ふと気が付くと、口の中に血豆が出来ていて驚いた経験はありませんか?
すぐに消える血豆であればあまり心配することはありませんが、長い間口の中で血豆がある場合は、何かの病気である可能性もあります。早く治療を行わないと、危険な状態になることもあるので注意しましょう。
特に口内に発生してしまう問題は食事がしづらくなるなどの問題にも繋がるので、食事が困難になることで栄養不足になったり、それに伴い治療が遅れたり免疫力が下がってしまったり気分も落ち込んでしまい、なかなか血豆などの症状が治らないなどの問題に繋がります。
血豆が口の中にできてしまった場合は正しい処置方法を知って早く治していきたいですよね。
今回は口の中に出来る血豆についての記事を書いています。血豆が出来て悩んでいる人や、原因が気になっている人はぜひ読んでみてください。
口の中に血豆が出来る原因
では、さっそく口の中で血豆が出来る原因について紹介します。
なぜ口の中に血豆が発生してしまうのでしょうか?原因として考えられるものの中に自分に当てはまる物が無いか確認してみましょう。原因を知らないと正確な処置を行うことは出来ません。
もし、以下の原因が確認できない場合は病院での検査を行うようにしましょう。
◆口の中を噛む
血豆が出来る原因で一番多いのが、口の中を噛んでしまうことです。口の内部を噛むことにより、毛細血管が断裂して出血してしまいます。その血が溜まってしまうことで血豆が発生してしまうことがあります。
口の中を噛む原因として、
- 過度のストレス
- 疲労の蓄積
- 胃腸が弱っている
- 歯の噛み合わせの変化
- 頬のたるみ
- 早食い
- 顎が狭い
といったことが挙げられます。特にストレスが原因となっている場合は、無意識にストレスを発散させようとしてしまい、噛むことが癖づいている場合があります。噛むという自傷行為が癖になると血豆が出来やすくなります。
特に最近の日本人は固いものを噛まないことから顎の退化が発生していて、顎が細い人が増えつつあります。それによって歯並びの問題が発生しやすくなっていることや、歯並びが悪いのにも関わらず歯列矯正が海外ほど浸透していないことも口の中を噛みやすい問題につながっています。
特に噛みやすい部位としては頬や唇の裏側下の部分を噛みやすく、この部分に血豆が発生している人は無意識にこの原因に該当しているかもしれません。
口の中を噛むことについては、口の中をよく噛む5つの原因!癖がある人は要注意!の記事に詳しく書いてあります。
噛んでしまって出来る血豆は、小豆程度のサイズになるのが特徴です。気がつかない程の小さなサイズである場合もありますが、痛みが発生するので気になってしまうことが多くあります。
◆口内炎
口の中のトラブルといえば口内炎が有名ですが、口内炎が原因となって血豆が発生することもあります。
口内炎は炎症が起きている状態になるので、菌やウイルスに弱い状態です。そこに細菌やウイルスが侵入してしまい、症状が悪化してしまうことで血が発生して血豆ができてしまうことがあります。
口内炎になる原因として、
- 疲労の蓄積
- 栄養不足
- 歯磨きが不十分
- ストレス
- 胃腸の不良
といったことが挙げられます。口の中が乾燥していたり清潔な状態を保てていないと、口内炎になりやすくなるので注意しましょう。口内炎については、口内炎は地味に痛い!舌にできものが出来る原因は!?の記事を読んでみましょう。
口内炎になったら放置してしまう人も多いですが、食生活を改善したりしっかり休息を取るなどしてなるべく早めに治すように対処しましょう。
◆矯正器具の刺激
矯正を行っている場合には装置の間に歯垢や食べ残しや菌などが残り繁殖しやすく、口内炎などになりやすかったり、血豆の問題にもつながりやすくなります。
矯正器具は歯の外側に付ける場合と内側に付ける方法があり、外側に装置を付けている場合に血豆などの問題が起きやすくなります。特に矯正器具は針金が引っかかってしまい傷が発生してしまうことが多いでしょう。
もし矯正の影響で口の中に血豆などの問題が発生してしまった場合は行きつけの矯正歯科の専門家である先生に矯正の調整とともに症状を診てもらうと良いでしょう。
◆外部からの衝撃
頬や顔に激しい衝撃や刺激が加わってしまうことで、血豆が発生することもあります。
こちら口の中を噛んだ場合と同じく、毛細血管が切れてしまい出血してしまうことが原因です。
口の中が切れるほど、外部からの衝撃が加わると、打撲や骨折などの症状が同時に現れることが多くあります。外部からの刺激により血豆が出来た場合は、すぐに原因を思い出せると思うので不安になることは無いと思います。安静にして、傷を治すようにしましょう。
特にボクシングや格闘技や接触の激しいラグビーやアメフトなどのスポーツでこの問題に繋がりやすくなっています。野球などの球技でもボールが顔に当たってしまったときには口内の内出血が起きやすくなるのでそのような事が直近で起きてしまっていないか確認してみましょう。
◆悪性の血腫
上記のどれにも心当たりが無いのに、血豆が発生している場合は血豆ではなく悪性の血腫の可能性があります。血腫とは血が固まって凝固してしまうことをいいます。
血腫の場合は、悪性のために放置しておくとガンになる可能性があります。
悪性の血腫の見分け方としては、
- 長い間血腫がある
- 治っても同じ場所に再発する
- 原因がわからない
- 過去に健康診断などで血小板の異常があった
といった血豆がある場合は、悪性の血腫である可能性があります。血腫の大きさは血豆とさほど変わらないので、見分けるのが難しいですが治る気配がなく長期間存在するようであれば血腫の可能性を疑いましょう。
もし、悪性の血腫かの知れないと感じた場合は、口腔外科で診察してもらいましょう。早期発見することで、症状が悪化するのを防ぐことができます。
◆アレルギーの可能性
特に口内に問題が発生している場合は、食物アレルギーでなにかアレルゲンとなる物を食べた時に血豆が発生してしまうこともあります。
基本的にはアレルギー症状は皮膚症状の湿疹や痒くなるなどの症状が多いですが、重症なアレルギー症状の場合には粘膜の腫れや、粘膜からの出血や咳など多くの症状が引き起こります。
危険性の高い症状を伴うアレルギーとしては
- 甲殻類
- そば
- ピーナッツ
- 卵
などの食材があります。もし過去にアレルギー検査を行って経験がない場合は内科やアレルギー科などでアレルギー検査を行ってみましょう。同時に痒みなどの症状を引き起こしやすい事が多いですが、皮膚症状を伴わず咳や口内の症状が大きく出やすい人も居ます。
アレルギーの症状は個人差が大きいものになりますので、精密な検査を行うようにしていきましょう。
アレルギー検査検査に関する詳しい記事はこちらの記事を参考にしてみてください。
◆病気の可能性も
滅多にないですが、病気の症状として口の中に血豆ができている可能性があります。病名としては以下のものがあります。
- 特発性血小板減少性紫斑病
- 再生不良性貧血
といった血管のトラブルでの症状で発生することがあります。
何度も頻繁に発生したり、原因に心当たりがない場合は病気の可能性が考えられます。そういった場合は一度診察を受けましょう。これらの問題に関する詳しい検査は歯科や内科や口腔外科などの病院で受けることが出来ます。
再生不良性貧血や特発性血小板減少性紫斑病の病気の治療については、総合的に治療を受けられるある程度設備の整った病院での治療が好ましいでしょう。
特発性血小板減少性紫斑病に関する症状や原因などの詳しい情報を紹介している記事も紹介しておきます。合わせて参考にしてみてください。
口の中に血豆が出来た時の対処方法
口の中に血豆が出来た時の対処方法を紹介します。自分の血豆の症状の原因が判明した場合は、症状によって自分で処置を行うことが出来ます。この対処法はあくまでも一時的な自分で出来る応急処置になります。
症状の原因がわからない場合や症状の悪化が確認されている場合は早めに病院での検査と治療を受ける事は忘れないようにしてください。
◆自然に治す
基本的には外傷性のものや噛んだことにより発生する血豆は自然に治るので、無理に治療を受ける必要はありません。特に有効となる治療法も無いので経過を見ながら血豆を治していきましょう。
早く治すためには、
- 患部への刺激を減らす
- 口内を清潔な状態に保つ
- 睡眠を十分にとる
- 口内を乾燥させない
- 刺激の多い食事を避ける
といった対処をする必要があります。特に、辛いものや熱すぎるものは患部への刺激になるので、血豆が発生しているときは控えめにしましょう。
食事ではビタミンBやビタミンCなどをバランスよく摂ることを意識し、自然治癒力を高めていきましょう。
◆冷やす
患部を噛んだ後や痛みがあるときは、冷やすことで症状を緩和することが出来ます。
患部は炎症が起きているので、冷やすことで症状が悪化するのを防ぐことが出来ます。口の中なので冷やすのが難しいですが、冷たい水を含んでおくことや氷を口に含むと効果的です。ただし、あまり冷しすぎると負担になるので気をつけてください。
痛みが軽減してきた場合は冷やすと治りが遅くなるので、冷やす行為は止めるようにしてください。
◆豆は潰すの?
血豆が出来ると気になってしまい、潰してしまう人も少なくありません。
血豆を抜くと膨らみが無くなって気にならなくなりますが、細菌などに感染しやすくなる恐れがあるので自分で血豆を抜くのはやめましょう。
病院で血豆を抜いてもらうことが出来ます。その後、口内を洗浄して清潔な状態にしてくれます。自分でやるとケアを行うことが出来ないので止めましょう。
また自然に食事中に血豆が破れてしまうことも少なくありません。破れてしまった粘膜部分はヒリヒリしてしまう事もあるでしょう。しかし、その後の経過を観察し特に感染症などの問題に発展しなければ1週間ほどで完全にキレイに元通りになるでしょう。
◆病院へ行く
どうしても早く治したいという方は、病院へ行って治療してもらいましょう。
病院へ行くとレーザー治療により、口内の血豆を除去することができます。レーザー治療と聞くと痛みを想像してしまいますが、あまり痛みも感じ、時間も長くはかかりません。早期に治したい方はレーザー治療を受けましょう。歯科や口腔外科の設備が整っている病院で治療を受けることが出来ます。
薬などでは軟膏などの薬や患部にフィルムを貼って感染症や刺激などを予防する方法もありますが、口内は常に濡れていたり、唾液で薬品成分が流れてしまいますので特に有効ではありません。
痛みなどが強い場合は薬などを利用していきましょう。
血豆に似ている病気の症状について
口の中に発生してしまう血豆に似ている症状を発生させる病気について簡単に説明していきます。病気の兆候が無いか確認してみましょう。
病気の早期発見で早期治療をして、危険度の高い問題につながってしまわないように注意しましょう。
血管腫
下の裏側にある血管腫が透けて見えることで内出血のように見えたりします。青や青紫や赤色など見え方は様々です。深さによって色には変化があります。
血豆は基本的に表面に膨らんできて潰れやすくなるのに対し、血管腫は粘膜の内部に腫瘍が発生するので膨らみなどの粘膜の変化は見られません。進行性の物かどうかを判断して経過を観察しながら治療を行っていきます。
基本的には切除での治療法になりますので、大きさが大きすぎる場合や痛みなどの問題が発生している場合は切除することになります。治療を行う場合は口腔外科を受診しましょう。
色素沈着(メラノーマ)
口内にメラノーマが発生してしまうこともあります。メラノーマは色素の沈着により起こるホクロの様な物で、メラニン色素の異常によって引き起こります。
皮膚に発生しやすいガンの一種であり、短期間で大きさが大きくなるなどの場合には進行性の早いものになり、他の臓器などにも転移してしまう危険性があるので注意が必要です。口内の刺激が主な発生原因になります。
またメラノーマではないですが、虫歯の治療で銀歯がある場合は、そのすぐ下の歯ぐきが黒くなってしまう色素の変化が発生する場合もあります。原因不明の粘膜の色素の変化の問題が発生し、拡大している状態が発見された場合は病院での検査を受けるようにしましょう。
突発性血小板減少性紫斑病(とくはつせいげんしょうせいしはんびょう)
突発性血小板減少性紫斑病は自己免疫疾患の一種であり、血豆や血管腫などと見た目が似ていることから、自分での診断が難しくなります。
明らかな血豆と症状や見た目が異なる場合は病院で専門家にきちんと検査をしてもらいましょう。この病気は血小板の減少によって出血が起きやすくなる病気で難病にも指定されています。
自己免疫疾患で脾臓で血小板が破壊されることで血小板が少なくなってしまう状況が長期間続くことが原因であることがわかっています。
口内の出血や血豆以外にも鼻血、皮膚での出血や内出血、血便、血尿、生理での出血の増加や不正出血、重症な場合は脳内に出血が引き起こる場合もあります。死に繋がることもある危険な病気になりますので十分注意しましょう。
まとめ
口の中に血豆が出来る原因
- 口の中を噛む
- 口内炎
- 外部からの刺激
- 悪性の血腫
- 病気
口の中に血豆が出来た時の対処方法
- 自然に治す
- 冷やす
- 豆を潰す場合は、病院へ行く
- 病院でレーザー治療を受ける
以上が今回の記事のまとめになります。
基本的には、口の中を噛んだことにより血豆が発生していることがほとんどです。自然に治すことが可能なので、睡眠や栄養をたくさんとって治りを早くしましょう。
原因に心辺りがないのに、血豆が発生している場合には注意が必要です。悪性の血腫の場合は、早期に発見することが大切になります。いつまでたっても血豆が治らない場合も病院へ行きましょう。
関連記事として、
・すぐに治らない口角炎になる5つの原因とは?ストレスや乾燥に注意!
これらの記事も合わせてお読みください!