腕のしこりの原因とは!痛い時と痛くない時の違いは?

腕にしこりを見つけることがあります。そのしこりには大きさがいろいろあります。例えば小豆くらいの小さなしこりから、少し大きなレモンほどのしこり、また広がってしまうと大きなオレンジほどのしこりになります。小さいと気づかないことも多いのですが、大きくなってくれば自覚症状も出てきますし、他人から見ても目立って分かります。

また、しこりができる組織もさまざまで、もっともよく起こる脂肪をはじめ、筋肉、神経などにもしこりができます。お風呂に入って、体を洗っている時に、指先に触れて「膨らんでる?」と感じれば、そこにしこりがあります。

よく勘違いしてしまうのは、筋肉の炎症や出血による鬱血(うっけつ)の腫れと間違えてしまうことです。本人が気づかないうちに捻挫をしていたり打撲や骨折などを起こしていることがあります。軽く痛みが少ない場合には見過ごしてしまいますが、患部に炎症や鬱血が起こって腫れます。

この場合はしこりではありません。鬱血した腫れです。ぷくっと腫れた場所を観察すると、皮膚が赤紫色もしくは黒色になっていることが分かると思います。しこりの場合には、こうした鬱血は見られず周りの皮膚の色と代わらず、ただ患部がぼこっと盛り上がっていることで区別ができます。

単純な打撲で鬱血しているだけなら時間を経て、だんだんと腫れた部分が解消されていきます。もしも捻挫や骨折の可能性があるなら、整形外科などに診察をしてもらいましょう。激しい痛みがない場合でも、じつは剥離骨折(はくりこっせつ)していて、力を必要とする作業をしたとたんにバキッと完全に折れて、ひどい怪我に発展することもあります。

腕のしこり

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しこりとは

さて、ではどうして「しこり」ができてしまうのでしょうか。

しこりができる仕組みについて、現在の医学界でもはっきりとは特定されていません。ただおおよそ分かっているのは、「遺伝の場合」や「個人の体質的な場合」があるということです。しこりができた人は、「しこりができやすい人」であり、しこりが生涯できなかった人は、「しこりができにくい人」だと言えます。

しかし、どちらの場合にもなぜできやすい人とできにくい人がいるのか、現在の科学をもってもまだ解明されていません。

しこり

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しこりの種類

ここでは主に4つのしこりについて取り上げます。

しこりと言っても、いくつかの種類があります。種類によっては、放っておいても平気なものから、できるだけすぐに対処しないと命にかかわるものまで様々です。
しこりのできる場所や組織、またしこりの発生源によって細かく分類すると、100種類から200種類ほどのしこりの種類があると言われています。

その中から、腕にできるしこりの発症例として、よく耳にするものを紹介します。

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石灰性上皮腫について

まずは「石灰性上皮腫(せっかいせいじょうひしゅ)」です。これは、その名前の通りで、皮膚直下の組織が、石灰のように硬くなってしまう病気です。若年層に多いのが特徴です。
触ったり押したりしても、違和感を感じることはあっても、とくにひどい痛みを伴ったり体液が外に湿潤したりすることもありません。

特徴としては二の腕や首の周辺に発症することが多く、進行はゆっくりで、熱をもったりすることもなければ、日常生活をしている分にはほとんど支障はありません。硬くなった部位ができた場所によっては、腕を動かすたびに皮膚がつっぱって気になるとか、服を着たり脱いだりする時に気になる程度です。

ただ、進行はゆっくりで症状もほとんどありませんが、一度出来てしまうと大きく成長し広がっていきます。良性のものがほとんどですが、検査をするまではそれが良性か悪性かは判別できないため、放置するよりも外科的摘出手術を受けることをおすすめします。

石灰化上皮腫の見つけ方

お風呂に入っている時や服を着替えている時に見つかることが多いようです。米粒か豆粒ほどのしこりを見つけます。触れても痛みはありません。

そのまま放置して半月ほどすると、しこりが成長して大きくなっていることが分かります。しかし、この時点ではこれが石灰化上皮腫かどうか分かりません。皮膚科または形成外科にかかって検査をしてもらいます。

石灰化上皮腫への対処方法

外科的に除去手術をします。手術とはいっても局部麻酔を行い、数十分から一時間程度で終わることがほとんどです。除去後は創傷処理を施され、お風呂に入ることを制限されたりもしますが、経過良好の場合おおよそ一週間程度で抜糸となります。痛み止めや抗生物質も処方されます。

脂肪性腫瘍

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脂肪性腫瘍(脂肪肉腫)について

次に、五十代以上の中高年の方が患うものの代表的なものに「脂肪性腫瘍(しぼうせいしゅよう)」とか「脂肪肉腫(しぼうにくしゅ)」と呼ばれるものがあります。これは脂肪組織に異常が起こることでしこりになります。

脂肪性腫瘍はしこりのなかでも感触は柔らかく、腕であれば二の腕にできることが多く報告されています。皮膚と筋肉の間、または筋肉と骨の間にできます。しこりのできる場所が体の深部になってしまうと、小さいしこりのうちは異常が起きていることにまったく気がつかず、10センチ以上の大きさに成長して初めて気がつくのが特徴です。

また腕以外では後腹膜にできますが、後腹膜にできた場合には重症化することもあります。

脂肪性腫瘍(または脂肪肉腫)の見つけ方

しこりができても痛みがほとんどなく、知らない間に徐々に大きくなっていきます。このしこりに気がつくのは、しこりがほどよく成長して神経や骨を圧迫しはじめた時です。指で患部の上から押すと痛みがはしる、腕の曲げ伸ばしや力を入れて重たいものを持った時に痛むことが目安になります。

整形外科などに受診をすると、触診をはじめとしてMRI検査、生検や細胞診などの臨床検査を行い異常部位の発見と病原の特定をします。

脂肪性腫瘍(または脂肪肉腫)への対処方法

何よりも早めの診察を行い、治療方針を出すことです。即命に関わることはないため、放置しても良いと考えることもできますが、それが良性か悪性かは、診察をして検査をして初めて分かります。
外科的な除去手術を行ってしこりを除去します。

軟部肉腫

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軟部肉腫について

三番目に紹介するのが「軟部肉腫(なんぶにくしゅ)」です。「希少がん」と呼ばれるしこりの仲間です。「軟部肉腫」は悪性のしこりです。悪性ですが、痛みがないため、発見が遅れてしまうなど状況次第では命に関わってきます。しかし軟部肉腫が発生する割合は希で、しこりのうちの1割から2割程度と言われています。おおよそ年間2000人以下が発症します。

軟部肉腫の見つけ方

この病気は20代以下の若年層で見つかることが多いのが特徴のひとつです。発症当初は痛みもほぼないため見逃しがちです。しこりとして認識された後でも、とくに害を感じないため、しこり部分が成長して大きく広がるまでは放置されることがほとんどです。

また軟部肉腫の6割が四肢で見つかっています。さらにそのうちの7割近くは下肢に発症します。希な病気とされています。しかし悪性度は非常に高く、命に関わる病気です。

もしもしこりが軟部肉腫であった場合、早期発見が望ましいのですが、この病状は検査手順としてされている「MRI検査」や「臨床検査(病理組織診断)」での確認でも見つけるのが難しく、専門家であっても特定するまでに時間がかかります。ですからなおのこと、早期に検査をすることが求められます。

軟部肉腫への対処方法

何より「しこりの早い成長」などの異常を感じたら、病院にかかって検査をすることです。様子を見守るなどの保存療法では治ることはありません。

軟部肉腫の疑いがある場合には、まずは皮膚科や整形外科などを受診後、お近くの「がんセンター」または「大学病院」に紹介をしてもらい精密検査をしてもらいます。

何より最悪なことは、病体が進行すると、腕(足)に発症した後で血流に乗って肺にまで転移することが分かっています。肺に転移してしまうと、その他のガンなどと同様に対処が難しくなり、手遅れという場合も少なくありません。

虫刺され

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虫刺されについて

四番目に紹介するのが「虫刺され」によるしこりのような腫れです。虫のもっている「毒素」やさされた患部への直接の刺激、また「細菌感染」が元になって、しこりのように腫れる場合があります。

この場合、刺し傷などの小さな傷口から毒や細菌が進入した結果、患部が感染作用などによって炎症を起こします。

体質によっては、害の少なく思われる「蚊」に刺されただけでも、アレルゲンが刺激され、通常の蚊の刺されによる腫れの数倍程度に腫れ上がる場合もあります。

蚊などの虫刺されは即命に関わるようなことはありませんが、息苦しさがある、動悸がする、体全体が発熱してきた、気分が悪く嘔気がある、など普段とは違った急性症状がでた場合には、内科または皮膚科をなるべく早い段階で受診します。夜間の場合には救急病院に相談してください。

虫刺されの見つけ方

虫刺されの場合、しこりのように腫れた患部が熱をもつのが特徴的です。また鬱血することはほとんどありません。盛り上がった患部の中心に、赤い点を見つけることができるはずです。そこが虫の刺し跡です。

また虫刺されでは、刺された直後に激痛があったり、またほとんどの場合しばらくの間チクチクしたかゆみを伴いますので、判断基準のひとつになります。体質によっては、刺された患部の周辺に小さな水膨れのようなものができる人もあります。

虫刺されへの対処方法

まずは患部を流水で洗い流すなど清潔にすることです。たまに爪でぷくっと盛りあがった患部に傷をつける人がいるようですが、そこから雑菌が入って膿みをもったり、かえって重症化することもありますので控えましょう。

皮膚科などの指導では、虫刺されの跡10~20分以内の早期に抗ヒスタミン軟膏やステロイド軟膏などのかゆみ止めを塗ることや、症状がひどい場合には抗アレルギー剤などの飲み薬を飲むように指導されます。

気をつけなければいけないのはアレルギー反応でしょう。人によっては患部以外に蕁麻疹(じんましん)が広がることもあり、とくに喉がイガイガする、唾を飲み込むのが難しいなど、気管への異常がある時には皮膚科、救急病院にかかるようにしてください。

最近では、日本国内には存在しなかった外来生物が多く見つかっていることもあり、ただの虫刺されだと思っても、体調になんらかの異変を感じた場合には早めの受診を心がけましょう。

まとめ

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まとめ

しこりは「良性」と「悪性」に区別できます。多くの場合が「良性」だと報告されていますが、少なからず「悪性」の場合もあり得ます。

「良性」か「悪性」かを見た目上で判断することはほとんど不可能です。また触診などによって触れると、しこりの硬さに違いがあることが分かります。ぷにぷにと柔らかいものから、こりこりした固さのものまで様々です。またいくら触っても痛みがない場合、軽く触れただけでも痛みがはしる場合がありますが、痛みの有無、硬さの違いによって「良性」か「悪性」かを区別することはできません。

病院にかかって検査をする前の段階で「良性」と「悪性」を区別する目安としては、しこりの成長速度を観察することだと言われています。一週間や半月前は豆粒ほどの大きさだったものが、三色お団子くらいの大きさになっているとなると、しこりの成長速度が早く「悪性」の可能性が高まります。またさらにしばらくするとますます大きくなってレモンほどの大きさになったという場合などは、すぐに医師に診察をして、各種検査を受けるようにしましょう。

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