骨折を早く治す2つの方法は?食べ物や治療方法を紹介!

運動中や日常のアクシデントで骨を折ってしまい、普通の生活をおくることが困難に…。骨折は激しい痛みを伴うだけでなく毎日の生活にまで影響が及んでしまいます。一日も早く完治させたい!と思う人が多いのではないでしょうか。

では、一般的な骨折の治療方法とは?そうした治療に加えて、もっと早く治したい!という場合はどうすればいいのか。

今回はこのような疑問点への答えをまとめ、また回復に向けて行いたいことや注意点などについてもご紹介したいと思います。骨折を早く直して、一刻もはやく現場に復帰できるように対処していきましょう。

骨折の一般的な治療

剥離骨折

  • 骨折部位に力が加わった時に痛みがある
  • 触れた時に圧痛がある
  • 内出血や腫れが確認できる
  • 変形や間接以外の場所で動く
  • 日にちの経過とともに痛みが軽減しない、もしくは増加している

といった症状が見られる場合、すぐに医療機関を受診して下さい。太い血管が傷つき多量に出血した場合などは脳貧血の症状を引き起こす恐れもありますので、無理せず救急車を呼びましょう。

では、医師による治療方法にはどんなものがあるのでしょうか?まずは一般的な治療方法をまとめてみました。

整復

折れた骨が本来の位置からずれてしまっている場合、整復と呼ばれる治療が必要です。手術を行わない非観血的整復と、手術による観血的整復の2種類があります。

非観血的整復は大きく分けて2つの方法があります。

・牽引

骨折と聞いてまず思い浮かぶのは患者が片足や片腕を宙に吊っているようなイメージですよね。また器具によって引っ張られている処置も多く目にします。こうした方法を牽引と呼び、重りのついた装置で持続的に引っ張ることで骨の位置を戻します。

・徒手整復

皮膚の上から手を使って整復する方法です。痛みを伴う場合には麻酔してからの処置となりますので安心です。

また観血的整復は、手術により骨折部位の切開を行い、直接骨のずれを戻す方法です。

固定

整復が完了したら、次は骨折部位の固定に入ります。骨がずれていなかった場合は最初からこちらの治療を行うことになります。

・ギプスによる固定

よく目にする方法の一つですね。固定と同時に患部の保護が行えます。特に負荷のかかりやすい足などの骨折の場合に主に用いられる固定方法です。

・そえ木による固定

初期治療として、患部の腫れが治るまでの処置として多く使われている方法です。また、荷重的な負担が小さく、ギプスによる固定が困難な場合に用いられる固定方法でもあります。

シーネ固定とも言われて、木の他にもアルミ板、金属板、ボール紙、針金などで固定を行います。ムレが小さく、取り外しが簡単な点でメリットがあります。

鼻や腕などの部位の骨折の場合に頻繁に用いられる固定方法です。

・その他の固定方法

他にもバンドや包帯を使って固定する方法があります。肩や肘の骨折の場合は、首から吊るす吊り包帯なども使われます。

・手術による固定

骨折内部にピンやネジ、スクリューなどを埋め込み固定する方法です。ステンレスやチタンなどの超強度金属を使用して固定します。

体内に残した状態でも問題はありませんが、このインプラントの金属が痛みを発生させる場合があります。ですので、骨がくっついてしまえば取り外す場合もあります。

日本では60代以上の高齢者の場合はそのままにしておくことが多いですが、60代以下の患者の場合は取り除くことが多いです。

骨折をより早く治すには?注目の超音波治療を紹介!

超音波

一般的な治療方法に加えて、より早く治す方法にはどんなものがあるでしょうか?専門的な治療法から自分で手軽に行える方法まで、幅広くご紹介します!

超音波による治療

先にご紹介した一般的な治療法は、患部を固定後、骨の自然治癒力によって修復されるのを待つというものです。

しかし最近では超音波が骨の癒合を促進させるという効果が発表されており、複数の臨床試験によっても証明されています。骨が修復するまでの期間を約40%も短縮でき、早期の治癒が期待されます。

松井秀喜選手やデビット・ベッカム選手、川口能活選手など、早期の完治が必要なスポーツ選手にも注目され、実際に治療に取り入れられています。

・どうやって使うの?

とても効果が高く先進的な治療方法とされてきましたが、治療器の使い方はとても簡単です。受診後に病院で貸し出された治療器を自宅に持ち帰り、毎日自分で患部に超音波を照射するだけです。治療器を骨折した部分に毎日20分程あてるだけで終わり、また使用による痛みもありません。

具体的な使用方法としては、まず指示された場所にベルトを巻き、専用のジェルを照射部分に塗ってベルトに装着します。スイッチを押せばタイマーが作動し、自動的に20分超音波が照射されます。治療器自体も小型で、とても扱いやすいものとなっています!

治療器には低出力超音波パルスという弱めの超音波が使われており、微弱な超音波を骨折部位に継続的にあてることで細胞を刺激します。そうすることで骨の修復が促進され、早期の治癒につながると言われています。

・難治化骨折にも効果的!

骨のずれが大きかった場合、筋肉や靭帯が酷く傷ついている場合、さらには細菌感染が見られる場合や合併症があった場合などの骨折は「難治化」と呼ばれ、一般的な骨折よりも治りにくいとされています。高齢者や喫煙者による骨折も難治化する可能性が高いでしょう。超音波治療はこうした難治化・難治化の傾向がある骨折に対しても効果を発揮します。

・治療期間はどのくらい短縮できる?

超音波治療に取り組むのが早ければ早いほど治療期間の短縮が期待されます。骨折してから6ヶ月未満で治療を開始した人は約90%がその効果を実感したというデータもあります。これによって医療費の節約もできますし、日常の生活に早く戻れるのも嬉しいですね。

・医療保険は適用されるの?超音波治療の治療費について

四肢の観血的手術を行った場合や、四肢の難治性骨折に対しては、超音波治療を選ぶ際に医療保険が適用されます。しかし骨折してすぐに超音波治療を受ける場合には保険が適用となりません。

基本的には3ヶ月経過しても完治しない難治性骨折の場合に保険適用での超音波治療を受けることが出来ます。その他は自由診療となってしまいますが、値段のことなども含め、症状に合わせて医師と相談してみて下さいね。

保険適用で3万円程度で治療が受けられますので、自由治療では10万円前後の治療費となるでしょう。

タンパク質をはじめとした栄養分の摂取

骨や周辺組織の修復を早めるために必要な栄養分がいくつかあります。効率よく摂取し、回復力を高めることで早い治癒が期待できます!

・タンパク質

体が骨を修復する際に役立つのがタンパク質です。骨や結合組織を形成するのに必要不可欠ですので、良質なタンパク質を効果的に取り入れることが、骨折の早い回復につながります。

その中でも重要なのがコラーゲンです。骨密度の上昇や骨折の治りを早くするのに最適な成分と言えるでしょう。成人に必要なコラーゲン摂取量は1日あたり5gですが、骨折時にはその倍必要とされています。多くのコラーゲンを摂取することで、完治までの速さがなんと2倍から3倍になると言われています!

大豆などの植物性タンパク質より肉などの動物性タンパク質の方がより効果が高いのですが、動物性のものには脂質が含まれているため、カロリーの過剰摂取になってしまわないよう注意が必要です。

また、悪玉と呼ばれる飽和脂質酸を多く含む食べ物に頼ると、コラーゲンの劣化や老化を進めてしまいその働きが失われてしまうこともあります。タンパク質を食事だけで大量に摂ることは避け、サプリメントなどで摂取するようにしましょう。食事の中に適度に取り入れる場合は、ヘルシーな鳥むね肉や魚がおすすめです。

また、タンパク質はビタミンCと結合しコラーゲンを生成するため、柑橘類などからあわせて摂取するといいでしょう。

・コンドロイチン

コンドロイチンはカルシウムの代謝と深く関係しています。骨折時の骨の修復や傷ついた組織の修復に高い効果を発揮すると言えるでしょう。

納豆やオクラ、山芋などネバネバした食品に含まれています。補助的にサプリメントなどを使い摂取するとより効果的です。

・カルシウム

骨と言えばカルシウムが思い浮かびますよね。カルシウムが不足すると修復に時間がかかってしまいます。

またカルシウムといえば牛乳のイメージが強いですが、実は効率よくカルシウムを摂取するためには小魚類を食べる方が良いとされています。桜海老やしらすをはじめ、モロヘイヤやチーズなどにも多く含まれているため、積極的に取り入れましょう。

・ビタミンD

ビタミンDにはカルシウムの吸収を高める効果があります。2つを同時に摂ることが望ましいでしょう。こちらは魚やキノコ類に多く含まれています。

・ビタミンK

ビタミンKはカルシウムの吸収に役立ち、骨に効率的に取り込んでくれます。納豆やパセリ、ホウレンソウに含まれています。

・マグネシウム

骨の構成成分であり、カルシウムが骨に行きわたるのを助けてくれます。ゴマ、ナッツ類、ヒジキなどに含まれている成分です。

・コラーゲン

上記でも紹介たコラーゲンです。骨はカルシウムで構成されていると認識されがちですが、カルシウムだけで作られた骨は粘り気が無いので、折れやすいという特徴があります。

隠れ骨粗しょう症とも呼ばれている、現在増加傾向にある症状になります。コラーゲンは鳥の皮やフカヒレなどプルプルしている物に多く含まれていますが、コラーゲンは経口摂取ではほぼ吸収されないと言われていて、体内で新たに生成されなければ効果が発揮されません。

ですのでタンパク質とビタミンをバランスよく摂取して、体内での生成を活発にする必要があります。

上記でも紹介したように、タンパク質とビタミンCをセットで摂取することが効果的です。

骨折の回復に向けて行うべきこと

上腕骨近位端骨折

受診後は安静を心がけることが何よりも必要ですが、かといってじっとしたままだと患部や体の不調をきたしてしまうことも。早い完治を目指すために必要なことや、押さえておきたいポイントをご紹介します!

リハビリ

治療中での固定によって、骨折部位を動かさない状態が続くと筋肉が委縮してしまいます。また、関節の硬直が発生してしまうといった怖い症状もあります。そのためリハビリを行うことがとても大切になってきます。

リハビリによって筋肉や関節をもとの状態に戻す他、腫れなどによる血行不良も改善することができます。外から力を加える方法や器具を使ってのトレーニングがあり、医師や看護師の指導のもと適切に行うようにしましょう。

骨折が発生した場合、骨折部位や折れている方向などによってリハビリ方法は異なります。患部に関連している筋肉や関節を徐々に動かして、本来の機能を取り戻していくことが重要ですので、骨折の症状ごとのリハビリ方法を探してリハビリを行うことが重要でしょう。

リハビリ施設が整っているクリニックや病院などを選択して治療を受ける事もおすすめです。スポーツ選手等の場合は特にリハビリ施設がある病院を選択したほうが良いと思います。

ギプス使用中の注意点

ギプスを装着している時に気をつけてほしいことがあります。治療を早めるためには、ギプスを正しく使用することが重要ですので、注意点をしっかり守って治療していきましょう。

・安静にして適切な使用を

基本的に安静を心がけ、可能な限り骨折部位を上に挙げて過ごすようにしましょう。睡眠時も枕やクッションを下に敷き、拳上させることが大切です。

ギプスによって腫れや痛みが強くなった場合は、そのまま我慢せずにすぐに医師に相談して下さい。患部に炎症が起こっている可能性があります。

しびれや変色が見られる場合も血管が圧迫されている恐れがあります。このような症状が現れたら、できるだけ早く医師の指示を仰ぐようにしましょう。

・濡らさないように心がける

生活の中でギプスを濡らさないようにすることも大切です。水分が内部まで達すると皮膚が濡れて障害を起こしてしまいます。また、悪臭の原因になることも。

もし濡れてしまった場合はすぐにドライヤーなどで乾かし、なかなか乾かない時は医師に相談して下さい。強い衝撃を与えることも避けましょう。

・かゆみが起きた時は?

ギプスをつけた時に大きな悩みとなるのが患部のかゆみですよね。ですが定規などの尖ったもので強くかいてしまうと皮膚を傷つけてしまう恐れがあります。こうした方法はなるべく避けて下さい。

どうしても我慢できない場合は、病院で刺激の少ない塗り薬を処方してもらうこともできますので、そうした方法も視野に入れてみて下さいね。

体を健康に保とう!

回復には、食事やサプリメントでしっかりと栄養をとり、適度な運動を心がけることが大切です。睡眠不足も大敵です。毎日規則正しい時間に寝起きして回復を妨げないようにしましょう。

骨折してしまうと動くのも苦になり家にこもりがちですが、積極的に外に出て太陽の光を浴びるようにしましょう。血行が良くなるだけでなく気持ちも明るくなり、骨の修復に必要なビタミンDなども生成しやすくなります!

また、喫煙は骨の修復を遅らせてしまう原因です。普段から喫煙しているという方も、治療中の喫煙は避けましょう。

血行を良くするためにお風呂に入るのも効果的です。症状に合わせ、医師の判断を仰いでから行うようにして下さい。ギプスを付けていても、ギプスの上からタオルを被せ、ビニール袋やごみ袋など水を通さないものをまた上から被せれば入浴することができます。袋の口を輪ゴムなどでしっかりと閉じ、ギプスが水に塗れないようにしましょう。

まとめ

骨折の治療方法、早く治すのに効果的な方法、回復に向けての注意点などついてまとめてきました。いかがだったでしょうか?

骨折に気付いたらまずは早めの受診を心がけ、特に脳貧血などの症状がみられる場合にはすぐに救急車を呼ぶようにしましょう。加えてなるべく早く治したい!という場合には、超音波治療なども視野に入れ、日々の食事やサプリメントでしっかり栄養をとって下さいね。

早く元の日常に戻るためにも、規則正しい生活をし、骨の修復に必要な方法を効率的に取り込んでいくと良いでしょう。

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