爪周囲炎(そうしゅういえん)は、爪の周囲の皮膚に起きる感染症です。手の爪にも足の爪にも起きます。爪囲炎(そういえん)ともいいます。
爪周囲炎は、ささくれや深爪、巻き爪など、小さな傷から細菌や真菌が侵入して起こります。手湿疹から起こることもあります。
爪の周りの皮膚が赤く腫れて痛み、化膿して膿がたまります。痛くて、夜も眠れないことがあります。指の腹が化膿した場合は、「ひょう疽(ひょうそ)」といいます。爪の下に膿がたまると、爪を剥がして膿を出すこともあります。
爪周囲炎の原因と症状、治療法、何科の病院へ行けばいいのか、についてお伝えしますね。
爪周囲炎とは?
爪周囲炎は、爪そのものの病気ではありません。爪の周囲の皮膚が、細菌やカンジダ菌などの真菌に感染して、炎症を起こす病気です。「爪囲炎」ともいいます。通常は、皮膚や爪に大きな損傷を与えることなく、治癒します。重症化すると、一時的に爪を失うことがあります。
爪周囲炎は、発症速度・発症期間・感染源により、急性爪周囲炎と慢性爪周囲炎に分けられます。爪周囲炎が進行して化膿が広がると、瘭(ひょう)疽(そ)・ひょう疽・ひょうそうと呼ぶことがあります。
幼児の指しゃぶり、水を扱うことの多い主婦や料理人など、指先が常に濡れて湿っていると、細菌や真菌が増殖しやすいので、爪周囲炎が発症しやすくなります。また、慢性化することも多くなります。
[爪周囲炎の原因菌]
爪周囲炎の感染の原因となるのは、細菌と真菌です。
細菌は、いわゆるバイ菌です。黄色ブドウ球菌・化膿性連鎖球菌・緑膿菌・大腸菌などが原因菌となります。
真菌とはカビのことです。真菌の1種であるカンジダが病原菌となることもあります。
これらの細菌や真菌が重なり合って病原となることもあります。
感染性ではない炎症が原因になる
細菌や真菌とは関係なく、手湿疹など、砂・泥・洗剤・水などが刺激となる非感染性の炎症が原因となることがあります。
[急性爪周囲炎]
さかむけ(ささくれ)、深爪、陥入爪や巻き爪、爪を噛む癖、マニキュアなどで、手足の指先に負った外傷からブドウ球菌や連鎖球菌などバイ菌が侵入して、感染症を起こします。
マニキュアの用具で刺し傷ができたり、爪の甘皮を強く圧迫して傷ができたりすると、感染症が起きます。自分で爪の手入れをしても起きますが、マニキュア・サロンで手入れしてもらっても、細菌感染を起こすことがあります。
手の爪周囲炎は皮膚の荒れ(ささくれや傷)や爪を噛む癖、マニキュアなどで起きることが多いのですが、足の爪周囲炎は、陥入爪・巻き爪や深爪で起きることが多くなります。
発症は非常に急激ですが、早期に適正に治療すれば、長引くことはありません。
急性爪周囲炎の症状
手足の爪の周囲の皮膚に生じた傷から、黄色ブドウ球菌や化膿性連鎖球菌などが侵入して炎症を起こします。
手足の指先表面の爪廓(そうかく)が、赤くなって腫れます(発赤・腫脹)。爪の根元や横に発赤と腫脹が現れます。疼痛と熱感が生じます。爪廓とは、爪を取り囲む皮膚のことです。
爪を押すと、痛み、爪の下のわずかな部分から膿が排出されます。炎症が浅い部位で起きると、大きな膿疱ができます。膿疱とは、中に黄色または黄白色の膿が溜まっている水泡です。
爪の形・色・質が変化します。爪が剥離(爪甲剥離そうこうはくり)することもあります。
急性爪周囲炎は再発しやすい感染症(病気)です。繰り返し発症すると、爪がガタガタになります。
瘭疽(ひょうそ・ヒョウソ)
急性爪周囲炎が進行し、感染が指先の深部に広がり、化膿が爪の下から指の腹にまで及ぶようになると、瘭疽(ひょう疽)と言います。「化膿性爪周囲炎」ともいいます。病理学的には手や足の指先の蜂窩織炎(ほうかしきえん)です。
急性爪周囲炎も激しい疼痛がありますが、ひょう疽になると、痛みはさらに激しくなり、夜も眠れないことがあります。爪の下に膿が溜まると排膿できないので、痛みが激しくなります。
膿が溜まっている部分は、黄色く見えます。瘭疽の指先の写真を見ると、黄色くプックリふくらんでいるのが、素人の目にもよくわかります。
膿がにじみ出ると、指先皮膚に感染を広げて損傷することがあります。炎症の場所が深くまで広がるので、関節が痛み、指を曲げることができなくなります。
(さらに進行すると・・・)
炎症は腕や下腿のリンパ腺に沿って広がり、リンパ節炎を起こし、腋下や股のリンパ節が腫れて、痛むことがあります。
ひょう疽がさらに悪化すると、手足の指先(指尖部)の血管が閉塞して、指先が壊死します。骨髄炎を併発して、骨が壊死する可能性もあります。
[慢性爪周囲炎]
慢性爪周囲炎は、徐々に進行します。手や足の指先(爪の周囲)に持続的(数週間以上)な炎症が起きます。しばしば再発するので、長期間、炎症が起きているような感じがします。
慢性爪周囲炎の症状
急性爪周囲炎やひょう疽ほど、強い疼痛はありません。しかし、爪の根元や横が赤く腫れて痛みます。爪を押すと痛みます。徐々に進行するので、初期の自覚症状は、急性のようにガマンできないほどではありません。
通常、化膿して膿が溜まることはありません。
特にカンジダ性の慢性爪周囲炎は赤黒く腫れたり、カサブタができたりする程度で、自覚症状が乏しいようです。そのため、放置して悪化することが多くなります。
爪の甘皮が失われることが多く、爪が爪廓から剥離します(爪甲剥離)。剥離した隙間から刺激物質や微生物が侵入して、爪が歪みます。
慢性爪周囲炎の原因
真菌の1種であるカンジダが検出されることが多いので、カンジダが原因菌と考えられます。しかし、カンジダ菌を完全に除去しても、慢性爪周囲炎が治らないことがあります。その場合は、カンジダと細菌がいっしょに病原となると考えられます。
また、感染性ではなく、刺激性の皮膚炎が発症しているところへカンジダ菌が定着して、慢性爪周囲炎が発症することもあります。
慢性爪周囲炎を発症しやすい人
皿洗い・バーテンダー・料理人・家政婦・主婦など、水をよく使い、常に手が濡れている人に、慢性爪周囲炎は発症しやすいと言います。
糖尿病患者や、病気や過労、加齢などで免疫力が低下している人は、感染症を発症しやすく、治りが遅くなります。慢性爪周囲炎にもかかりやすくなります。
砂や泥などで手足の荒れている幼児や、水や洗剤などにより主婦湿疹ができている人、つまり、日常接触する様々な物の刺激により起きる皮膚炎(手湿疹)が起きている人は、急性および慢性の爪周囲炎を発症する下地があると言えます。
爪周囲炎の治療
爪周囲炎の治療の基本は、原因菌を取り除くことです。抗生物質の投与、冷湿布です。膿が溜まっている場合は、切開手術を行うこともあります。
急性爪周囲炎も慢性爪周囲炎も、早期に治療を開始すれば、大きな損傷を受けることなく治癒します。
爪周囲炎の治療は、皮膚科もしくは整形外科で行います。
[爪周囲炎の診断]
痛み・発赤・腫脹・熱感・膿疱などの症状がありますから、医師は、ほとんど目視で診断できます。
細胞培養による原因菌の特定
しかし、原因菌がブドウ球菌なのか、連鎖球菌なのか、カンジダなのか、それによって投与する抗生物質が違うので、原因菌を特定する必要があります。感染部位から液体(膿や血)サンプルを採取して細菌培養をし、原因となる菌を特定します。
爪周囲の急性の炎症で、水泡ができる感染症(病気)があります。これは、疱疹ウィルス(ヘルペスウィルス)のによる感染で、「疱疹性ひょう疽」といいますが、「ひょう疽」とは別の病気です。ウィルス感染ですから、抗菌薬(抗生物質)は効きません。細菌培養により、疱疹性瘭疽と急性爪周囲炎を識別する必要があります。
MRIやX線検査
ひょう疽が重症化して急性骨髄炎を併発した可能性があれば、MRI検査を行います。10日以上経過していれば、骨X線検査の画像でも、骨委縮や骨破壊などの変化がわかるようです。
[急性爪周囲炎の治療]
軽症の急性爪周囲炎であれば、自宅で自己治療もできます。しかし、2~3日経過を観察しても改善しなければ、皮膚科または整形外科の専門医の診療を受けます。
自己治療
自宅で市販薬などを使用して行う治療方法です。
患部(感染部)を清潔にします。毎日、感染部を熱い湯に数分間ひたし、その後、よく乾かしてから抗生物質の入った軟膏を塗ります。軽症ならば、これで治療効果が出ます。
市販薬は、リンデロン・ドルマイシン・ゲンタシンなどの軟膏です。
リンデロンは、抗生物質を含有するステロイド系の軟膏です。爪周囲に湿疹ができていたり、痒みがある場合には向いていますが、カンジダなどの真菌には全く効きません。
(自分で膿を押し出す)
投稿された記事のなかには、「自分で感染部を圧して、膿を排出する」というものがありました。膿が爪の内部に溜まり、排膿できないと、激痛が生じます。ですから、病院でも外科的処置で排膿します。それを2本の指で患部を強く押して、膿を排出するのです。
膿を押し出す時は、激痛を発しますが、膿が出てしまえば、嘘のようにスッキリするそうです。「薬を使わない爪周囲炎の治療方法」ということです。
参考までに書きましたが、どのケースにも使える方法とは思いません。
病院の治療
感染症が進行してひょう疽になる前に、早期に皮膚科や整形外科の病院で治療を受けることを、オススメします。皮膚科専門医に行く人が多いようですが、信頼できる先生ならば、皮膚科でも整形外科でも、どちらでもかまいません。
ほとんどの場合、患部(感染部)の局所療法です。治療法は、抗菌薬などの薬物療法と外科的治療です。
予後は良好です。きちんと治療すれば再発の可能性も低くなります。
自己治療や放置などで重症化してしまった場合も、病院で適切な治療を受ければ完治します。
(薬物治療)
患部を消毒して抗生物質の軟膏を塗ります。細菌培養により菌が特定できるまでの間は、可能性の高い抗菌薬を使用します。3日しても効果がない場合は、抗生薬を見直します。
現在は、薬剤耐性菌もあるので、それを考慮できる専門医の診療を受けるようにします。
症状が重い場合は、抗生物質を内服します。ひょう疽が進行して重篤な状態になれば、抗生剤の点滴や静脈注射を行います。
痛みが激しいので、鎮痛薬を併用します。炎症や痛み抑えるために、冷湿布をすることもあります。
(外科的処置)
感染した部位に膿が溜まっていたり、爪が浮き上がっていたり(爪甲剥離)する場合は、外科的処置(切開)をして、排膿を行います。
爪の横に膿が溜まっているならば、皮膚切開で済みますが、爪の下・内部に膿が溜まっていると、爪の一部、または全部を切除して、膿を排出します。簡単な手術です。
膿を排出すると、痛みが軽減し、早期に改善することができます。
[慢性爪周囲炎の治療]
慢性爪周囲炎は、自覚症状はそれほど強くありませんが、治療は困難です。自己治療は、効果がない可能性が高いようです。できるだけ早期に皮膚科または整形外科の病院に行く必要があります。
慢性爪周囲炎の原因は、カンジダ菌など真菌が多いので、市販の抗菌薬配合の軟膏は全く効果がありません。素人判断で市販薬を塗ったりしているうちに、慢性爪周囲炎が進行する可能性があります。
原因菌がカンジダなどの真菌であれば、抗真菌薬含有の軟膏を感染した部位に塗布します。患部を乾燥した状態に保つようにします。
慢性爪周囲炎が進行した場合は、爪を除去する手術をすることがあります。
なかなか治らないので、いらいらする患者さんもいるようですが、気長に病院で治療を続ければ、必ず治ります。
[手湿疹など刺激性皮膚炎の治療]
慢性爪周囲炎は手湿疹・主婦湿疹など刺激性皮膚炎があるところへカンジダなどが定着して発症することがあります。
急性爪周囲炎も、刺激性皮膚炎で皮膚が傷つき、そこから細菌が侵入して発症します。爪周囲炎を治療するとともに、手湿疹などの皮膚炎を治療する必要があります。
手湿疹の原因
手湿疹は、日常生活で接触する様々な物質、シャンプー・洗剤・水などの刺激によって起きる皮膚炎です。細菌などの感染によるものではないので、刺激性皮膚炎といいます。
幼児は砂遊びや泥遊びで皮膚炎を起こすことがあります。食器洗いや洗濯など水仕事の多い女性に発症することが多いので「主婦湿疹」と呼ばれます。
金属や植物、化学物質に接触してアレルギー反応を起こし、皮膚炎を生じることもあります。
生まれつき乾燥肌の人や、水仕事で皮膚の角質層脂質や天然保水因子が減っている人に発症しやすいようです。
手湿疹の症状
掌(てのひら)や指の皮膚がカサカサ乾燥して、紅斑(こうはん)ができます。指先皮膚が荒れて乾燥し、硬くなってひび割れが起きます。指先にひび割れができると、そこから細菌などが侵入して、爪周囲炎が起きることがあります。
とても痒いし、気になるのでも、ついひっかいたり、触ったりします。かいたり、触ったりすると、症状はさらに悪化します。
手湿疹の治療
皮膚科専門医の治療を受けます。治療法は外用薬の塗布が主となります。
皮膚炎に対しては、ステロイド外用薬を塗ります。ひび割れやかき傷には、亜鉛華軟膏を布に伸ばして貼ります。感染症を起こしていれば、抗生薬を使用します。
爪周囲炎の予防
爪周囲炎は再発しやすいと言われます。また、小さな傷から感染するので、だれにでも起きる皮膚疾患です。
しかし、日常のちょっとした注意で、爪周囲炎は予防できます。再発を防ぐこともできます。
[爪周囲炎を予防する方法]
爪周囲炎は、指先の極小の傷から細菌や真菌が侵入して感染症を引き起こすのですから、常に手足を清潔に保ち、傷を作らないようにします。
①手足を常に清潔にし、乾いた状態を保つ。
水で濡れてふやけている状態では、細菌や真菌が増殖しやすいので、必ず乾いた状態にします。食器洗いなど水仕事をする時は、ゴム手袋をするようにします。
特に、慢性爪周囲炎の再発を予防するには、手足を水に濡れたままの状態にしておかないことです。
②保湿外用剤を使用して、手足の皮膚を保湿する。
手足の皮膚が乾燥していると、刺激性皮膚炎が起きやすくなります。傷もできやすくなります。手足を乾いた状態にしたら、尿素配合の保湿クリームやワセリンを塗り、水仕事などで失われた油分と水分を補います。
③爪を噛む癖(咬爪症)や深爪を切る癖を直す。
深爪をして瘭疽になる人は、思いの外多いものです。
マニキュアやペディキュアで爪周囲を傷つけないようにします。
④巻き爪・陥入爪を治療する。
巻き爪とは、爪が内側に異常に彎曲することです。陥入爪とは、深爪が原因となることがありますが、爪の先端の縁が皮膚に食い込むことです。どちらも激しく痛みます。併発することが多いようです。
巻き爪・陥入爪は、皮膚科・整形外科・形成外科で治療できます。外科的な手術が必要になるので、整形外科や形成外科の専門医が皮膚科専門医より適しているでしょう。
⑤手足の皮膚炎を治療します。
刺激性皮膚炎やアレルギー性皮膚炎、感染性の皮膚炎など、手足に皮膚炎が起きていると、爪周囲炎が起きやすくなります。皮膚科で、きちんと治療する必要があります。
⑥栄養バランスの良い食事をする
栄養バランスが悪い食事を続けると、皮膚が乾燥したり、ささくれが増えたりします。
栄養バランスが悪く、タンパク質が不足すると、「爪栄養症」「爪異栄養症」という爪の病気になります。
(爪異栄養症)
タンパク質不足・睡眠不足・過労・ストレス過多により、爪母や爪床に爪の発育を阻害する刺激が加わります。そのため、爪甲が薄くなり、光沢が失われ、もろくなります。爪の表面がデコボコします。
⑦糖尿病や免疫力低下を招く疾患を治療します。
糖尿病や免疫不全の患者さん、いろいろな疾患や過労、睡眠不足、ストレス過多などにより免疫力が低下していると、爪周囲炎を発症しやすくなります。
持病の治療をしっかり行います。生活習慣を見直して、疲労やストレスを解消し、免疫力を増強します。
[治療は整骨院ではなく、整形外科または皮膚科]
爪周囲炎の治療は整形外科または皮膚科で行います。
整骨院で爪周囲炎の治療を行うような記事がありますが、整骨院は柔道整復師が捻挫・打撲・挫傷・脱臼・骨折などの施術を行います。整形外科は、医師が投薬・外科的処置により治療を行います。
整骨院では、抗菌薬・抗真菌薬の投与や外科手術を行うことはできませんから、爪周囲炎の治療は不可能です。
まとめ 爪周囲炎は、早めに病院で治療すれば完治する
爪周囲炎は、爪そのものの疾患ではなく、爪の周囲の皮膚に起きる感染症です。手足の指先の皮膚に傷がつくと、そこから細菌や真菌が侵入して炎症を起こします。
手足の指先皮膚に傷がつく原因は、爪を噛む癖、深爪、巻き爪・陥入爪、マニュキュア、手湿疹など皮膚炎です。料理人や家政婦など水を使うことが多いと、常に皮膚が濡れてふやけていると、細菌や真菌が増殖しやすいので、爪周囲炎が発症しやすくなります。
爪周囲炎には、急性と慢性があります。
急性爪周囲炎はブドウ球菌や連鎖球菌の感染で発症することが多いようです。急激に発症します。爪の根元や横の皮膚が赤く腫れ、化膿して大きな膿胞ができます。疼痛があります。
急性爪周囲炎が進行し、炎症が深部に及ぶと「瘭疽(ひょうそ)」といいます。排膿できないために、疼痛がいよいよ激しくなります。悪化すると、リンパ節炎や骨髄炎を併発することがあります。
慢性爪周囲炎は、真菌の1種のカンジダが大きく関係しています。常に皮膚が水で濡れている人や糖尿病・免疫力の低下している人に発症しやすいようです。徐々に進行するので、痛みなど強い自覚症状はありません。そのため、進行して悪化しやすくくなります。
爪周囲炎の治療は、皮膚科または整形外科で行います。抗生物質や抗真菌薬を含有した外用薬を使います。切開して排膿したり、爪を切除したり、外科的処置を行うこともあります。急性爪周囲炎が重症化した場合は、抗生物質の内服・点滴・静脈注射を行います。
急性爪周囲炎は軽症ならば、市販薬による自己治療でも効果がありますが、慢性爪周囲炎の自己治療はほとんど不可能です。
爪周囲炎は自分で見てもわかります。痛みもあります。急性でも慢性でも、できるだけ早く病院で治療を受けることをオススメします。瘭疽が重症化していても、病院で治療すれば完治します。慢性爪周囲炎はなかなか治りませんが、病院で気長に治療すれば、必ず治ります。
関連記事として、
・二枚爪の原因と治し方を紹介!二枚爪が発生しやすい病気とは?
・爪甲剥離症は治るの?治療法や原因、症状について詳しく知ろう!
これらの記事も読んでおきましょう。