よく赤ちゃんが舌を出したり舌を動かしたりする仕草をすることがありますが、これはいったいどういうことなのか。
また、舌を出したり動かしたりしている仕草は病気やなんらかの症状が隠されている前兆症状などが関連していることがあるのかなど、親であれば我が子に関する心配事は絶えません。
ここでは赤ちゃんの舌を出したり動かしたりしている仕草にはどんな意味があるのか、赤ちゃんは何を思いながら舌を動かすのかを一緒に考えてゆきましょう。
赤ちゃんが舌を出したり動かす仕草について
赤ちゃんが舌を出したり動かしたりする仕草は、赤ちゃんが成長してゆく過程でいたって普通に行うことで、なんら問題のないことです。
例えば頻繁に舌を出したり動かしたりしているからなんらかの異常ではないか、どこか調子が悪いのではないかということはほとんど考えられません。どのくらいの時期から舌を出し始めるのかは個人差がありますが、早ければ2ヶ月未満で、遅くてもおよそ5ヶ月くらいまでにはそのような仕草をはじめます。
では異常でないのであれば何も心配する必要はないのかというと、直接的に関連しているわけではないですが、他の症状によって舌を出さざるをえないような状況になっていることがありますので、少し注意が必要となってくることもあります。
赤ちゃんの舌は大切な情報収集器官
赤ちゃんの舌は、周囲のものの情報を収集する為の大切な情報収集器官です。五感の内の味覚を司る部位にあたる舌ですが、皮膚の感覚器である触覚のような働きも兼ね備えています。
赤ちゃんに何かを手渡すと、そのものを口に運び、口や舌を使ってペロペロと舐めますが、これが生まれてきたばかりで外界の情報が全くない赤ちゃんの脳の発育を助ける為の情報収集を行っている状態なのです。
赤ちゃんは言葉を話すことはできないのではっきりとはわかりませんが、きっと口に入れて舐めることで「味、肌触り、形」などの情報を集めて脳に蓄積しているのでしょう。
- 「赤ちゃんにとって舌はとても大切な触覚器であり感覚器」
- 「赤ちゃんの舌は手や指、肌などと同じ働きも兼ね備えている」
- 「口に入れたり舌を使うことで様々な情報を収集して脳に蓄積している」
- 「乳歯の生えはじめにもその感覚を確認するように舌を動かす」
- 「舌を頻繁に出していても元気で楽しそうにしていれば特に問題はない」
最初にも話しましたが、舌を頻繁に出し入れしているからといって特に心配する必要性は低く、いたって普通の成長過程で行う仕草ですので、具合悪そうにしていたり、泣き止まないなどの症状がない場合は問題となることはほぼありません。
様々な症状が絡んでいる場合に関して
通常であれば特に気にすることもない舌を出したりペロペロとしたりする赤ちゃんの何気ない動作、しかし時には重大な症状が原因でそのような仕草をしている場合もあります。
赤ちゃんが舌を出す症状により考えられる病気
舌を出しているから何かの異常が起きているというのではなく、身体の異常によって止むを得ず舌を出してしまっているという表現の方が当てはまると考えて下さい。
舌を出すことだけで一概にそうだとは判断できませんが、その中にはとても重大なものが潜んでいる場合もありますが、いち早く対処してゆくこととうまく付き合ってゆくことで症状を出さないようにすることは十分に可能なことですので、ぜひご参考になさって下さい。
- 「目を合わせず無表情で舌を出したり捻ったりするのは自閉症の可能性もあります」
- 「甲状腺機能の不具合(クレチン症/先天性甲状腺機能低下症)によるもの」
- 「扁桃腺の不具合によるもの」
- 「アレルギーなどによって鼻からの呼吸が困難となっている場合」
- 「鼻腔が生まれつき狭くなっている」
- 「風邪などによって咽頭に不快な症状がある場合」
このように、舌を出しているからそうだということではなく、多くの場合、舌を出すことと並行して他の前兆症状や行動が同時に伴って起こっている場合が多く、あまり気になるようであれば医療機関の受診をお勧めします。
ただし大半の場合というかほとんどの場合、舌を出す赤ちゃんの行為はいたって普通である場合が多く、過度に心配して心労を増やすことはないようにして下さい。
その他の症状による舌ペロ
自然動作、生理動作の他にも舌をペロペロとしたり、舌を出したりする動作をすることがあります。これも決して異常によるものではなく、赤ちゃんが成長してゆく過程でよく行う動作ですので、特に心配する必要はありません。また逆に、このような動作があまりにも少ないことの方が問題となることもありますので、赤ちゃんの様子を見ながらあまりにも赤ちゃんの動作が少なかったり、表情などを見て、あまりにもおかしい様子の際には医療機関を受診するようにしましょう。
「空腹時の自然的な動作として行ってる」
「先天的(生まれつき)に舌が長い(もしくは大きい)ことによるもの」
「好奇心や情報収集や周囲の物の形や素材などを確信していることによる動作」
「周囲の動作共鳴によって親や周囲の方々の真似をしている」
「乳歯の生え始めに口腔内の違和感をとろうとしている行動」
「食事後や授乳後の口の中に残っている味の確認」
このように、赤ちゃんが成長してゆく過程では舌を出したりペロペロとしたりする行為はとても大切な情報収集源であり、必要不可欠なことなのだと言えます。また、先天的に舌の長さが長いことや大きいことは先天性の異常ではなく、成長してゆくことで顎関節などの成長に伴って舌の形状や大きさに口腔内の大きさが合わさってゆきますので、そこまで気にすることではないと言えます。
頻繁に舌を出すことでウィルス感染などの心配は?
親として我が子の病気や不調にはより敏感になりがちです。
それ自体は決して悪いことではありませんが、人間の身体は日々、様々なウィルスや細菌、有害物質などにさらされて生きていると言えるくらい病気や不調の原因と背中合わせで生活しています。
ではなぜ頻繁に病気や不調にならずに生活していられるのかというと、人間の身体が本来持っている自然治癒力や自己免疫力による外部の病的要因を体内で繁殖させないようにする、いわばバリア機能が備わっているからです。このバリア機能の中枢を担っているのが「副腎」という臓器になります。
- 「赤ちゃんは舌を出すことでウィルスや細菌を取り入れ、体内で抗体を作り出している」
- 「副腎の働きが活発になることで様々なホルモンが分泌される」
- 「活発に動くことで副腎の機能が強く安定してゆく」
- 「様々な病気要因や不調要因を体内で除去もしくは緩和することができるようになる」
副腎には大きくわけて2つの働きがあり、ひとつはストレス性要因を脳が感じた瞬間に副腎髄質からカテコールアミンホルモン(アドレナリン、ノルアドレナリン)が分泌されることでステレス性要因をかき消してくれています。
また、もうひとつは副腎皮質から副腎皮質ホルモン(ステロイド)が分泌され、難病の原因やアレルギー要因を除去してくれています。これは大人の身体も同様の働きを行っています。
まとめ
何度も書きましたが、赤ちゃんが舌を出すこと自体は特に気にすることはあまりないと思います。
主に舌を出している時に気をつけるべきこととしては、舌を出している以外に顔色がすぐれない、表情にあまり変化がない、泣き止まないなどの一般的な体調不良の兆候が同時に現れている場合に限りますので、きちんと様子を観察してあげて下さい。
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