特定の人と会話をしていると常に自分が聞き手に徹していて相手の自慢話を延々と聞かされているという状況に陥っていることありませんか?
互いの相性にもよるでしょうが、稀にこの人自慢話が多くて止まらねえな!という人に出くわします。それは女性男性問わずに存在し(自慢の内容は異なりますが)、周囲が完全に興味のない内容を延々と続け、自分の認証欲求や自己顕示欲を満たすまで終わらないという特徴があります。
こんな会話になった時にうまくあしらう方法はないでしょうか?
今日は自慢話が多い人との上手な付き合いかたについて紹介していきます。
自慢話をする人の心理
自慢話って面白く話してくれる人もいますが、大抵が自己顕示欲を満たすためだったりするのでどうしても聞く側はつまらない所に落ち着いてしまいます。
成人を迎えている人であれば9割以上が聞き手側の経験しているのではないでしょうか?自慢話している人も一度は聞き手側の経験をしているはずなのにどうして自慢話をしてしまうのか?
ここを理解できると自分が話し手になることを回避できますし、話し手のコントロールもしやすくなるでしょう。
自慢話をする目的
自慢話をしてしまう人の深層心理にはある目的が明確に存在します。ですから、相手の心理にある目的をしっかりと把握することが重要になります。
まず自慢話をする人の目的を分解して、それぞれの分類の目的についてみていきましょう。
認証欲求を満たす
己の認証欲求を満たすためだけを目的にしている行為です。
ナルシストといえばわかりやすいでしょうか。それが、自分だけの範囲に留まらず他者からの声を求めるようになった姿が自慢話になります。
認証欲求とは自分を認めてもらうこととに対する欲求のこと。誰もが持っている欲求ですが、この欲望が大きくなると過大に人からの評価や名声のみに固執してしまい本来の目的を見失います。
劣等感を隠す
自慢話をしている人は、自分に自身が持てずに批判されることを恐れています。自分自身のなかで自尊心を保つことができないので他者に当たったり、他者の意見を過剰に気にしすぎるので自慢話で自分を大きく見せて弱点を隠そうとします。
自慢話をやり始めたら、その人は深層的に自身がなくなっている時である可能性もあります。
マウンティング
意図的に自慢話をしている場合に考えられる心理で、これは政治的な意味合いを強く持ちます。マウンティングはその名の通り、コミュニティーでピラミッドを形成し上下関係をはっきりさせることを目的にした人間関係の構成・構築のことをさします。
特にマウンティングを目的にした自慢話は女性に多く、暇な主婦層や他に目的ややることがない学生の中で頻繁に行われいじめや嫌がらせに繋がる行為でもあります。
自己愛性人格障害(ナルシズム)の可能性
ナルシストや自己愛は行き過ぎてしまうと精神的な疾患と認定される場合があります。
自己愛性人格障害は、評価する対象や愛すべき対象を己の身に限定している人のことで、他人への関心や評価をする心が著しく低いという特徴があります。
この人格障害の精神的特徴は以下の通りです。
- 空想の自分の権力や特別性に思考を巡らす
- 業績や才能を誇張し、誇示する
- 自分は常に特別な存在であることを信じて疑わない
- 自分よりも下と判断した人に対して傲慢な態度をとる
- 人を利用しようと考える
- 人間関係に対してトラブルが多い
- 否定や他人の意見に対して敏感で納得できない回答を拒む
- 周囲には冷淡で冷徹な人間に見える
- 常に賛美と賞賛を求め行動している
これらの内容に該当する場合、該当する数が多ければ多いほど人格的な障害がある可能性が高まります。
自慢話が多い人の対処法
では自慢話が多い人はどのように対処すればストレスなく、さらに相手の気分を害すことなくウィンウィンな関係性で話を終わらすことができるでしょうか。
評価しないスタンスをとる
ポジショントークで自分の利害が悪くならないように相手を仕立て上げて気持ち良くすることは上司や目上の人相手であれば重要な場合もあります。
しかしそうでない場合、必要以上に相手をおだてたり評価してしまうと潜在的に上下関係ができてしまってめんどくさいことになります。
どれだけ自慢話やすごそうなことを言われても「そうなんだ」「それってすごいんだ」「へぇ〜」などわかってないふりをして絶対に「あなたはすごい」と評価しないことです。
認証欲求を満たすための対象として割りに合わないと感じた場合、自慢話しをする意欲は失われその話は収束します。
しかし余計に盛り上がって「すごい」と言わせよとしてくるタイプには、はっきり「自慢話しにしか聞こえない」「つまらない」と一蹴する気持ちと技量が必要になります。
自分の興味のある分野に会話を伸ばす
自慢話はただ相槌を打っているだけだとどんどん聞き手不在の独り言になっていって、聞き手がどんどん相槌マシーンのようになってしまいます。
飲み会の席ではちらほらこのような風景が見られます。飯も酒も不味くなる不思議な呪文、それが自慢話です。
しかしこの呪文の効果をなくすためには聞き手が話し手を操作することが重要になります。
自慢話は全く自分のためにならないからつまらない訳ですが、これを解消するために相手に自慢話をさせつつ質問などをして自分のためになる話を引き出すことが味噌です。
わからない単語や専門用語の意味をいちいち話を止めて聞いたり、成功のコツ、その人が成功のために役立った考え方や思想などについて分析しながら情報収集することを目的にすると会話の意味が生まれ楽しさが増すでしょう。
図々しく切り込む
自慢話をしているということは「自分は成功者」「これだけ儲けた」「いいことがあった」「彼と付き合ってる」「あの芸能人と繋がりがある」などなど、これらをただ聞いているだけでは相手の思う壺です。
日本人は遠慮がちなので図々しく行くことに抵抗がありますが、逆にいうと図々しい人に対しての免疫もないので、腰を折るには図々しく行くことが最適だったりします。
「気前よくここは奢ってくれよ」「その人紹介してよ」「彼女(彼氏)の顔見せて」「なんて告白したの?」「俺の仕事も成功するために何かアドバイスくれないかな」という相手を評価しつつ、若干めんどくさい会話に振ることで相手の勢いは止まり、自分の興味関心のある会話にも持ち込むことができます。
他の話で盛り上がる
自慢話しをしている途中で、関係のない他の人へのツッコミやそういえば系の話を全体の場に振って他の話で盛り上がってしまうという手です。
トイレに立ったタイミングで他の席に移ってしまうのもいいでしょう。
自慢話をしている人は寂しがり屋で自分の話を聞いてほしい人でもあり、仲間はハズレを極端に嫌うので、他の話で盛り上がっているとどんどんそちらに興味が惹かれてしまいます。
1対1の場合はお店の板前さんや店員に話しかけてそこで盛り上がるのもいいでしょう。
よくある自慢話一覧
特に自慢話が耳に入るのは決まって飲み会などのお酒の席、合コン、初デート、会社や大学などの新入者が増える時期、新しいコミュニティー形成時、久しぶりの旧友にあった時であることが多いですよね。
こんな場合によく聞かれる自慢話の内容あるあるとその対策に適したおすすめワードを紹介します。
お金持ってる自慢
この時計は数十万、数百万円なんだ。自分が乗ってる車は何千万。マンションを持っている。などなど、聞いてもいないのに妙に身につけているものの値段を公表したがるタイプの自慢です。
お金が人生の物差しになってしまう、そんな人生を歩んできたのでしょう。もしくは貧乏に対するコンプレックスがひどいのか。
対応策としては、なんでそんなに高いのか、そのブランドってどんな歴史があるのか、などどんどん深掘りしていって相手の知識を引き出したり、なんでそんなに高いものを買ったのかを聞いてみることが有効です。
間違ってもこのタイプに「わぁ!お金持ちなんですね」などと策略なしに驚いて見せてはいけません。
苦労自慢・忙しい自慢
休みがない、寝れていない、忙しい、など仕事や学業で異様に忙しく自分は頑張っている、バリバリ働いている様を自慢のように語るタイプの人間です。途中でこれ見よがしに電話をしに席を立ったりします。
まるで忙しいことが正義かのように語る雄弁さは効率の悪さも露天しています。
その努力の末に達成している結果や成果について尋ねてみると大体が、今は我慢の時だとか、今後結果が出てくるだろうねとか、結果だけを追い求めるなんて間違っているだとか言われて敵意を向けられるとともに話が拗れます。
こういう話には耳を貸さずに「コップが空いてるよ。何か飲む?」とか「〇〇ちゃん何か食べたいものとかない?」など他の人に気を使ってるふりをして他の場所で盛り上がり出すと早めに自慢話を切り上げてくれますよ。
苦労話を聞いてしまっている時点でアウトなのです。
過去の武勇伝自慢
団塊の世代やバブル世代、ロスト世代と順を追って行くごとに減少していく傾向がありますが、自分よりも年上の人間から武勇伝は語られることが多いでしょう。
知識がない人に対して一方的に語られることが多く、相槌も「へぇ」「すごいですね」など単調になりがちです。
というより知識がないぶんそれ以外いう言葉がなかなか見つかりません。同世代が話している武勇伝に勝手に巻き込まれて「こいつも結構すごかったんだよ、なぁ」などと言われて火傷をすることもあります。
この話に関しては変に話を終わらせようとすると機嫌を損ねる可能性が高く、相手も上司などである可能性が高いので、今後可愛がってもらうためにも気持ち良くよいしょしておくことも重要だったりします。
玉の輿自慢
玉の輿、逆玉の輿どちらでも構いませんが、お金持ちや将来有望な人、実家がお金持ちな人と結婚したことを自慢する人がいます。
特に女性が好きな話でもあるかもしれません。男性が風俗に行ってとんでもない経験をした、パチンコやギャンブルで負けた勝ったなどの不毛な会話で無駄に盛り上がるように、女性は彼氏旦那の仕事や資産についてゲスく語り合う瞬間があったりします。
玉の輿自慢については、本気で語ってるわけでなく冗談半分で盛り上がるためにやっているケースが多く、気を使わずに「最低!」と冗談で罵ってしまうくらいのテンションで話した方がみんな楽しめるでしょう。
身内や知人がすごい自慢
自分がすごいわけではないのになぜか自慢げ、「友達に誰々が」「あの有名人は叔父の友達」や「友達の友達が金メダリスト」などそれって他人やん!?と思うことも多々あります。
こういうタイミングを逃して突っ込めないと後々しんどくなります。突っ込めるタイミングはしっかりツッコミましょう。
単なる家族愛や親族愛が強い場合もありますが、自分自身に褒めるところや誇張する部分がないから家族などで自分を鎧して武装しているタイプの人ですので、うざくても内心は打たれ弱い人だったりします。
単に否定して突き放すのではなく、本人を認めながらもツッコむことができる関係を気づくといいでしょう。
年上や目上の場合は、どこで出会ったのか、どうして仲良くなったのか、何を話したのか、どういう関係なのかを相手のペースではなく自分が質問して答えさせるようにするとずっと話を聞くのが楽になりますよ。
学歴・留学自慢
自分はどこの大学を卒業している、海外へ留学したことがあるということを自慢してくるタイプです。このタイプは抑えきれないプライドが滲み出ている傾向があり、会話を始めるにあたって必ず誰にでも出身の大学や高校などの学歴を聞いてくることが多いです。
大抵が可愛い女の子や行為を抱いている人に対して力んで自慢をしています。雄弁に語っているということはあなたに行為を抱いている可能性が高いです。
もしその人に対して非情になれるなら甘えてみるのもありでしょう。乗せて乗せて乗せまくりましょう。
不幸自慢
一番厄介なタイプです。語っている本人までもが不幸なのですから話し手も聞き手も誰も得しない話だからです。
解決策を欲しているわけでなく、だらだら不幸やそれに対する世間に対する不満を語ります。
自信をつけようとしても、完全に心が折れているので「自分なんて無理だ」となるのでイライラします。
取り合わないのが吉かと思います。話を聞いてくれたり、構ってくれることを目的としている場合が多いので、本当に深刻でない場合は聞く必要はないでしょう。語らせてしまうと本人も多分あとで後悔するからです。
友達や家族であれば喝をか抱擁を、喜びと悲しみを分かち合いましょう。
自分が自慢話をついうっかりしないためには
こんな話をしていますが、ついうっかり自分が自慢話をしてしまって後悔したことはありませんか?
ほとんどの人があるでしょう。もしくはそうなるかもしれない恐怖や不安を抱えていることもあるかと思います。その問題を回避するためにはどうすればいいのか?答えは以下に用意しました。
目的の軸をしっかり持っている人は自慢話をしない
自分がどうなりたいのか、何を達成したいのかが明確でそれに対する行動を常に取っている人は、体と頭が連動しているので不安などを感じにくく、不安を感じないので自慢話をする必要がないという傾向があります。
実際に行動をしている人の話はたとえ自慢っぽい内容になっても、関心高く聞いていられますし、何より参考になります。
ただの自慢ではなく、結果や行動が伴っているのでデータや優良な情報となるからです。
また会話の内容も常に目標達成のために有益であることを目指すので、無益な自慢話は行なう価値が無くなります。
目標を自分の中で明確にして、行動をして、整理し誰にとっても有益な会話ができるようになりましょう。
自慢話をした!と思った瞬間に笑いに変換
誰にでも心の歪みやたるみや慢心などといった現象は発生します。
漫画や映画のかっこいい登場人物のように一切自慢話をしない人生を送っている人はよっぽどできた人です。そんな人でもあなたが知らないだけで家族の中や、一定の親友と呼べる存在の前ではだらしない姿をみ出ているかもしれません。
なので、少し自慢話をしたくらい誰も本気で責めたりしませんし、嫌いになったりしません。
次の日でも構いません、自慢話をして失敗したなと感じた場合はあえて地獄のミサワのスタンプを使ってみたり、アイコンを密かにノンスタイル井上に変えるなどして自虐で笑いに変えていきましょう。
そのために彼らが存在するのですから。
自慢話ってなんでつまらないの?
指標となる材料は社会心理学・アドラー心理学・臨床心理学・進化心理学(発達心理学)・行動心理学などたくさんあります。
主に劣等感を感じている人間がその穴を埋めるために聞き手を利用して簡単に自分の認証欲求を満たそうとしている姿に嫌悪感や人間としてのつまらなさを感じてしまうのはしょうがないと言えます。
言葉にして理解できていなくても雰囲気でなんとなく、つまらない、くだらない人間だと感じることはできているのでしょう。
逆に自慢話を聞くのが好きな人は営業マンや車のディーラーなどに向いているかもしれません。相手の心理をよく観察して瞬間的な会話の中で流れをコントロールする術を身につけましょう。
関連記事としてこちらの記事も合わせて参考にしてみてください。
・相思相愛のカップルの特徴を知ろう!相思相愛だと気づく兆候は?