ぼーっとするのは脳に原因が?病気の可能性も?

時々何かを考えているわけではないのに、ボーっとしてしまうことはありませんか?それには様々な理由があるって知っていましたか?

時々仕事中などにぼーっとするなどの事がある分にはいいですが、何度も続く場合や、ぼーっとして集中できないなどの場合には困りますよね。しっかり対策してこの原因を取り除き解消したいですよね。

ぼーっとしてしまう理由としては、脳の問題や心因性の原因や寝不足などの原因が考えられます。

脳の機能不全からくる、様々なボーっとする理由をまとめてみました。原因別の解消法も紹介しますので、ボーッとしてしまった時はしっかり対処していきましょう。

ボーっとする原因は?

脳血管障害

ボーっとするのは脳に何が起きているのでしょう?

脳の酸素不足

脳が酸欠状態になって頭がぼーっとしてしまっているという可能性がまず考えられます。

・症状

脳が酸素不足になるとボーっとしてしまいます。以下のような症状に思い当たることはありませんか?

睡眠をしっかりととっているはずなのに、昼間に眠気に襲われる。また頭がぼーっとしてあくびがでる。などの症状です。特に脳に酸素が不足した状態だと生あくびがよく出るといわれています。これはあくびの大きな呼吸によって脳が酸素を取り込もうとしているからだと考えられます。

脳がきちんと働くためには、酸素が必要です。その酸素は全身を巡る血流からもたらされます。なので、もともと呼吸の浅い人や鉄分が不足していて酸素を運ぶヘモグロビンが足りなくなっている人は脳の酸素が不足しやすくなります。

・対策

まずは深呼吸を心がけましょう。深呼吸とともに腹式呼吸で全身から深く呼吸すると、脳に酸素を送るだけでなく、身体全体で血流がよくなり精神的にもリラックスできる効果があると言われています。また普段全く運動などをしない人は適度な運動や身体を動かすことを心がけましょう。身体を動かすことで血流がよくなり、脳にまで十分な酸素が送られるようになります。

健康で十分な量の赤血球を作ることも必要です。鉄分の豊富な食物を食べるようにしましょう。レバーやほうれん草、ひじきなどは調理の仕方で十分な鉄分が補給できる食べ物です。毎日の食生活で意識して取り入れるようにしましょう。どうしても不足しがちであれば、サプリメントなどを活用してもよいでしょう。

脳の栄養不足

脳の活動に必要な栄養が不足することによって脳の活動が十分に行えなくなってしまいます。そのためぼーっとするなどの症状が現れている可能性があります。

・症状

しなければいけないことを出来ずにボーっとしてしまう時、集中力が続かない、体が疲れてだるさを感じる。イライラするなどの症状があれば、それは脳の栄養不足かもしれません。脳の栄養源はブドウ糖です。

脳は人間の身体のほかの臓器に比べ、多くのエネルギーを必要とするものだといわれています。そしてその脳に送られる血液の中にあるブドウ糖の約50%程度が脳で消費されているといわれています。

・対策

一時的な栄養補給という点では、チョコレートやようかんなどの糖質を取ることはよいでしょう。しかし気をつけて欲しいのは、いくら糖であっても、ドーナツ、チョコレートやキャンディーなどの菓子類を継続的に大量に食べるのはあまりオススメしません。糖尿病や低血糖症などほかの疾患を招く恐れがあるからです。ではどうすればよいのでしょうか?

ブドウ糖は炭水化物を分解してもできる物質です。余計なカロリーやその他の添加物を取るのを恐れるよりも、普段からきちんと健康的な食事で炭水化物を摂取していればよいのです。最近話題の糖質カットダイエットも、やりすぎるとこのようなブドウ糖不足によって脳に影響が出ることを理解しておくと良いでしょう。

また朝食を抜く方も多いと思います。起き抜けすぐには食べ物を受け付けなくても少し時間が経つと食べれるという方も多いのではないでしょうか?是非早起きして朝食を習慣にしましょう。

朝食は日中のエネルギー源として大切な食事です。もちろん炭水化物を摂ることによってブドウ糖に変わり脳への栄養となります。少しでもよく噛んで食べることで消化吸収もよくなり胃への負担も少なくなります。そして日中精力的に働ける動力源となるのです!

脳の疲労

長時間脳を使うことで脳が疲労し作業効率が悪くなっているのではないでしょうか?そんな時はぼーっとしてしまうかもしれません。

・症状

日中仕事中なのに強烈な眠気に襲われたことありませんか?また眠気があまり無くても頭がボーっとして何も手に付かないなんていうことはありませんか?それは脳が疲労しているのかもしれません。

脳の疲労の原因は、脳にかかるストレスなどが原因で脳内にアンモニアが蓄積されるためです。どうしてそうなるのでしょう?

アンモニアは脳がストレスを感じたり、脳を使いすぎたりすると脳内に蓄積されます。ちょっとしたことでイライラしたりしてもアンモニアが発生するといわれています。本来アンモニアは毒性の高い物質なので、肝臓で分解されて体外に排出されます。

しかし、短時間に大量のアンモニアが発生すると処理しきれずに脳内にアンモニアが蓄積されるのです。そのような状態になると、脳は身体の危険を察知してこれ以上のアンモニアの発生を防ぐために脳を疲労させ、働かなくなるように仕向けるのです。つまり脳の防衛機能だったのです。

・対策

アンモニアは分解されるとグルタミンという物質に解毒されます。その解毒に必要なのはアミノ酸であるグルタミン酸だといわれています。このグルタミンを供給するのはBCAAといわれる分岐鎖アミノ酸と呼ばれるものです。最近ではBCAA自体がサプリメントや手軽な運動用の影響補給製品として販売されています。

このほかにも食物では、肉や魚、卵や大豆製品乳製品などのたんぱく質に多く含まれています。この食物にはアンモニアが体外へ排出する作用を促進させるアルギニン酸というアミノ酸も多く含まれていますので、普段の食生活から意識的に摂ると良いでしょう。また脳の機能を向上させるのに必要なビタミンB群も補給できると、さらに脳にとってよい環境になるでしょう。

脳疲労については、頭が働かないのは脳疲労?症状や解消方法について!の記事を参考にしてください。

自律神経失調症

過労や寝不足などが原因で自律神経が乱れてしまっているかもしれません。その結果頭がボーっとするなどの症状が現れることがあります。

・症状

自律神経失調症でもボーっとすることがあります。その理由は自律神経の不調から来る睡眠不足であったり、不規則な生活やストレスが原因といわれています。自

律神経のバランスが崩れると、ボーっとする症状のほかにも身体的な主な症状として、

  • めまい
  • だるさ
  • 慢性疲労
  • 動悸
  • 冷や汗
  • 手足のしびれ
  • 吐き気
  • 頭痛
  • 過呼吸

などがあります。また精神的にも、

  • うつ症状
  • 焦燥感
  • イライラ感
  • 不安感
  • 被害妄想

など心因的な病気の可能性があります。ボーっとするだけでなく、その他の不調も見られたときは医療機関に受診しましょう。

・対策

自律神経失調症であると判断されたら、医療機関の勧めにしたがって治療を開始してください。主に内科ではなく心療内科での治療になる可能性があります。自律神経のバランスをとる治療法のほかに、以下のようなことにも気をつけることで、早めの回復が見込めます。

  • 不規則な生活を改善する。
  • アルコールやタバコなどの嗜好品を控える。
  • ホルモンバランスをとる。
  • ストレスを軽減させる。
  • 睡眠をしっかり取る

自律神経失調症については、自律神経失調症とうつ病の違いって?症状や対処についてを読んでおきましょう。

睡眠不足や睡眠過多

睡眠の質によっても脳の働きが鈍くなり、その日一日の調子が決まってしまいます。

・症状

頭が働かなくなったみたいにボーっとしてしまう。睡眠が不足しているのが分かっている場合もしくは睡眠をとりすぎたときにもボーっとしてしまいます。

疲れた身体を休めるのに睡眠は大切な要素ですが、不足しても過多でも脳にとってはよくありません。脳がきちんと覚醒していないとボーっとしてしまうのです。また頭が痛い、体がだるいなどの症状があわられたりします。

脳は一定の時間睡眠をとることで自律神経のバランスを保っています。だからそのリズムが崩れてしまうと、ボーっとするほかにも様々な不調をきたしてくるのです。

・対策

睡眠不足だと思ったら、十分な睡眠をとりましょう。睡眠に入る前は早めの食事をして、ゆっくりとお風呂に入り、寝る体勢になったら、なるべくパソコン携帯などブルーライトの光を浴びないようにしましょう。

睡眠過多の場合や二度寝をして脳が活性化してないときは、以下のようなことを試してみると良いでしょう。

  • 起きた時にしっかりと火の光を浴びる
  • 朝食をしっかりと摂る
  • シャワーを浴びる
  • 新聞や本などを読む
  • ウォーキングやストレッチなどの軽い運動をする

上記のような行動は、自律神経のバランスをとるためにもよいとされています。

その他

男性脳 女性脳 違い

脳や睡眠などの具体的な理由が見つからない場合は、どのようなことが考えられるのでしょう?

・更年期障害

中高年層といわれる40代から発生するホルモンバランスの崩れから来る症状、特に女性の閉経を迎える時期のホルモンバランスの変化により起こりやすい症状ですが更年期障害は現在では女性だけでなく男性にもあることが分かってきています。

更年期障害の症状としてはほてりやイライラなどの症状のほか、脳の機能低下もあります。記憶力の低下や常にボーっとして眠いなどの症状が現れたりします。

更年期障害は自律神経失調症の一つで同じような症状が現れます。上記の他にも体の凝りや手足のしびれなど全身に症状が更年期障害によって起こる場合もあります。

女性に発症のケースが多く、女性ホルモンのエストロゲンの減少が大きな原因の一つなので、治療では一般的には女性ホルモンの注射が行われます。その他にも低用量ピルや漢方を使ってホルモンバランスを整える方法で治療を行う場合もあります。治療法はその他に生活習慣の改善でも行うことが出来ますので、更年期障害専門外来や婦人科で医師とよく相談し自分に合った治療方法を選択していきましょう。

・認知症

認知症であると常にボーっとしてしまうことがあります。認知症の場合は、脳神経外科などでMRIを取ってもらうと脳の萎縮などの変化があるので認識しやすいものですが、初期の認知症の場合はMRIでも変化は見られないので発見が遅れることがあります。

65歳以上の高齢者に多くこの病気の発症が見られます。認知症にはいくつか種類がありアルツハイマー型認知症や脳血管型認知症やレビー小体型認知症や前頭側頭型認知症があります。

最も多いのがアルツハイマー型認知症で約6割はこの部類に当てはまります。アルツハイマー型は特殊なタンパク質によって神経細胞が破壊されることで認知障害が起こるもので、遺伝によって若いうちからも発症する可能性もあります。

症状は家に帰れなくなる、何度も同じ行動を繰り返す、物忘れが目立つ、徘徊する、部屋が汚くなるなど様々な兆候が見られます。

物忘れが激しくなったことや、記憶が飛ぶなどの症状から自覚する人も多いですが、妄想によって他人が陥れているなどの被害妄想を起こしてしまい、苦しむ人も居ます。

早期の発見で投薬による治療を行い症状の進行を食い止めることが出来るので、早期での治療が有効です。

メンテナンス

ぼーっとしてしまうことは悪いことのように感じられてしまいますが、実はこのぼーっとしている時間も意外と重要であるということも提唱されています。

脳は意識的に物事を行っている時、その活動で消費されるエネルギーは全体の5%で、ぼーっとしているなど休んでいるときのエネルギーの消費量は75%であったとされています。

その他の20%はメンテナンスに使われていて脳のエネルギーの大半はぼーっとしている時に使われているのです。まだ詳しくわかっていない部分も多いですがぼーっとしているときが脳にとって重要な働きを持っているという情報もあり、意外と重要な働きである可能性も出てきています。

また記憶を脳が整理する事も睡眠時に脳が自動的に行っているので休んでいるときの脳の活動が、集中して物事を行うためには重要なプロセスであることがわかります。

たまにはぼーっとして見ることもいいアイデアや、作業効率を上げる為には重要かもしれません。

日常生活でできる改善方法

朝食

ボーっとするのを改善する方法を紹介します。

食事法

①脳への栄養であるブドウ糖をしっかりと補給できるように、炭水化物を摂りましょう。急激な脳の栄養不足には甘いものなどを一時的に摂取するのもよいでしょう。

②脳への血流不足にならないためにも、鉄分補給の出来る食物を摂るとよいでしょう。レバーやほうれん草、ひじきなどを日常的に取り入れましょう。

③脳のアンモニア軽減のために必要なアミノ酸をとりましょう。アミノ酸はたんぱく質から出来ています。肉や魚などの良質なたんぱく質を十分な量摂取しましょう。また同時に季節の果物などビタミン類も忘れずに摂りましょう。

生活

日常生活で脳をすっきりとさせる方法はあるのでしょうか?

①食生活の改善

栄養のバランスがよい食事をきちんと3食決まった時間に食べられるように心がけましょう。脳への栄養補給とよく噛むことで脳への刺激が促され、覚醒へと導きます。

また更年期障害予防には、エストロゲンという女性ホルモンと似た働きを持つイソフラボンを積極的に食事で摂るようにしましょう。イソフラボンは大豆や大豆製品に多く含まれています。日頃から定期的に摂取することで身体も心も健康になります。

②生活習慣の改善

毎日決まった時間に起床し、決まった時間に就寝するようにしましょう。睡眠はおおよそ6時間程度を目安にあまり少なすぎたり、多すぎたりしないようにしましょう。

生活リズムを正常にし、また質の良い睡眠が出来るように心がけましょう。

③適度な運動

激しい運動の必要はありません。ストレッチやウォーキングなどの適度な運動を心がけることで脳への血流がよくなります。血流が良くなることで酸素や栄養が脳にきちんといきわたります。適度な疲労感を生むことで睡眠の質を上げることも出来ます。

④ストレスを軽減させる

適度なストレスであれば脳への刺激になりますが、過度なストレスはうつ病などの疾患を発症するおそれがあります。うつ病などの精神疾患でもボーっとすることがあります。そのようなことにならないために、趣味やスポーツなどのストレス発散方法を見つけておきましょう。もし精神的に辛くなったら専門の医療機関に相談しても良いでしょう。

姿勢の改善

背中が丸まっている、猫背でる、などの姿勢の悪化によって血行が悪くなることで頭がぼーっとしてしまうなどの現象が起こる可能性もあります。

長時間同じ姿勢を続けていることや、姿勢が悪いと自覚がある場合は、これを改善してストレッチを行うことや、筋力トレーニングと姿勢の矯正を同時に行って姿勢の改善をしていきましょう正しい姿勢で仕事を行うことで長時間の作業にも疲れにくくなります。

長時間同じ姿勢で仕事を行う人は1時間に1回は体を動かすなどのリフレッシュを挟んで仕事を行うのが理想でしょう。

まとめ

いかがでしたか?ボーっとするのは脳に何らかの異変が起きている可能性があります。出来るだけすっきりとした頭で過ごしたいなら、食生活や生活習慣にも気をつけましょう。

ぼーっとしてしまう状況を減らすため、原因から排除しスッキリ仕事や勉強を行って行きましょう。

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