汗を抑える方法とは?汗をかきやすい人の特徴も紹介!

運動をしたり、緊張したりして汗をかくことはよくあること思いますが、他の人が汗をかいていないのに、自分だけ沢山汗をかいている…恥ずかしい思いをするだけではなく、もしかしてどこかが悪いのかと心配になることもあるかと思います。

こことでは汗が担う大切な役目、汗っかきな人の特徴、多汗症という疾患、そして汗を止める・抑える効果的な方法を幾つかご紹介します。

汗の役目

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汗の最も重要な役目は体温を調節することです。気温の上昇や運動、発熱などで体温が高くなった時に汗が出ます。汗の水分が、皮膚の上で蒸発する時に熱を奪い、体温を下げます。この作用によって、常に平熱(36.5度前後)に保つことが出来るのです。夏に道路に打ち水をすると道路の温度が下がり涼しく感じますが、それと同じことが汗によって起こるのです。

人間は、常に体温を一定にしておく必要がある恒温動物です。もし汗をかくことが出来ずにいると、身体の中に熱が籠もってしまい、死に至ることもあります。また、汗には老廃物を体外に排出する役割もあります。このように、汗は私たちの身体にとって大変重要な役目を果たしているのです。

汗かきの人の特徴

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では、汗をかきやすい人の特徴を紹介します。

運動をよくする人

汗腺とは、皮膚にある汗を分泌する腺のことです。汗腺は運動によっても機能が向上するので、普段の生活の中でも 体温が上がると 汗をかくという 確立されています。運動でかく汗はサラッとしていて、臭いもあまりありません。このタイプの汗はミネラル分が少なく、ほとんどが水分です。

一方で、かなりベタつきがあり臭いのある汗は、ミネラル分が多く含まれています。ミネラル分が皮膚に住んでいる菌の餌となり、臭いの原因となります。

運動不足の人

前項と一見矛盾するようですが、一概に運動をしなければ汗をかかなくなるというわけではないようです。運動不足の方は、汗をかくことが少なくなっているため、汗を分泌する汗腺の機能が衰えてしまっていることがあります。

汗腺の機能が低下して汗が出ないと、脳が危険を感知し、肌に近い毛細血管を広げて体温の調節しようとします。その結果、汗が一度に大量に出ます。また、汗腺の機能がうまく働いていないと、体全体ではなく、体の一部だけで大量に汗をかき、体温を調整している可能性もあります。

肥満の人

太っていると体脂肪が多く、熱が脂肪に蓄えられるため、体外に熱を放出しにくくなります。特に、皮下脂肪が多いと体温が上がりやすくなります。汗で体温を下げようとするため、汗の出る量が多くなり、普通の人より汗をかきやすいという事になります。

見た目は痩せているのに汗をかきやすい方の中には、内臓脂肪が高い場合があります。普段から汗をかきやすい方は、一度、体脂肪率を量ってみるのも良いでしょう。

更年期の人

更年期を迎えると、汗腺を調節する役目も持つ女性ホルモンの分泌が減り、体温調節がうまくいかず多汗という症状が現れます。状況に関係なく、突然暑さを感じたり、顔や体が熱くなったり、汗を沢山かいたりする更年期障害の症状をホットフラッシュとよびます。

更年期障害の症状は、ストレスや緊張が原因で起こる場合もあります。また、ホットフラッシュの後に急激に体が冷えたり、上半身は熱いのに下半身は冷たいといった、のぼせと冷えが同時に起こることももあります。

自律神経が乱れている人

太っているわけでもなく、更年期でもない方で汗をかきやすい場合は、自律神経の乱れている可能性があります。自律神経が乱れると、うまく発汗をコントロール出来なくなり、大量の汗をかくことがあります。

一般的に、ストレスや緊張、不安などの精神的なプレッシャーがかかることにより汗の量は増えます。また、ストレスによりホルモンバランスが悪くなり、汗を大量にかくことがあります。

多汗症とは

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多汗症は、気温や室温が大変高いわけでもなく、運動をしているわけでもなく、寝起きやリラックスしている時にも大量に汗が出てしまう症状のことをいいます。特に、顔や手のひら、脇の下に汗をかくことが多いようです。

また、よく誤解されていることですが、多汗症は緊張や不安、気持ちの持ち方などの精神的な原因によって大量に汗をかいてしまう疾患ではなく、身体機能の失調により引き起こされる病的な発汗のことを指します。

多汗症は小児期に発症し、15歳までには病状が落ち着くことが多いのですが、局所多汗症は老年期まで生涯にも及びます。また、常に発汗しているわけでななく、多汗と無汗の状態が交互に見られます。

交感神経が関係する別の疾患でも多汗の症状が伴いますが、その際は片側に多汗が見られ、左右差があります。しかし、多汗症については左右同時に発汗するので、左右差が見られません。

多汗症の症状は、仕事や勉強に影響を及ぼしたり、対人関係に支障をきたすことがあります。多汗症が、現在でも社会的にあまり知られておらず、本人が病気と認識していない場合もあるため、社会的な苦痛を受けたり、うつ病になる患者も多いと言われています。

多汗症の治療は、1996年より、健康保険が適用されるようになりました。治療方法は、塩化アルミニウム液を塗る、ボトックス注射、イオントフォレーシス(通電療法)、ETS手術(胸腔鏡下胸部交感神経節切除術)などがあります。

汗をストップ!手軽に汗を抑える方法

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では、汗をおさえる方法について紹介します。

塩化アルミニウム液を塗る

塩化アルミニウム溶液は、汗を出す管である汗管の細胞に作用し、汗管を閉じることで発汗が減るといわれています。塩化アルミニウム液を使った制汗剤には、デトランスα(塩化アルミニウム含有率10.27%と25%)、オドレミン(含有率13%)、テノール液(含有率3.9%)などがあります。

塩化アルミニウム液の制汗効果は高いとの報告がありますが、痒みやかぶれなどの副作用も報告されています。特に顔や脇の下は皮膚が弱いので、十分な注意が必要です。痒みやかぶれなどの症状が出た場合は、塩化アルミニウム溶液を薄める、または使用を止めましょう。

ミョウバン水を使う

ミョウバンは、食品添加物としてベーキングパウダーや漬物に使用されており、スーパーや薬局でも購入出来ます。昔から、ミョウバン水は天然のデオドラント剤として使用されており、現在も自宅で簡単に作ることが出来ます。ミョウバンには殺菌作用、制汗作用、収斂作用があり、市販の制汗剤や消臭剤よりも効果が持続するという報告もあるようです。

ミョウバン水の作り方は、水道水1.5リットルに焼きミョウバン50グラムを混ぜたものを一晩おいておくだけで簡単に作れます。使い方は、このミョウバン水の原液を水で10倍程度に薄め、汗が気になる部分にスプレーするだけです。

体温を下げる

体温が急激に上がると身体に支障が出るため熱を発散する必要があり、そのために汗が出ます。体温を下げれば汗も出なくなりますので、適切な部分を冷やすことで、汗を抑えられます。

体温の上昇を抑えるには、首の後ろ・わきの下・太ももの付け根など、リンパ節のある場所を冷やすと効果的です。それ以外の場所では、こめかみと耳の間・手首・膝裏・足首も皮膚に近い場所に血管があるので、冷却効果が高いと言われています。冷やす際は、冷たくした缶やペットボトル・冷却ジェルシート・濡らしたタオルなどを用いると良いでしょう。

上半身、または下半身を圧迫する

上半身の圧迫

胸や脇など、上半身の汗を止めたい場合は、上半身を圧迫すると効果があります。胸から5㎝程上の場所を、数分を目安に親指など圧迫します。また、タオルなどで胸の上を少しきつく閉めても良いでしょう。

下半身の圧迫

おしりや太ももの汗を抑えたいときは、下半身を圧迫します。へそからやや下のライン、腰の辺りを両手で少し強くつねります。ベルトを少し下げて閉めても良いです。上半身同様、数分程度圧迫します。

上半身か下半身どちらかを圧迫した場合、圧迫してない方が代わりに汗をかきます。ですので、上半身と下半身の両方を同時に圧迫しないようにしましょう。また、長時間圧迫することは身体のどの部分でもあまり良くないことなので、十分に注意して行うようにして下さい。

ストレスを減らし、リラックスする

発汗は自律神経により調整されています。ストレスが多く自律神経の働きが乱れていると、発汗作用にも影響が出ます。なるべくストレスを減らし、リラックスした状態を増やすことで、自律神経の働きが高まり、発汗も軽減されると言われています。

日頃から、ゆったりとする時間を意識的に作り、また大きな深呼吸を繰り返したりするなど、出来るだけリラックスするように心掛けましょう。

汗をかくトレーニングをする

エアコンがきいた室内で1日中過ごせたり、昔と比べて現在は汗をかく機会が減っています。汗をかく機会が減ると、汗腺の機能が衰えてしまうので、日頃から適度に汗をかく汗腺トレーニングをしたほうが良いでしょう。

自宅でのエアコン使用を減らし、適度に運動をして、自然に汗をかく機会を増やしましょう。また、湯船にしっかりと浸かって汗をかくことも良いでしょう。

まとめ

汗をかくことは、適切に体温を保ち、身体を守るためにはとても重要な機能です。一方で、運動不足や肥満、ストレスによる自律神経の乱れ、加齢などの理由で過剰に汗をかき、困っている方もいらっしゃることも事実です。また、多汗症という小児期に発症する疾患もあるので、心配な場合は病院を受診されると良いでしょう。

汗を抑える対策としては、制汗剤を使用する、適切な場所を冷やす・圧迫するなどがあります。また、日頃からストレスが溜まらないようにリラックスするようにする、適度に運動をすることも大事です。

何度も繰り返しますが、発汗は体温を調整するために必要な機能です。無理に汗を止めようとすることは出来るだけ避けましょう。

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