日本人が不足しがちなカルシウムは、不足すると骨が弱って骨折しやすくなるうえ、イライラしやすくなったり、高血圧や動脈硬化など生活習慣病の原因になったりと健康に悪影響を及ぼします。積極的にカルシウムが多い食材を食べて、骨粗鬆症などの病気予防につとめましょう!
日本人はカルシウムが足りない
カルシウムとは骨や歯を作るために必要な不可欠な成分であり、骨格を形成する人にとって欠かせない成分であるといえます。
他にも筋肉の働きを活発にしたり、血が固まる作用を促したり、心を落ち着かせて精神を安定させるなど、生命維持にも大切な働きがあります。カルシウムは、血の成分として存在するために体内で量が増えすぎないように調整されています。
食事などからカルシウムを十分に摂取できていないと、血中のカルシウムが不足してしまうと、骨の中のカルシウムから補おうと体が働きかけるために、骨の量が減っていきます。
体内で作り出すことが出来ないので、食品から摂取しなくてはいけないにもかかわらず、日本人が一番足りなくなる栄養素がカルシウムなのです。
厚生労働省が定めた日本人のカルシウムの推奨量は、男性は650mg~700mg、女性は650mgと言われています。このカルシウムの量は、日々の生活の中で消費されて失うカルシウムの1日分と同じくらいなのです。
1日に消費する量を食品から摂取しないと、体に蓄えられたカルシウムは徐々に減っていってしまいます。それなのに、日本人の平均カルシウム摂取量は、500mg以下とされておりカルシウムが不足している人は多く存在するのです。毎日700mgはカルシウムを摂取するようにしましょう。
カルシウムが豊富な食材とは
カルシウムが豊富な食材と言えば、なんといっても牛乳やチーズやヨーグルトなどの乳製品です。
例えば、牛乳ならコップ一杯で220㎎前後のカルシウムを取り入れることができます。ただし、含まれる脂肪は動物性ですので、肥満や高脂血症の人は取り過ぎに注意しましょう。
しらすやわかさぎなどの小魚、ひじきなどの海藻、高野豆腐などの大豆製品、小松菜や切り干し大根などの野菜にもカルシウムが含まれています。
・吸収率を意識する
食材を選ぶ際に注意してほしいのが吸収率です。カルシウムは他の栄養素と比べると吸収率に優れていないのです。さらに成長過程の子供であれば、カルシウムを6割分吸収することができますが、大人は4割分しか体に取り入れることができないのです。
吸収率が一番良いのは、乳製品といわれておりなんと50%も吸収してくれるのです!魚屋野菜は20〜30%前後なので、乳製品がいかに効率良くカルシウムが摂取できるのかお分かりですね!
また、カルシウムは他の栄養素と一緒に摂取することで吸収率をあげることができます。そのため様々な食材と混ぜて食べるようにしましょう!
カルシウムの吸収率を高める栄養素
出典:http://www.11athletics.com
カルシウムの吸収率を高めるために一緒に摂取すべき栄養素があります。
・ビタミンD
ビタミンDは、腸からのカルシウムを効率良く吸収させる効果や、血液に含まれたカルシウムを骨までスムーズに運ぶ役割があります。 また、骨をつくるとされている骨芽細胞の働きを活性化して、骨が作られるのを助ける栄養素です。ビタミンDは鮭やサンマ、いわしなど魚に多く含まれます。干ししいたけやきくらげなどのきのこ類にも含まれます。
また、ビタミンDを体内で形成するためには日光浴も有効です。夏は1日30分、冬は1時間程度日光を浴びるようにしましょう。
・ビタミンK
ビタミンKは、骨にカルシウムが含まれるようにする働きのあるタンパク質を活発する効果があります。
さらに、排尿をする際にカルシウムが尿と一緒に排出されるのを抑えて骨が健康な状態に保つ効果があるほか、怪我や擦り傷による出血の際に血液が固まるのを促進する効果もあります。
ビタミンKは納豆やモロヘイヤ、春菊などの青菜に多く含まれます。
・マグネシウム
マグネシウムは骨を形成する効果のほか、様々な酵素を活性化させる効果があります。骨芽細胞の働きを活性化させる役割もあり、骨に含まれるカルシウムの量を調整するので、マグネシウムが不足すると骨をうまく形成できなくなります。
骨密度増加や骨折予防の効果が一番大きく、カルシウムと合わせて摂取したい成分だといえます。バランス良く摂取しましょう。
マグネシウムは豆類や海藻類、落花生などの種実類などに多く含まれます。
ほかにたんぱく質やイソフラボンもカルシウムの安定のためには重要な栄養素です。つまり、バランスの良い食事こそがカルシウムの吸収に結び付くといえるでしょう。
カルシウムを摂るタイミングとは
量の確保の観点で言えば、朝昼晩の毎食に何かしらの食材からカルシウムは摂りたいものです。
ただ、もっともカルシウムを効率よく骨に変えることができる骨のゴールデンタイムというものが存在します。
理想的なカルシウム摂取時間帯は、朝ではなく夜です。寝る1時間半前から3時間半前の間が理想です。朝に食事から摂取したカルシウムは、仕事や勉強などのエネルギーとして使われるために、夜になると骨から失われているのです。
朝摂ったカルシウムが、なかなか定着しにくいのはこういった原因からなのです。
しかし、夜から再び骨を形成しようとするので、カルシウムを取り込もうと体が働くのです。こういった理由から、朝よりも夜にカルシウムを積極的に摂取するようにすると、骨密度が高くなって健康な骨になります。
夕食後や風呂上りに牛乳を1杯飲むようにするといいかも知れません。
まとめ
いかがでしたか?
不足すると生活習慣病を引き起こしたり、精神的に不安定になってしまうカルシウムはとても重要な栄養素です。
不足しがちなのを自覚して、カルシウムの豊富な食材を意識して毎日食べるように心がけましょう。
カルシウムが豊富な食材を含めたバランスの良い食事、日光浴、そして骨の強度を高めるために適度な運動も必要です。
将来骨がもろくなったり寝たきりになったりしないよう、今日から食事に気を付けましょう。
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