胃がんの原因は?ストレスや食生活に要注意!

胃がんの原因として特に注目されているのは次の3つです。喫煙、食生活、ピロリ菌。これらは胃がんとの関係が深いと考えられています。タバコを吸う、味付けが濃い食事が好き、よく胃炎になる。

日常生活の中では特別珍しくはないようなことが、胃がんのリスクを高める原因でもあるのです。胃がんの原因や胃がんになってしまったときの注意点、胃を守るための食事や日常生活についてみていきましょう。

胃がんについて

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胃がんとはどのような病気で、どのような原因があるのか。治療や闘病がスムーズに進むように、胃がんについてよく理解しておきましょう。

胃とは

胃は食道の次にある消化器官で、小腸につながっています。口から食べたものをお粥のような状態にして、腸での消化や吸収をスムーズにする働きがあります。胃の外側は筋肉で、内側は粘膜で覆われています。

粘膜は、タンパク質を分解する酵素ペプシンや強酸性の胃液を分泌して消化を促すとともに、粘液を出して強酸から胃を保護しています。

胃がんとは

胃がんは、胃の粘膜の細胞がなにかの理由でがん細胞となり、悪性の腫瘍を作ってしまう病気です。胃粘膜は損傷と再生を繰り返していると、徐々に弱って萎縮してきます。そのような場所は「前がん状態」といわれ、胃がんができやすいことがわかっています。

初期の段階は表面の粘膜だけにできている状態で、他のがんに比べて進行が遅く、転移や再発も少ないのが特徴です。進行すると胃壁の深いところや外側、腸や膵臓などにも広がっていきます。

症状や内視鏡検査などで早期に発見することは難しいのが現状です。

スキルス胃がんは表面の粘膜ではなく、胃壁の中にできる胃がんです。内視鏡などでの診断が難しく、リンパ節へ転移しやすいことが特徴です。

胃がんの原因

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胃がんの原因として、考えられているものは主に3つあります。

喫煙

胃がんの原因については、さまざまな研究が進められています。その中でも特に胃がんのリスクを高めるものとされているのが喫煙です。

たばこを吸ったことがない人に比べて、喫煙者は胃がんのリスクが1.6~2倍高くなるという研究結果がでています。有害物質であるニコチンが体に吸収されたり、胃の粘膜に悪い影響をすると考えられます。

食生活

和食は気をつけていても、塩分が高めになりやすい食事です。醤油や味噌、梅干し、漬物などには塩が使われています。その他に、おかしやおつまみ、味付けの濃い食事を食べたり、野菜やビタミンが不足しがちになると、栄養バランスが崩れて胃に負担がかかると考えられます。

暴飲暴食、早食い、飲酒などにも注意が必要です。

ヘリコバクターピロリ菌

ピロリ菌に感染している人の約8%が、胃がんを発症するといわれています。ピロリ菌に感染すると、ピロリ菌胃炎という胃炎をおこします。きちんと除菌しないと胃炎が慢性化して、胃粘膜が弱ってきます。こうして胃がんができやすい場所を作りだしてしまうことが、胃がんの原因といわれる理由です。

ピロリ菌に感染している人が必ず胃がんになるわけではありませんが、ピロリ菌に感染していない人のほとんどが胃がんを発症しないことから、ピロリ菌の除染や感染予防は胃がんを防ぐためにも重要な事といえます。

胃がんの症状

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胃がんが粘膜の層にできている状態を「早期胃がん」、胃の外側の膜にまで達しているものを「進行胃がん」と呼びます。

胃がんは、初期症状があまりなく、気づいた時にはかなり進行していることがあります。進行しても症状がない人もいます。

・胃の症状

胃痛、胸やけ、吐き気、胃の不快感や違和感、食欲低下、げっぷなど

・その他の症状

貧血、体重減少、食事がのどを通りにくい、黒色便、むくみ

黒色の便や貧血などは、進行性の胃がんが原因のこともあります。また、このような症状は胃がんでなくてもよくみられます。確定診断を行うには検査が必要なので、早めに病院を受診し、原因や病気を特定しておきましょう。

胃がんの人は貧血に注意

赤血球を作るためにはビタミンB12や葉酸が欠かせません。胃の粘膜からは、これらを吸収しやすくするための内因子(糖タンパク質)が分泌されます。ビタミンB12や葉酸があることで、鉄分も効率よく吸収されて、新鮮でよい血を作ることができるのです。

しかし、胃を切除して小さくなっている場合や慢性的に胃炎が続いていると、内因子の分泌が少なくなってしまうために、鉄分を十分に吸収することができず、貧血気味になってしまうことがあります。

胃を守る食事

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胃がんになってしまったら、栄養バランスよく適量を食べることが大切です。積極的に摂取したい栄養素は、タンパク質、葉酸、ビタミンB12、鉄分、ビタミンC、カルシウムなどです。

体力を維持するためにも、肉や魚、大豆などからタンパク質をしっかり摂りましょう。

貧血を予防するために、鉄分と葉酸、ビタミンB12は欠かせません。大豆や小松菜、ほうれん草などの鉄分の吸収をよくするためにはビタミンCを一緒に食べましょう。

メニューに例えると、メインに肉や魚、切り干し大根の煮物、小松菜のおひたし、じゃこのふりかけ、レモンを絞ったサラダ、フルーツ、ごはん、わかめの味噌汁などです。少しづつバランスよく食べましょう。

ピロリ菌対策に3つの食材

抗菌作用や減菌、抗炎症作用がある食材を積極的に摂取しましょう。特に乳酸菌は新たに注目が集まっています。

  • ワサビ
  • 緑茶(カテキン)
  • 乳酸菌

胃を守る生活習慣

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胃がんの原因につながる習慣を見なおすためにも、大切なポイントを3つあげます。胃だけでなく、体調をしっかりと整えて、1日でも長く健康的で楽しい毎日を送るようにしていきましょう。

食事はゆっくりとよく噛んで

食事から必要な栄養をしっかり摂ることはとても大切ですが、よく噛んで食べることも同じくらい重要な事です。

特に手術をしたあとは胃に負担をかけないためにも、よく噛んで食べ物を小さく噛み砕きましょう。唾液には消化酵素が含まれるので、胃での消化を助けることにもなります。食事の時間や量をなるべく一定にすることも、胃の負担を和らげます。

下痢や便秘をしない

胃や腸は食べたものを消化し、栄養を吸収するための一連の消化器官です。機能が衰えると、消化が滞り、栄養の吸収が悪くなります。

下痢や便秘をすると、体調が悪くなるだけでなく、体力を消耗したり、下痢が続くとやせてしまったり、脱水症状でさらに具合が悪くなる悪循環になってしまいます。消化がよいものを選び、腸内の環境を整えていくようにしましょう。

早寝早起き

夜更かしや寝だめをやめて規則正しくい時間に寝起きをするようにしましょう。睡眠のリズムを整えて、質の良い眠りを確保するためだけではありません。遅くまで起きていればお腹が空いて、夜食を食べたくなるかもしれませんし、お昼ごろまで寝ていて朝食を抜いてしまえば、お昼と夜の2食で1日分の栄養を摂らなければいけなくなってしまいます。

運動のあとの適度な疲労感は深い眠りを誘います。生活の中でこまめに体を動かすようにしましょう。

まとめ

胃がんの原因について、症状や胃の働きとともにまとめてきました。

胃がんの原因として特に気をつけたいのが喫煙、塩分、ピロリ菌です。喫煙の習慣がある人は、禁煙しなければいけません。味付けが濃い食事は塩分が高めです。飲酒も控えめにし、薄味で栄養のバランスがよい食事をしてください。体力や体重を維持しながら、胃がんの治療をすすめることが大切です。

ピロリ菌が原因で胃炎を繰り返している場合は、病院できちんと治療しましょう。

胃がんのリスクを抑えるためにも、これまでの習慣を見直して、規則正しい生活を心がけましょう。慣れるまでは不便なこともあるかもしれませんが、こうした毎日の積み重ねが、健康的な生活への第一歩です。

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