生理前に眠い原因は?その仕組みと対処方法を知ろう!

生理前になると十分な睡眠時間を確保しているにもかかわらず、猛烈な眠気や睡魔に襲われた経験をお持ちの女性は少なくないのではないでしょうか?なかには、ひどい眠気や睡魔のせいで、仕事や家事など社会生活・日常生活に大きな影響が及んでいる人もいるようです。

実は、生理前・月経前に女性が眠くなってしまうのは、月経前症候群(PMS)と呼ばれる女性特有の症候群の症状の一つなのです。そして、特に生理前の一定時期の間に限って強い眠気に悩まされる症状のことを月経関連過眠症または月経前過眠症と言います。

そこで今回は、女性が生理前になると眠気や睡魔に襲われてしまう原因や仕組みを明らかにするとともに、眠気に対する対処法・解消法についてご紹介したいと思います。

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月経前症候群(PMS)について

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月経関連過眠症・月経前過眠症について知るには、その上位概念である月経前症候群(PMS)に関しての理解が必要不可欠になります。そこで、まずは月経前症候群に関する基礎的な事柄について、おさらいしておきましょう。

月経前症候群は病気?

月経前症候群(PMS:Premenstrual Syndrome)は、生理(月経)が始まる10日~14日程度前に症状が現われはじめて、生理が始まると症状が消えてしまうことを特徴とする身体的症状や精神的症状の集まりである症候群のことです。

月経前症候群のPMS症状が生理周期(月経周期)に応じて定期的に現れることから、月経前症候群の発生には女性ホルモンのホルモンバランスの変化が関係しているとされています。

そのため、月経前症候群のPMS症状は、女性ホルモンのホルモンバランスの変化による生理現象であって、女性ホルモンの作用によるものですから病気ではないとされています。

ただし、PMS症状が酷くなって女性の社会生活に重大な影響をもたらし、明確な障害や経済的損失などが生じる場合は病気として治療対象になることもあります。

月経前症候群によって現れる代表的症状

月経前症候群に含まれる症状は、身体的症状にしても精神的症状にしても沢山存在しています。

しかしながら、月経前症候群と診断されても、全ての女性に同じような症状が現われるわけではありません。つまり、月経前症候群のPMS症状の現われ方には、個人差がとても大きいのです。

例えば、生理前に猛烈な眠気や睡魔に襲われる月経関連過眠症が症状として現れる女性もいれば、逆に生理前に限って不眠傾向に陥ってしまう月経前不眠症が症状として現れる女性もいるのです。

月経前症候群によって現れる代表的な精神的症状

月経前症候群によって現れる可能性がある精神的症状は、多岐にわたっています。

イライラして怒りやすくなる症状が現われる人もいれば、やる気や意欲が低下して無気力となったり、根気が続かずに精神的な疲れが出やすくなる症状の人もいます。また、不安感や孤独感を感じて憂鬱になる症状が現われる人もいます。

そして、イライラ感や意欲の低下などの精神的症状が影響して、物事に対する集中力が低下したり、判断力が低下して優柔不断となる傾向もあります。

月経前症候群によって現れる代表的な身体的症状

月経前症候群によって現れる可能性がある身体的症状も、多岐にわたっています。

全身に疲労感や倦怠感が現れたり、頭痛・めまい・吐き気といった症状が現われる人もいます。また、腹部の状態に変化が見られるのも顕著な症状であり、お腹の痛みや腹部膨満感の他に、便秘になる人もいれば下痢になる人もいます。

女性にとって悩み深い症状としては、肌荒れ・吹き出物といった肌トラブル、過剰な食欲による体重増加、足のむくみ、乳房の張りや痛みなどが現れることがあります。

そして、眠りに関する症状として、前述しましたが生理前に猛烈な眠気や睡魔に襲われる月経関連過眠症や生理前に限って不眠傾向に陥ってしまう月経前不眠症が現れる可能性があります。

月経関連過眠症(月経前過眠症)

月経関連過眠症は、生理(月経)が始まる10日~14日程度前になると昼夜問わず眠くなる症状が現われ、生理が始まるとその眠気が消失して通常の状態に戻る症状のことです。月経関連過眠症は、月経前過眠症とも呼ばれます。

病気ではありませんが、眠気や睡魔が強くて社会生活や日常生活に支障が出る場合は、一種の睡眠障害として治療対象となる場合もあります。

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生理前に眠くなる原因

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このように多岐にわたる症状が現われる月経前症候群ですが、その中でも睡眠に関する不調を経験する女性が多いとされていて、特に不眠よりも過眠・眠気を訴える方が圧倒的に多いのです。

それでは、どうして生理前になると眠くなるのでしょうか?生理前に眠くなる原因について、ご紹介したいと思います。

生理周期と女性ホルモンのバランス変化

前述しましたが、月経前症候群のPMS症状は生理周期に応じて定期的に現れます。そして、月経前症候群の症状の一つとして現れる眠気は、女性ホルモンのホルモンバランスの変化による生理現象です。

そもそも女性の生理周期は、大きく分類すると生理直後から排卵日までの卵胞期と排卵日から生理直前までの黄体期の二つに分けられます。この大きな分類からすると、月経前症候群の症状は黄体期に現れるのです。

そして、女性ホルモンは卵胞ホルモン(エストロゲン)と黄体ホルモン(プロゲステロン)に分類されますが、卵胞期には卵胞ホルモンが多くなり、黄体期には黄体ホルモンが多くなります。

生理前に眠くなる原因

このように、排卵日を境にした女性ホルモンのバランスの変化が、月経前症候群の原因と考えられているのです。つまり、生理周期において黄体期に入り、黄体ホルモン濃度が高まることによって、眠気が誘発されていると考えられるのです。

そもそも排卵後の黄体期は、女性の身体が妊娠するための準備期間とされています。そして、女性の身体が妊娠に備えるために、黄体ホルモンの分泌量を増やすことで、女性の身体に様々な様々な作用がもたらされるのです。

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生理前に眠くなる仕組み

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このように、生理前に眠くなる原因は、排卵日を境にした女性ホルモンのバランスの変化で、黄体期に入って黄体ホルモン濃度が高まることによるものと考えられています。といっても、分かったようで分かりませんよね。

そこで、生理前に眠くなる原因について、その仕組みをより詳しく紹介したいと思います。

女性ホルモンの役割

女性ホルモンは、前述のように卵胞ホルモン(エストロゲン)と黄体ホルモン(プロゲステロン)の総称ですが、それぞれ異なる役割を担っています。

黄体ホルモンの主な役割は、女性の妊娠準備あるいは妊娠維持が挙げられます。黄体ホルモンの働きとして、妊娠に備えて栄養・水分などを溜めこむために食欲を増進させ、受精卵を着床させやすくするために子宮内膜を厚く変化させます。また、受精卵が発育するには平常時より高い体温が必要なため、受精卵の着床に備えて基礎体温を上昇させる働きが黄体ホルモンにはあるのです。

一方で、卵胞ホルモンの主な役割は、女性らしさの形成・血管の拡張・自律神経の安定が挙げられます。卵胞ホルモンの働きとして、女性特有の乳房や子宮の発達やきめ細かな肌質など女性らしさを形成し、自律神経に安定をもたらします。また、血管を拡張させることで黄体期に上昇した体温を放熱して基礎体温を低下させる効果も、卵胞ホルモンの重要な働きの一つです。

生理前に眠くなる仕組み

前述したように、生理前に眠気が誘発される原因は、生理周期において黄体期に入り、黄体ホルモン濃度が高まることとされています。黄体ホルモンによって眠気が誘発される具体的な仕組みには、二つの側面があるとされています。

黄体ホルモンの催眠作用

黄体ホルモンには、前述したような主な役割の他に、催眠作用があるとされています。つまり、黄体ホルモンの濃度が高まると、睡眠薬を服用したような眠気を誘う働きがあるとされているのです。

そのため、生理周期において黄体期に入ると、個人差はあるものの、それだけで女性は昼夜問わず眠気を催す可能性があるのです。

体温上昇による睡眠の質の低下

前述のように、黄体ホルモンの分泌量が増えて妊娠の準備をする黄体期は、基礎体温が卵胞期と比較して高くなります。すなわち、生理周期における黄体期は、基礎体温の変化という視点でみると基礎体温の高温期にあたるのです。

そして、黄体ホルモンによる基礎体温の上昇は、反対側から見ると体温が下がりにくくなるということでもあります。

そもそも人が夜間に深く質の良い睡眠に入るには、活動時の体温が高い状態から安静時の体温が低い状態に移行することが必要不可欠とされています。しかしながら、黄体期は体温が下がりにくくなっていますので、上手く体温が下がらないことによって深く質の良い睡眠に入りにくいのです。

そのため、黄体期の女性は質的に必要十分な睡眠をとれず、量的には普段と同じ睡眠時間を確保していたとしても、熟睡感がなく浅い眠りとなっているのです。そして、眠りが浅いことが理由となり、昼間に猛烈な眠気や睡魔に襲われるのですね。

生理前に眠くなる仕組み

このように黄体期の女性は、黄体ホルモンの影響で昼夜問わずに眠気を誘発される一方で、基礎体温の上昇によって深く質の良い睡眠を得にくくなっているのです。

ですから、黄体期に黄体ホルモン濃度が高まることで眠気が誘発されるのは、このような二つの仕組みによるものなのです。

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生理前の眠気に対する対処方法

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生理前に眠くなる原因や仕組みについては、ある程度ご理解いただけたことと思います。しかしながら、多くの女性が沢山の仕事や家事を抱えている今の世の中では、眠気や睡魔に誘われて寝て過ごすこともままならないでしょう。

そこで、生理前の眠気や睡魔に対する対処法や眠気解消法について、ご紹介したいと思います。

生理周期の把握と月経関連過眠症の自覚

生理前の眠気対策として、まずは生理周期を把握することがその第一歩となります。

月経前症候群やその一症状である月経関連過眠症は生理周期に応じて現れますから、排卵予定日と生理予定日が把握できれば症状が発生する期間も予測することができます。

また、生理前の眠気が月経前症候群の症状であると自覚することも重要です。中には、原因不明の眠気ではなく月経前症候群による眠気であると理解できただけで、安心によって症状が緩和する場合もあるとされています。

質の良い睡眠を得る

生理前の眠気の一つの原因が、黄体ホルモンの影響による睡眠の質の低下にありました。

ですから、質の良い睡眠を得られるような工夫・努力をすることも、月経関連過眠症の対策方法の一つと言えるでしょう。

規則正しい生活習慣

質の良い睡眠を得るには、規則正しい生活をすることが大切です。例えば、就寝時間を一定にすることで生活リズムにメリハリをつけたり、体内時計のリズムを適切に維持するために朝の起床時に太陽光を浴びることは、質の良い睡眠を得るための有効な対策法と言えます。

適度な運動やストレッチ

また、適度な運動やストレッチを実施することで体温を上昇させておくと、のちに体温が下がることで睡眠に入りやすくなります。ただし、運動は寝る直前に行うと身体が興奮して逆効果ですので、少なくとも就寝の3~4時間前には終えている必要があります。

就寝前のスマホ使用を避ける

スマートフォン・パソコン・液晶テレビなどのバックライトは、青白い光(ブルーライト)を放つことで人の体内時計を狂わせる働きがあるとされています。そのため、就寝直前までスマホを利用していると、寝つきが悪くなってしまう可能性があるのです。質の良い睡眠を得るには、就寝前にスマホなどの使用を控えることが望ましいでしょう。

カフェイン・アルコールの摂取を控える

コーヒーや緑茶などカフェインを含む飲料やビールなどのアルコールの摂取は、眠りを浅くしてしまいますので、月経関連過眠症の症状を悪化させる要因となります。ですから、月経関連過眠症が現れる黄体期は、極力カフェインやアルコールの摂取を控えると質の良い睡眠を得ることにつながります。

睡眠環境の改善

質の良い睡眠を得るには、睡眠環境の改善をしてみるのも良いかもしれません。例えば、寝付きを良くするために、部屋の照明を蛍光灯から白熱灯の間接照明にしてみたり、アロマを焚いてラベンダーやオレンジなどの香りでリラックスすることも良いのではないでしょうか。

直接的な眠気解消方法

一般的な眠気解消方法は、生理前の眠気対策としても有効性がありますので、ご自分の症状や状況に合わせて取り入れてみると良いでしょう。

時間が許すならば仮眠をとる

生理前の眠気対策として最も効果的なのは、時間が許すならば仮眠をとってしまうことです。昼食後から14時くらいまでの間で、15分前後の軽い睡眠を実施すると眠気を解消できます。ただし、30分を超える仮眠は脳の働きも鈍ってしまい逆効果になるとされ、14時以降の仮眠は体内時計に乱れをもたらすなど注意が必要です。

ツボ押し

東洋医学に基づくツボ押しは、身体の血流を良くすることで眠気解消にも有効とされています。例えば、手の親指の付け根、頭の頭頂部、こめかみなどを指でやや強めに押してみると良いでしょう。

軽く体を動かす

眠気の解消には、ウォーキング・体操・ストレッチなど軽く体を動かすことも効果があるとされています。というのも、体を動かすことで血流が促されるので、脳にも十分な血流が送りこまれて覚醒効果があるからです。

覚醒作用のある飲み物

眠気解消の方法として覚醒作用のある飲み物を飲むことが挙げられます。しかしながら、カフェインを含む飲み物を多く摂取したり、夕方以降に摂取すると寝付きに影響するので注意が必要です。そこで、ミント系やレモングラスなどのハーブティを飲むと、気分がすっきりして良いかもしれませんよ。

婦人科の受診と治療法

様々な生理前の眠気対策をご紹介しましたが、これらを実施してみても改善が見られないようであれば、婦人科の病院を受診して専門医の診断を仰ぎましょう。

月経関連過眠症に限らず月経前症候群は、多くの女性に多かれ少なかれ現れる症状ですので、専門医に相談することが症状緩和・解消の早道と言えます。

受診後の治療法としては、主に薬剤を処方されることが多いようです。低用量ピルに代表される経口避妊薬・女性ホルモン剤は月経前症候群の症状緩和効果が認められていますし、漢方薬も月経前症候群の症状緩和のために多くの婦人科で処方されています。

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まとめ

いかがでしたか?女性が生理前になると眠気や睡魔に襲われてしまう原因や仕組みと眠気に対する対処法・解消法について、ご理解いただけたでしょうか?

生理前に生じる眠気や睡魔は、女性ホルモンのバランス変化に伴うものです。そして、このようなホルモンバランスの変化は、女性が子供を産むために備わった必要不可欠なものでもあります。そのため、生理前に生じる眠気は女性にとっては辛くて煩わしい症状かもしれませんが、病気とまでは言えない以上、上手に工夫して眠気と付き合わなければなりません。

本記事でご紹介したような様々な対処法の中から、ご自分に合う対処法を見つけて、より良い生活が送れるようにして下さいね。

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