましょう。

まとめ

ママと赤ちゃん

では、今日のまとめです。

  • よだれかぶれは、よだれでぬれたままの状態が長時間にわたって置かれたものなので予防は出来る
  • よだれかぶれでも、間違いやすい病気があるので、よくならない時には専門医の受診を受けるようにする
  • 摩擦を防ぐために、乳幼児のデリケートな肌は柔らかい布でトントンと軽くたたくように拭き取ってあげる
  • 肌を清潔にした後で、ワセリン等の保湿を必ず行うようにする
  • アレルギー性皮膚炎・アトピー性皮膚炎の場合には、ステロイドなどの処方が必要なことが多いため専門医の指導を受けるようにする

乳幼児の肌がきれいになると、ぐっすりと眠るようになるので、ママも家族も安心して休息が取れるようになります。

身体も心も休息をとることは、すべての健康に繋がりますから、頑張りすぎずに気長に取り組んでいきましょう。

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