あなたはタバコを吸いますか?喘息を患っていますか?タバコが体によくないことは知っていると思います。ですが、もしあなたが喘息を患っていてタバコを吸ってる場合、時としてあなたの命を奪う可能性もあるのです。
そして、最近大人の喘息が増えていますが、自分が喘息を患っていることを気づいていない人が増えています。もし、気づかないうちに自分が喘息になっていて知らずにタバコを吸って突然発作が起きたときあなたはどうしますか?
では、喘息とタバコの関係についてお話しします。
喘息とタバコの関係は?
突然ですが質問です。
Q 喘息になるのはタバコだけのせいだと思いますか?
答えはNoです。確かに喘息を悪化させる要因ではあります。ですが、それは元々喘息を患っている人がタバコを吸った場合です。よく、タバコのせいで喘息になる。という話を聞きますが、タバコによってだけ発症する病気ではないのです。
喘息の発症にはそれ以外にもいくつかの原因があります。
タバコが喘息を悪化させる理由
喘息とは常に気道が炎症を起こしている状態で、健常者よりも気道自体が狭くなっている病気です。元々炎症している気道にタバコの煙をいれるとどうなるでしょうか?
常に炎症を起こしている気道は敏感になっている為、タバコの煙が入ると必死に体から追い出そうと気道を更に閉めるのです。こうなると喘息患者は息が出来なくなり発作をおこします。軽い発作ならばステロイド等の吸引で収まりますが、酷い時はステロイドが効かず救急車を呼ぶこともあります。そのまま入院なんてこともありえるのです。もっと酷い場合呼吸困難で死に至ることだってあるんです。
これがタバコが喘息を悪化させると言われている主な理由です。
タバコがステロイド薬の効き目を減少させる
ステロイド薬とは主に喘息治療に使われる薬のひとつです。
タバコはそのステロイド薬の効き目を減少させるのです。理由は簡単ですが、ステロイドは気管を広げ呼吸をしやすくしてくれますがタバコの煙は気管を閉塞させていきます。これじゃあ、治療の意味がなくなってしまいます。
ましてや、治療中にタバコを吸うなんてもっての他です。せっかくの禁煙チャンスです。治療とともに禁煙しましょう。
喘息の原因と症状
では、喘息の原因と症状について紹介します。
喘息の原因
喘息になる主な原因とはなんでしょうか?主な原因はこちらです。
・アレルギー
本来の発症理由の一つです。ほこりやダニ、ハウスダストなど様々な要因があり、それらを吸い込んでしまい気道が異物として判断し発症する恐れがあります。
・タバコ
タバコの煙を気道が異物とみなし気道を敏感に反応するようになり、喘息を発症させます。
・ストレス
現代社会の象徴とも言えます。日々の生活でストレスが溜まり自律神経のバランスを崩してしまい発症させてしまう恐れがあります。
・大気汚染
最近、喘息患者を増やしている主な原因です。中国からの黄砂や、工場などで発生する排気ガスなど現代社会だからあり得る発症原因になります。
・気候変動
こちらも近年喘息を増やしている原因の一つです。今の日本は夏でも冬でも家の中やビルの中では快適に過ごせます。室内から外へ、外から室内へと気温が急激に変わる時、体の体温調整がうまく出来なくて発症します。
喘息の症状
・気管支の炎症
喘息を患っている人の主な症状です。喘息の人は健常者に比べて気管支が慢性的に炎症を起こした状態です。
・気道閉塞
気道が異物侵入と判断し、更に気管支を細くする症状です。この症状がでてしまうと喘息患者はとても苦しく息が出来なくなります。
・呼吸困難
気道が狭くなり呼吸がしずらくなります。気道が狭くなりゼーゼー、ヒューヒューと言った喘鳴がでます。
喘息の発作は前触れもなく突然来ますが、
- 夜中から明け方
- 季節の変わり目
- 天気が悪い時
- 温度変化が激しい日
などが症状が出やすいというデータがあります。
治療方法
1度発症すると中々完治させるのは難しい喘息ですが、喘息とうまくつき合うことで発作を起こさないようにします。
まず、喘息の原因となるアレルゲンを探します。もし、アレルギー以外の場合、その原因となる環境を推測しその環境から離れることが大事です。
喘息な主な治療方法は
- 吸引薬
- 経口薬
- 貼付薬
また、目的別により長期管理薬と発作治療薬があります。症状に合わせてきちんとコントロールすることでうまく喘息と付き合っていきましょう。
実は大人の喘息が増えている
最近では大人の喘息が増えていることを知っていますか?主な原因として喫煙、中国からの黄砂や大気汚染、ストレスによる大人の喘息が増えているのです。
小児喘息の場合、原因がアレルギーの場合がほとんどの為大人になると自然と治るケースが多いそうですが、大人になってからの喘息の場合原因の特定がアレルギー以外の場合も多く完治させるのが難しいのです。
熱は引いたのに咳だけがずっと続くなんてことありませんか?その症状放っておくと喘息になる可能性があります。
喘息以外にもタバコで発症する病気
・COPD(慢性閉塞性肺疾患)
この病気はタバコの煙を主とする有害物質を長期間吸うことで発症する肺の炎症の病気です。以前は肺気腫と慢性気管支炎に分けて呼ばれていました。この病気こそ最大の原因はタバコです‼︎COPD患者の90%が喫煙者です。別名タバコ病とも言われています。
症状は進行が遅く、タバコを吸って何十年も経ってから発症することもあります。発症するまで時間がかかる為年だからかな?と受診せず更に悪化させてしまうこともあります。
最初の症状は息切れ、咳、痰ですが重症になると階段の昇り降りすら辛くなり、息苦しさから呼吸不全になることもあります。最悪の場合酸素ボンベがないと生活できなくなるなんてこともありえるのです。
・咳喘息
喘息と酷似していますが喘息ではありません。喘息一歩手前、喘息予備軍です。この咳喘息の特徴は高熱なし、ヒューヒュー、ゼーゼーと言った喘鳴がなく、3週間以上の空咳が続きます。
実はこの咳喘息、判断がとても難しいのです。喘息だと喘鳴という特徴がありますが、咳喘息には空咳!しかないのです。しかも、この空咳が酷くなるのが夜中から明け方なので昼間に病院に受診する時は大体元気なので自己申告でしかないのです。お医者さんも患者さんの自己申告だけでは判断が難しいのです。
筆者も咳喘息になったことがありますが診断を貰うまでに3ヶ月程かかりました。その間夜中から明け方まで続く咳に悩まされました。
・肺炎
COPDと似た症状ですが、肺炎はウィルスによって引き起こされることがほとんどです。初期症状が風邪と似ている為初期段階だと判断が難しいです。
風邪だと思ってたら肺炎だったなんてこともありえますので長引く場合は早めにもう一度受診してください。肺炎については、肺炎はうつるのか?種類によって変わる原因と予防方法の記事を参考にしてください!
・肺がん
初期症状が咳、痰、胸の痛み、発熱です。
初期症状が風邪と似ていて早期発見のチャンスを逃してしまうこともあります。初期症状として最大の特徴は乾いた空咳です。もし空咳が1ヶ月以上続くようならもう一度受診してください。肺がんについては、肺がんの初期症状をチェック!咳や背中の痛みに要注意!の記事を読んでおきましょう。
まとめ
タバコは100害あって1利なしというだけあって1つもいいことがありません。
喘息だけではなくこんなにもたくさんの病気の引き金を作っているタバコを吸う利点はなんでしょうか?喘息になってからやめるんでは遅いです。確かにタバコには中毒性がありやめるのが難しいと言うこともしっています。ですが、今はタバコ外来も保険が適用されるようになりました。
もし、1人では難しいと思われるのなら1度タバコ外来を受診してみることをお勧めします。健康な体があるうちにきっぱりタバコをやめてしまいましょう!
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