肝機能障害の症状とは?治療方法や予防方法を紹介!

沈黙の臓器と言われている肝臓。何か異常が起こっても、自覚症状として現れにくく、おかしいと気付く頃には、すでに病気と化し、病状がかなり進行しているといったケースが多く見られます。

自覚症状がない状態で、肝臓の異変を発見するには、病院での定期検診などで、「肝機能数値」として出てくる検診結果を見るのが、一番明確ですが、少しでも早く自分の身体の変化に気付けたら、それに越したことはありません。

そこで、ここでは、肝機能障害によって引き起こされる病気や、その症状ついて、より詳しくご紹介いたします!

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肝機能障害が引き起こす病気

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「肝機能が低下しています」と病院で言われた経験がある人は、程度の差はあれど、肝機能障害の傾向があると言えます。

肝機能障害とは、何らかの原因で肝機能が低下し、さまざまな不調を招く状態のことを言います。自覚症状として、何か大きな変化があるわけではないので、気付きにくいのですが、この状態が慢性化すると、結果的に肝硬変や肝臓がんなどの、重い病気になる可能性があります。

このような肝機能障害がどのような病気を招くのか、早速見てきましょう。

脂肪肝

脂っこい食事や、アルコール、甘い物の摂りすぎによって、文字通り肝臓に中性脂肪やコレステロールがついてしまった状態のことを、脂肪肝と言います。過度に脂質や糖質を摂りすぎると、肝臓に送られる脂肪酸が増え、その脂肪酸が中性脂肪をつくり、肝臓に溜め込むのです。

男女ともに30代~40代前後に多く見られ、日本人の4人に1人が脂肪肝だと言われています。肥満傾向の人だけでなく、運動不足や無理なダイエットをした場合にも「低栄養性脂肪肝」と呼ばれる病気になる可能性があるのです。

脂肪肝は、肝機能障害の第一段階とも言え、放っておくと炎症を起こし、次項目にあげる、肝炎になる可能性があります。

肝炎

肝炎とは、肝臓細胞が破壊され、炎症を起こす病気です。肝炎ウイルスによる急性肝炎と、肝臓の炎症が6か月以上続いている慢性肝炎に分けられ、急性の場合は、突然症状が現れることもあります。

さらに急性肝炎の約1%の人が、急に病状が悪化し意識障害などを起こす、劇症肝炎になることもあります。現段階では、A,B,C,D,E型の5種類のウイルスが確認されており、ウイルスにもよりますが、早期に発見することができれば、1~6か月で回復できると言われています。

しかし、B型、C型のウイルスは慢性肝炎につながる可能性が高く、気付いたときには慢性肝炎になっていたという場合が多いようです。

ウイルスの他にも、長期間に渡る薬物投与や、過度のアルコール摂取によって、慢性肝炎になることがあります。

肝硬変

慢性肝炎が長引くと、肝臓が硬く委縮する、肝硬変になります。肝硬変になると、正常に機能する細胞の量が減るので、肝臓としての機能が失われます。症状の現れにくい肝臓ですが、ここまでくると、少しずつ症状が出てくるようです。

ウイルス性肝炎が引き起こす肝硬変のほかに、過度なアルコール摂取による肝炎から病変するもの、そして、炎症に加え「繊維化」といった症状が見られる、非アルコール性脂肪肝炎から、肝硬変になる場合もあります。

詳しくは、肝硬変の余命は?原因や症状、治療方法を紹介!を読んでおきましょう。

肝臓がん

肝臓がんは、肝硬変が進行して、がんになるケースがほとんどですが、肝臓以外の臓器から転移して肝臓がんになる場合もあります。

初期段階では、特徴的な症状が見られませんが、肝硬変と同じように、注意深く体調の変化を見ると、徐々に身体の様子がおかしいと気付くこともあるようです。

大元となる、脂肪肝の段階で、適切な治療を受け、食生活などの見直しをすれば、肝臓がんの発症を防げます。しかし、それがなかなか難しいようです。

詳しくは、肝臓がんの末期症状について!生存率や余命はどのくらい?を読んでおきましょう。

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肝機能障害の症状は?

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身体の解毒作用として機能する肝機能に異常が起こると、それに連なるように他の臓器にも悪影響を及ぼします。自己判断は難しいのですが、以下にあげる症状に加え、アルコールを頻繁に摂取する人や、肥満傾向にある人は、一度検診を受けてみても良いかもしれません。

だるい、疲れやすい

肝機能障害の自覚症状として、最も多く見られるのがこの症状です。全身の倦怠感や、しっかり睡眠時間をとっても、疲れが抜けないと感じる人で、頻繁にアルコールを摂取している人や肥満傾向にある人は、一度検診を受けることをおすすめします。

忙しい現代人にとって慢性疲労はつきものです。慢性疲労や風邪などと勘違いし、見落としてしまいがちな症状ですが、肝臓からのSOSの場合もあるのです。

食欲がなくなる、吐き気がする

急性肝炎の場合、消化液である胆汁の分泌が悪くなり、脂っこい食事を全く受け付けなくなるなどの症状が見られます。また、そのほかにも、吐き気を胃の不調と取り違える人もいるようです。

腹痛・下痢

これは肝硬変の自覚症状として、一番わかりやすいものかもしれません。腹痛の場合は、痛む場所をよく確認し、肝臓のある辺りに痛みを感じるようでしたら、病院で診てもらう方が安心です。

さらに、上であげたように、肝機能が低下すると胆汁の分泌が悪くなります。その結果、タンパク質が十分に分解されず、そのまま腸に流れ、栄養を吸収する前に下痢になって、体外へ排出されてしまいます。

軟便ではなく、水分を多く含む下痢が続く人、お腹に張りを感じる人は、要注意です。

発熱

肝機能障害が起こると、なぜ発熱するのかという明確な理由は明らかになっていないのですが、現段階では、「肝機能低下による免疫力の低下によるもの」「肝臓の炎症によるもの」の2つがあげられているようです。

発熱のみの症状だと、風邪と間違えてしまいそうですが、その他の症状とともに発熱がある場合は、肝機能障害の疑いがあるかもしれません。

背面の違和感

肝機能の低下によって、筋肉や腱が収縮する力も弱くなります。そのため右肩がつるような感じがしたり、首や腰がこっているような違和感を覚える人もいます。

「腰の痛みは肝臓からくる」という言葉を、聞いたことがある人もいるかもしれません。まさにその通り、肝臓の悲鳴が、腰や肩といった背面部に現れてくるようです。

黄疸

これは、肝機能障害の症状として、多くの人に知られているのではないでしょうか。肝機能に異常が起こると血液中にビリルビンという物質が増え、これが皮膚の色を黄色くさせてしまいます。

皮膚に症状が出る前に、白目が黄色くなるので、白目の色が黄色くなってきたという方は、病院で検診を受けましょう。

濃い色の尿が出る

胆汁の分泌が乱れることによって、ビリルビンが血液に流れ、肝臓に届きます。肝臓を通ったビリルビンは水に溶け、腎臓を経て体外へ排出されます。

すると、ビリルビンに含まれる色素がそのまま尿に出るということになるので、尿の色に影響し、濃い色の尿が出るというわけです。

また、黄疸が出る前に、まず、尿の色に変化が見られることが多いようです。

皮膚のかゆみ

皮膚は内臓の鏡と言われているのは、間違いはなさそうです。肝臓に異常がある場合、黄疸などの皮膚に現れる症状に加え、かゆみを引き起こす場合があります。

肝臓からくる皮膚のかゆみは、「腫れやただれがないのにかゆい」「全身にかゆみが及ぶ」「かゆみ止めの薬が効かない」といった特徴もあります。

爪の異常

爪の色が白濁したり、爪に縦の筋が入ると、肝機能に異常がある場合があります。普段あまり気にすることがないかもしれませんが、爪は私たちの健康状態を示すバロメーターとも言われています。とくに、白濁している場合は、肝機能障害の可能性が高いようです。

ホルモンバランスの乱れが引き起こす身体の異常

ホルモンバランスと聞くと、女性を対象とするイメージが強くありますが、ここで言うホルモンバランスは、女性だけではなく、男性の場合にも見られるものです。

もともと肝臓は、血液中のホルモンバランスを維持する働きを持っており、肝機能が低下するとそれらのバランスが崩れ、男女ともに「女性ホルモンが増加し、男性ホルモンが低下する」という現象が起こります。

すると、女性の場合は、月に何度も生理がきたり、男性の場合は女性のように胸が膨らむといった症状が現れます。しかし、このようにわかりやすい自覚症状が出ているときは、すでにかなり病状が進行している可能性が非常に高くなります。

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肝機能を高めるには?

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自覚症状がはっきりと出てくる前に、普段の生活から、肝機能を高める心がけをして、健康維持に努めたいものですね。肝機能を高めるために、次のようなことに気を付けましょう。

肝臓を休める

とくに、アルコールを毎日摂取する人は、まず、肝臓を休める日をつくりましょう。最近はノンアルコール飲料もたくさんあります。

毎日、習慣のように晩酌をしている人は、まずは、週に1日だけでも、お酒を飲まない日をつくって、肝臓を労わってあげましょう。

食生活の改善

肝臓に良いとされる食材を、日々の食生活に取り入れるのも効果的です。肝機能を高めることで知られているシジミには、アミノ酸やミネラルがバランス良く含まれており、肝臓の働きをサポートしてくれます。

そのほかにも、手軽に取り入れやすい食材としては、ゴマ、納豆、ニンニクなどがあげられます。とくに、ニンニクは、アリシンやメチオニンなど、直接的に肝臓をサポートしてくれる成分が含まれているので、おすすめです。

脂っこいものや、甘い物など、偏った食事にならないよう、一汁三菜の食事で栄養バランスの取れた食生活に改善していきましょう。

ストレスを溜めない

ストレス、またはストレスからくる睡眠不足は、交感神経を優位にし、血管を収縮させます。血管が収縮すると、血圧が上がり、肝機能の低下を引き起こします。ストレスを溜めず、ぐっすりと質の良い睡眠をとることは、肝臓を守るためにも大切です。

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まとめ

いかがでしたでしょうか?解毒作用を担当している肝臓は、私たちの体内の巡りを良くするために、一生懸命働いてくれています。

やっと私たちにSOSを出してくれたときには、もうヘトヘトの状態です。肝臓がヘトヘトになると、私たちもヘトヘトになってしまうのです。

少しでも異変を感じたら、まずは検診を受けましょう。そして何より、普段から健康的な生活を心がけて、肝臓が元気に働いてくれるサポートをすることが大切です。

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