便秘はヨーグルトで解消できる?摂取方法や効果を紹介!

皆さん、ご存じですか?実は、日本人女性の約半数が、便秘に悩まされていると言われています。

働く女性は、デスクワーク中心で運動不足になったり、欧米型の食生活により腸内環境が悪化したり、無理なダイエットで悪影響が出たりしてつらい思いをしています。気が付くとお腹が張って、ニキビや肌荒れに悩まされ、気分もイライラしがち。

そんな便秘の悩みを解消する食べ物が、ヨーグルトと言われます。そこで、便秘とはどんな状態か、なぜヨーグルトが便秘に効くのか、見ていきたいと思います。

◆便秘とは?

悩む女性

便秘とは、腸内に便が溜まり、排出されていない状態のことです。一般に便秘は、3日以上排便が見られないことを言われますが、毎日排便があってもお腹が張っているような感覚があれば、それも便秘です。

健康な人の便は、約8割が水分で、残る2割のうち3分の1が食物から栄養を吸収した残りカス、3分の1が細菌、3分の1が、一緒に出てきた腸の粘膜です。乾燥させた便1グラムには、約1兆個の腸内細菌が含まれていると言われています。

目安は、1日1、2回、健康な日本人は、1日に125グラムから180グラムの便を排出します。バナナの重さは、平均140グラムと言われていますので、ほぼ、中ぐらいの大きさのバナナ1本分に当たります。

色は黄色っぽい色が通常です。では、不健康な人の便にはどのようなタイプがあるのでしょうか?典型的なものをいくつか紹介しましょう。

○コロコロ型

形状は鹿やうさぎの糞のようにコロコロとしています。

水分は60パーセントほど、色は黒褐色をしています。量は少なく、ツンとした悪臭があります。

硬いため、肛門に傷をつけることもあり、強くいきまなければ排便することができません。典型的な便秘気味の便です。

○ゴボウ型

形状はヒョロヒョロとして細く、うどん3本程度です。水分は85パーセントで、色は黒褐色か黒色をしています。

ゆるい便で、きつい匂いです。腹筋不足の方の便です。

○下痢型

マグカップ1、2杯分のゲル状の便が、どっと一気に排出されます。水分は90パーセント以上です。

ストレス性の過敏腸の方がなりやすい便です。

◆実は恐ろしい、便秘と大腸がんの関係は?

胃腸

便秘と大腸がんには深い関係があると考えられています。

大腸がんの約7割は直腸とS状結腸で発生します。いずれも肛門に近く、便が長時間留まりやすい部位のため、慢性便秘の人は発がんリスクが上がると言われているのです。

特に、がん死亡原因の中でも大腸がんは最近急激に増えており、女性は第1位、男性も第3位で、男女ともにがん死亡原因の15パーセント近くを占めています。

大腸がんは増加傾向にあるため、心配な人は、検査を受けてみてはいかがでしょうか?

○便秘薬は効果的?

テレビのCMなどを見ていると、便秘薬の案内をよく目にします。

ところが、多かれ少なかれ、どんな薬にも副作用はつきものです。便秘薬が効きすぎて、腹痛や下痢になってしまったり、薬によっては腸の働きが弱くなって、下剤なしには便を出せなくなる人もあるようです。

薬による排便に頼るのは避け、「水分補給を怠らない」「野菜で食物繊維をしっかり摂取する」「決まった時間に食事する」「散歩などの運動を欠かさない」などの対策を試みましょう。

◆なぜヨーグルトが便秘にいいの?

ヨーグルト

ヨーグルトは、腸内の善玉菌・乳酸菌やビフィズス菌を多く含んでいるため、摂取すれば、腸内の善玉菌を増やし、腸内を活発にすることができます。

特に、プロバイオティクスが含まれたヨーグルトを選ぶと、便秘の解消により効果的です。「プロバイオティクス」とは、腸内環境のバランスをよくして、健康を維持するのに重要な働きを持つ、生きた腸内細菌のことです。主な菌には、乳酸菌やビフィズス菌などの善玉菌があります。

善玉菌が多いと、腸が活発に働き、腸に水分が十分に補給されるため、便のかたさが調節され、便秘を防ぐことができます。ヒトの腸内には、約100兆個とも言われる細菌が存在し、その種類は400から500種類以上という多種多様な菌がいます。

それらの菌は、種類ごとに生息区域を棲み分けており、お花畑のように群生しているのです。これを、“腸内フローラ(腸内細菌叢)”といわれます。最近、よく耳にする言葉ですね。

その腸内フローラのバランスを維持するのが、このプロバイオティクスなのです。ヒトの腸には、これらの善玉菌に加え、悪玉菌と、優勢な菌に味方する、中間菌が存在します。

悪玉菌は、便秘やガス、体臭、肌荒れなどを発生させる原因となり、腸の動きを鈍くします。その結果、排便が滞って、ますます悪玉菌が増加して悪循環に陥ってしまいます。

現代人は、放っておくと、野菜不足や寝不足、ストレス、タバコやお酒で、善玉菌が少なくなりがちです。そこで、このプロバイオティクスが含まれたヨーグルトを10日~2週間くらい継続して摂ると、腸内環境が改善され、便秘に効くと言われています。

○生きたまま腸に届くヨーグルトが良い?

善玉菌は胃酸などに弱く、生きたまま腸に届くことはほとんどありません。

もちろん、死んだ菌も、腸内の善玉菌のエサになるので、無駄になることはないのですが、できれば、生きたまま腸まで菌が届いてくれるのがいいですよね?

そこで、最近では各社、乳酸菌をいかに生きたまま腸まで届けるか、工夫を凝らした機能性ヨーグルトを出しています。

表示に「生きたまま腸まで届く」と書かれているヨーグルトを選ぶようにするといいでしょう。

◆いつヨーグルトを食べるといいの?

朝食

便秘の悩みを解消したい、という人は、食事の前よりも、食後のデザートとしてヨーグルトを食べるほうがよいといわれています。

食事の前は、食べ物を消化するための胃酸の濃度が高く、もともと胃酸に弱い乳酸菌がなおのこと壊れやすくなってしまうのです。

そこで、胃酸が薄まった食後の方が、乳酸菌が腸に届きやすく、腸内フローラのバランスを整えるのに効果的だということになります。

○朝食後に食べるとより効果的

それでは、ヨーグルトを摂取するのによい時間帯はいつなのでしょうか?ヨーグルトは体に良いからといって、余計に食べ過ぎると、逆にお腹の調子を壊してしまい、便秘や下痢などを引き起こしてしまいかねません。

たくさん食べれば効果が上がる、というものではありませんので、適量を毎日、継続して摂取することを心がけましょう。

グリコ乳業と藤女子大学が、合同で研究を行った結果によると、お腹の調子を整える目的でヨーグルトを摂取するなら、一番効果的なのが、朝食後と夕食後、1日2回と分かりました。

また、昼食の後や夕食の後よりも、朝食の後に食べるほうが効き目があると分かっています。

◆便秘解消にいいヨーグルトの食べ方は?

ばなな

ヨーグルトに含まれる乳酸菌やビフィズス菌などが活発に働くように、菌のエサとなるオリゴ糖を一緒に摂取すると、腸の働きを活発にさせるような物質が分泌され、便秘解消に効果的です。

また、乳酸菌が作り出す有機酸は、腸内環境を酸性に保ちます。悪玉菌は、アルカリ性の腸内環境を好むため、悪玉菌の繁殖を減らし、善玉菌が多くなって、腸の働きがさらによくなるのです。

しかも、オリゴ糖は消化しにくい糖のため、腸まで届きやすくなります。オリゴ糖は、母乳にも含まれていて、善玉菌を増加させ、活発にする作用があります。ヨーグルトを摂取する時には、オリゴ糖を多く含む食べ物を一緒に組み合わせて食べれば、便秘を解消する効果がさらに高くなるといえるでしょう。

オリゴ糖は、バナナやきなこに多く含まれていますので、ヨーグルトに混ぜて食べるようにするといいですよ!

◆ヨーグルトの健康効果は他にも!

ダイエット

ヨーグルトに含まれている善玉菌には、便秘の解消に効果があるだけでなく、他にもいろいろな健康効果があるとされていますので、紹介しましょう。

○免疫力が上がる

ヨーグルトによって腸内フローラが整えられると、免疫機能が上がり、風邪などの感染症にかかりにくくなると言われます。

体内で新しく作られた免疫細胞は、腸内の菌を相手にトレーニングを積んで、外から入ってきた細菌を倒すだけの力を身に着けていきます。こうして力をつけた免疫細胞だけが、体内をパトロールするのです。

最近では、新型インフルエンザが流行のきざしを見せた時、予防効果が高いと報道されたヨーグルトや、花粉症に効くとされるビフィズス菌などが含まれているヨーグルトもコンビニやスーパー、ドラッグストアなどで手に入りやすくなりました。

○美肌効果

ヨーグルトに多く含まれるビタミンB群には、皮膚や粘膜の新陳代謝を促す働きがあります。また、ビフィズス菌にもビタミンB群を生成する働きがあるほか、腸内フローラを整える効果があります。

肌の問題は、体内の問題が原因となって現れている場合もあります。それで、美肌を保つには、ヨーグルトが有効なのです。

○ダイエット効果

腸内フローラのバランスは、善玉菌が2割、悪玉菌が1割、中間菌が7割が理想と言われているのですが、太りやすい人は、このバランスが悪い状態になっています。

そこで、ヨーグルトを積極的に摂取することによって腸内の善玉菌の量を増やします。

すると、腸の動きが活発になり、消化・吸収によりエネルギーを使うことになります。これが、基礎代謝が上がる、ということです。

このように基礎代謝が上がると、以前よりもずっとやせやすい体質になります!ヨーグルト自体は、元来低カロリーの食品ですから、ダイエットに効果的です。その時気をつけたいのは、ヨーグルトの上にある透明な液を捨てないようにすることです。

これは乳清と呼ばれる部分で、タンパク質やビタミン、ミネラルなど、栄養がギュッと詰まっているのです。

ここを捨ててしまっては、もったいない!ヨーグルトと一緒に、ぜひ、乳清も食べてくださいね。

◆まとめ

さわやか

いかがでしたか?

便秘になると、心も体も調子が上がらず、日常生活の質が向上しません。せっかく同じ1日を過ごすなら、健康的、快適、さわやかな1日を過ごしたいですよね。

ヨーグルトを積極的に摂ることで、便秘を解消し、気持ちの良い時間を過ごしましょう!

  
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