粘液水腫とは?症状・原因・治療法を知ろう!似ている病気はなに?

普段はあまり意識していませんが、喉仏のある部分に甲状腺というホルモンを司る器官があります。このホルモンは結構重要で、身体のいろいろな臓器など成長や免疫などに影響を及ぼしています。そしてこの甲状腺に異常があると、いろいろと障害や影響が出ます。

この甲状腺の異常のために、身体にむくみが起きることを粘膜水腫というのですが、今回はこのむくみなどが起きる「粘液水腫」について、お伝えいたします。

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粘液水腫とは?

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3つの関連する病気の影響で発症する症状です。甲状腺機能の異常、腫れとしこり、炎症などが原因で起きます。

粘液水腫の特徴

甲状腺の異常により、全身にむくみが起きる症状です。主に女性がかかりやすい病気であり、その率は男性の30倍です。さらにその女性も年齢を増すほど、かかりやすくなります。おおよその発症年齢は30歳~40歳ぐらいが多いとの統計も出ています。

特に女性の場合は、その頃の年齢で更年期障害が始まるころでもあるので、更年期障害か、粘液水腫かの判断がかなり難しいと思われます。甲状腺の異常については、喉などの見た目もそうですが、血液検査ですぐ分かります。

また、その更年期障害ということで見当違いをする人がいるのですが、外見が老けて見えるので、老化が早まっているようにも見えます。つまり、この病状が悪化すると、急速に年を取ったような感じにも思えるような、なんとも不思議な現象といえます。

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粘液水腫の症状

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粘液水腫の症状を紹介します。

むくみ

特徴的なのはむくみです。目立つのはまぶたがむくんで垂れ気味になり、唇が厚めになることもあります。そのような状態から、実年齢が老けて見える傾向にあります。

このようにむくみやすくなるのは、皮膚下にムコ多糖類という物質が溜まり、これが影響して押しても元になかなか戻らない浮腫が起きているからです。

皮膚が乾燥しやすい

あくまでも重症化するとですが、体温が低くなりやすいためか、皮膚が異常に乾燥します。皮膚のみではなく、体全体が乾燥しがちで髪の毛も乾燥し、ばさばさになるようです。そして夏でも皮膚がカサカサして、汗もあまり出ません。

乾燥肌はかなり深刻で、ひどい状態になると、粉をふくような状態になります。そして、ひどい時は痛みさえ感じることもあります。

この肌の乾燥は、先に述べたように老けた感じになるように、シワとして目立ちます。特に女性としては気になるところかと思います。

毛髪が薄くなる

脱毛が起きやすくなります。この甲状腺の異常は主に表面的に症状が出る傾向が強いようで、毛髪も抜けやすく、さらに眉毛の外側も抜けるという特徴があります。こちらも特に女性にとっては、命取りになるほどの衝撃と思います。

そういう意味では頭の毛が薄くなりがちな人は、脱毛のひどさによって、カツラを利用する人がかなりいるということです。

低体温

全体的に体温も低めになりがちです。ですから、先に述べたように夏には汗をかかないとか、冬場になりますと相当の厚着をしたり、手足が普通の人よりもかなり冷えます。

特に夏場のエアコンが効いた部屋では、かなりつらい状態になります。それこそ長袖に毛布などが必要になります。これは、温めてもなかなか温まらない傾向にあります。さらに夜に寝るときも冬などは手足が冷たくてなかなか寝付けません。これらも特徴の一つです。

この低体温は、特に35度程度になると極端に免疫力も落ちますので、他の病気を併発することがあります。免疫力の低下はがんにかかりやすくもなりますので、すばやい対応が求められます。

低血圧

低血圧はいろいろな症状を引き起こします。頭痛、めまい、食欲不振、倦怠感、手足の冷え、集中力がないなどと、非常にたくさんの症状があります。甲状腺の異常でなくとも、このような低血圧は食生活がよくないと起きます。

よく食後に起きる低血糖症とも間違えられます。低血糖症は、食後にインシュリンが血糖を下げるために分泌されるのですが、下がりすぎのために頭がボーとしたり、無気力、行動が緩慢、倦怠感などが起きることで、一過性ではありますが、その際に甘いものを取ると回復する症状です。

ちなみに朝に起きられないのは、低血圧の影響ではないということが最近分かってきました。

体重の増加

若干体重が増えるようですが、食欲が増すわけではなく、むしろ食欲は基本的にありません。

この体重が増える理由としては、おそらくむくみによる水分が体内に余分に増えて、排出がうまくいかないこと、身体の代謝が悪くなることで、カロリーの消費が減ることが理由のようです。それとプラスして、胃腸の働きが悪化するケースもあり、便秘になりやすいとのことです。

無気力、意識障害

無気力と共に、重症になると意識障害といって昏睡状態になります。無気力は本当に何もしたくない、身体すら動かしたくない状態です。脳は通常に動いている状態といえます。

意識障害は、頭ボーっとしていて、何も考えられない状態です。さらに昏睡といって、重体になると意識を失うほどの状態になります。

月経の異常

女性に起こる症状で、本来は月に一度の生理ですが、二度も月経になったり、逆に無月経になったりすることもあります。

月経過多の場合は、低色素性の貧血を起こすこともあります。低色素性とは、赤血球が通常より小さくなってしまうことで、酸素などの供給が衰えたりして、通常の貧血と同様の症状を起こします。鉄分を多めに取ることや、たんぱく質の補充が改善に向わせます。

顔つきの変化

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老化の進み具合が早い傾向にあります。つまり、通常よりも老けて見られます。これは、髪の毛が薄くなったり、眉毛も抜けたりである意味仕方ないことかと思います。それに加えて、皮膚もたるみ気味になったりすることが拍車をかけています。

さらに、蒼白といって、皮膚の色が異常に白くなることが報告されています。俗に言う、血の気がないというような状態で、以下に述べている赤血球の矮小化など影響があるといえると思われます。

これらは先にも述べたように、更年期障害と非常に症状が似ているので、簡単な判断は危険と見るべきでしょう。特に、髪の毛がどうも少なくなってきた気がするという場合は速やかに医師の診断を受けるべきかと思います。

それと、ここで暗い顔をすると余計に老けて見えますので、なるべく女性に至っては、明るい化粧を意識的にすることが望ましいかと思います。

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粘液水腫の原因

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続いて粘液水腫の原因を知りましょう。

橋本病

甲状腺が炎症を起こし、甲状腺の機能が低下してしまうことです。橋本病は九州大学の橋本博士が発見したことからその名がついています。

おもな症状として、のどが腫れて膨らんで見え、医師が見るとすぐわかります。こののどは、かなり下まで膨らんで見えます。ちょうど鎖骨の辺りまで腫れているケースもあります。

また、記憶障害、食欲不振、手足の冷えなどですが、甲状腺腫といって、腫れる他に身体にまったく異常がない場合などは、橋本病であることは全く気付かずにいるケースがほとんどです。甲状腺が腫れているからといって、甲状腺の機能が低下しているとは必ずしもあるとは限らないようです。

この病気は、免疫の異常が原因であり、この免疫機能が低下してしまうことにより、必要なホルモンが製造できず、身体への影響が出てしまうことです。ですが、現在では細菌やウィルス感染が原因による炎症もおきているようで、あらたな発生原因があるとの報告もあります。

それと橋本病でも注意をしなくてはいけないのは、無痛性甲状腺炎であり、経過の確認を要るとともに、急性憎悪と称して、急激に悪化することがあります。これは、ホルモンが一時的に大量に漏れて甲状腺亢進作用が発症します。これは動悸や息切れなどを引き起こしますので、注意が必要となります。

それと気をつけねばならないのは、橋本病の人はヨウ素を多く含む昆布などは取らないようにしなければなりません。

このヨウ素は甲状腺機能低下につながるので、取りすぎると、甲状腺腫が大きく腫れることになります。これは注意した方がいいかと思います。詳しくは、橋本病は妊娠しくいの?症状や対処方法についてを参考にしてください!

甲状腺機能亢進症

甲状腺の機能が橋本病とは逆に向上してしまうのが、亢進症です。代表的なのが、バセドウ病とプランマー病です。

バセドウ病

この病気も免疫不全がなすものであり、自分の身体の組織や成分を異物と判断して攻撃してしまうという状態であり、粘膜水腫の他、先に述べたような症状がそれぞれ現れます。また、特徴的なのが、目が少し出ている傾向があります。これは目の奥の筋肉や脂肪の腫れが原因で起こるそうで、自分で押し込んでへこますことはできないようです。

詳しくは、バセドウ病の初期症状とは?チェックする方法を紹介!を読んでおきましょう。

プランマー病

甲状腺に結節というしこりができ、ホルモンの分泌が過剰に増え、亢進してしまう病気です。先ほどのバセドウ病に比べ症例は非常に少なく、珍しいものと考えられています。こちらも甲状腺の異常亢進によるものなので、その亢進を抑えることが改善につながります。

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粘液水腫の治療法

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粘液水腫の治療法はどのようなものでしょうか?

投薬

橋本病の改善に関しては、ホルモンが少ないために起こる症状なので、この不足しているホルモンを補充すれば改善されます。その治療法は毎日その薬を飲むだけでいいとのことです。定期的に経過の確認をすることは必要ですが、薬を飲むことでほぼ改善されることがわかっています。

粘液水腫昏睡が起きている場合は、このホルモンの投薬を初期は大量に服用することが望ましいとされています。その後、様子を見ての投薬となります。この昏睡だけは、他の水腫に比べて、生命に危険が及ぶことがあり、さらに他の症状を引き起こす可能性が非常に高いので慎重を要するとさています。

アイソトープ治療

アイソトープ治療という方法で改善を目指します。これは放射線治療ではあるのですが、がんの治療のように放射線を浴びるのではなくて、それが入った薬を服用する治療法です。完全によくなるということではありませんが、かなりの確率で甲状腺の異常は治まるということです。

また、抗甲状腺薬という薬で甲状腺の働きを抑制するものでも治療ができます。この亢進症は甲状腺が活発に働くわけですから、それを抑える薬となります。

手術

甲状腺の働きを抑えるために、甲状腺の一部を切除する方法です。切除することにより、その働きが抑えられることで、甲状腺亢進症の改善を図る方法です。

以前はのどの部分にある蝶の形をした甲状腺を切るのに、縫合跡も目立っていた様ですが、最近では手術の技術も向上しているので、ほとんどが目立たない手術の跡になっています。

手術では、その甲状腺を左右少しずつ取り除く方法となっています。またプランマー病もこの手術で結節であるしこりを切除するのが一般的な治療法です。

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粘液水腫と間違われる病気

むくみ

同じむくみでも、腎臓病、心臓病などでもむくみが生じることがあります。このむくみはおそらく、見た目では判断がつかないと思います。ですから、医師の診断を仰ぐことはもちろんですが、甲状腺の異常とは決め付けないことは重要かと思います。

心臓病など

心臓病などの症状で、むくみが出る他、心臓の回りだけに水が溜まり、心臓の動きが異常になることもあります。

老化、更年期障害

単純に老化しているという状態ですと、やはり粘液水腫の症状と区別がつきにくいかと思います。ちょうど、この病気の症状は、普通の老化と同様に、寒がりになったり、動作も緩慢になる、記憶力が衰えるなど、非常に似ています。

ですから、回りの人も本人も急に老けたと感じるようですが、実はこの病気の影響ということが後で分かることがあります。つまり、老化現象として間違われることが多いようです。

クレチン症

生まれる前に、甲状腺のホルモンが少ないことで発症する病気で、生まれると甲状腺がない、もしくは小さいなど、ホルモンの分泌する能力が低いという状態です。

特徴としては、鼻の幅が広い、唇が厚い、目の間隔が広いなどの顔つきになります。最近では生後すぐにその異常は発見されるので、その対処をすることにより、通常の人となんら変わらないようになります。

うつ病

無気力感などの症状が伴うことがあるため、その症状だけを見て、うつ病と捉えるケースもあります。確かにそのような状態にはなりますが、全く治療法も異なるため、厳密な検査で治療を行われることが望ましいと思います。

認知症

こちらも同様、記憶力が衰える関係で認知症と間違える傾向があります。脳のMRIをとって検査をすることもかなりの人が行うようです。

本人を含め、回りの人も、これらの症状を認知症ではないかと疑うのです。ですが、この場合は脳はいたって健康という結果になることがほとんどのようです。

ある意味、記憶力が衰えるとか、物忘れがひどいというような状況がひどくなると、年齢的なもの以外にも何かあると疑うことで、未然に病気は防げます。

そのような場合は、甲状腺異常の可能性を考える方がいいかもしれません。医師の診断を受け、きっちりと判断を仰いだ方がいいと思います。

突発性粘液水腫

この場合の甲状腺はのどが腫れないのですが、橋本病に似たような甲状腺機能の低下が起きます。これはなんの前兆もなく突然かかるようで、症状はほぼ甲状腺機能低下と同じです。治療もやはり同様に投薬で改善されます。

無顆粒球症

抗甲状腺薬を投与していると、無顆粒球症という病気を弊害することもあります。これは、白血球が急に激減し、命に関わることもあるようです。症状としては、非常に危険で、高熱を発したり、のどが潰瘍になり膿が出たりします。他にもバセドウ病を併発することがあります。この辺の症状は、投与を止めることで改善することもあります。

また、この薬の特徴として、飲んだり飲まなかったりということを繰り返し、不規則な服用をすると、10年以内に再発するというようになることと思われます。これなどは、やはり治癒後も定期的な検診を受けることが再発防止も含め、望ましいことかと思われます。

詳しくは、無顆粒球症の症状・原因・治療法を紹介!早期発見のポイントや注意する薬を知ろう!を参考にしてください!

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まとめ

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いかがでしたか。甲状腺は、成長に欠かせない器官であり、異常が出る場合はそのほとんどは遺伝です。遺伝的な要素での病気ですから、完治は難しいのですが、投薬を含め、現代の医学でかなりの改善がなされるので、あまり重要視している病気とはならないようです。ここまで、改善することはある意味、素晴らしいことかと思います。

ただ、気をつけないといけないのは、見た目が通常の老化現象など似ていること、かなり年を取ってからの発症も多いので、勝手な判断をしてしまうことです。そうしますと、治療が遅れたりするばかりではなく、医師への診断をしないとか、よほどの異常が出ない限り受けないことになることです。

身体への負担は、他にもかなりの影響が出るようなので、速やかな医師への相談や、治癒後の定期的な検診がやはり有効と思います。

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