何かをする度に「私なんか・・・」「どうせ無理だろう」「でも・・・」などネガティブな言葉が口癖になってはいませんか。このような口癖を持っている人は、悲観的な考え方をしてしまっているからかもしれません。
悲観的である事はデメリットばかりではありませんが、多くの人は直したいと思っています。ここでは悲観的な性格の特徴や直し方について詳しくご紹介します。
悲観的について
あなたは悲観的と聞いて、どのようなタイプを想像しますか?嫌なイメージを持っている人も多いかもしれませんが、悲観的である事で得をする事もあります。
ここでは悲観的とは何か、またメリットやデメリットについてご紹介します。
悲観的とは?
悲観的にはどういう意味があるのか、辞書で調べてみると・・・
先行きに望みはないと考えるさま。望みのもてないさま。「悲観的な状況」「物事を悲観的に考える」
参照:Goo辞書
物事を悲観的に考えると未来に希望が持てず、新しい事にも挑戦できなくなります。何かしようとする度に、「もしこうなってしまったらどうしよう」などと悪い想像をしてしまいます。
このような悲観的な考えをしていると、恐怖心が強くなり物事を解決する能力も低くなっていきます。
悲観的のメリットとデメリット
どんな物事にも両面ある為、悲観的である事にもメリットとデメリットが存在します。悲観的な自分がダメと責めるのではなく、ここで良い部分もある事を理解しましょう。
しかし、いつも悲観的でいると心が疲れてしまいます。デメリットとメリットを見比べて、デメリットが高いと感じた場合は直していきましょう。
メリット
悲観的な性格の人は、想定できるあらゆる事をネガティブに考えます。常に最悪な事態を想定しているので、その事を避けることが出来ます。リスクを避けて生きていくので悲観的な人は健康的で長生きする傾向にあると言われています。
悲観的に考えることで、リスクを排除して自己防衛ができるようになってくるのです。
デメリット
悲観的の対象語として挙げられるのが「楽観的」です。楽観的な人は、困難に立ち向かうことができます。困難に立ち向かう力というのは、自分を信じていないと出来ない事です。困難な事に立ち向かいどんな結果が待っていたとして、自分であれば受け入れる事ができるという自信があるから挑戦できるのです。
悲観的な考え方は社会に出ると不利な事が多く出てきます。仕事の時はリスクを考える事も大切ではありますが、考えすぎると先に進むことが出来ずにチャンスを逃してしまうのです。悲観的な人は自分を信じる気持ちや挑戦しようとする事が欠けている為、成功を掴みづらい事がデメリットになります。
悲観的な人の特徴
悲観的な人の特徴は、恐怖心が強く劣等感があり、周りに敵意を持っている事が特徴として挙げられます。ここでは、悲観的な人にはどんな性格や心理的特徴があるのか詳しくご紹介します。自分の性格と見比べて当てはまっている部分がないか確認しましょう。
よく最悪な事態を考える
悲観的になる人は、何か行動を起そうとする前に最悪な事態を考える傾向にあります。たいしたトラブルでもない事でも色んな想像をしてしまいがちです。例えば、彼女に「インドに旅行に行きたい」と言われた場合「インドで盗難に遭うかもしれない」「飛行機が墜落するかもしれない」「お腹を壊して変な病気にかかるかもしれない」などと様々な妄想を始めます。
頭の中で最悪なシナリオを考えている為、恐怖心が勝ってしまい新しい事を行う事が難しくなります。危機管理能力には優れてしますが、いつも不安な事を考えているので、精神的にも不安定です。
素直でない
日常生活でも少しの事で悪い方向に考えてしまい、物事を素直に受け入れることが出来ません。例えば友人が「あなたに似合うと思ったから、これ買ったんだ」と特別な日でもない時にプレゼントを貰った時、悲観的に考える人は素直に喜ぶことが出来ません。
何か裏の気持ちがあるのではないかと相手を疑ってしまい、不安感に襲われます。誰かに褒められたりしても「何が目的なんだ」と別の事を考えて物事を素直に受け取ることが出来ません。
心配性
悲観的な人は小さなことでも必要以上に心配してしまいます。例えば、体に異常を感じた時に、すぐに不安になってしまいインターネットなどで詳しく自分の病状を調べ始めます。結果ただの風邪であったとしても「本当は重大な病気にかかっているのではないか」と疑い始めます。
何かあると病院に行ったり検査をしたり、薬を飲んで悪化しないようにするので、病気の早期発見、早期治療に繋がりやすいです。
ネガティブな口癖がある
悲観的な人は発言する言葉もネガティブです。「どうせ私にはできない」などのネガティブな言葉が口癖になっています。何かを行動する前にこのようなネガティブな言葉が出てくるのは、最初から諦めていると言えます。
失敗した時に自分は耐えられないと考えているので、期待していない事を言葉に出して自己防衛しようとしているのです。
ネガティブな口癖の例
- 「皆とは違うから」「私なんか・・・」「どうせ・・・」と自分に期待していない
- 「だって○○だから・・・」と言い訳をして挑戦しない
- 「無理」「出来ない」と否定する
- 「頑張っても意味がない」と諦めている
- 「全部私のせい」と自分を責めている
新しい挑戦をしない
悲観的な人は先の事に明るい希望が持てていないので、新しい事をやっても失敗するという気持ちが強くなります。新しい事を始める時は多少の不安もありつつも、ワクワクした気持ちや期待があります。しかし、悲観的な人はワクワク感よりも不安な気持ちで心がいっぱいになってしまうので、挑戦することができません。
そして、事前に不安なことを想像しているので、いざ挑戦してみて失敗に終わった時には「やっぱりダメだった」とすぐに諦めてしまいます。一度失敗した事を励みに次回の成功に繋げるという事が出来ない為、なかなか成功できずに自分に自信が持てなくなります。
将来の目標がない
悲観的な人の将来や目標は明るいものではありません。周りの人が「私は将来自分で会社を立ちあげたい」などと夢を語っていたとしても「そんなに人生が上手くいくはずない」と否定的に考えます。
また「自分の目標や夢は叶うことはないだろう」と否定的な思考をしている為、周りに打ち明ける事もありません。「何の変哲もない生涯を送るだろう」と悟ってしまっているのです。
すぐに謝る
悲観的な人はすぐに謝る癖があります。自分がミスをした場合でなくても「自分が居たから起こったに違いない」や「証拠はないけど、私がやったのかもしれない」などと自分が悪いという気分になってしまいます。
自分が悪いと思っているので、すぐに謝ってしまいます。トラブルが起こるたびに自分が関わっているのではないかと常に怯えています。自分に非がないのに謝ってしまうと、周りからは「自分の非を認めたから謝ってきたんだ」と認識されます。結果的に罰を与えられたり、周りからの信用を失ってしまう原因にもなります。
会話が弾まない
悲観的な人は周りとのコミュニケーションを苦手で、楽しむことができずにいます。友人と話していても「この人は、私なんかと話しても面白くないのではないか」と考えているので、楽しい気持ちで会話をする事が出来ません。
また、会話の内容を気にしていて「こんな事を言ったら相手は不機嫌になるのではないか」と相手に気を遣って話してしまいます。会話が苦手な為、周囲と仲を縮めることも難しく、それが原因で更に落ち込んでしまう事もあります。
被害妄想
悲観的な人は何でもネガティブに考える癖があるので、すぐに悩みを抱えてしまいます。例えば、友人が自分抜きにしてランチに出かけた場合「陰で私の悪口を言っているのではないか」と不安になります。
他にも、他人が笑っているところを見ると「自分の事を笑っているのではないか」と被害妄想を始めます。自分に自信を持っていない為、周りも自分の事を良く思っているという自信を持つことが出来ません。被害妄想が激しく人間関係の悩み事も耐えません。
笑顔が少ない
不安な気持ちを抱えたり、相手を疑っているので表情も暗くなってしまいがちです。笑顔が少なく、表情が強張ってしまうことがよくあります。コミュニケーション能力が高い人は、表情が豊かでもあります。表情を見て人の心が分かると周囲は安心でき、心を打ち解けることが出来ます。
悲観的な性格から、表情が強張ると周りは一緒に居て居心地が悪くなってしまいます。笑顔が少ない事もコミュニケーションに影響を与える為、悪循環が起こります。
恋愛が苦手
悲観的な人は恋愛も苦手分野です。自分に自信がもてない為、誰かに愛されるというイメージがつきません。たとえ好きな人が出来たとしても「どうせ、自分には無理だろう」と何をする事もなく諦めてしまいます。
また、アプローチをしてくれる人がいたとしても素直に信じることができずに「冗談に決まっている」と思ってしまいます。その為、なかなか恋愛に発展する事がありません。
褒め言葉を素直に受け取れない
悲観的な人は思考回路がマイナスであるので、プラス思考な言葉を素直に信じることが出来ません。例えば、周りから容姿を褒められたとしても「からかわれているだけだ」とバカにされているような気持ちになっていしまいます。
褒め言葉を素直に受け取ることなく、何か別の意図があるのではないかと余計な考えをしてしまい、その考え方により落ち込んでしまう事もあります。
努力が出来ない
悲観的な人は努力が苦手です。心の中で「努力をしても無駄だろう」と思っており、このような考え方を持っているとやる気が失われています。努力をしなければ何かを成し遂げることは出来ません。また、新しい事に挑戦すると沢山の失敗も付き物です。
失敗から学び努力をし続けることで成功に近づくことができるのです。しかし、悲観的な人は「どうせ失敗するだろう」や「努力はムダだ」と思う気持ちがあるので物事に熱中する事がありません。
人の事を応援できない
周りが将来の夢に対して語ると「そんな事できるわけない」と考えてしまいます。その為、素直に周囲の人の事を応援できません。自分だけでなく周りに対しても失敗や挫折のイメージを持ってしまうので、友人に相談されたとしても「それは止めた方がいいよ」などとネガティブな言葉を伝えてしまいます。
結果はやってみないと分からないものです。たとえ無謀な事であったとしても、できる方法を一緒に考えて応援してあげる事が友達付き合いに必要な事です 。
悲観的な考え方を直す方法
悲観的か楽観的かの違いは性格が影響しているというよりは、考え方の癖が異なると言えます。悲観的な考え方を止めたいと思っていたとしても、癖というのは意識して直さないと難しいです。ここでは、悲観的な考え方の直し方、対処法についてご紹介します。
自分の性格を受け入れる
まずは、自分がマイナス思考をしているという事を認めるところから始めましょう。また、マイナス思考であるのは完璧主義な考えからきているとも言えます。完璧を求めるあまりに少しの失敗やダメな事がでてくると、そこに目をむけてしまいがちなのです。
自分の性格を受け入れ、そこから物事を悪い方向に考える事、また小さい事に目を向けることを止めましょう。
良いところを探す
物事は両面ある為、悪いようにも考えられますが良いようにも考える事が出来ます。その為、良い面は何かを考えるようにしましょう。例えば、自分の性格を頑固だと思った場合はポジティブな言葉では意志が固い、粘り強いなどの言葉に言い換えることが出来ます。
このように、マイナス思考に考えてしまう時には、良い事はないかと探してみることが大事です。
付き合う人間を変える
類は友を呼ぶという言葉があるように、自分の周りには似たような人が集まってきます。あなたがネガティブ人間な場合、ポジティブ人間は近寄ってきません。お互いが合わないと思ってしまっているので、自然と距離を置いているのです。
しかし、居心地がいいからといってマイナス思考な人達と一緒にいると、いつまでも考え方を変えることができません。その為、ポジティブな人と一緒にいるように心がけてみましょう。ポジティブな人と一緒にいるようにすると、どのように考えればいいか参考にすることが出来ます。
友達付き合いは人生観や価値観に大きく影響を与えます。自分の周りに悲観的な人ばかりいるという場合は、まずは付き合い方を変えてみましょう。
自分を責めない
悲観的な人は自分を責めてしまう癖がついています。自分が100%悪くないことでも、自分が悪いと思ってしまうのです。傷つくことを恐れている為、自己防衛として自分自身を責めるようになります。
自分自身を責めてしまう人は、表面上では自分を責める態度を見せつつも、実際は相手を責めているという深層心理があります。心の中では相手を非難したり怒ったりしているのです。そして、そんな自分はよくないと自分が嫌になってしまうのです。傷つくことを恐れずに人の事を信用してみるようにしましょう。
楽観的な言葉を出す
悲観的な考え方をしていると「私なんか・・・」「でも・・・」と悲観的な発言が多くなってきます。この発言を楽観的な言葉に変えてみましょう。言葉は人間に大きな影響を与えます。楽観的な言葉を繰り返し出すだけでも、不安を解消して心を落ち着かせることが出来るようになるのです。
トラブル起こった時には「やれば出来る」「何とかなる」などと、根拠は無くても楽観的な言葉を口にする事で、気分も穏やかになります。
積極的に行動する
悲観的な考え方をしていると、なかなか新しい事に挑戦できずに行動も消極的になります。その為、積極的に動くことを心がけてみましょう。例えば、自動車が欲しいと思ったとしても、悲観的な考えをしている人は「事故にあうかもしれない」などと悪い方向に物事を考えてしまいます。
悲観的な性格を改善するには、この時に考えるのを止めて直感的に「やりたい」「欲しい」と思った声に従って積極的に行動してみましょう。感情的に行動することで「なるようになる」という感覚がつかめてくるようになります。
傷つくことを恐れない
悲観的な人は傷つくことを恐れています。その為、自己防衛本能が働き悲観的な考え方をするようになるのです。自分が傷つくことを必要以上に恐れているので、自分を守ることしか考えていません。
傷つくことを恐れていると、何も行動する事ができなくなります。その為、傷ついても乗り越えられるくらいの精神力を身につける必要があります。傷つくことを恐れないようになると、以前よりも得られるものがたくさんある事に気付くはずです。
おわりに
悲観的な考え方をする人は、常にリスクを考えてしまい行動が消極的になってしまいます。
行動が消極的な分、トラブルや危険に巻き込まれる可能性は低くなりますが、その分自分自身の可能性を広げることが出来なくなります。
悲観的な考え方を直したいと思っている方は、今回の記事を参考に楽観的な考え方を少しずつ身につけていきましょう。