象皮病はどんな病気?症状・原因・治療法を理解しよう!発生しやすい地域や国はどこ?

象皮病という病気があるのをご存知でしょうか 恐らく知らない方のほうが多いと思われます。

むしろ知っている方がいればそれは医療関係者であるのが伺えますね。まず日本では聞くことがないこの病気について今回は触れていきたいと思います。

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象皮病とは何か?

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ではまず象皮病について大まかに触れて見ましょう。

皮膚、主に脚が象のように異常変化する病気

象皮病、象皮症とも言いますが、この病気は文字通りの意味であり、皮膚が象の皮膚のようにゴツゴツとしたものになり、特徴的なものは脚や手など、身体の末梢部分の皮膚などや皮膚組織の結合部分が著しく増殖してしまい硬化するというものであり、文字通りの象の皮膚を模したような様相を呈するために、この病名で呼ばれています。部分的には陰部や手足、上腕、陰茎、外陰部や乳房などで発症し易いと言われています。

外見的に象のように脚が腫れ上がったりするものがあり、それは後遺症によるものが多いとも言われています。特殊な病気ではありますが、これはある地域、地帯でしか発症例がない病気であり、局地的に流行っている病気でもあると言えます。

象皮病の原因とは?

この病気の主な原因となっているのは寄生虫によるものです。主に挙げられる寄生虫としては「バンクロフト糸状虫」や「フィラリア」などが挙げられます。これが人間のリンパ管やリンパ節に寄生し、それにより炎症や閉塞、もしくは破裂が起き、その後遺症の一つとして足や上腕部の腫れなどが挙げられます。全世界の熱帯地域や亜熱帯の地帯において73カ国で1億人以上の患者がいるとされています。

寄生虫の中でも特にフィラリアが特に多く、寄生蠕虫を病原体としており、蚊が媒介となり人間に感染するという経路になっています。これに感染するとリンパ系全般に大きなダメージが与えられることとなります。特徴的なものが脚が象のように腫れ上がるものですが、それ以外にも先ほど述べたような症状が現れます。他にも身体機能に障害を来したりする場合もあります。

このリンパ系フィラリアに関しては日本には存在していません。遥か昔、江戸から明治にかけて流行った時期があるという記述がありますが、それ以降に関してこの日本では発症例がありません。しかし亜熱帯や熱帯地域に関してはリンパ系フィラリアの住処となっており、未だに患者が続出していることが挙げられます。

寄生蠕虫のフィラリア

先ほど挙げた「バンクロフト糸状虫」や「マレー糸状虫」「チモール糸状虫」が主な病原体の寄生虫となっています。これを蚊が媒介し人間に寄生するというわけですが、この蚊にも種類があり、「ハマダラカ属」や「イエカ属」、そして「ヤブ蚊属」などが挙げられます。

リンパ系ファラリア症というものは、小さな寄生虫が蚊という生き物に媒介されて人間のリンパ系に寄生することで発症するとされています。原因となる寄生虫は先ほど挙げた3種類ありますが、主にリンパ系ファラリア症の9割の患者はバンクロフト糸状虫の感染が元で病状を引き起こされていることがわかっています。

ファラリアの幼虫などを体内に持つ蚊が人間を刺し血を吸うという行為によって幼虫が人間の体内に侵入します。これによって人間に感染します。そしてその後に仔虫を持っている幼虫は人間のリンパ節やリンパ管に移動します。そして成長し成虫となって、リンパ系に大きなダメージを与えるというのが大まかな経緯となっています。炎症はかなりものであり、特にリンパという部分は人間の免疫を司る部分でもありますので、その部分がダメージを受けることによって発熱などを伴うこともわかっています。

そして成虫は人間の体内で何千何万というミクロフィラリアを生み出します。そしてさらにその感染者をまた蚊が吸血し、蚊の体内にミクロフィラリアが侵入し、感染の拡大がなされるという経路が導き出されるということがわかっています。感染者のほとんどは子供時代に感染しており大人になってから発症するという傾向にあります。

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象皮病の症状とは

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先ほども挙げましたが、具体的にどういう症状が出るのかを挙げていきましょう。

急性期

ミクロフィラリアを媒介した蚊に刺され感染した人間は、急性期の症状として挙げられるものが、悪寒戦慄というものを伴うとともに発熱があります。しかしこれには初期症状がほとんど見られないという特徴があるために、多くの人の場合感染していることには気づかないことが多いというのがほとんどらしいです。

しかしその後、成人の頃に、リンパ管炎やリンパ節炎などを伴い、そして発熱で高熱に晒されるという状態に陥ります。。それを繰り返す内にリンパ液の還流障害を来すようになり、そしてさらにリンパ浮腫や象皮病、生殖器の浮腫などといった諸症状になる傾向があります。

つまり幼児期に感染したとしても実質的な症状が現れるのは成人以降であることがほとんどであり、幼児期には初期の症状としてほとんど何も現れないということが挙げられます。

リンパ浮腫

そもそもリンパというものは何かと言いますと、身体には需要な血管である静脈と動脈がありますがそれと同時にリンパ管という管がから中に張り巡らされています。このリンパ管は全身に張られていますが、脇の下や首の付け根など、あとは鼠径部にコブ状のリンパ節というものがあり、これはがんや感染症などを全身に広がるという行為を抑える役割を果たしているものであります。

リンパ管というものは通常タンパクや白血球といったものを運ぶ役割をしており、身体にとってとても重要な役割を果たしている管であることがわかります。

通常、癌の治療において、癌の手術や放射線の治療でリンパの流れというものを停滞させることによって一生涯に亘ってリンパが浮腫む症状が現れたりします。この浮腫みをリンパ浮腫と言います。

しかしフィラリア感染の場合のリンパ浮腫は主として足に起こります。そして上腕部や胸、そして生殖器に渡って感染します。リンパの機能が低下する、つまり流れが停滞するということによって浮腫が起こるということですね。原理としては同じになります。

ですがこのリンパの機能低下は日本である場合はほとんどむくむという症状だけで済みますが、亜熱帯などの場合は他のバクテリアなどの寄生虫に感染し易くなる要因になります。

その後、象皮病へと進行するというのが一連の流れであることが言えます。

リンパ浮腫が急激に進行して起こると外観が大きく変化するということが言えます。これには大きな要因がありリンパの浮腫の急激な変化が挙げられます。感染の強さも関係してきます。

リンパという機関は体にとって何よりも大事にしなければならない部分でもあります。

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象皮病の治療法はあるの?

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では、象皮病の治療法について述べようと思います。

診断方法について

まずは診断方法について述べます。

リンパ系のフィラリア症による感染の診断方法については二つの方法があるということがわかっています。

一つ目は、顕微鏡などで血液中にあるミクロフィラリアの存在の有無を確認するということです。これは一番有効的な診断方法でもあります。ミクロフィラリアは、一般的にいえば夜間に抹消血管に移動するという習性があるのでその習性を利用して、採血はこの出現時間に合わせるのが一般的であります。

そしてもう一つは血清検査です。血清検査というのは血清中にある抗体値を調べる検査方法です。この血清検査で陰性か陽性かを判断しますが、いずれの検査であっても観戦後何年も経ってからリンパ浮腫を発症する人であっても陰性となるケースが少ないので、診断は困難であることが言えるでしょう。

治療方法について

治療薬として挙げられるものが存在します。これは駆虫薬というものであり、体内のフィラリアを殺す役目を果たします。

主に挙げられる薬として「ジエチルカルバマジン(DEC)」というものや「アルベンダゾール」「イベルメクチン」などがあります。これらの投薬により治療を行うのが一般的な治療方法となっています。この中でも、ミクロフィラリア、及び成虫とともに有効であり、副作用などが少ないので有名な薬というのがDECとなっています。

また、リンパ浮腫や象皮病などはフィラリアを駆除したのちも肥大し続けてしまうことがあることがわかっています。悪化させないために基本対策として行われものが、患者の衛生面です。衛生的に保つことに意味があり、またリンパ液の流れを改善するために運動を促すようにすることも重要とされています。

予防方法について

リンパ系のフィラリア症の予防方法として最も重要であることは、蚊に刺されないようにすることが一番であると考えられています。長袖や長ズボンなどの着衣を着て、露出を避けるようにするというのが防止策として最も有効であると考えられています。そして露出した肌に対しては防蚊剤というものを塗ることが必要であることが言えるでしょう。

また睡眠時に至っては蚊帳を使用することも有効であることがわかっています。一旦リンパ系のフィラリア症に感染すると、麺機能の低下になり他の感染症も発症し易くなったり、感染し易くなる傾向がありますのでこういう部分の警戒は十分に張っておく必要があります。

また衛生的な生活環境を整えるということも重要視されています。

WHOは、リンパ系のフィラリア症の蔓延を防止するために、DECとアルベンダゾールの2つ、また、アルベンダゾールとイベルメクチンなどの2つを年に1回に渡って、4〜6年間断続的に感染地帯で集団投与を行うことを推薦しております。

蚊の媒介によって人間から感染を拡大させることを防ぐというのが一番なのですが、地帯的な問題は防ぐのは難しく、幼児期というのはどうしても外で遊ぶことが多く、親の目がない場所で感染してしまうケースなどが多いので感染は減ることがありません。

これは蚊が媒介し、人間から人間へと感染する経路が最も多いため、コミュニティ全体を通して制圧を試みるのも重要であるとみています。

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感染のリスクがある地域とは?

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では、感染の可能性がある地帯についてみてみましょう。

熱帯、亜熱帯地域

上記でも述べましたが、リンパ系のフィラリア症では、アジアやアフリカ、そして西太平洋やカリブ海などや南アフリカの一部の亜熱帯地域や熱帯地域に属する場所、およそ73カ国でみられることがわかっています。日本で暮らす以上は感染の危険性は極めて低いですが、旅行などで海外に行かれた場合にその蚊にさされて日本に持ち帰り、そして日本で拡大するのなどの危険性は拭えません。

感染者の約65%に至っては東南アジアに集中しているというデータもあります。そして30%がアフリカであり、残りは他の熱帯地域や亜熱帯の地帯であることがわかっており、分布図は基本的にアジアから南アフリカに及びます。

推定感染者数は?

感染者数については計り知れない数が感染されていると考えてもいいでしょう。現在世界73カ国において14億人以上がリンパ系のフィラリア症に感染リスクに晒されているというものがあり、さらに1億人以上が既に感染しているという現実があります。これは推定であり、実際はもっと多いことがわかっています。

またリンパ系のフィラリア症というものによって2500万人以上の男性が生殖器疾患を発症しており、1500万人以上がリンパ浮腫などを患っています。

死亡者はいるの?

死亡者に関しては報告はほとんどありません。リンパ系のフィラリア症で死亡するという例は過去に遡ってもほぼありませんが、免疫力の低下が見られるため他の感染症や病気にかかって死亡する例はあります。

つまりこの象皮症などで死亡することはほぼありませんが、免疫力の低下が原因により違う病気を発症し、そして死亡に至ることは否めないということですね。

製薬会社やNGO団体などの取り組み事例について

リンパ系のフィラリア症の制圧の要求というものは、1997年のWHO総会で過去初めて決議がされ、これを受けて、1999年にWHOによって西太平洋地域のリンパ系のフィラリア症制圧プログラムというものが太平洋22カ国で2010年までにフェラリアを制圧しようという目標がありました。

さらに2000年に至っては、リンパ系のフィラリア症を2020年までに制圧するということを目指しており、リンパ系のフィラリア症制圧は世界グローバルプログラムとしてスタートしたと言ってもいいほどでしょう。

2012年には、世界の製薬会社や保険機関などが協力し、リンパ系のフィラリアを始めとする熱帯病などを2020年までに制圧するという目標を掲げ共同声明を発表しています。これを俗にロンドン宣言と言っています。

そして各団体がその目標に向けて各々活動を始めています。このような背景があり、2013年時点では、リンパ系のフィラリア症の制圧を目指して、下記の製薬会社がWHOとパートナーシップを組んでいることがわかりました。ここではその代表例を挙げてみようと思います。

・GAELF(フィラリア制圧世界連盟)

WHOなどやリンパ系のフィラリア症の治療薬などの寄付、そして提供を行っている製薬会社などがパートナーとして参加をしている、リンパ系フィラリア症の制圧のための官民パートナーシップというものです。リンパ系のフィラリア症がない未来を目標として掲げており、それぞれが資金などや専門知識などを提供し合っています。

・エーザイ

顧みられない熱帯病などの制圧を目指すことを目的とした「ロンドン宣言」の元であり、2013年よりDECを製造して、WHOなどを通じて蔓延国に無償提供しているのです。2020年までの間に、22億錠を世界26カ国の人々に届けるという予定の元、活動している会社です。

素晴らしですね。人間を救うために無償で薬を提供する、原点を考えれば根元を断つというもと一致団結して活動しているところが素晴らしいと思います。

・グラクソスミスクライン(GSK)

1998年にGSK社は公衆衛生の問題の一つとしてリンパ系のフィラリア症の世界的抑制に乗り出しました。世界的な制圧まで無制限でアルベンダゾールなどを、WHOを通じて蔓延国に無償提供をすることを決めています。

2010年に学童の土壌伝播寄生虫症感染防止などのために、WHOへコミットメントなどを拡大し、毎年最大4億錠のアルベンダゾールを追加で提供するなどを決めており、最も貢献度が高い会社でも有名であるのが言えます。

GSK社はリンパ系のフィラリア症の制圧用に61カ国に計50億錠以上の無償提供を行なっている会社でもあります。これは世界的に見ても素晴らしい功績であることが言えます。

こうして数々の会社や機関が連携して元であるフィラリアの撲滅を目標として動いています。

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まとめ

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では総括に入ります。

象皮病は厳しい病気ではありますが、それでも世界中でそれを制圧する活動が続けられている

現状だけを見れば制圧には時間がかかると言わざるを得ませんが、それでも世界的にチームを組んでフィラリアの撲滅や制圧を行なっている団体が数々存在しており、今日も今この瞬間も活動していることに自分たちも何かができるのではないかと思わされる部分がありますね。

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