複視の治療方法を知ろう!原因や症状はなに?見え方や乱視との違いを紹介!

目についての病気は様々ありますよね。近視や遠視、乱視といったモノが視えにくい症状で悩んでいる人もいるでしょう。日本人の約8割がなんらかの症状に伴って目を矯正しているというのですから驚きです。

さて、そんなモノが視えにくくなる症状の1つに「複視」があります。簡単に言ってしまえば、複視とはモノが2重に視える症状で、しばし生活に支障をきたすことがあります。

では、この複視について、具体的にどのような症状があるのか。また原因や治療法について詳しくみていくことにしましょう。

複視ってどんな症状?

目

冒頭でも述べたように、複視とはモノが二重に視える症状です。複視は2つの種類に分けられ「片眼性複視」と「両眼性複視」に分けられます。

片眼性複視

片方の目を閉じた時、もう片方の目でモノを視ると、二重になって視えるタイプの複視です。目そのものに原因がある可能性があるため、具体的な検査が必要です。

両眼性複視

片方の目を閉じると異常がありませんが、両方の目で視るとモノが二重に視えるタイプの複視です。目の病気というよりは、斜視が原因であることが多いようです。

複視の原因について

レンズ

複視には片眼性複視と両眼性複視がありますが、どちらも原因が異なります。それぞれの複視の原因についてみていきましょう。

片眼性複視の原因とは?

片眼性複視の場合、目そのものに何かしらの異常があることが多いです。具体的には以下の原因が考えられるでしょう。

白内障

目はカメラのレンズのように、外部から入ってきた光を網膜に集約し、像を結びます。このレンズのことを水晶体といいます。光を屈折する役割があるのですね。

このレンズの役割をする水晶体が、何らかの原因で濁ってしまう病気を白内障といいます。白内障では濁りが目で見てわかる形で発症します。

白内障は加齢に伴って起こることが多く、40代を過ぎた方であれば誰にでも起こりうるリスクがあります。目の色に日々気を配り、異常があれば病院へいくようにしましょう。

水晶体の屈折異常

目にはレンズの役割をする水晶体があるということをお話ししました。その水晶体の屈折がうまく働かず、うまく光が屈折しないことで複視が起こることもあります。

これは一般的に乱視と呼ばれることがあります。ピントが合わず、二重に視える症状や、モノがぼやけて視えるなどの症状が起こります。

両眼性複視

両眼性複視の原因は片眼性複視とは異なります。具体的には以下の原因があげられます。

斜視

黒目の位置に左右でズレがある状態を斜視といいます。両眼でモノを視るわけですが、その位置がずれていれば、モノは二重に視えることになりますよね。

斜視が起こる原因は様々あります。例えば、目を動かす神経や筋肉に異常があるとき。この場合、目を十分に動かすことができず、焦点を合わせることができません。

また、脳の機能障害により、目の神経が侵されることでも斜視が起こります。脳梗塞や脳出血といった脳血管障害。脳腫瘍などが原因としてあげられます。

気をつけたい複視の症状

頭痛

複視はモノが二重に視えるようになってしまう病気ですが、その原因によってはしばし気をつけなければならないことがあります。

それは他の病気の初期症状であるケースす。病気の進行の1つの過程として複視がみられることもあり、症状が悪化しているときは要注意です。

複視は例えば、コンタクトレンズやメガネ等で矯正することができます。しかし、このような治療にもかかわらず、症状が悪化することがあるのですね。

複視が悪化していくとき、以下の病気の可能性が考えられます。

脳梗塞

脳の血管に血栓等が詰まり、血流が止まってしまう病気です。突発的に症状が発症するというイメージがありますが、軽度の初期症状を発症することがあります。

それは眼球を動かす神経障害による複視のほか、たちくらみ、突発的な意識障害、めまい、頭痛などです。ただの疲れと判断しがちですが、継続的に続く場合は要注意でしょう。

脳梗塞については、脳梗塞の前兆をチェック!しびれやめまいに要注意?を読んでおきましょう。

脳出血

脳梗塞とは異なり、脳血管が破れ出血してしまう病気です。この病気も脳梗塞同様、見過ごされがちな初期症状を発症します。

複視のほか、意識障害、視野狭窄、めまい・立ちくらみなどです。仕事で疲れているけども、疲労が取れない環境にいる人は要注意でしょう。

詳しくは、脳出血の前兆とは?頭痛やしびれなどの症状に注意!を参考にしてください!

脳動脈瘤

血管の一部に血液が滞留し、コブができてしまう病気です。このコブに血液が溜まり肥大していくと、脳を圧迫し、視覚機能に障害を与えることがあります。

脳動脈瘤は放置してしまうと、破裂し、突然死につながることもあります。複視症状が悪化している時は、脳の検査をしたほうがいいかもしれません。

複視と乱視の違いとは?

乱視

複視と乱視は曖昧に解釈されることがあります。モノが二重に視えるという点では共通しています。では、その違いは具体的にどのようなものなのでしょうか?

乱視はレンズの役割をしている水晶体の屈折異常によって起こります。目に入ってきた光がきちんと屈折されなければ、像を結ぶことができません。

一方、複視はモノが二重に視える状態を言います。それは乱視によるものや斜視によるものもあります。また、眼球がうまく動かない神経障害もあるでしょう。

これらを区別する方法は片方の目を閉じた時にわかります。乱視の場合、片方の目を閉じても、モノがぼやけたり二重に視える症状は変わりません。

一方で複視の場合は、片方の目を閉じると、正常にモノを視ることができます。乱視と複視はこのような違いがあります。

複視の治療法とは?

治療

片眼性複視と両眼性複視では原因が異なるため、それぞれの治療法も異なります。これら2つの症状に対する治療法についてみていきましょう。

片眼性複視の治療法

片眼性複視では目そのものに何かしらの異常があることが多いです。そのため、目に注目した治療を行っていくことが基本です。

例えば白内障が原因で複視が起こっている場合は、白内障の治療を行います。眼球の外科的な手術によって、水晶体を交換していきます。

また、症状が軽度であれば、その人にあったコンタクトレンズを作成することで複視を改善することができます。眼科へ行き、きちんとした検査を受け、作成するようにしましょう。

両眼性複視の治療法

両眼性複視の場合、単なる目の異常ではなく、他の部位の病気が絡んでいることがあります。そのため、その基礎疾患の治療を進めていくことが大切です。

特に脳の病気には警戒する必要があるでしょう。これらは放置すると命の危険もあるため、検査を受けたのち、その後の治療方針を医師ときちんと話す必要があります。

また、糖尿病が基礎疾患となって、神経障害を招くこともあります。神経伝達機能が低下し、眼球がうまく動かなくなるということもありますから、眼科だけの治療に収まらないでしょう。

目に異常が出たときは早めに眼科へ

複視を始めとする目の異常は、普段の生活の中で気づかない、ということはないでしょう。また、視力が悪いわけではなく、モノが二重に視えるわけですから、心配すべき異常であることがわかるかと思います。

目の異常は生活に支障をきたすことがあります。モノが視えにくいというのは、例えば外出をした時、車の確認ができずに事故に繋がってしまうなんてこともあるかもしれませんよね。

目の病気を放置し続ける、というのはなかなかあることではないと思いますが、人によって病院に行くまで時間に開きがあるかもしれませんよね。症状を自覚したときは、なるべく早く病院へ行くようにしましょう。

複視と眼精疲労との関係性

目の疲れ

デスクワークの増加により、目の疲労が溜まりやすい環境が増えています。パソコンの画面を見続けることは、いわば目が常に緊張している状態ですから、目は疲れてしまいます。

緊張とは肩こりと同じ原理で、筋肉が常に働いている状態です。これにより血行不良が起こったり、筋肉の動きが鈍くなり、眼精疲労がひどくなります。

複視も眼精疲労によって引き起こされることがあります。筋肉の動きが鈍くなれば、眼球を動かした時に十分に動かすことができず、モノが二重に視えるなんてこともあります。

眼精疲労が原因と思われる複視の場合、まずは目を休めることが大切です。それは具体的に以下の方法があげられます。

パソコン作業は細切れにして行う

仕事に集中すると、何時間もパソコン画面を見つめ続けてしまう。それは良いことなのかもしれませんが、目にはかなりの負担がかかってしまいます。なるべく休憩を挟み、目を休めるようにしましょう。

遠くのものを見る

水晶体を動かす筋肉は近く・遠くを見る時で収縮します。眼精疲労は近くを見る時しか動かないので、凝ってしまうのですね。遠くを見るということは、筋肉をきちんと動かし、凝りをほぐす効果があります。休憩の時は窓から見える、遠くの景色を見るようにしましょう。

まとめ

目に異常が起こると、誰でも不安になります。それこそ、失明といったまったく目が見えなくなることを想像してしまう。それが不安の種になることもあるかもしれませんよね。

ただ、複視に関してはそれほど深刻に考える必要はありません。早期治療を心がければ、それほど大きな症状に発展することはありませんし、症状も最小限で抑えることができます。

また、他の病気とは違って、症状も気付きやすいですから早期治療はそれほど難しいことではないでしょう。放置さえしなければ、すぐに治療に取りかかれます。

一方で症状があるにもかかわらず、自己判断をしてしまうことが症状悪化を招く要因になるでしょう。モノが二重に視えるのは、仕事で疲れているせいだ。睡眠不足のせいだ。そう決めつけてしまうと治療が遅れてしまいます。

目の異常とはいえ、その原因が目にないこともあります。それは自己判断では当然わかるはずもなく、きちんとした病院での検査が必要でしょう。

体の異常を感じたとき、すぐに行動できるかで、その病気の進行が大きく変わります。ささいなことでも異常があるときは、すぐさま病院へ行くようにしましょう。

  
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