タンポンを使用する上で痛みを感じることはないでしょうか?月に一度訪れる生理に毎回痛い思いをするのは辛いでしょうね。
ここでは、正しいタンポンの使い方と初心者でも痛くないタンポンの使用方法を紹介します。慣れてしまえばとても便利で簡単なので、しっかりと身につけていきましょう。
タンポンとは
女性の生理時の経血を吸収する目的で使用される生理用品。ナプキンに比べて漏れの心配がなく平均で6時間の使用が可能です。球状の綿・ガーゼまたは円筒状をしています。
日本に於いては医療道具として、主にドラッグストア、コンビニ、スーパーマーケットなどで販売されています。ナプキンとは違い、膣内に直接挿入するタイプなので、生理中でも水泳や入浴が可能です。
最近では、洗浄して再利用することができる海綿性やスポンジタイプのものもあります。
タンポンが痛い原因
タンポンを初めて利用される方で痛みを心配される方や、使用していて痛みを感じたことのある人は少なくないと思います。ここではタンポンを使用する上で起こる痛みについて、その原因を紹介していきます。タンポンの痛みの原因を知りましょう。
正しい挿入位置
タンポンを使用していて痛みを感じる方のほとんどは、膣内にタンポンが挿入されている状態で感じることが多いとおもいます。その痛みの原因には、正しい位置にタンポンが刺さっていないことが考えられます。
違和感を感じたり、痛みが発生している場合はタンポンを一度取り外して、付け替えてみましょう。タンポンが入る膣内の奥には痛覚がなく、感覚を感じません。ですが、入り口付近から奥にかけての箇所には感覚があるため、違和感を感じます。そのためタンポンの挿入位置が浅すぎたら痛みを感じてしまうケースもあります。なるべく股が大きく開けるところで自分で挿入箇所を覗き見ながら、奥までゆっくりと入れることを心がけるとよいでしょう。
乾燥による痛み
タンポンは、膣内に直接挿入するタイプの生理ようぐのため、その膣内が十分に濡れていないと挿入時に痛みや違和感を感じやすいです。特に処女の方などにはこの傾向が強いようです。
さらに生理の始まりの時期や終わりかけの時期には経血の分泌が少なくなるので、この時期にはナプキンを使用するという人も多いようです。
タンポンというのは、血を吸う前の姿は小さくて膣の内部で血や体液を吸うことによって徐々に膨らんでいきます。そのため、タンポンが膨らむと膣の入り口付近に経血や分泌液が降りてこなくなるため、乾燥してしまいます。生理がそこまで重くない場合にタンポンを使用すると、タンポンの出口付近の方に乾燥した部分が残り摩擦によって痛みや、違和感を感じることがあります。その場合にも使用するのは、タンポンではなくナプキンお方が適切といえるでしょう。
装着部分以外の場所が痛い
タンポンが挿入されている箇所以外のところが痛むケースには、タンポンが原因なのではなく他の病気や炎症の可能性が考えられます。生理中に特に起こりやすい症状について詳しく知っておき、病気が危惧される場合は早めに医師に相談するようにしましょう。
・ヘルペス、膀胱炎
生理によって性器周辺に細菌が増え感染症にかかりやすくなっています。さらにホルモンバランスも崩れてしまうため体の免疫力も低下します。そのため、このような症状が出やすくなります。タンポンが原因でこれらの症状が現れるのではなく、過労や睡眠不足、生理、日光浴などがその原因にあたります。またセックスがストレスになって症状が出てしまうケースもあります。
・トキシックショック症候群
黄色ブドウ球菌より生成される毒素が原因になり引き起こる急性疾患です。下痢、発疹や筋肉痛、発熱や嘔吐、めまいなどの症状が出ます。稀なケースですが、死に至るというケースもあります。これはタンポンの長時間の使用や不衛生な手で使用した場合などのタンポンの誤用が理由になって発症します。
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膣内の大きさ
人によりそれぞれ膣内、入り口の大きさは異なります。また、タンポンにもいくつか種類がありそのサイズ感は異なります。自分にあった大きさのタンポンを使用することは大切です。
タンポンを出し入れする際に痛みがあるのは、膣入り口の壁とタンポンとが擦れ得るためです。子宮口付近まで入れ込まれた場合にはほぼ痛みは感じない場合でも、取り出す際には痛みが発生するケースがあります。
この症状を繰り返すと膣内が傷つき、感染症や炎症になってしまう可能性があるので注意が必要です。
タンポンの種類
タンポンには大きく分けてアプリケータータイプとフィンガータイプ、スティックタイプの3つがあります。
この3つのタンポンの使用シーンについて、ここでは紹介していきます。
アプリケータータイプ
経血を吸収するタンポン部分が、アプリケーターというプラスチック製または紙でできた注射器に似た筒状の容器に入ったもののことを言います。指で押し入れる代わりにアプリケーターを印の所まで挿入しタンポンを押入れます。
なのでタンポンに直接手が触れることはありません。このアプリケーターの使用によって膣口奥まで正しい位置に、吸収体を挿入することができます。このタイプが比較的一番挿入しやすい初心者にもオススメのタイプです。
フィンガータイプ
フィンガータイプと言う名前の通り、挿入時に指にはめて装着するタイプのタンポンです。
フィンガーベールと呼ばれるビニール製のサックを好きな指にはめて膣にタンポンを押し込みます。慣れないとなかなか挿入が難しく、違和感が残りやすいので初心者には難しいかもしれません。
スティックタイプ
タンポンの尾部分についている紐を伸ばして、タンポンの後部にある穴に棒を刺してスティック状にしタンポンを膣内に押し込みます。これも、直接手がタンポンに触れることはなく衛生的ですが、このタイプは日本ではあまり販売されていません。
各社メーカーによって使用方法が異なるため、説明書をよく読みタンポンを正しく使用しましょう。
タンポンを使用する上での注意点
間違えると、病気や感染症の恐れのある生理時のケア。ここではタンポンを使用するときに注意するべきことを挙げていきます。
しっかり守ってタンポンを正しく使用しましょう。
再使用の禁止
当たり前のことで言うまでもないですが、一度使用し、取り出したタンポンをもう一度膣内に入れないでください。思ったより経血が出ず、白い状態のままのタンポンだからといっても再利用したりは決してしないでください。
トキシックショック症候群の発症を予防するために守ること
トキシックショック症候群発症はタンポンの誤用によって引き起こる感染症です。以下のことに特に気をつけるようにしてください。
- タンポンは連続で使用することは避け、ナプキンと交互に使用してください。
- 8時間以内の就寝には使用することが可能ですが、それを超える危惧がある場合はナプキンを使用するようにしましょう。また外で使用するときにも、8時間以上の使用は避けましょう。
- 分泌物(おりもの)に異臭が見られる場合は使用することを避けましょう。
- 装着時には必ず手を洗い手を清潔にしてから利用しましょう。
以上の対処法を必ず守るようにしましょう。
形の変わったものを使用しない
携帯するときの保存状態によって潰れてしまったり、濡れてしまったタンポンを使用しないようにしましょう。膣内が傷ついてしまったり、感染症になってしまう原因になります。
タンポンは必ず新品の状態の良いものを使用しましょう。
タンポンを痛くなく使用する方法
タンポンは正しく使用すれば、痛みの発生を抑えることができます。正しい装着法を身に付け、痛みを感じることなくタンポンを利用し、経血を抑えましょう。
小さい普通の日用タンポンを使用する
タンポンには、普通の日用のものと多い日用という通常用より少し大きい、吸収量の多いもおがあります。いきなり多い日用をつけるのは初心者には難しいので、まず普通の日用のタンポンで試すことで慣れておきましょう。いくつか違うメーカーを試して自分にあったサイズ感にのタンポンを探してみるのもいいでしょう。
生理の2日目に使用する
生理は2日目になる日が一番経血の量が多くなる日です。なのでこのタイミングが膣内に水分量が多くタンポンの挿入に適しているといえるでしょう。
初めてタンポンを使用する方はこの生理2日目に差し掛かったタイミングで経血量を見て普通の日用のタンポンを使ってみましょう。全く濡れていない状態だと、どうしても滑りが良くないので、意図的に分泌液などを出してみで濡れてきたら挿入するという方法も効果的だと思います。
タンポンの入れる体勢
挿入方法としては以下の3通りが一般的にとられる方法です。
- 直立し真上に挿入
- トイレに座り斜め後ろ方向から挿入
- 中腰になって45度で挿入
一番は、リラックスして入れられる体勢が望ましいです。力が入ってしまうとどうしても膣が閉じてしまいますので、自分の力の程よく抜けられる姿勢で行うようにしましょう。うまくいかない場合を考慮して予備でナプキンも持っておくとよいでしょう。
アプリケータータイプを利用する
やはり、初めてタンポンを利用する人は、膣内に異物を入れることには抵抗と違和感を覚えると思います。なかなか自分の指で奥までタンポンを挿入することは難しいと思いますので、まずはアプリケーター付きのものを使って膣内の奥の正しい位置まで押し入れるのが一番確実な方法だと思います。
なるべく時間に余裕のあるタイミングで、違和感ない状態に綺麗にタンポンが収まるまで何度か試してみましょう。
タンポンの使用時間
タンポンの使用時間についてはよく気をつけておきましょう。つけるタンポンのサイズによって吸収できる絶対量は変わりますが、可能であれば4、5時間に一回は入れ替えるのが好ましいと言えるでしょう。
このタンポンを使用している間、外に排出されるべき経血は、タンポンに吸収され膣内に収まっています。なので、そこから菌が発生しやすく感染症にかかりやすくなります。また、膣内を保護する粘膜も一緒にタンポンに吸収されてしまいますので、膣内の環境はいいとは言えません。なので余計に、取扱説明書に書かれている使用時間を超えてタンポンを使用しないようにしましょう。
タンポンとナプキンを上手に併用する
生理による経血の量やその日数には個人差がありますが、だいたい生理二日目三日目までが経血の量が最も多くなる日なのでその頃まではタンポンを使用し、その後経血が少なくなったらナプキンを使用するようにすると良いでしょう。
また、1日だけ必要な日にのみタンポンを使用するというのもいいでしょう。
ナプキンとは違う。タンポンのメリットデメリット
ナプキンとは使用されるシーンが異なるタンポン。
そのタンポンにはどんなメリットとデメリットの特徴があるのでしょうか?ここでは簡単にその概要を箇条書きで紹介していきます。
タンポンのメリット
- 蒸れやにおいが抑えられる。
- ゴワつかない
- どっと出血量が多く流れる不愉快感がない
- 漏れる心配がない
- 経血漏れの心配もなくパンツにシミがつかない
- ナプキンよりも長時間使用できる
- 水泳や風呂に入れる
- 小さいので携帯に便利
- 夜熟睡できる
などのメリットが挙げられます。
タンポンの特徴として、ナプキンのように肌を覆い隠さないので蒸れる心配がなく装着感もスマートで、シルエットにも影響がありません。また、臭いの元となる経血が空気に触れることがないため衛生面、生理臭が抑えられます。
さらに就寝時は寝返りを打っても、漏れたりして寝具や下着を汚すことがありません。ただし気をつけなくてはいけないのは、就寝時であっても使用時間は8時間を超えてはいけないということです。
タンポンのデメリット
- ナプキンに比べ、慣れるまでの装着の難しさがある
- 経血量が少ないと装着が難しい
- 経血を含んだタンポンにより感染症になる恐れがある
- 紐が切れたり、取り出せないなどのトラブルが起こることがある
- 取り出すとき手が汚れる
- アプリケーターのゴミの分別が面倒
- 排尿時にひも部分が汚れて不衛生
- 痛みや違和感を伴うことがある
- 不妊につながる
などのデメリットが挙げられます。
生理中は特にホルモンバランスの変化により免疫力が下がりやすいため、感染に弱くなります。特に有名なもので、タンポンの誤用により起こる、トキシックショック症候群(TSS)
には気をつけなくてはいけません。さらにコスト面でも、使用時間にもよりますがナプキンに比べて少し高い印象です。また性器への雑菌の侵入は不妊症に結びつきます。きになる方はナプキン派としてタンポンを控える方もいるようです。
まとめ
いかがでしたでしょうか?夏にはナプキンは蒸れるということもありますし、また、長時間使用しなくてはいけない時や漏れの心配がある、水泳の授業があるなどTPOに合わせてタンポンを正しく使うことで不快感なくより効率的、より快適に生理の処理ができると良いですね。生理の処理には正解がないためより自分にあった種類の生理用品を探してみましょう。
また、こちらの記事も参考にしてみてください。