夏になると水分補給をする機会が多くなりますよね。しかし特に汗をかいたわけでもないのに、喉がやたらと乾くといったことはありませんか?
寝起きは喉がいつもカラカラだったり、常に水分補給ができるように飲み物を持ち歩いていたりする場合は、何かしらの病気が起きていることも考えられます。
今回は、喉が乾くことについての記事を書いています。やたら喉が乾く人や、何かしらの病気じゃないかと不安になっている人はぜひ読んでみてください。
喉が乾く仕組み
そもそも、なぜ人は喉が乾いたと感じるのでしょうか?喉の渇きの仕組みについて知っておきましょう。
塩分濃度によるもの
喉が乾くということは、水分が足りていないと思っている人は多く居ますが、実際は水分がなくなると喉が乾くのではなく、血液の塩分濃度が変化することで喉の乾きを感じるのです。
人は汗をかくと、血液の中にある水分が減ってしまうため、細胞の水分を血液に送るようなメカニズムになっています。そうなると血液中の塩分濃度が上昇してしまいます。そうなると、水分が足りていないと脳が完治し喉を乾かして、水分を補給するように司令を出しているのです。
水分を補給すると、血液に取り込まれて塩分濃度が低下します。そして、血液の水分量が正常になると、細胞にも水分を返却するというのが水分補給の仕組みなのです。
口にも水分を調整するセンサーが
水分補給をしても、すぐに血液中の塩分濃度が正常になるわけではありません。
胃に吸収されてから腸へと運ばれ、その後血液中へと運ばれます。この一連の流れは時間がかかってしまうので、脳が塩分濃度の調整を終えるころには、過剰に水分を摂取してしまうことになります。
そういったことを防ぐために、口や喉にも水分量を調整するセンサーが備わっています。口や喉に冷たい刺激や濡れた刺激を感知することで、水分の必要な量を調整しています。
水分の1日の摂取量と排出量は?
人間は身体の60%が水分で作られているといわれており、水分量は生きる上で大切なものです。そのため人は多くの水分が必要なため、喉が乾くのは生理現象なのです。
多くの人は、平均的に2.3リットル前後の水分を排出しているといわれています。「不感蒸泄」といわれている自然と排出されている水分が、1リットル前後もあるのです。それに加えて、排尿や排便などで1.3リットル前後の水分を排出しています。
そのため、これと同じくらいの水分を1日で補給する必要があります。食事で得られる水分量は0.8リットルといわれており、1.5リットルは飲料水から得る必要があります。これは、コップ7杯前後なので、意外と多いですよね。
これよりもはるかに多く水分を補給しているという人は、病気の可能性を疑いましょう。
喉が乾く原因
では、喉が乾く原因について紹介します。
唾液の減少
上記で紹介した様に口や喉にもセンサーがついています。唾液が不足すると、そういった部分が乾燥しやすくなるために、脳が水分が不足していると勘違いして喉が乾いてしまうのです。
唾液が減少する原因を紹介します。
・加齢
歳をとることが原因で、唾液の分泌量が少なくなります。唾液を生産する管が年齢と共に細くなってしまい唾液の分泌量が低下してしまうことや、口周りの筋肉が衰えたり、身体の水分量が減ってしまうことが原因です。
・ストレス
ストレスをたくさん感じてしまうことで、自律神経に乱れが発生してしまいます。自律神経は唾液の分泌量をコントロールしている部分なので、ストレスが原因で唾液がすくなってしまい、喉が乾くことがあります。
ストレスは、イライラするだけでなく、不安や緊張などもストレスになります。大勢の前で発表する前などに喉が乾くのはこういったことが原因です。
・生理
女性の方は、生理が近づくと自律神経が乱れやすいので唾液の分泌量が少なくなることがあります。
唾液が少ないと、様々なデメリットがあります。詳しくは、唾液が少ないドライマウスになる5つ原因とは!病気の可能性も!の記事を読んでみてください。
アルコールの過剰摂取
お酒を飲み過ぎた時に、喉が乾いた経験のある人も多いのではないでしょうか。
お酒を飲み過ぎると、体内に「アセトアルデヒド」という毒素が多く発生します。これが二日酔いを発生させる原因となるものです。このアセトアルデヒドを分解するために、身体の細胞中の水分を大量に消費してしまいます。そのため、喉が乾いてしまうのです。
また、アルコールを摂取し過ぎると排尿の回数が多くなってしまい、身体の水分量も減ってしまうため軽い脱水状態になることも喉が乾く原因になってしまうと考えられます。
二日酔いに関しては、二日酔いなんて怖くない!食べ物と飲み物で一発改善しよう!の記事を読んでみてください。
病気の可能性
特に思い当たることもなく、汗をたくさんかいているわけでもないのにやたらと喉が乾く場合は何かしらの病気である可能性も考えられます。
喉が乾く症状のある病気を下記で紹介しているので、不安な方は読んでみてください。もしも病気である場合は、早期に発見できるキッカケになることもあります。自分は関係ないと思わずに病気の可能性を疑いましょう。
喉が乾く時の対処方法
では、喉が乾く場合の対処方法を紹介します。あまりも、摂取量が多いという人は病院へ行った方が良いのですが、摂取量は多くないのですが水分補給をする回数が多いという人の対策を紹介します。
水分補給を効率よく行う
喉が乾いて水分補給を行う際に、より効果のある水分補給を行いましょう。
喉が乾いたからといって一気にたくさんの量を摂取するのではなく、時間をかけてコップ1杯ずつ摂取してください。また、寝ている間に水分を消費するので、寝起きに水分を補給することを忘れないようにしてください。
さらに、汗をかく運動を行う際は、水分と同時にミネラルを含んでいる飲料水を飲む方が良いです。寝る前やお風呂に入る前にも水分を補給することを忘れないようにしてください。
その他の対策方法
水分の補給方法を改善する以外の対策方法を紹介します。
・食生活の改善
塩分の摂取が多いと喉が乾くので、塩分摂取量を控えめにしましょう。濃い味付けの食事を控えることで喉が乾く機会を減らすことが出来ます。
・喉の乾燥を防ぐ
気温が低い季節は喉が乾燥して乾きやすくなります。外出時はマスクを着用して保湿したり、家に居るときは湿度の調整を行いましょう。また、乾いていると感じたらうがいをしてみるのも良いでしょう。
・生活の改善
タバコの喫煙量が多い人や、お酒を過剰に摂取している人は量を減らすようにしましょう。また、睡眠不足や過労気味の人は、自律神経が乱れて唾液の分泌量が減ってしまうことがあるので、生活を改善しましょう。
喉の乾く症状のある病気
では、あまりにも喉が乾いて水分補給の回数が多くなる場合は、病気の可能性もあります。そどういった病気があるのかを紹介します。
糖尿病
糖尿病になると血液中のブドウ糖が多くなってしまうために、血糖値が上昇してしまいます。そうなると体の水分を使って血糖値を正常にしようと働くために、喉が乾く状態になるのです。
その他の症状として、
- 疲れやすい
- 体重が下がる
- 尿の回数が多くなる
といったことが見られる場合は、注意する必要があります。糖尿病の症状として喉が乾いているのに、糖分を多く含むジュースなどを飲むと症状が悪化することがあるので注意してください。
自律神経失調症
自律神経失調症は文字通り、自律神経に乱れが発生する疾患です。自律神経が乱れることで、唾液の分泌量が変化してしまい喉が乾いてしまう症状が発生します。
自律神経失調症は、体に痛みが現れたり精神的に辛くなってしまうなどの様々な症状が現れます。症状が現れたり消えたりするために、なかなか自覚しにくいといった特徴があります。
また正式な病名でなく、他の病気であるのに症状が現れていない時に自律神経失調症と判断されることもあります。他の病気の引き金になることもあるので、自律神経失調症といわれた方は、気をつける必要があります。
シェーグレン症候群
唾液腺に異常を起こしてしまう症状がある疾患です。唾液腺に異常が発生するために、唾液の分泌量が低下してしまい、喉が乾いてしまいます。
シェーグレン症候群は、自分の免疫が自分自身を攻撃してしまうことで発生する難病です。自覚症状がないまま症状が進行することがあるので、自分の心当たりがないまま喉の渇きが多い場合は気をつけましょう。
詳しくは、シェーグレン症候群の原因や症状を知ろう!対症療法についても紹介!ドライアイに注意?を読んでおきましょう。
腎臓の疾患
腎臓に疾患があり腎臓が正常に働かなくなると、尿の濃度をうまく調整できなくなるために、尿の量が増えてしまうことがあります。
そうなると、排出する量も増えてしまうので水分が不足し、喉が乾いてしまうことがあります。
まとめ
今回は、喉が乾く原因についての記事でした。
人間は、思ったよりも多くの水分量を補給しなければならないので、喉が乾くのは自然なことです。上記に記載した1.5リットルよりも遥かに多い量の水分を補給している人は、何かしらのトラブルが起きていることが考えられるので、注意しましょう。
また、量は適切なのに喉が乾いていると感じている人は、効率よく水分を補給したり、生活を改善するなどの対策をとりましょう。
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