うっかり髪を切りすぎてしまうこと、ありますよね?なかなか伸びずにやきもきしたり、切ったばかりだと思ったらすぐに伸びてしまったり…。髪の伸びる長さは人により違いますし、感じ方も人それぞれです。
「エッチな人は伸びるのが早い」などという言うこともありますが、実際のところはどうなのでしょうか?髪の伸びるメカニズムについて詳しくご説明しましょう。
髪の伸びる速さ
髪の毛の伸びる速さは、標準的な人であれば1日に0.3~0.4ミリメートルとされています。つまり、平均で3日で1ミリ、1ヶ月で一センチ、1年で12センチということになります。
とは言え、髪が伸びるのが速い人もいれば遅い人もいます。それはなぜなのでしょうか?
髪の伸びる速さは気温や日差し、そのほか体調やストレスによっても変わってくると言います。年間で見ると、10パーセント前後の差が出るとも言われます。
また、髪の伸びる速さには女性ホルモンが深く関わっていることもわかってきました。では具体的に、女性ホルモンはどのような影響を与えるのでしょうか?
女性ホルモンと髪の成長
髪の生え方には、男女でも差があり、一般的には男性よりも女性の方が髪が伸びるのは速いと言われています。理由としては、髪の成長に女性ホルモンが関わっているためです。女性ホルモンの働きが強ければ髪の伸びる速度は速くなり、反対に働きが弱ければ髪の成長は遅くなるというわけですね。
ただし、女性でも女性ホルモンの分泌が減ってくれば髪の成長は遅くなり、薄毛になることも。これには女性ホルモンには「エストロゲン」と「プロゲステロン」の2種類があり、髪の成長には「エストロゲン」が大きく影響しています。この「エストロゲン」が減少することで薄毛や抜け毛といった症状が起こります。
また、女性ホルモンが減少する原因は以下の通りです。思いあたることがある方、最近薄毛が気になっている方は要チェックです。
加齢によるもの
女性ホルモンのは30歳がピークとなり、その後は減少していきます。特に、閉経前後には一気に少なくなるため、更年期に薄毛や抜け毛に悩む女性が増えるのはこのためだと考えられます。抜け毛や薄毛対策はまだまだ先、と思っている方。女性ホルモンの減少は30代から始まりますから、早い段階で女性ホルモンの分泌を高めるためのケアを始めることが大切です。
偏った食生活によるもの
女性ホルモンの分泌には、無理なダイエットは厳禁です。栄養バランスが崩れた食生活は女性ホルモンの分泌を鈍らせ、薄毛や抜け毛の原因となります。また、髪の成長に必要な「エストロゲン」を増やすためには、ナッツ類や海藻類などを積極的に摂ることも重要なポイントです。
ストレスによるもの
女性ホルモンは精神面にも影響が出やすいです。「恋をすると女性はキレイになる」と言いますが、これは快感や幸福感によってドーパミンが多く分泌されることでエストロゲンの量が増えるためだと言われています。逆に、ストレスはエストロゲンの分泌量を減少させるため、髪の成長には大敵です。極力ストレスのない生活を送ることがオススメです。
不規則な生活によるもの
お酒やたばこ、睡眠不足や運動不足など、不規則な生活習慣もエストロゲン減少に関わりますので、正しい生活習慣を身に付けることが大切ですね。
古い角質
角質は、一定のサイクルで新しい細胞と入れ替わるようにしてはがれていきます。このサイクルを「ターンオーバー」と言い、およそ28日ごとにそのサイクルを繰り返していきます。しかし、この「ターンオーバー」は年齢と共に日数が増えていきます。
新陳代謝が衰えるため、髪の頭皮の一部ですから、これは仕方のないことと言えますね。新陳代謝の衰えにより、徐々に髪の伸びる速さもゆっくりになる、というわけです。
髪を早く伸ばす方法
さて、髪の毛が伸びる速度についてお話ししてきましたが、切り過ぎてしまったりして、どうしても早く伸ばしたい時はありますよね。そこで、髪を早く伸ばす方法についてまとめてみました。いつくかご紹介いたしましょう。
毛先をカットする
髪の毛を早く伸ばす方法としてよく聞く方法の一つですが、実はこれ自体に髪の伸びる速度を早める効果はないようです。ただ、毛先が痛んで枝毛になった場合は毛先を切った方がよい、という、髪を綺麗に伸ばすためのコツというわけですね。
つまり、髪の伸び方を意図的にコントロールすることはできないといことです。
頭皮は清潔に
頭皮が汚れていると、毛穴に皮脂が詰まり、髪が伸びるのを妨害してしまいます。頭皮の汚れを取り除くのとで、髪の伸びをスムーズにし、頭皮のトラブルも解消できるというわけですね。要するに、髪が伸びる速度を速くするのではなく、伸びにくくなる要因を取り除くことが大切なのです。毛穴が塞がってしまうこと頭を洗う時には、毛穴に詰まった皮脂や整髪料などを丁寧に落とすことを意識しましょう。
また、美容院などでも行っているところがありますが、炭酸泉を頭皮に当てると普段のケアでは落ちない皮脂や汚れがきれいに落ちてすっきりするだけでなく、血行促進にも効果的です。
頭がスースーして爽快感もばっちりなのでオススメですよ。
髪の毛を縛る
専門家によるとオススメはできないようですが、髪の毛を縛ることで髪を伸ばすという方法があります。理由としては簡単で、やはりある程度の力で引っ張ることにより、物理的に伸びるようです。
ただし、髪に負担がかかり引っ張られている部分の髪が抜けやすくなるというデメリットもありますので要注意です。
栄養バランスのよい食事を摂る
やはり髪を健康的に伸ばすには、栄養が偏っていてはだめです。無理なダイエットなどで栄養が偏ると、髪の成長にもよくありませんから、きちんと食事は摂るようにしましょう。
特に、亜鉛は髪を太くし、伸びるスピードも速くなりますから、積極的に摂るとよいですね。これが不足するとタンパク質の一種であるケラチンがうまく作られず、髪の生成に悪影響が出ます。ケラチンは髪の元になるものですから、非常に大切です。
また良質のたんぱく質を摂ることで、アルブミンという成分が作られ、髪の成長に働きかけます。そのほか、女性ホルモンと働きの似ているイソフラボンも大切です。どれも日々の食生活で摂取できるものばかりですから、意識して摂るようにしましょう。
亜鉛の効果
髪は1日に0.3~0・4ミリしか伸びないと言いましたが、亜鉛を摂るとこれが0・6ミリまで
伸びたという事例があります。もちろん個人差はありますが、通常の倍は伸びていますから、やはり亜鉛が及ぼす影響は絶大と言えるでしょう。
この亜鉛は体内で作ることができないため、食事などで摂り込むしかありません。また、亜鉛を摂る時には合わせてクエン酸やビタミンCを摂ると効果的です。レモンを絞って食べるのも簡単で効果的ですかオススメです。詳しくは、亜鉛の効果について!不足する原因や多く含む食べ物を紹介!を参考にしてください。
亜鉛やたんぱく質を含んだ食材
亜鉛は生牡蠣や豚レバーに含まれていますから、こうした食材を積極的に取り入れるとよいでしょう。また、良質なたんぱく質の摂取には、豆腐や納豆、わかめなど、ヨードを含む食材を食べることがオススメです。また、イソフラボンは投入や納豆から摂取摂取できますので、こちらも入手しやすい食材です。
良質な睡眠
やはり睡眠不足は髪の成長にも大敵です。成長ホルモンが多く分泌される夜の10時~深夜の2時がゴールデンタイムと言われていますが、この時間にしっかり睡眠を取ることが大切ですね。
また、毛髪はほかの臓器に比べると重要度が低いため、栄養バランスが悪いと、ほかの箇所のケアにホルモンが使われてしまい、回の生育が悪くなってしまうことも。
ほかの箇所を補修している間、髪には栄養が送られませんから、睡眠不足になると最もダメージを受けるのは髪なのです。
血行をよくする
頭皮の血流がよくなると毛乳頭や毛母細胞に栄養が渡り、髪の発育がよくなります。頭皮が凝っていると髪の伸びが悪くなるだけでなく、これから生えてくる髪にも悪影響が出てしまいます。
詳しくは、血行を促進するための7つの方法!今日から健康な生活を!を参考にしてください。
ストレスを避ける
日々の生活の中で誰しも多少のストレスは抱えているものですが、あまりにもストレスが強いと髪の生育を妨げることにつながります。ストレスを受けると血管が収縮し、毛根へ栄養が行渡りにくくなるためです。
反対に、リラックスすると髪の生育はよくなります。心身共に健康でいることが、健康で美しい髪を作る秘訣なのですね。
薄毛対策に女性ホルモンは有効?
髪の成長には女性ホルモンの働きが関係するとお話ししましたが、では、薄毛に悩む男性などが女性ホルモンを摂取すれば効果はあるのでしょうか?実際に試してみた方のお話を参考にしますと、効果はあるようです。摂取する方法としては注射や飲み薬があるようですが、総合的に判断するとあまりオススメではないかも知れません。
そもそも薄毛は男性ホルモンが多いと起こるため、女性ホルモンを増やせば髪が生えるのは理にかなっています。ただし女性ホルモンには女性らしい体を作る働きがありますから、
- 声が高くなる
- 身体がくびれる
など、女性的な変化が生まれてくるそうです。やはり、意図的に摂取することにはそれなりのリスクもあるようですね。
まとめ
やはり、髪を劇的に伸ばす方法というのはなかなかないものですね。切り過ぎてしまったら早く伸ばしたい気持ちはよくわかりますが、焦らず、日々のケアをしっかりと行うことが一番の方法ではないでしょうか。
食事や睡眠、ストレスの緩和など、日々の生活習慣を少し変えることで、健康で美しい髪を作りましょう。早く伸ばすことより、美しく伸ばすことで、あなたの髪はもっと魅力的になることでしょう。