自分にとって不都合なことや、満足いかないことがあるとすぐ物に当たったり他人に対して攻撃的になる人がいます。どうしてでしょうか?
自制心が強い人や、その場の雰囲気を重視する人からすれば、そんなわがままで自分勝手な行動は理解できないでしょう。
どうして他人や物に対して八つ当たりをしてストレスを発散するのでしょうか?その心理について紹介していきます。
さらに八つ当たりに対してストレスを感じている人もいるはずです。そんな人が泣き寝入りしなくてもいいように、相手の自分勝手な行動をやめさせる対策法についても紹介しますので参考にして見てください。
八つ当たりする人の心理
まずどうして八つ当たりをするのか、その心理について紹介していきます。
八つ当たりをする人の心の中を少しでも理解してアプローチの仕方や相手の気持ちについての解釈を深めましょう。
自己防衛反応
八つ当たりをする原因によっても変わりますが、その原因が自己防衛である場合もあります。
つまり自分を否定されないように、「自分が悪いわけではないんだ」と言うことを周囲にわからせるための”あえて”の八つ当たりです。
自分に怒りや不満の矛が向かないように、周囲に自分も被害者であることを認識させて王檄させないように誘導している、という意味があります。
しかしこれは意図的に行なっている場合と無意識に行なっている場合とがあります。
周囲に感情を発信している
自分が怒っているという状態をわかりやすく周囲に発信しています。
心理としては自分が怒っているということをわからせて周囲の危機感を煽ることを目的にしている場合もあります。
直接的に言わずに間接的に自分が抱えている「もっと本気を出せ!」という他人に対する葛藤や苛立ちを発信している可能性もあります。上下関係に関わらず物に当たるのであれば、相手に意思を表明することが可能です。
本当は言いたいけど言えないそんな気持ちの表れでもあるのです。
リセットしている
自分の中でもストレスを物に当たることでリセットしているパターンです。
感情が高ぶってしまって他に収める方法が何もない場合に用いられます。ゴミ箱を蹴ったり、机の物をぐちゃぐちゃにしたり、相手に嫌がらせをしたり、暴言を吐いたりすることがほとんどです。
本来向けるはずの対象に向けられないストレスを周囲の人や物に向けて発散することで自分の満足感を得て気持ちをリセットしています。
他の物にストレスをぶつけたという事実がストレスの解消に繋がり自我を保つことができます。本当に迷惑な話です。
八つ当たりをすることは逆効果!
八つ当たりをする人は気付いていませんが実は八つ当たりは逆にストレスの溜まってしまう行動であったことが研究で明らかになっています。
その内容について詳しく紹介していきます。
八つ当たりでイライラが増加する!
心理学者のB・Jブッシュマンが行なった研究で衝撃的な事実が明らかになりました。
研究内容は次の通りです。
募らせたイライラを発散する人間をまず3つのグループに分類します。まず一人目には苛立ちを「その人のことを思いながらサンドバックを殴る」ことで解消してもらいます。
次に二人目には「苛立ちの対象者とは関係なくサンドバックをストレス解消のために」殴ってもらいます。
三人目には「何もせず」にただストレスを代謝してもらいます。
その結果、三人目の「何もしない人」がもっともストレスを発散する効果が高いことがわか理ました。
逆に一人目のムカついている対象者を思いながらサンドバックを叩いている人がもっともストレスが維持されやすいという結果になり、その次が二人目がストレスの持続性が高いということがわかりました。
つまり八つ当たりをしたからといってストレスが軽減するわけではないのです。逆にその行為によってストレスが増加してしまう・維持されてしまうという結果になったのです。
八つ当たりは周囲の人にもストレスになる
さらにストレスが発生するのは自分だけではありません。
八つ当たりでは周囲の人にまで伝染して自分のストレスが蓄積してしまうことに繋がるのでお勧めできません。
ウィンウィンならぬLOWLOWの関係性になるので絶対に自分は物に当たらないようにしましょう。そして他の人にも八つ当たりをしている人にはできるだけ八つ当たりを行わないようにタオしょした方がいいでしょう。
ストレスは幸福のスパイス
実はストレスが全く貯まらない環境は意外と幸福指数が低いことがわかりました。
ストレスや不安感が高ければ高いほど幸福指数が高いことが判明したのです。
人間の感情は無感情を基軸にストレス感と幸福感の振れ幅に波打って感情の起伏が生まれています。スタンフォードの心理学講義の調査ではストレス感の高い人の方が幸福感をより高く感じている人が多いことがわかりました。
ストレスを感じたフラストレーションからそれを発散するためのエネルギーが生まれて幸福感に繋がるというメカニズムです。
人間にはもともと苦難を乗り越えて幸福を手にするという本能が備わっているのでそれをうまく利用している結果とも言えます。
日本人とアメリカ人とで若干性質や性格的な問題は異なりますが、これは人間の抱えている本質とも言えるでしょう。
八つ当たりをする人の対処法
八つ当たりをして周囲の人にまでストレスを分散させている人に迷惑している人もいるでしょう。
しかしその人が上司や両親などの立ち位置で指摘をストレートにすることができない場合以下の対策法が有効です。これ以上自分も被害を受けないために対処法について把握しておきましょう。
カラクリを教える
先程も紹介したように八つ当たりによってストレスは解消されるどころか逆に増加してしまいます。持続力が高くなり、いつまでもその問題に固執してイライラしてしまう問題に繋がります。
それを解消するためには全く関係ないことを考えて、他のことに集中するか、その問題の具体的な解決策を提示するかのどちらかしかありません。
そのことを「今すぐ」八つ当たりしている瞬間ではなく飲みの席などぶっちゃけた話をしているシーンでタイミングを見て伝えると相手にも理解してもらえる可能性が高いでしょう。
直接相手に本音を伝えることで、また同じように八つ当たりをしている瞬間を目の当たりにしても、自分に発生するストレスは軽減します。
まずは相手に本音で自分の意思を伝えることにチャレンジしてみるといいでしょう。
反応しない・スルーする
相手が八つ当たりしている様を認識しながらも完全にそれに対するリアクションをせずに対応をすることも有効です。
なかなかの精神力が必要になりますが、反応をしてしまうと相手の思う壺ですし相手に感情をコントロールされてしまいます。
こちらがスルーする対応を心がけていれば、相手もストレスをぶつける相手にならないと感じて八つ当たりを辞める可能性もあります。
上下関係があり相手にあまり直接的な発言ができない場合は無視をしてやり過ごすといいでしょう。
距離を置く
その人と完全に距離を置くことも選択肢としてはありでしょう。
話をしない、返事をしない、他の人に積極的に話しかけてその人にどうして自分は相手にされないのかを考えさせるという時間も必要です。
初めは直接いうことをお勧めしますが、それでも改善されない場合はしつこく説得するよりかは見捨てたふりをして距離を置くことが効果的です。
程よく無視をして、八つ当たりしていない時には普通に対応して相手を正しい方向に誘導してあげるといいでしょう。
時間を置いて注意する
現行犯で八つ当たりしている時に注意をするよりかは、ちょっと時間をおいたタイミングの方が良かったりします。
なぜなら、八つ当たりをする人はプライドが高く、人に注意されると反発する意識が強くなルカらです。さらに現在進行形で苛立っている状態の時に問題点を指摘されるとその人に固執して苛立ちを募らせることがあります。
相手の怒りの気持ちを自分に向かわせないためにも相手が冷静になったタイミングで注意をするようにしましょう。
話を聞いてあげる
相手が八つ当たりをしたり、ストレスを抱えている問題について「どうした?」「大丈夫?」と声をかけてあげることも効果的です。
会話をすることで怒りやストレスも軽減する効果があります。
八つ当たりよりも話を聞いてもらえた。共通認識として相手の問題点を共有できたということで相手のイライラは収まりますので相手の話を聞いてあげることを目的に会話を持ちかけてみましょう。
その場で注意する
上記の対策方法でも問題が解決できない場合は、その場で問題を指摘することも手段としてはありです。
現行犯で相手に注意することで得られる効果としては相手が言い逃れできないことや、関係ない人が被害を被っていることを伝える効果が高いことが挙げられます。
しかし直接注意をした後にはケアをすることが最低限必要になります。その場では問題を指摘した分、相手には消化しきれないストレスが上積みして蓄積されます。
それをケアしてあげるために「君の気持ちもわかるよ」と理解して相手にストレスを吐き出させてあげるきっかけを与えて挙げましょう。
きっかけを与えるかどうかで相手の気分はだいぶん楽になります。
まとめ
八つ当たりをするひどい人が周囲にいると反面教師にして自分は八つ当たりをしないようにするもんです。
しかしその影響で相手の気持ちが理解できずに関係が悪化してしまう原因にもあります。
しかし意外と八つ当たりする人は情熱的だったり、人情に厚い人だったり共感できる部分がたくさんあるケースも多いです。
相手の心理を理解してストレスのない関係性を築けるようにしましょう。
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