「自分は打たれ弱い」と思ったことはありませんか?誰しも人生において、少なくとも1度や2度は手痛い失敗や判断ミスをしたことで気分が落ち込み、自分は打たれ弱いのかもしれないと考えてしまうものです。
打たれ弱い人とは、メンタルが弱くて傷つきやすく、他人からの評価や非難を気にするあまりに、気持ちが落ち込んで気に病んでしまう性格の持ち主のことを言います。ちょっとしたことでも気持ちが落ち込んでしまうことが悩みとなっていて、自分の打たれ弱さを改善したいと思う人たちも大勢いるようです。
そこで今回は、打たれ弱い人の特徴を確認した上で、打たれ弱さの原因、打たれ弱さの克服方法について、ご紹介したいと思いますので参考にしていただければ幸いです。
打たれ弱い人の特徴
そもそも打たれ弱い人とは、メンタルが弱くて傷つきやすく、他人からの評価や非難を気にするあまりに、気持ちが落ち込んで気に病んでしまう性格の持ち主のことを言います。とはいえ、一口に打たれ弱い人と言っても、実は様々なタイプの人たちが存在します。
そこで、まずは打たれ弱い人に多く見られる特徴について、ご紹介したいと思います。
自分に自信が持てない
打たれ弱い人に多く見られる特徴の一つとして、自己評価が低くて自分自身に自信が持てないことが挙げられます。
打たれ弱い人の中には、自己肯定感や自己評価が低い人がいます。そのような自己肯定感や自己評価が低い人は、なにか物事でミスや失敗をしたり、周りの人からダメ出しや注意をされると、気持ちが人一倍落ち込んでしまう傾向があります。
そして、そのようなことを繰り返すうちに、自分で自分の能力に対して不信感を抱く精神状態あるいは思考パターンになってしまい、些細なことで心理的ダメージを受けやすくなる悪循環に陥りがちになるのです。
ネガティブな考え方
打たれ弱い人に多く見られる特徴には、考え方が否定的・ネガティブな傾向があり、いわゆるネガティブ思考・マイナス思考の持ち主であることも挙げられます。
この点、ポジティブな思考法ができる人は、ミスや失敗をした経験あるいは周囲の人からの注意や意見を、将来や次の行動への教訓として自分なりに上手く消化することができます。
しかしながら、ネガティブ思考の持ち主は、自分のミスや失敗あるいは周囲からの注意や意見を冷静に受け止めることができず、失望・怒り・不安といったマイナスの個人的感情に引きずられる形で悪い方向へと考えを巡らしてしまうのです。その結果、ちょっとしたことであっても、心が傷つき気持ちが落ち込んでしまうのです。
完璧主義な考え方
打たれ弱い人の中には、とても真面目で責任感のある人、いわゆる完璧主義者の人もいます。それゆえ、完璧主義な考え方の持ち主であることも、打たれ弱い人の特徴の一つと言えるかもしれません。
このような完璧主義な考え方の持ち主は、自分の仕事などの物事を完全にやり遂げたい、完璧にこなして当たり前と強く思っている傾向があります。それゆえ、100%完全にやり遂げて当たり前なので、成功しても満足感や達成感を得られにくいのです。むしろ、完璧にいかなかった場面で、客観的にはわずかなミスやほころびであるのにもかかわらず、それを重大なミスだと大袈裟に捉えてしまいがちで、必要以上に気持ちが落ち込んでしまうわけです。
怒られることに慣れていない
打たれ弱い人の中には、怒られることに慣れていないことから、ちょっと怒られただけで大きく気持ちが落ち込んでしまう人もいます。それゆえ、怒られることに慣れていないことも、打たれ弱い人の特徴の一つと言えるでしょう。
この点、普段から怒られることに慣れている人は、誰かに怒られたとしても自分なりに上手く消化したり、あるいは聞き流したりすることができます。しかしながら、怒られることに慣れていない人は、怒られる経験自体が少ないので、怒られた状況への対処法が分からず、精神的な戸惑いやストレスを感じて上手く消化することができないのです。
そして、精神的な戸惑いや動揺は顕著に態度へと現れるため、周りの人に打たれ弱いと思われてしまうのです。
打たれ弱さの原因
このように一口に打たれ弱い人と言っても、様々なタイプの人たちが存在するのです。それでは、人として打たれ弱くなってしまうのは、どのような原因があるからなのでしょうか?もちろん打たれ弱い人の特徴が様々である以上、打たれ弱さの原因も様々でしょう。
そこで、打たれ弱さの原因や理由の中でも主要なものについて、ご紹介したいと思います。
親の影響
打たれ弱さの大きな要因の一つとして、親の影響があることは間違いありません。
例えば、両親がネガティブな考え方や何事にも否定的な価値観の持ち主であれば、その両親に育てられる子供が同じような考え方や価値観を有するに至っても何ら不思議ではありません。
また、両親が完璧主義な考え方の持ち主であれば、子供にも失敗を許さないような厳しい教育がなされるかもしれません。すると、ちょっとしたことでも躾と称して親から厳しく注意されるので、子供の自己肯定感や自己評価が健全に育成されず、自分自身に自信を持てない子供になってしまいがちです。
さらには、子供の自己肯定感が自己評価が低くなる典型的なケースとして、親の育児放棄や虐待があり、これらは子供の深層心理に大きな影響をもたらします。
ゆとり教育の影響
打たれ弱さの大きな要因の一つに、2002年度から実施された知識偏重の詰め込み型教育を是正しようとする学校教育、いわゆる「ゆとり教育」の影響も否定できないでしょう。
このような学校教育を受けた世代は「ゆとり世代」と呼ばれ、ゆとり世代が成人するに連れて社会的にも様々な弊害や批判が湧き起こるようになり、結果として2008年3月に学習指導要領が改定されることになります。
例えば、個性重視のゆとり教育の結果、ゆとり世代の人は社会生活に適応できないケースが増えました。会社の仕事で営業成績を他の人と比べられることに耐えられなかったり、上司からの注意に言い訳したり、会社の職業訓練に我慢ができず退職してしまったり、といった具合です。要するに、社会人としての人間関係において、我慢する力が低下して、打たれ弱くなってしまったわけです。このような部分は様々な調査において、ゆとり世代本人たちも認めるところです。
打たれ弱さの克服方法
このように打たれ弱さには、親の影響やゆとり教育の影響などの他、様々な要因が関わっていると言えるでしょう。
打たれ弱いと自覚する多くの人にとって、ちょっとしたことでも気持ちが落ち込んでしまうことは、大きな悩みとなっていることが少なくありません。そこで、打たれ弱さを克服する方法について、ご紹介したいと思います。
打たれ弱いことを一旦受け入れる
打たれ弱さの心理的克服法の第一歩は、自分が打たれ弱いことを認めて受け入れることです。
そもそも打たれ弱いことは、打たれ弱いと自覚する人が思うほど、悪いことではありません。というのも、打たれ弱いということは、感受性が強いということだからです。感受性が豊かな人は、相手を傷付けてしまう言葉や話題にも敏感で、誰かが困っている時には寄り添うことのできる優しい性格の持ち主です。
ですから、打たれ弱さの反対には、感受性の豊かさや優しさといった長所があることを認識できれば、気持ちの持ち様にも余裕ができるでしょう。
小さな成功体験を積み重ねる
打たれ弱さの克服法としては、小さな成功体験を積み重ねることで、自己肯定感や自己評価を徐々に高めて自分自身に自信を持たせることが挙げられます。
自分の得意な分野でも、日々直面する仕事でも何でも良いのですが、簡単にできるようなことを小さな目標としてノートに書き出し、その目標がクリアできたらチェックマークやシールを貼って達成感を感じ、自分を褒めてあげるのです。その上で、もう少し難しい目標や課題に向かっていき、小さな成功体験を積み重ねるわけです。地味な作業ではありますが、このような繰り返しが徐々に自己肯定感や自己評価を高めることにつながり、その結果として物事への耐性や踏ん張る精神力が身につきます。
ポジティブ思考と自分への思いやり
完璧主義に陥ると、その高い理想のあまりに、ちょっとした失敗すら許せなくなります。また、ネガティブ思考に陥ると、自分の失敗や周囲からの注意などを冷静に受け止めることができず、悪い方向へと考えを巡らしてしまいます。これらは、いずれも自己批判であり、自己批判は気持ちを落ち込ませ、前向きな心を失わせます。
そもそも失敗やミスをしない人など、世の中には存在しないのですから、少しぐらいの失敗やミスで自分を責めるようなことはせず、自分への思いやりを持ちましょう。その上で、自分の失敗や周囲からの注意などは、さらに自分が成長できる良い機会だとポジティブに考えることが大切です。
このように自分自身を過度に責めず、ポジティブ思考を心掛けることにより、精神的な余裕が生まれ、その結果として打たれ弱さも改善されるでしょう。
まとめ
いかがでしたか?打たれ弱い人の特徴を確認した上で、打たれ弱さの原因、打たれ弱さの克服方法について、ご理解いただけたでしょうか?
たしかに、打たれ弱い性格だと、ちょっとしたことで心が傷つき、気持ちが落ち込んで気に病んでしまいます。そのような打たれ弱さが悩みとなって、その悩みを改善したいと思う人も少なくありません。
しかしながら、打たれ弱さには、その裏返しとして感受性の豊かさや優しさが存在することが多く、決して悪いことばかりではないのです。それを認識した上で、本記事を参考にして小さな成功体験を積み重ねたり、ポジティブ・シンキングを心掛けましょう。そうすれば、必ずや打たれ弱さを少しずつ改善できるはずです。
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