アフターピルと生理の関係について!種類や値段、副作用を知っておこう!

アフターピルという薬を知っていますか?アフターピルは避妊に失敗してしまい、望まない妊娠を防止する為に、性行為の後に服用する薬です。例えばコンドームが破れてしまったり、避妊を忘れていたり、レイプの被害にあったなどの場合にこの薬を使用します。

ここでは、アフターピル服用時の生理について詳しくご紹介します。

妊娠と生理、アフターピルについて

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ここでは、妊娠までの流れと生理の概要、アフターピルの概要、アフターピルと通常のピルの違いについてご紹介します。

妊娠までの流れと生理について

アフターピルと生理の関係を知るには、妊娠と生理の仕組みを知ることが重要です。ここではどのようにして妊娠がおきるのか、また起きなかった場合に起こる生理についてご紹介します。

まず、女性の体は約28日前後で生理の周期を迎えます。この間に、子供を産む準備を整え、妊娠しなかった場合は、必要なくなった卵子や子宮内膜を外に出す働きをします。この外に出すことが生理です。生理が終わると、2週間後には排卵が始まります。この時に精子と合わさり受精卵になり、子宮内膜に着床することを妊娠と呼びます。

妊娠までの流れ

■卵子の排卵

女性の子宮内には2つの卵巣があり、卵子の細胞を育てています。ここで卵子を成熟させ、月に1回の周期で、卵巣の外を出て卵管の先の卵管采という場所に届きます。この事を排卵と呼びます。卵子がこの卵管采の中で生きている時間は約24時間と短いです。

■精子の射精

男性の精子は、精巣の中で1日に5,000万~数億個作られます。性行為をすることで、女性の膣内に入り、自ら動いて卵管に向かいます。1回の精液に含まれる精子は約1億~4億個程度で、精子が生きている時間は3日~7日前後と言われています。卵管まで到達できる精子の数は少なく200個以下で、99%が届かずに死滅します。

■受精

卵子と精子が卵管で結合することを受精と呼びます。1個の卵子に対して1個の精子が入り、受精卵になると、他の精子が入らないよう受精膜が作られ、遮断されます。28時間以内に細胞分裂をしながら、卵管から子宮に移ります。

■着床

受精卵は、細胞分裂をしながら卵管から子宮に移るのに、1週間から10日かかります。受精卵が子宮に到着して、子宮内膜に根をだし、母体と結びつくことを着床と呼びます。この着床をもって、妊娠と判断されます。

受精卵の着床が起こらなかった場合に、準備されていた子宮内膜がはがれ血液となって外に排出され、これを生理と呼びます。生理が終わると、また新たに子宮内膜を厚くしたり、排卵するなど、赤ちゃんが作れる準備をし始めます。

妊娠の流れをみても分かるように、射精されて受精卵が作られてから、着床するまでに時間がかかります。この間に、排卵の時期を遅れさせたり、着床を防ぐ効果をもたらし、避妊するのがアフターピルの効果です。

アフターピルとは?

アフターピルは、避妊が失敗した際に使用する緊急用ホルモン剤です。例えば、コンドームが破れてしまったや、コンドームをつけるのを忘れていた、性行為に夢中になり、いつの間にか中出ししていた、レイプなどの被害にあったなど、起きてしまった後に避妊を回避できる方法です。

一般的には性行為後、72時間以内に服用するピルで、可能な限り早く服用することで、より高い避妊効果が期待できます。12時間以内に服用した方は、60~72時間以内に服用された人と比較して8倍も妊娠を阻止できると言われています。薬の種類によっては12時間後に2回服用するタイプもあります。

この薬を服用すると体内の女性ホルモンバランスが増減し、生理を意図的に起こさせたり、受精卵が子宮着床するのを防いだり、排卵遅延を起こさせることで、受精を回避できるという仕組みになっています。

妊娠すると、黄体ホルモンや卵胞ホルモンの分泌が増えます。しかし、アフターピルを服用すると、黄体ホルモンや卵胞ホルモンの分泌を急速に減少させ、受精卵の着床を防ぎます。妊娠しないと体内の中で赤ちゃんができてもいいように、準備していた子宮内膜が剥がれ落ち、溶け出して生理となります。このように強制的に妊娠できない状態を作り出して、人工的に生理を起こす仕組みを作り出すのがアフターピルです。

1回の性行為で妊娠する確率は8%~15%で、アフターピルを服用することで、妊娠しない確率は98%、妊娠阻止率は80%と言われています。

アフターピルは、薬局に行っても販売されていないことが多く、購入できる方法は通販と病院の2つの方法があります。緊急時に備えて通販で事前に購入している人や、持ち合わせていない人は病院や産婦人科を受診してから処方されます。病院でピルを購入する場合の相場は3000円~15000円です。

アフターピルと通常のピルの違いは?

ピルの種類には、大きく分けて中容量ピル・低用量ピルという種類があります。この容量は、卵胞ホルモンの容量を表しています。卵胞ホルモンの容量が50μg含んでいる場合、中容量ピルと呼ばれ、50μg未満は低容量ピルになります。

中容量ピルは緊急避妊法として使用するアフターピルです。アフターピルはホルモンの成分が強いので、あくまで性行為後の望まない妊娠を防ぐ為の緊急用ピルとして使用します。避妊薬として常に服用するものではないので、注意が必要です。

低用量ピルは、別名経口避妊薬と呼ばれ、生理開始時長期的に飲み続ける必要があります。毎日1回服用することで、排卵を抑えることが出来、子宮内膜が厚くなるのを防ぎ、避妊効果があります。正しく服用することで、コンドームよりも高い避妊効果が期待出来ます。また、その他にも、生理不順や重い生理痛、ニキビや肌荒れ、多毛症、更年期症状、骨粗鬆症、女性特有のがん予防、子宮内膜症になりにくいなど様々なことに効果があります。

アフターピル服用時の生理について

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アフターピル服用時の生理や生理の周期に問題があるか、妊娠したか確認するにはについてご紹介します。

アフターピル服用時の生理について

アフターピルを服用して人工的に生理が起きることを、消退出血と言います。この消退出血は、ホルモンバランスが変化して排卵が起こるまで3日間~21日程度日数が必要です。消退出血が起きることで、避妊できたというサインになります。逆に言えば、この出血が3週間以上経過しても起きなかった場合は、妊娠したということになります。

3日以内に出血が見られた場合は、消退出血の可能性もありますが、消退出血以外の理由も考えられます。考えられる原因として、婦人科系の疾患や別の性交渉で子宮外妊娠などが挙げられます。3日以内に出血が起きて不安な方や、3週間以上経過しても出血が見られなかった場合は産婦人科を受診されることをおススメします。

消退出血は、正常な生理が起きる周期と異なるので、いつもより早くに生理が始まります。アフターピルを服用して、通常の生理予定日よりも遅れて生理がくることはありません。いつもよりも早めに生理が起きる為、次の生理は周期が崩れて、いつもより遅く始まることがあります。

出血は通常の生理よりは短く3日~4日ほど続く程度といわれています。出血量は、排卵日によって左右されます。アフターピルの服用が排卵直後の場合は、血液となる子宮内膜の量が少ない為、出血も少ないです。アフターピルの服用が排卵から日数が経過している場合は、普段と変わらない出血量です。いずれにしても、いつもよりも早めに生理が起きるので、出血の量はいつもよりも少なくても問題ないと考えておきましょう。

服用した、ほとんどの人が7日以内に消退出血がきますが、中には通常の生理日まで消退出血が見られない人もいたり、その月に2回生理が来る場合があるなど、人によって様々です。消退出血が起これば避妊できたサインになりますが、妊娠による不正出血が起こる場合もあるので、確実に避妊できたかどうかは妊娠検査薬を使用して確認されることをおススメします。

生理の周期に問題があるか?

アフターピルを服用すると、生理の周期に影響があるか気になる方も多いと思います。アフターピルはホルモン剤の為、一度服用するとホルモンの働きが正常に戻るまでには少し時間が必要です。通常の生理周期が乱れるので、数ヶ月は予定よりも遅れたり、早くなるなど影響を受けます。

一般ではアフターピルを服用した後に、生理の周期が整うまで、約3ヶ月ほど期間を要すると言われてます。将来的に妊娠を希望する方は、ホルモンバランスを整え、生理の周期を整える必要があります。アフターピルはあくまで緊急的な避妊薬です。何度も使用するのは、生理の周期を乱す原因に繋がります。妊娠を望んでいない場合は、低用量ピルやコンドームなどの避妊確率の高く、体に負担のかからない方法を選んで使用しましょう。

妊娠したかどうか調べるには?

アフターピルを使用した場合、生理の血が少ない場合が多く、妊娠による着床出血なのか、消退出血によるものなのか、判断がつかない場合があります。妊娠していないかどうか確実に調べる方法は、市販の妊娠検査薬を使うことをおススメします。

妊娠検査薬の仕組みは簡単です。妊娠すると妊娠ホルモンである、 ヒト絨毛性性腺刺激ホルモンが分泌されます。このホルモンは赤ちゃんと母体を結ぶ胎盤で作られ、このホルモンが尿にも検出されるようになります。このホルモンは一般的に、生理予定日頃から尿中に現れます。

このホルモンの分泌量をはかるのが妊娠検査薬です。一般的には生理予定日の1週間後に確認することが出来ます。アフターピルを使用しても、妊娠しているかどうか不安な方は、通常の生理予定日の1週間後に試してみることをおススメします。

アフターピルの種類や値段

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アフターピルにはどんな種類があるのか、ご紹介します。

ヤッペ法(プラノバール)

性行為から72時間以内に服用するピルです。2錠服用し、12時間経過後に更に2錠服用します。副作用として、吐き気や嘔吐などが見られる場合があります。特に2回目の服用時に副作用が強くでる場合があります。服用後2時間以内に嘔吐した場合は、薬剤の効果が吸収されていない可能性が高い為、追加に服用する必要があります。

このピルはもともと、中用量ピルを転用させた為、副作用が強く、ノルレボ錠に比べると効果が低いです。今では病院で処方しているところは珍しいです。値段の相場は5000円~7000円です。病院によって値段が大幅に異なるのは、アフターピルは保険適用外で自由診療に含まれる為です。

ノルレボ錠

性行為から72時間以内に服用するピルです。黄体ホルモンであるレボノルゲストレル1.5mgを1錠、1回のみ服用します。ヤッペ法の欠点を改善したといわれている為、ヤッペ法と比較すると、1回の服用で良く、吐き気や嘔吐の副作用が低く、ヤッペ法よりも高い避妊効果が期待できると言われています。

また、値段も安く3000円~15000円で手に入ります。病院によって値段が大幅に異なるのは、アフターピルは保険適用外で自由診療に含まれる為です。通販や病院で処方されるピルは現在ではノルレボ錠がほとんどです。このノルレボ錠のアフターピルの種類は多く存在していますが、通販で簡単に手に入る代表的なものを3つご紹介します。お手ごろ価格なので、1つ緊急用として購入されておくことをおススメします。

■アイピル

アイピルはノルレボ錠を使用したジェネリック薬品です。1,350円というお手ごろな値段で購入できます。服用してから24時間以内に吐き気や嘔吐、頭痛、胸の張り、不正出血、下腹部の痛み、めまい、倦怠感などの副作用が見られる場合があります。

24時間以内に服用すると、95%以上避妊可能で、72時間以内の場合の服用は75%以上の効果が期待できます。コンドームの避妊効果が約80%と言われているので、コンドームの避妊効果より高いです。

■マドンナ

マドンナも同様に、ノルレボ錠を使用したジェネリック薬品です。1,350円というお手ごろな値段で購入できます。服用してから24時間以内に吐き気や嘔吐、頭痛、胸の張り、不正出血、下腹部の痛み、めまい、倦怠感などの副作用が見られる場合があります。24時間以内に服用すると、高い確率で避妊する事ができます。こちらの製品は2錠飲む必要があります。

■エラワン

エラワンとは、緊急避妊薬の中でも最新のもので、他のものとは少し違います。例えば効果が得られる時間は、通常72時間以内のものが多いですが、エラワンの場合は120時間以内(5日以内)であれば、高い効果が得られます。

性行為から3日以内であれば、95%の確率で避妊でき、5日以内であれば85%の確率で避妊することが出来ます。また、避妊以外にも子宮筋腫治療薬として利用されています。価格は5000円前後と比較的に高いです。

アフターピルの副作用について

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ここでは、アフターピルの副作用についてご紹介します。

吐き気・嘔吐

アフターピルには、プラノバール錠とノルレボ錠と2つの種類がありますが、プラノバール錠を服用した場合に、副作用として吐き気や嘔吐が見られることが多くあります。その為、病院では吐き気止めが併せて処方される場合もありますが、吐き気止めでも抑えることが出来ない場合があります。服用してから2時間以内に嘔吐した場合は、体内に吸収されていない可能性が高いので、再度ピルを飲む必要があります。

また、現在多く販売されているノルレボ錠は、吐き気や嘔吐の副作用が少なくなってはいます。プラノバール錠で吐き戻した場合は、ノルレボ錠に切り替えることで吐き戻す可能性が低くなります。

頭痛

アフターピルを服用した20%の方が、軽い頭痛を訴えていますが、24時間以上続くことはないと言われています。その為、頭痛薬や他の薬の服用は控えましょう。

胸の張り

アフターピルを服用した10%の方が、胸の張りを訴えていますが、24時間以上続くことはないと言われています。

めまい

アフターピルを服用した10~15%の方が、めまいを訴えていますが、24時間以上続くことはないと言われています。

腹痛

アフターピルを服用した14~20%の方が、腹痛を訴えていますが、24時間以上続くことはないと言われています。

おわりに

アフターピルは、性行為が終わった後に、望んでいない妊娠を防ぐ緊急避妊薬です。アフターピルを使用した際には、3日~3週間以内に生理が始まります。通常の生理よりも日数が短かったり量が多くない可能性が高いです。

通常の生理予定日よりも早くに生理がきた場合は、避妊が成功したサインです。3週間以上経過しても生理が起きない場合は、市販の妊娠検査薬を使用したり、産婦人科を受診しましょう。アフターピルは、通販で購入することも出来ます。通販で購入すると1350円程度と安く購入できるので、何か起こる前に1つ購入しておくと安心です。

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