トリーチャーコリンズ症候群は遺伝子異常によるもの?原因や症状、治療法を知ろう!問題点は?

今回お伝えするトリーチャーコリンズ症候群は、顔が奇形で変形してしまう病気です。顔が奇形になってしまうということで、この病気にかかった人は非常に運が悪いというか、なんとも回りの人から見ると、気の毒としか言いようがないほどの奇病です。もちろん、そうそうに例はありません。

この病気、やはり先天性の遺伝によるもので、遺伝子の異常が見られるということです。今回は、トリーチャーコリンズ症候群についてお伝えいたします。

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トリーチャーコリンズ症候群とは?

ハテナ

エドワード・トリーチャー・コリンズ医師が研究し、発表したために、その医師の名前が付けられたということです。

症状としては、さまざまありますが、生まれながら顔が奇形を起こしてしまうことです。これは、どのように奇形が起こるかの法則性のようなものはありません。鼻がない、外耳がないとか潰れている、顎がないなど、ほぼ人間的な顔からはかけ離れた状態で生まれてきてしまいます。

このトリーチャーコリンズ症候群は、ナーガー症候群やネイガー症候群ともいい、顔などの奇形が生じる病気という定義がなされています。

この病気の患者は、ネットでもかなりの写真がアップされていますが、本当に見るには忍びないような状態になっています。それこそ症状が重い人は、昔「エレファントマン」という映画があったと思いますが、まさしくあのような状態になってしまっているのです。

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先天性の遺伝子異常による症候群

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その他生まれながらの奇形などの病気として、以下ものがありますので、簡単に説明しておきます。

マッキューン・オルブライト症候群

小児慢性特定疾患という病気に指定されており、症状としては低身長、皮膚に茶色いあざができたり、主に頭蓋骨に変形や骨折しやすいという報告が上がっております。

ピエール・ロバン症候群

出生時に呼吸をする気道が狭かったり、舌が下がっていることで、呼吸困難になることです。その他にも、顎の形が異常であったり、口蓋裂であったりという症状が起きます。

また、鳥貌といって下顎の成長が遅い、もしくは成長してないため、上あごが出っ張ったような鳥の横顔みたいな状態になることもあるとの報告もあります。この場合は矯正の対処をすることにより治すというようになります。

こちらの病気も先天性の遺伝子異常と考えられていますが、一説には母体による薬物の影響もあるという報告があります。

大理石骨病

骨が大理石のように固くなる症状です。これは骨が成長していくのを骨新生というのですが、その過程がなされない状態で、骨密度で表す骨の固さが徐々にアップして、骨自体が固くなってしまうのです。

また、赤血球は骨の特に骨髄から作り出されるのですが、それもうまく作り出せないという現象も起きます。そのような状態から、造血作用が阻害され、貧血などを引き起こしてしまうこともあります。

これは生まれながらに症状が出る、早発性と成人してから発症する遅発性のものがあります。

さらに、歯は骨と一緒であるため、歯自体の発育異常が起きたり、骨折しやすいくなったり、骨との関連性はないのですが、脳の神経が麻痺することが起きたりするという、などさまざまな症状を引き起こすようで、これらは肉体内部の症状でもあり、先天的な遺伝子による異常なので、治癒や対処は難しいとされています。

パピヨン・ルフェーブル症候群

主に口の中の歯の関連の症状が多く確認されています。永久歯が早い段階で抜けたり、歯周病が進んだりという症状が多いようです。原因はやはり先天的な遺伝ということになります。治癒はしませんが、対処法で歯の補強や外形を整えるということになります。

シルバーラッセル症候群

低身長で背があまり伸びなかったり、身体の骨格が左右非対称になる病気です。つまり、片方の肩が異常に上がっていたり、背骨が曲がっていたりするということのようです。

また、顔の形が逆三角形で頭蓋骨の変形も認められます。こちらの遺伝性のもので、治癒に関しては難しいことのようですが、ホルモンを補充することにより、多少の改善が見られることもあるとの報告があります。

繊維性骨異常形成症

多骨性繊維性骨異形成症とも呼ばれ、骨のある部分が曲がったり、変形をすることです。例えば主に多いのが、顔面の骨や頭蓋骨部分だったり、股関節が変形してしまったり、四肢が彎曲してしまうなどです。

足に絡んだ変形などは、その後の歩行にも影響がでますので、何とかしてでも、通常の状態に治すことで一般の人と遜色ない歩きができるよう対処します。

思春期早発症

主の女の子に多い症状で、7歳や8歳で乳房が出てきたり、陰毛が生え始めたり、またはその年齢の頃に生理が始まってしまうことです。稀ですが、男の子の場合には精巣が成長したり、やはり陰毛が生え始めたり、さらには髭が生えるという現象が起きることもあります。

要するに、子供の身体なのに早い段階で成長してしまうことです。この場合、多くはその段階で成長が止まってしまい、結局背の高さは子供のころのままということもあります。

このような現象はそれぞれ男女のホルモンを抑える薬の投与で、成長を緩やかにする治療を行い、実際に効果を発揮しています。

この症状は以外に発見できにくいもので、子供が7、8歳の頃に一緒にお風呂に入らないような意志や素振りを見せる時が、要注意となります。

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トリーチャーコリンズ症候群の原因

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この場合も原因というものは遺伝子の異常ということになります。遺伝子はそれぞれ夫婦となる者のお互いが持つものを分け合う形となります。

双方には症状が出ていないにも関わらず、その子孫に発症してしまうのは、双方の持つ遺伝子がつながってしまったらからです。

本来であれば、確率の問題とすると高くはありません。ですが現実的にはこのような事態が起きてしまうのです。なんとの生命の神秘と感じざるをえません。

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トリーチャーコリンズ症候群の症状

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トリーチャーコリンズ症候群の症状について紹介します。

眼裂、下眼瞼欠如

眼裂は、眼が下の方向に傾斜している状態です。眼の形が八の字のようになっていることで、頬骨に状態が通常でないために、目じりの左右が垂れ下がっています。頬骨の形成手術で多少は改善することができますが、そのままの状態でいても、問題なく生活している方もいます。

また、下眼瞼欠如は、瞼の下側がない状態です。こちらも、眼が垂れ下がっているように見える状態ですが、下瞼がないということは、かなりの影響がでます。

頬骨の欠如

頬の骨がないため、眼球を支える部分が弱いので、その眼球が垂れ下がります。先に記したように、見た目は眼が外側に広がって下がっている傾向になります。

これは可能な限り、再建手術を行うことになります。あくまでも出来る範囲でということになるようで、感覚障害がなければ、それほどの難易度はないとのことです。

カフェオレ斑

生まれながらにして、腕などに薄い茶色のしみができていることです。この斑ができる範囲は、首、背中の広範囲、お尻の部分、口回りにできているようで、その色がカフェオレ色に似ていることから、この名前が付いています。

ほとんどが今回ご紹介している病気である症候群の影響と考えられています。どの症候群に出るかは、特に特徴的な病状もないようですが、骨の異常側に出来ることが多いようです。

また、部分的に肌が茶色になっているということですが、痛み等は特にないことからも、それほど治療に対処することも少ないようです。ただ、目立つところにある場合は、回復手術をするケースもあるようです。

あごがない

生まれながらにして、顔に奇形が生じてしまうのですが、形が正常でない他、不足してしまうものもあります。

このあごがないのは、口が開いたままの状態、下あごがない状態などです。このような状態の場合は、ものを食べるどころが、ミルクも飲むことができない状態です。多少成長してから手術を施し、若干正常の形にすることはできますが、これも出来る範囲が限られてしまいます。

主な形成手術として、身体の他の部分から骨や皮膚を移植して行います。

鼻の穴がない

生まれながらに鼻の穴がない状態で、呼吸をするためにその通り道となる手術を行うことが多いようです。実際には鼻の他の機能がないので、呼吸するためだけの鼻の穴ということになります。

口唇裂、口蓋裂

口唇裂は唇と鼻の下に生まれながらにして、鼻の下あたりから唇ごと二つに分かれて、歯もむき出しになっていたり、口が閉じれない状態の症状です。ちょうとウサギの口みたいに割れてしまっています。口蓋裂は、歯ぐきがない、または割れている状態です。この二つの症状は、早い段階に手術で接合し、成長したときは普通に生活できるレベルになります。

耳の奇形

耳の形が変形していたり、極端に小さかったりと変形してしまっている状態です。割と耳の形をしていないことが多いようです。形が変形だけならいいのですが、中には聴覚が異常の場合や、耳の穴がふさがっている場合もあります。

この場合も形成するために代用物を使用したり、穴がない場合は、その穴を貫通させ、音が聞こえるように手術を行うことが多いようです。さらに耳の形が変形している場合は、難聴の傾向もあります。

言葉がうまく発声できない

あごの形が通常と違っている場合は、しゃべることができず、しゃべろうとしても口の形の影響でうまく発音ができないということがあります。手術で口の形を整えても、もともと発音するための筋肉などが通常にならないため、うまくしゃべれないということになります。

耳介前毛髪変位

本来ある位置に髪の毛がないとか、逆に髪の毛が本来あるべきでないところに生えていることです。症例としては、頬のあたりに髪の毛が生えていた人がいたということです。毛根がその部分にあるので、切っても再びその位置から生えてしまう傾向にあります。

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トリーチャーコリンズ症候群の治療法

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根本的な治療法はありません。顔の変形などは、余分な部分を切除したり、他の部位から骨や筋肉を取り、くっ付ける方法がとられています。

年齢が若いうちに行うこともあり、難易度がかなり高い手術となり、医師の技術力がその後の見栄えを左右すると言われています。

形成手術

もともとあるべき鼻の穴とか耳の穴など、機能も回復するためには手術で治療を行います。また、生まれた時に本来あるべきものがないなどの部分に関しては、肉体の他の部位から取って形成し整えます。

最近では人工的なもので補うこともあり、術後は一見しても元の状態を想像できないほど整った状態になる傾向があります。この人工的なもので補うことは、例えば義手義足なども同様です。かなりの精度の高いものもできますので、この病気になった場合の回復術としては有効に提供されていると思います。

ただ、本来兼ね備えている機能が、トリーチャーコリンズ症候群により、機能していない場合は、回復しないケースがほとんどなので、この点は、正直やむをえない部分でもあります。

ですが、人と接する場合の印象は大事なので、形成的な修復治療をすることにより、見栄えを良くすることはある意味重要です。

過剰なものの切除など

顔の奇形の他、本来あるべきものがないなどの他に、通常よりも皮膚が厚くなっているとか、五感を感じる部分に皮膚が覆いかぶさっているなど、過剰になっていることもあります。このような場合は、切除して本来の機能を取り戻したりすることも行います。例えば皮膚などを切除した場合は、その後は縫合します。

術後は問題ないように見えますが、やはり遺伝子情報は残っているのか、また過剰になる、つまり皮膚がたるんでくるとか、伸びてくることもあるそうです。なんとも不思議な現象といえます。

その遺伝性について

この病気の遺伝子を持った人は、その子供にもかなりの確率で遺伝します。その家系で遺伝を持っているのであれば、確率的に二分の一だそうです。これまでの統計では5万人に1人の割合ということです。今までの難病に比べたら、かなりこの発症率は低いといけます。

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トリーチャーコリンズ症候群の予防法とその他の問題点

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こちらの難病は、遺伝性のものでもあり、予防法がありません。他の遺伝的な要素のある病気と一緒で、その遺伝をもった人との子孫を残さないということが、予防法なのかもしれません。

親としては、やはり子孫を残したいという気持ちは誰にでも強くあるものですが、生まれてからのその子を含めて家族の苦労をも考えると、やはりその大変さは想像を決するものがあります。

代理母、里親などについて

日本ではあまりなじみがありませんが、海外ではよく里親制度や代理母と称し、生まれた子供を自分の子として育てるものがかなりあります。また、不妊の治療に自らの卵子や精子を使い、他人の身体を利用して子を産むこともありますが、この場合の問題となるのが、このような難病にかかる子が生まれた場合です。

ひどい話になりますと、障害者だから引き取らないという問題がかなり発生しています。ある意味人道的に外れるという世の判断もあります。

今回お伝えしている、トリーチャーコリンズ症候群にかかったお子様を、代理を依頼した側が引取りを拒否したということが実際に起こりました。その後の経過は判明していませんが、裁判で係争することになるかと思います。

このようなことが起こりうるということを、代理側は説明もされているということですが、トリーチャーコリンズ症候群ではなくとも、障害があるということで引き取りを拒否した人など、引き取りがあとを絶たないということがあります。理解ある解決ができることを願うばかりです。

難病支援の会

このような難病に対して、医師の診断を受け、それなりに治療はほどこしてもらえたものの、やはり不安は残るものです。そのような方々の情報交換をする場があるそうです。難病でひとくくりのものもあれば、単独でその難病の会のものもあります。

これらの会も利用することで、直接その家族から対処法などのを教えてもらうことはいいことかと思います。また、子供にとっては友達を作るチャンスでもあります。積極的に情報収集のために会に入ることもいいですし、その対処法を教えてもらうのは非常に有効かと思います。

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まとめ

mada

いかがでしたか。本当に世には変わった病気があるもので、驚きとしかいいようがありません。遺伝子の異常というのはそれこそ不思議な働きをしてしまうものです。むしろ、逆を返せば遺伝子が正常に働いていることも、ある意味不思議なことなのだということも言えます。

今回のトリーチャーコリンズ症候群も治療法ありません。やはりこのような病気にかからないように、遺伝子レベルで認識して、この病気にかかる可能性があるのなら、子孫を残さない決断をする、ということを考慮しないといけないのかと考えさせられる病気だと、改めて思います。

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