ピロリ菌の症状って?悪化すると発生する病気や改善方法も紹介!

日本人の多くが持っているといわれるピロリ菌は、ただ持っているだけではなかなか気が付きませんがじわじわと胃にダメージを与えている可能性があります。

慢性的に炎症が起こっている状態は体に非常に悪く、悪い細胞が発生する原因として注意すべき点です。

ピロリ菌により起こる症状や、ピロリ菌がリスクとなる病気についてまとめました。また、日常生活からできる対策についてもまとめてあります。

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ピロリ菌とは

ピロリ

ピロリ菌、正式名称「ヘリコバクター・ピロリ」は、胃の粘膜にすみつく菌です。長さだいたい4ミクロン(4/1000mm)で、円柱型がねじれたような形をしています。片方の端部に8本程度のべん毛を持ち、べん毛を使って移動します。

胃の中は強い酸性になっており、細菌が住める場所ではないと考えられてきました。ところが、実は酸から胃自体を守るための「表層粘液」という層をもっているため、その層の中にいるピロリ菌は酸の攻撃を受けずに生き延びてしまうのです。

感染経路

ピロリ菌は、免疫力の低い幼児期に感染している事が多いと言われています。日本でも50%の人がもっている菌といわれています。

胃の中に菌がいる場合、口の中にも菌がいる事になります。感染ルートとして考えられるものに以下のルートがあります。

糞口感染…ピロリ菌は便の中からも検出されます。水洗トイレの発達していない途上国では、糞口感染が最も大きな感染ルートと考えられます。

家族内感染…母親から子供、父親から子供、という感染ルートがあります。口から口へ感染するためです。胃がんの多い家系もありますが、胃がんはそもそも遺伝する病気ではありません。胃がんの原因となりうるピロリ菌が家族内で感染していて、そのために家系的に胃がんが多く見えるのではと言われています。

意外な事に、夫婦間で感染するのは稀であるといわれており、この事から、免疫が強くなっていれば口から口へ感染する可能性が小さい事が予想されます。

施設内感染…保育所や幼稚園など、小さい子が集団で生活している状況はピロリ菌が広がる一因となっています。小さなうちは免疫力が弱いため、誰かがもらってくるとどんどん広がってしまう恐れがあるのです。

医療感染…稀ではありますが、消毒の不十分な胃カメラ、歯科治療などによってピロリ菌の感染が起こる場合があります。

ピロリ菌の症状

ピロリ菌は、ウレアーゼという酵素を作ります。ウレアーゼは尿素と結びついてアンモニアを発生させ、これによって胃の粘膜が傷つけられます。

また、ピロリ菌が分泌する酵素、ムチナーゼやプロペアーゼといったものも胃の環境を悪化させる原因となります。

ピロリ菌自体に毒性があるわけではなく、ピロリ菌が発生させるウレアーゼ、それにより生まれるアンモニアが胃にダメージを与えているのです。

胃痛

胃もたれや胃の痛みがピロリ菌による各種病気の初期症状として現れる事があります。ピロリ菌によって胃の働きが悪くなるためにおこる症状です。特に、慢性的に胃がもたれているような場合は注意が必要でしょう。

胸焼け

上記と同様に、胃が上手く働かなくなっておこる症状です。嘔吐や膨満感を伴う事もあります。

慢性胃炎

胃の粘膜に白血球が溜まり、じわじわ炎症を起こしている状態を慢性胃炎と言います。炎症が続く事に寄り胃の粘膜が薄くなってしまいます。

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症状が悪くなるとどうなるか

胃

慢性胃炎から以下の病気につながる可能性があります。

胃潰瘍

胃潰瘍は胃酸によって胃が溶けてしまう事で起こります。健康な胃であれば、多少損傷が起こっても細胞が粘膜を修復できるようになっています。しかし、修復が間にあわないと胃潰瘍を起こす可能性が高くなります。ピロリ菌によって慢性胃炎が起こっていると、修復が間にあわず胃潰瘍を引き起こす事があるのです。

ピロリ菌がある場合は除菌療法を行います。また、胃酸の分泌を抑える薬や、胃粘膜を保護する薬を服用します。

胃潰瘍については、胃潰瘍の症状をチェック!治療するための方法は?を参考にして下さい。

十二指腸潰瘍

十二指腸潰瘍も胃潰瘍と同様に、胃液に含まれる塩酸により十二指腸に潰瘍が起こる病気です。みぞおちや上腹部右周辺が十二指腸のあるあたりで、十二指腸潰瘍になるとこのあたりに強い痛みが生じます。

ピロリ菌が悪さをする仕組みは胃潰瘍と同様で、治療も同様に行います。また、ピロリ菌を保菌している事に加えてストレスがあると十二指腸潰瘍になるリスクが高まります。

十二指腸潰瘍の症状をチェック!原因や治療法は?を読んでおきましょう。

萎縮性胃炎

慢性胃炎が続く事により胃粘膜自体がぺらぺらに薄くなってしまう病気です。胃酸を分泌する胃腺が縮小してしまい胃としての機能が低下し、消化不良が起こるようになります。

なお、萎縮性胃炎を起こす原因はピロリ菌だけではなく、自己免疫が原因になっているケースもあります。自己免疫疾患により起こる萎縮性胃炎を「自己免疫化生性萎縮型胃炎」と呼びます。この際にはビタミンB12を補給します。

萎縮性胃炎の症状や原因、治療方法を紹介!完治は薬が必要?を参考にして下さい。

胃がん

胃がんは日本で肺がんについで多い癌です。早期発見がしづらく、進行が早い場合もある恐ろしい病気として知られています。

ピロリ菌による慢性胃炎は、胃がんの大きな原因と考えられています。日本人には胃がんが多いと言われていますが、その原因はピロリ菌の集団感染と塩分の多い食事であるとも言われています。

慢性胃炎に関わらず、炎症が起きている状態が続くと細胞が癌化しやすくなります。ピロリ菌がある人全員が胃がんになる訳ではありませんが、ピロリ菌がいなければ胃がんにはなりません。早期に除菌しておく事が予防となります。

胃がんは、胃がんの原因は?ストレスや食生活に要注意!の記事を参考にして下さい。

胃MALTリンパ腫

聞き慣れない病名ですが、悪性リンパ腫の一種です。MALTとはMucosa associated lymphoid tissueの略で、粘膜とリンパ球細胞の複合組織の事を指します。

通常のがんと違い、腫瘍細胞が血液中に流れる事はなく、非常にめずらしい病気です。

胃で起こるMALTリンパ腫は、やはり慢性胃炎が原因となる事が多いため、治療はまずピロリ菌の除菌からスタートします。

症状は軽めで悪性リンパ腫に移行する可能性は低いものの、経過観察が必要です。

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ピロリ菌を改善するためにはどうするか

胃の健康

ピロリ菌は除菌しない限りは無くなりません。

現在日本では、「胃潰瘍・十二指腸潰瘍・胃MALTリンパ腫・特異性血小板減少性紫斑症・慢性胃炎」の人が除菌をする場合にしか健康保険の適用になりません。

除菌療法

ピロリ菌の除菌だけをする場合にかかる費用は大体17000〜20000円程度になるようです。2種類の抗菌薬と胃酸の分泌を抑える薬を1週間程度服用し、治療終了後4週間あけて除菌できたかどうかの検査を行います。

費用は安くありませんが、多くの胃の病気の原因となりうる菌なので、できれば除菌しておくと良いでしょう。

ただし、薬を中途半端に飲んでしまうと薬に耐性のあるピロリ菌があらわれてしまう可能性があります。除菌療法を受ける際はきっちりと指示に従いましょう。

普段からできる対策

ピロリ菌があるならばすぐに除菌したい所ですが、安易な除菌療法により耐性菌が生まれる可能性があるのではという考え方もあります。症状がでるまで除菌療法をするべきではないと考える医師もいるので、相談が必要でしょう。

私達が日常でできるピロリ菌対策として、食事によって菌を減らすという方法があります。除菌ではないので全てのピロリ菌をなくせる訳ではありませんが、減らすだけでも効果が期待できます。

ヨーグルト

乳酸菌にはたくさんの種類がありますが、その内LG21という種類の乳酸菌がピロリ菌に大きな効果を発揮する事が明らかになっています。

ピロリ菌は酸に強い特徴を持ちますが、乳酸菌LG21が出す乳酸には耐性を持ちません。そのため、ピロリ菌対策として最も協力な食材と考えられているのです。

ブロッコリースプラウト

ブロッコリーと聞いて想像するもこもこしたものではなく、その新芽であるブロッコリースプラウトにピロリ菌を減少させる力があります。

ブロッコリースプラウトにはスルフォラファンという成分があり、スルフォラフォンは抗酸化作用の他ピロリ菌を直接攻撃できる力を持っています。

フコイダン

フコイダンは昆布やもずく、わかめに含まれるぬめりの成分です。このぬめり成分は、胃の粘膜にはり付いて胃粘膜を守る働きを持っていますが、それだけではなくピロリ菌にはり付いて胃の外に押し流す働きを持っていると言われています。特に、酢と一緒に食べる事で成分が体に吸収されやすくなります。

緑茶

緑茶に含まれるカテキンやポリフェノールがピロリ菌除菌に効果があると言われています。殺菌力や抗菌力を持っており、1日につき濃いお茶1杯分でも効果が見込めます。

ココア

ココアに含まれているカカオFFAという不飽和遊離脂肪酸がピロリ菌殺菌効果を持っている事が明らかになっています。まだ研究の途中段階ではありますが、抗生物質耐性菌についても殺菌効果があるとして研究が進められています。

蜂蜜

蜂蜜には殺菌、消炎作用があります。その中でもマヌカハニーと呼ばれる種類のものがピロリ菌に効果があります。

マヌカとはニュージーランドに自生する野生の植物で、マヌカからとられた蜂蜜はこくがあり香りの高い高級品種として有名です。

特に抗菌力の高い種類のものはアクティブマヌカハニーと呼ばれ、優れた殺菌効果を持っています。

梅ぼし

唾液の分泌をうながし、クエン酸による疲労回復効果があります。

また、梅ぼしに含まれるシガレシノールと呼ばれる抗酸化物質により、ピロリ菌が動きを止める事が分かっており、ピロリ菌対策として注目されています。

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まとめ

ピロリ菌は日本人の多くが保菌していると言われており、持っているだけですぐに病気になるわけではありませんが、胃の病気の原因となる可能性が高いためできれば早めの除菌や対策が必要といえるでしょう。

普段の食事でもピロリ菌対策を行う事ができるので、健康な食生活を保ちながら適量を取り入れると効果的です。また、胃に違和感を感じた場合は早めに医療機関受診をお勧め致します。

また、小さいお子さんはピロリ菌に感染しやすいため、周りで注意してあげられるよう心がけましょう。

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