心の闇とは?生まれる原因や特徴、対処方法を知ろう!

人間の心の中の動きは、とても複雑です。例えば、他人の言動に対して平静を装い対応していても、心の中で様々な感情が現れては消えたりします。

また、自分自身の感情の浮き沈みに対しても、自己嫌悪に陥ったり悩んだりすることもあるでしょう。さらには、過去の出来事に心が囚われていたり、将来に対して不安を感じたりもして、それらが悩みの種となることもあります。

このような心の悩みや心の問題は、時として「心の闇」と表現されることがあります。そして、心のあり様は目に見えるものではありませんから、一見して明るく振る舞っている人でも心の闇を抱えていることがあるかもしれません。

そこで今回は、心の闇に焦点を当てて、心の闇が深い人の特徴、心に闇が生まれる原因、心の闇への対処方法などについて、ご紹介したいと思いますので参考にしていただければ幸いです。

心の闇とは?

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そもそも心の闇とは、どのような精神状態のことを言うのでしょうか?心の闇という言葉は日常会話でも良く使われますが、日常的に使われる際の意味と辞書的な意味の間には少々差異があるように思われます。

そこで、まずは心の闇の意味について、ご紹介したいと思います。

「心の闇」の辞書的意味

心の闇の意味について、いくつかの国語辞典を調べてみると、主に次のような二つの意味があることが分かります。

  • 心の平静が失われて、物事の道理や善悪の分別がつかなくなること。心が乱れて、正しい判断を下すことができなくなること。
  • 親が子を思う情愛によって乱れる心のこと。親が子供を気に掛けるあまり、物事の分別がつかなくなること。

「心の闇」の意味

このような心の闇という言葉の辞書的意味は、名だたる国語辞典に記載されているわけですから、心の闇という日本語の意味として正しいことに疑いの余地はありません。しかしながら、私達が使っている「心の闇」という言葉は、もう少し広い意味を有していると考えられます。

例えば、自己嫌悪・劣等感・恐怖感・不安感・恨みなど様々な負の感情とそれに伴うネガティブな悩みなどについて、心の闇と表現されることがあります。また、場合によっては、対人恐怖症などの何らかの恐怖症やギャンブル依存症などの何らかの依存症、あるいはうつ病などの精神疾患についても、心の闇と捉えられることがあります。

このように私達が日常において使う「心の闇」とは、一言で言うならば、何かしらの心の問題を抱えていることを指していると言えるでしょう。そして、何かしらの心の問題とは、辞書的意味のように限定的な意味ではなく、軽いネガティブな悩みから重い精神疾患に至るまで広く心理的な問題を包摂するものと言えるでしょう。

ですから、本記事においては、「心の闇」とは「広い意味で何かしらの心の問題を抱えていること」であると定義した上で、以下の説明をしていきたいと思います。

心の闇が深い人の特徴

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このように心の闇を広い意味で何かしらの心の問題と定義すると、人は多かれ少なかれ心の闇を抱えていると言えるでしょう。

それでは、そのような心の闇を抱えている人の中でも、特に心の闇が深い人たちには、どのような特徴や傾向が存在するのでしょうか?そこで、心の闇が深い人に共通して現れる傾向がある特徴について、ご紹介したいと思います。

常にニコニコして明るく見える

心の闇が深い人の特徴の一つとして、常にニコニコとした笑顔を浮かべ、一見すると明るい性格に見えることが挙げられるでしょう。

たしかに、心の闇が深い人と言うと、いつも暗く陰気な雰囲気を身体の周りに漂わせているイメージを思い浮かべがちです。しかしながら、心の闇が深い人は、実際には暗く陰気な雰囲気とは逆に努めて明るく振る舞い、八方美人的に社交的で誰とでも良い関係を築いていることが多いのです。

というのも、心の闇が深い人は自分自身の心の闇について自覚的で、その心の闇を周囲に見せないようにしようと明るく振る舞っているからです。そして、無理に明るく振る舞うが故に、それがストレスとなって更に心の闇を深くする悪循環に陥る可能性が高いのです。

ですから、常にニコニコとした笑顔を浮かべて明るく振る舞っている人は、もしかしたら深い心の闇を抱えた人なのかもしれません。

ストレスを感じやすい

心の闇が深い人は、精神的なストレスを感じやすく、しかもストレスを溜めやすい傾向があることも特徴の一つとして挙げられます。

前述のように心の闇が深い人は、明るく振る舞う傾向があるのですが、加えて無理に明るく振る舞うことにより精神的ストレスを溜めやすい傾向があるのです。つまり、心の闇が深い人は、自らストレスの溜まる環境に身を置き、そして更に精神的ストレスを溜めるという、いわばストレスの拡大再生産を一人で行っているのです。その理由は、前述の通り自分の悩みや弱点といった心の闇を周囲に見せまいとする部分にあると言えます。

ちなみに、精神的ストレスは自律神経に影響を及ぼしますから、自律神経の支配下にある心臓や血管といった循環器系や胃腸などの消化器系などにも不調が現れることがあります。

ですから、精神的なストレスを溜めがちな人は、心の闇が深い人なのかもしれませんね。

他人の視線を気にかける

他人の視線や他人からの評価を気にしてばかりいるのも、心の闇が深い人の特徴と言えるかもしれません。

心の闇が深い人の中には、自分に自信が持てずコンプレックスがあるために、他人の視線を過剰に気にかけてしまうタイプの人がいます。そして、酷い場合には、自分に対する他人からの評価を高めようとして、嘘をついてまで自分を良く見せようとする虚言癖の人まで存在するのです。

これは、自分の容姿や能力などを馬鹿にされた経験からコンプレックスが生じたり、何らかの原因によって自尊心を著しく傷つけられたことが、心の問題・心の闇となっているのです。

ですから、過度に他人の目を意識して正しく振る舞おうとしたり、虚言を弄してまで自分を大きく見せようとする人は、心の闇が相当に深い人だと言えるでしょう。

考え方がネガティブ

心の闇が深い人に良く見られる傾向として、基本的な考え方がネガティブであることも挙げられるでしょう。

心の闇が深い人は、基本的な発想や考え方がネガティブ思考であることによって、日常生活の中の小さなことで悩んでしまったり、些細な失敗を引きずってしまうのです。普通の人であれば大したことでもないことについて、ネガティブ思考の人は心や頭が囚われてしまって、そのネガティブ思考で物事を更に良くない方向へ考え過ぎてしまい、自分で悩みを大きくして心の闇を掘り下げてしまうのです。

ですから、日頃からネガティブな言動を繰り返している人がいたら、その人は心の闇が深い人である可能性が高いでしょう。

依存症に陥りがち

心の闇が深い人として分かりやすいのは、何らかの依存症に陥っている人です。すなわち、何らかの依存症になってしまったということは、心に何らかの問題が生じて心の闇が生まれ、自らの心をコントロールできなくなったことの現れであると言えます。

依存症とは、依存の対象となる物質や行為などにのめり込むことによって、日常生活や社会生活に支障をきたしているのにもかかわらず、依存の対象となる物質や行為を止めることができない状態・症状のことです。そして、依存の対象となる物質や行為などは、非常に多岐にわたることで知られています。

具体的にアルコール依存症・ニコチン依存症・薬物依存症は、それぞれアルコール・ニコチン(タバコ)・麻薬などの薬物という物質に依存します。また、ギャンブル依存症・ゲーム依存症・インターネット依存症・買い物依存症は、それぞれパチンコなどの賭け事・テレビゲーム・インターネットでの動画視聴や動画投稿など・買い物といった行為に依存してしまうのです。また、女性に見られがちな恋愛依存症や、男性に見られがちな性依存症といった依存症も存在します。

心の闇が深い人は、抱えた精神的ストレスを上手く発散することができずにいて、人によってきっかけは様々ですが、その溜まったストレスを依存の対象にぶつけることで心のバランスを保とうとしているのです。そして、ストレス発散で心のバランスを保つことを繰り返すうちに、逆に依存性を深めて自らの心の制御ができなくなり、更に心の闇が深まってしまうというわけです。

ですから、様々な依存症が存在しますが、依存症の人はほぼ例外なく心の問題を抱えており、心の闇が深い人だと言えるのです。

他人を信じられず本音を話せない

心の闇が深い人の特徴の一つに、他人を信じることができずに本音で話せないということも挙げられるでしょう。心の闇が深い人は、いわば人間不信の傾向があり、友達などの相手と自分の間に見えない壁を築いてしまい、表面上は仲が良くても親友と呼べるだけの関係性までには至らないのです。

誰でも相手によって本音と建前を使い分けることがあると思いますが、心の闇が深い人は前述のようにニコニコと明るく八方美人的に振る舞う一方で、本音を話せる相手が極めて少ないのですね。

また、人間不信が重くなると、赤面恐怖症や対人恐怖症といった社会恐怖症(社交恐怖症)に陥り、対人関係を避けるようなケースも現れることがあります。社会恐怖症とは、人との社交・コミュニケーションをとることに恐怖・不安などから苦痛を感じて、対人関係を避けようとするもので精神障害の一つです。

ですから、長い付き合いをしていても本音を話してくれなかったり、コミュニケーションを避けがちな人は、心の闇が深い人なのかもしれませんね。

心に闇が生まれる原因

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このように心の闇が深い人には、様々な特徴的な傾向が存在します。それでは、どうして心の闇を抱える人が現れるのでしょうか?

また、どうして人の心の中に闇が生まれるのでしょうか?そこで、人間の心に闇が生じてしまう原因について、ご紹介したいと思います。

過去のトラウマ

心の問題が生じて心の闇を抱える原因として、過去に精神的な衝撃を受けたことにより以後その影響に心が囚われてしまうトラウマ(心的外傷)を挙げることができます。

過去のトラウマ・心的外傷を引き起こすものは多岐にわたり、虐待・育児放棄・いじめ・暴力・自然災害などのほかにも様々な出来事からトラウマは生じます。そして、このような出来事で精神的なショックを受けることによって、様々な心の問題が生じて、それ以後も心がその影響下に置かれてしまうのです。

例えば、トラウマを受けたことによって、無気力になってしまい前向きな気持ちが失われたり、子ども時代の虐待で自尊心が育まれずネガティブ思考や他人の目を気にするようになったり、仕事でパワハラを受けたことによって人間不信に陥るケースもあります。

このように心の問題が生じて心の闇が生まれる原因には、過去の体験がトラウマとなることがあるのです。

ストレス社会

心の闇が生まれる原因の一つとして、精神的ストレスの存在が大きな割合を占めていると言えるでしょう。

精神的ストレスは上手に発散していれば、それほど問題となることもないでしょう。しかしながら、ストレス発散が上手くできない場合には、イライラ感の高まりなど負の感情が心の中で大きくなり、それが心の闇へとつながっていきます。

現在の世の中はストレス社会と呼ばれるほど、人がストレスを感じやすい社会となっています。人間関係の複雑さ、IT技術の発展による高度情報社会などにより、人はかつてないほどにストレスを感じているとされています。

例えば、仕事では、世界中から様々な情報が寄せられる中で高度な判断を求められたり、仕事の成果を出さなければならないプレッシャーもあるでしょう。しかも成果を求められる一方で、会社内の人間関係にも気を遣わなければなりません。

このように現代社会は、非常にストレスを感じやすくなっており、そのストレスが高まることが心の闇を生じさせていると言うこともできるのかもしれません。

様々な病気・障害

心の闇を抱える人の中には、様々な病気や障害がきっかけとなって心の問題が生まれるケースもあります。

例えば、発達障害や性同一性障害と診断された人の中には、その障害が要因となって心理的に孤独感や疎外感などを感じ、そこから心の闇が生じてしまうケースもあります。

発達障害とは、肉体的あるいは精神的な発達がアンバランスなことから、日常生活や社会生活に支障が出ることを言います。一口に発達障害と言っても様々な障害があり、心の闇に関係する障害としては自閉症スペクトラムや注意欠陥多動性障害などが挙げられます。このような発達障害や性同一性障害については、社会的に受け入れられにくいといった社会問題も生じています。

また、大きな病気を患ったことが原因となって、将来の人生を悲観して心の闇が生まれてしまうこともあるでしょう。ですから、様々な病気や障害も心の闇が生まれる原因となりうるのです。

心の闇への対処方法

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それでは、心の闇が深いかもしれないと自覚した際には、どのように対処すれば良いのでしょうか?そこで、心の闇が深いかもしれないと自覚した際にとるべき心の闇への対処法について、ご紹介したいと思います。

信頼できる人に話を聞いてもらう

心の闇が深い人は、前述のように他人を信じられない傾向があるのですが、信じられる人がいるならば、その人に心の内を明かして話を聞いてもらうと良いでしょう。

心の闇が深まるのに大きな役割をしているのが、ストレスなどに起因する負の感情です。それゆえ、その負の感情を吐き出すことが、心の闇の深まりを抑止してくれるのです。とはいえ、イライラ・怒り・妬みといった負の感情は、その性質上から誰にでも話せるものではなく、信頼できる人にしか話すことができません。

ですから、信頼できる人が存在するならば、その人に心の内を明かして負の感情を吐き出しましょう。一度吐き出してしまえば、心の重しが外れたように感じられるのではないでしょうか。

カウンセリングを受ける

周囲に信頼できる人がいないのであれば、精神科や心療内科などの病院を受診して専門医に相談したり、専門の心理カウンセラーのカウンセリングを受けてみるのも、心の闇への対処法の一つと言えるでしょう。

心の動きは、私達が思っている以上に複雑ですから、利害関係の無い専門家に話を聞いてもらいアドバイスをもらうことは、心の闇に一筋の光がさすように思えるのではないでしょうか。

感情のリセット

映画などを見て涙を流すと、心がスッと軽くなった経験をした人は少なくないでしょう。泣いて涙を流す行為には、副交感神経が優位となって、心身をリラックスさせる効果があるとされています。つまり、泣いて涙を流すと、感情がリセットされるわけです。

ですから、自分の心の闇を感じたときには、意識的に映画や小説などに触れて、自分が泣けるような状況にもっていくと良いかもしれませんよ。

心のゆとりを意識する

前述したように心の闇には、精神的ストレスの存在が大きな役割を果たしています。そのため、精神的ストレスを感じないように、心のゆとりを持つことを意識することが、心の闇に対する対処法になります。

誰かと自分を比較すると、相手に対する妬みや恨みといった負の感情やストレスを招きかねませんから、他人と自分の比較を止めて心のゆとりを持ちましょう。また、時間的な余裕を持つことも大切です。例えば、電車が少し遅れただけでイライラしがちな人は、その負の感情から心の闇を生み出しかねません。

ですから、心の闇の広がりを防ぐには、何事にも心のゆとり・余裕を持つことが大切だと言えるのです。

まとめ

いかがでしたか?心の闇が深い人の特徴、心に闇が生まれる原因、心の闇への対処方法などについて、ご理解いただけたでしょうか?

人の心の中の動きは非常に複雑で、心のあり様は目に見えるものではありませんから、一見して明るく振る舞っている人でも心の闇を抱えていることが少なくありません。心の闇は、精神的なストレスや過去のトラウマなどが原因となって生まれます。そして、それを誰にも話さずに抱えていると、心の闇は次第に大きくなっていってしまいます。

心の闇は抱えていても良いことはありませんから、上手く自分の心を解放して心の闇が大きくなることは避けなければなりません。本記事などを参考にして、是非とも自分の心が健やかである状態を保ちましょう。

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