お腹がゴロゴロする原因を紹介!下痢や病気の可能性は?

会議中や授業中にお腹がごろごろ鳴って恥ずかしかった思い出はありますか?腹痛や空腹、特に何もないときでもふとごろごろ鳴ってしまうお腹は困りものです。

お腹がなってしまうのは生理現象だからしょうがないですが、そのお腹のゴロゴロの原因が病気であった場合は改善できるかもしれません。

お腹がごろごろしていても、あまりおかしなことだと思わずに忘れて過ごしている方も、お悩みの方も、原因と対策をお伝えしますのでぜひ読んでみてください。

自分のお腹に発生している原因を突き止めて症状の改善に繋げていきましょう。

お腹がゴロゴロになることについて

お腹へこます

そもそもどうしてお腹はごろごろ鳴るんでしょう。医学用語でお腹が鳴ってしまうことを『腹鳴(ふくめい)』と言います。

この腹鳴の原因は、腸の内容物とガスや液体の移動によるものです。

食べたものを腸に移動するときや、お腹にガスが溜まっているとき。下痢でお腹の中の水分と空気が増えてしまっている時にお腹が鳴ると考えられます。

食事によってお腹がなりやすい時間帯

頻繁にお腹がゴロゴロなってしまうと言う悩みを抱えている人達の症状をみていきたいのですが、このゴロゴロなってしまう症状には実はなりやすい時間帯があります。

一般的に発生しやすいタイミングは、食前食後で胃腸の働きが活発になっているタイミングです。このタイミングには胃や腸のぜん動運動が活発になっていて、胃腸の内容物がよく動くことで空気の移動が生じて音が発生します。

食前にはグ〜という低い音が発生しやすく、食後にはギュルギュルという高い音が出やすいでしょう。

また、食後は食べたものによって消化にかかる時間に違いがありますので、2時間〜4時間〜6時間程の2時間置きのタイミングで胃から腸に内容物が運ばれてお腹がなりやすくなります。

お米やうどんなどの炭水化物は2時間前後、鶏肉や大豆製品などのタンパク質は4時間前後、最も消化に時間のかかる食材は6時間以上の時間がかかり、肉類や脂肪類などがそれに当たります。

イカやタコなどの食品では更に時間がかかる場合もあります。実際に食べる食材の一般的な消化時間を調べると、だいたいお腹がなりやすい時間帯がわかってきますよ。

お腹がゴロゴロ鳴る原因は?

お腹いたい01

お腹がゴロゴロになる原因について紹介します。どの様なことが原因となって症状につながってるのかを確認してみましょう。症状の種類や傾向から、自分がどの症状に当てはまるのかを診断してみましょう。

過敏性腸症候群

過敏性腸症候群はIBSとも呼ばれ、便秘や下痢を繰り返してしまう病気です。

テレビでも紹介される機会の増えた病気なので、ご存知の方も多いのではないでしょうか。

「お腹が弱い」と言ってしまうのは簡単ですが、試験や式典、会議などの大切な時にきまってお腹の調子が悪くなってしまうのはとてもつらいものです。

過敏性腸症候群からうつ病を発症するケースもあるほど肉体的にも精神的にもつらいのがこの過敏性腸症候群です。

症状は以下の通りです。

  • 腹痛を伴う下痢
  • 慢性的な便秘、または便秘と下痢を交互に繰り返す
  • ころころとしたウサギの様な便が出る
  • ガスが溜まりやすく、お腹がごろごろ鳴ることが多い
  • 腹痛は午前中が多い
  • 体重、食欲に変化はない
  • 今すぐにトイレにいけない、と思うとお腹が痛くなってくる
  • 寝ているときや学校や会社が休みの時には症状が出ない
  • 症状が1ヶ月継続する

こんな症状があれば、過敏性腸症候群の可能性が高いといえます。

腸は第二の脳と呼ばれるくらい脳とは密接な関係で、心臓は脳からの指令がなければ動けませんが、唯一腸は指令がなくても動ける器官です。

過敏性腸症候群は脳が不安やストレスを感じた事の信号が腸に伝わって影響を与えてしまう事が原因です。

今までなんともなかったのに、車が渋滞し始めたり、会議が始まった瞬間にお腹がごろごろ言い出すこともあるそうです。

ストレスを溜めないようにすることも大切ですが、そもそものストレスを腸に伝達しないよう抑えるような薬もあるそうなので、まずは内科にご相談ください。

空腹

お腹がすいたとき、ゴロゴロやグーっとお腹がなってしまって恥ずかしい思いをした方も多いのではないでしょうか。

空腹時にお腹が鳴るのは「空腹期収縮」という、胃腸が縮まる動きが原因です。

胃がさかんに動くのはいつかと考えたとき、食べ物が胃に入っているときを想像しますが実は胃が一番活発に動くのは、食べ物を腸に送り出した後なんです。

食べ物を全て腸に送り出してから70分~80分後、胃は激しく収縮運動を始め、胃に残った食べかすなどを掃除し「もう食べても大丈夫ですよ」のサインを送ります。

このサインのせいで、お腹がすいたときにゴロゴロやグーっと鳴ってしまうそうです。

空腹によってお腹が鳴るのは健康な証拠と言われますが、みんなに聞かれてしまうのは避けたいところですよね。

お腹が鳴りそうなときは背筋をぐっと伸ばすと効果的ですが、一番大切なのは「鳴ってしまうのではないか」と意識しないことです。意識すればするほど、お腹は鳴ってしまうんです。

呑気症(どんきしょう)

呑気症とは、空気を知らない間に飲み込んでしまうことでお腹にガスが溜まる症状の事をいい、日本では8人に一人がこの呑気症だと言われています。

お腹がゴロゴロ鳴る以外の症状としては

  • ゲップがよく出る
  • お腹の張り
  • おならがよくしたくなるが、臭くない
  • 食欲がない
  • 頭痛
  • 胸焼け

が挙げられます。

呑気症のはっきりとした原因は分かっていませんが、主にストレスが原因ではないかと考えられています。

その他の原因としては

  • ストレスなどにより歯を噛み締める習慣
  • 口呼吸
  • 姿勢が悪い(長時間のPC作業など)
  • 食事の仕方に空気を飲み込む癖がある

などが一説にあります。

特に最後の「食事の仕方」ですが、ご飯を食べたり水を飲む動作をした時にCMの様な「ごくり」とした大きな音が出ていませんか?

もし出ているようなら空気を一緒に飲み込んでいます。食事はよく噛んで、ゆっくりと飲み込み、時間をかけていただきましょう。

また、水も喉の奥の方まで流し込んでから飲み込むようにすると、空気が入りにくいです。

呑気症の治療にはあまり薬を使いませんが、お腹がパンパンに張って苦しい時などは市販の整腸剤、ガスを止める消泡剤を使うのも効果的です。

噛み締める癖が治らないときは、歯科でマウスピースを作ってもらいましょう。

大腸がん

大腸がんは40歳から発症率があがり、高身長の方が比較的発症率の高い病気です。

早期の場合ほとんど自覚症状はありませんが、がんが進行すると、お腹が常時ごろごろ鳴っている状態が続きます。

その他の症状としては

  • 血便(黒っぽく、べっとりした)
  • 下血(げげつ)肛門から血が出る
  • 便が細い
  • 下痢と便秘を繰り返す
  • 残便感がある
  • お腹が張る、しこりがある
  • お腹が痛い
  • 急に体重が落ちた
  • 貧血
  • 嘔吐した

が主な症状です。症状が見られる場合は早急に受診してください。

大腸がんになりやすい原因としては、飲酒、肥満などの生活習慣が挙げられます。また、肉を中心とした食生活と加工品(ハム・ベーコン)の摂り過ぎも原因のひとつです。

主な検査は肛門から内視鏡を入れて腸の状態を見る「大腸内視鏡検査」が行われますが、血便が出ている場合は、血便に混ざった血を取って検査することもあるようです。

がんの疑いがあった場合には、精密検査を行います。

治療はがんのステージによって違います。初期の段階であれば内視鏡を入れて手術しますが、進行している場合は開腹手術になります。

発見が遅れれば遅れるほどステージが進行し、生存率の落ちる病気ですのでおかしいと思ったらすぐに肛門科や内科に相談しましょう。

大腸がんについては、大腸がんの原因とは?運動不足や食生活に要注意!を参考にしてください。

下痢

お腹がごろごろ鳴った後は、大体の人がお腹を下してしまいます。

下痢になってしまう原因は様々ですが、他に症状が無く下痢のみの場合は意外な理由で下痢になってしまっていることがあります。

1.睡眠時間の乱れ

あなたは毎日何時頃お布団に入りますか?もう眠いと思いつつ、ちょっとネットで検索した動画がおもしろくて夜更かししてしまい、睡眠時間が毎日まちまちではないでしょうか。

人間にはサーカディアン・リズムと呼ばれる24時間周期の体内リズムがあり、睡眠リズムが毎日まちまちだとリズムが狂うことでお腹を下しやすいそうです。

最近下痢が続くとお悩みの方は、毎日何時間睡眠をとっているかメモして確認し、不規則な場合は規則的な睡眠に整えてみましょう。

2.うつや不安症

うつ病や不安症など、気分が落ち込んでいる状態も下痢をしやすい状態です。

胃や腸は副交感神経でコントロールしていますが、うつになって自律神経が乱れると副交感神経の働きが悪くなります。よって、胃や腸も元気がなくなり結果下痢になってしまいます。

うつ病などは自力で改善することが難しいためまずは医師に相談し、下痢止めなどを処方してもらうことが大切です。

自律神経を整え、ストレスを減らす為には規則正しい生活とバランスの取れた食事、質のいい睡眠がカギとなります。自分の生活を振り返り、改善できるところから治していきましょう。

3.シュガーレス食品をたくさん食べた

シュガーレスのガムや飴には「たくさん食べるとお腹がゆるくなります」という注意書きがあるのをご存知ですか?シュガーレス食品にはよくソルビドールという成分が含まれているため、注意喚起されているのです。

ソルビドールはブドウ糖から出来ている人工甘味料のひとつで、甘さは砂糖の60パーセントですが、カロリーも砂糖の75パーセントなのでよくシュガーレス食品やダイエット食品に使われています。

ソルビドールは腸で消化吸収されにくい成分のため、腸管壁から水分を引き出します。そして、大腸の中の水分が増えるため下痢をしやすくなると言われています。

もしシュガーレス製品の食べ過ぎで下痢になっても一過性のものなので、治療などは必要ありません。

ガスだまり

呑気症の項目でもお話しましたが、お腹がごろごろいうのにはガスだまりの可能性もあります。空気を飲み込む意外にもガスを貯めやすい習慣があります。

1.ガスが発生しやすい食品を食べる

コメやイモ類などのガスが発生しやすいでんぷん類、アクの強い食品、炭酸飲料はガスを発生させやすく、食べたあとにお腹の張りを感じてごろごろ鳴る事があります。

2.デスクワークでおならを我慢しがちな環境

座っている時間が長かったり、ストッキングでお腹を締め付けられると腸の動きが鈍くなりガスが溜まりやすくなります。

また、おならを我慢することで腸に負担がかかり、おならが出づらくなってガスが溜まりやすくなることもあります。

3.腹筋が弱い

便やガスを排出する腸の動きを「ぜん動運動」といいます。

このぜん動運動は腹筋の圧力が必要な為、女性やお年寄りの腹筋が弱い方は働きが悪くなり、ガスの排出がしにくくなってしまいます。

溜まったガスを抜くには、うつぶせになってお尻を少しあげ、腰を拳でとんとんと強めに叩く方法が有効的です。また、ガスピタンなどの市販薬を使うのも効果的です。

ガスについては、腸にガスが溜まる5つの原因とは?解消方法や病気の紹介も!を参考にしてください。

お腹がなってしまう場合の対策方法

頻繁にお腹がなってしまうと恥ずかしいですよね。特に大事なデートや好きな人といる瞬間にお腹がなってしまったり、会議の緊迫した空気でお腹がなると印象を落としてしまう事も・・・

そうならないように腹鳴の対策方法を紹介しておきます。どの対策方法がしっかり自分に聞くのかを試してみて、症状を一時的に凌ぎたい際に役立ててください。

水を飲む

胃の働きを押さえるためにも、空腹時に何かしら胃に入れておいたほうが膨満感が増して胃腸の動きが活発にならず、胃から音がでる事が抑えられます。

しかし、冷たい飲み物を飲むと、過敏性腸症候群の場合に逆効果となってしまう事がありますので注意しましょう。お茶やコーヒーでも予防できます。

コーヒーやお茶には更にカフェインが含まれていますので、カフェインの効果で、大腸のぜん動運動を押さえる働きでお腹の音を抑制することも出来ます。

しかし、便秘気味・・・と言う人にはあまりおすすめできません。便秘の悪化につながってしまうかもしれませんので、その辺は自分の体と相談しながら行ってみてください。

逆にお腹に空気を送ってしまう炭酸の飲料水などはお腹がなりやすくなってしまう飲み物になりますので控えたほうが良いでしょう。

背筋を伸ばす

背筋を伸ばすことで、腸や胃に掛かっていた腹圧が解消され、音が鳴りにくくなります。

猫背などの姿勢だとどうしても前かがみになり、お腹が潰れてしまいます。結果どうしてもお腹がなりやすく鳴るのです。

なので姿勢を正して、正常な腹圧で対策していきましょう。

お腹を膨らませる

お腹がなりそうな時に腹筋に力を入れてしまいがちですが、逆に力を抜いて息を吸ってお腹を膨らませたほうが音がなりにくいです。

また、過敏性腸症候群などの場合には緊張している時に特に症状が発生しやすい傾向があります。ですので、力を抜いて、呼吸をし腹式呼吸をすることで緊張感が和らぎ、症状が改善されることもあります。

あくまでも個人的見解の余地を超えないものですので独りの時に試してみて、自分に効果のある方法かどうか確かめて置いてください。

ガス抜きをする

市販で販売されているガス抜き整腸剤などを利用したり、運動によってガス抜きを行うのも一つの手です。

ガス抜きを行う運動法としては、腸をねじる運動や、仰向けの姿勢で足を持ち上げて膝を抱えるように丸くなり腸を丸める、片足ずつももを上げて体を捻るなどの運動が効果的です。

またガスの溜まりやすい芋類などの食事を大事なタイミングには控えるなどの対策が有効でしょう。

腸内細菌を整える

腸内細菌を正常に整えて、腸内環境を良くすることで腸の運動が正常になるだけで無く、免疫力もアップして健康にもいい効果が期待できます。

ヨーグルト、牛乳、乳酸菌などの乳製品を毎日適量摂取して腸内の善玉菌を増やして、腸内環境を整えましょう。

まとめ

いかがでしたでしょうか。お腹がごろごろしてしまう事について、様々な原因をまとめてみました。ガスや空腹、下痢もそうですが、大腸がんの可能性があるとは恐ろしいですね。

お腹がごろごろする悩みは、理解されにくく一人で悩んでしまい外出などが憂鬱になりがちです。精神的に落ち込んでしまう事も多い症状なので、なかなか改善されない時には早めに専門医へご相談ください。

この記事で少しでも快適な腸ライフが送れる事を願っています。

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