スッキリと体調のいい時は姿勢もシャンとし、気分も晴れやかになります。しかし、身体や心に不調が現れているときは、やる気も起きず、仕事や勉強、家事などのやるべき事がはかどらず、気分ものりませんね。
なかでも、まぶたが重く感じるときは、視界も遮られているように感じ気分のいいものではありません。
近年はパソコンやスマホの普及により、数十年前の生活スタイルよりもずっと目に負担をかける環境になってきました。
目を酷使することで眼精疲労が起こりさまざまな自覚症状が現れます。その原因は上記のように生活習慣から引き起こされる不調であったり、何かしらの病気による症状であったりとさまざまです。
ここでは、まぶたが重いと感じるときは、どのような原因が考えられるのか、それらを改善・予防する方法はあるのかなどをご紹介したいと思います。
まぶたが重いと感じるのはどんなとき?
まぶたが重いと感じられるのにはさまざまな原因が考えられます。パソコンやスマホなどの使用で目を酷使することにより起こる眼精疲労からくる症状であったり、まぶたが下がってくる病気や筋肉、神経の異常であったりとさまざまです。
では、どのような場合にまぶたが重いと感じるのか考えてみましょう。
病気でまぶたが重いと感じる
まぶたが重いと感じる代表的な病気に「眼瞼下垂」があります。
眼瞼下垂とは上まぶたを引き上げる眼瞼挙筋と呼ばれるまぶたの筋肉、またはその筋肉を動かすために必要な動眼神経と呼ばれる神経の異常により引き起こされます。
眼瞼下垂が起こる理由はさまざまですが、まぶたをあげるための筋肉の形成が十分でないという先天的なことが多いようです。先天性の場合、遺伝性もあります。
後天的な原因としては、加齢に伴う筋力の低下により、眼瞼挙筋が低下しまぶたが下がるということもあります。このような症状は加齢に伴い徐々に起こるもので、だんだんと目が細くなり、まぶたが開けにくいことから、ものを見ると時に、顔の角度を変えたり、まぶたを開けようとするあまり、おでこにシワが寄ったり、眉があがったり、下目使いになったりします。
このような眼瞼下垂を引き起こす病気として考えられるものには、脳梗塞の後遺症や、目の手術の後の後遺症、神経を圧迫するような脳動脈瘤や、身体のあちこちの筋力が徐々に低下する重症筋無力症などが考えられます。
また、これらの他にも、アトピーやアレルギーなどの皮膚トラブルなどにより、まぶたが重いと感じたり、一時的にまぶたが下がったりします。
デジタル通信機器の使用が原因
通信機器の発達している近年では、日常生活の中でも目を酷使してしまいがちです。
仕事や勉強、他者との交流、読書などであってもパソコンやスマホ、タブレットなどデジタル通信機器を使用することが多く、目にかかる負担も大きくなっています。
また、便利でコンパクトなデジタル通信機器が身近なものになりすぎて、通勤、通学等の車窓から外の景色を眺めたり、自然と親しみ緑を眺める時間も、昔に比べるとぐんと少なくなりました。
目を使う時間は増えたものの、休める時間は減少しているため、目にかかる負担は時代の変化とともに大きくなっているようです。
目の酷使だけでなく、デジタル通信機器から出ているブルーライトは目に刺激があるとも言われています。
コンタクトレンズが原因
上記のような機器が発達、普及しているためか、視力低下も多く見られ、近年ではコンタクトレンズを使用している方も多くいらっしゃいます。
コンタクトレンズの長時間使用はまぶたが重いと感じる原因となります。また、コンタクトレンズの利用開始年齢の低年齢化がみられますが、コンタクトレンズを10年以上利用している方は眼瞼下垂のリスク大きくなると言われています。
上記以外に考えられる原因
まぶたが重いと感じる時は、さまざまな原因が考えられますが、前日に水分の摂りすぎで目がむくんでいたり、涙を流して号泣したあとや、十分に睡眠がとれていない睡眠不足のとき、また、物理な原因だけでなく、ストレスなどにより、気分的な問題でまぶたが重いと感じこともあります。
まぶたが重い時の対処方法は?
先に述べたように、まぶたが重いと感じる原因はさまざまです。自分自身の考えられる原因を考えて、不快な症状から解放される方法を見つけましょう。
眼瞼下垂の場合
眼瞼下垂になると、上まぶたが下がり黒目にまぶたがかかり、通常の状態でも目を細めているような状態になります。
それには、急になるものではなく徐々に変化が見られるものです。
まぶたが重いと感じたり、目の奥が痛くなったり、また、まぶたを開けようとして額にシワを寄せたりするため、肩こりや偏頭痛が起きたりします。
眼瞼下垂が原因で視力が低下したりすることはありませんが、まぶたが下がると見た目の印象も元気のないものになり、外見が気になると気分的にも晴れやかにはなりにくいです。
そのような時は、一度お医者さんに相談しましょう。
眼瞼下垂を引き起こしている原因がなにかの病気であるとすれば、その原因を早期発見・治療するにこしたことはありません。
病気が原因でなく、先天的異常や加齢などの原因であっても程度によっては、外科的治療で眼瞼下垂を改善することもあります。
皮膚トラブルが原因の場合
アトピーやアレルギー、日焼けなどの皮膚トラブルの時は早めの病院受診で症状を沈めてもらいましょう。
かゆみなどで、目をこすることもよくありません。なるだけ目をこすらないように心がけ、痒いときは顔を洗ったり、冷やしたりして対処しましょう。
コンタクトレンズが原因の場合
コンタクトレンズは手軽でとても便利なものではありますが、目に直接入れるという点では目にかかる負担も大きくなります。
購入時の留意点としても言われるように、連続装着は目への負担も大きく好ましくありません。眼球も呼吸をしており、コンタクトレンズを着用してることにより目に酸素が行きにくく、長い時間つけていると目の奥やまぶたが重いと感じることがあります。
また、ハードコンタクトレンズを着用している方は眼瞼下垂のリスクが高くなると言われています。
週の一日でも、メガネや裸眼で過ごす、ノーコンタクトデーを作ったり、帰宅後はすぐコンタクトレンズを外すなど、装着時間を短くする工夫をしましょう。
デジタル通信機器やブルーライトが原因の場合
最近の私たちの生活ではデジタル通信機器はなくてはならないものになっています。
一日の中で、全く使用しないということはほとんどないほどですね。
このような通信機器からはブルーライトという、紫外線の次のエネルギーをもつ光が発せられています。目にはとても刺激が強く、ブルーライトを受けることで目の痛みやまぶたの重さなどの不調を訴えることになります。
また、目だけではなくうつ病、睡眠障害、肥満、ガンなどの病気になりやすいこともわかっています。
日常の中で、パソコンやスマホ、タブレットなどを全く排除することは難しいのですが、目に負担の少ない、また身体に負担の少ない使用方法を工夫することができます。
ブルーライトをカットするメガネや、画面が多少暗くはなりますがブルーライトを軽減するフィルターアプリなどの利用もおすすめです。
そのようなものを利用できない場合は、1時間の利用に対し15分の休憩をしながら作業するとよいでしょう。
休憩をする場合は、外の景色を眺めたり、遠くや木々の緑を眺めるようにしましょう。また、睡眠障害などを起こすと、まぶたの重さを感じる原因になることから、睡眠2時間前はブルーライトを発する通信機器の利用を避けましょう。
生活習慣が原因の場合
先に述べたように、まぶたが重いと感じる原因は日常生活の中にもさまざまあります。
直接的に目に問題を抱えていなくてもストレスなどの精神的な原因でもまぶたが重いと感じることがあります。
みんな、多少なりともストレスを抱えている世の中です。小さな悩みやストレスはつきものですが、大きな悩みがある、長期にわた悩みや不安、考え事を抱えているなどの状態であれば、心を軽くするためのストレスコントロールをすることも大切になります。
忙しい中にも、リラックスできる自分時間を作り、心の緊張を取り除く時間を作りましょう。
涙を流して泣いたあとや、水分の摂り過ぎなど、明らかな原因がある場合は、時間の経過とともに症状が消失します。まぶたが重く不快な場合はまぶたをアイシングしても良いでしょう。
目にいい生活習慣ってあるの?
病気が原因であれば、その疾患を見つけ治療することが第一ですが、生活習慣から引き起こされている場合は、目に負担がかかりにくい、また目に良いと言われていることに取り組むこともよいことですね。
人は起きている間は目を開いているので、目の前のものが自然と見えていますが、常にものを見るための機能は休まず働いているということになります。
お仕事中や、学校での授業中など、長い間、目を閉じていることはできないかもしれませんが、5秒程度でもゆっくり目を閉じて休めせることは、目への負担を軽減する事になります。
休憩時間などにゆっくりと目を閉じて、ゆっくり呼吸するように心がけましょう。
また、蒸しタオルなどで目を温めのも効果的です。蒸しタオルでなくても、コーヒーやお茶などの暖い飲み物を飲む時に、カップから出る湯気をまぶたにあてても良いでしょう。温めることで、血行が良くなり酸素十分に行き渡り、疲れを軽減させたり、リフレッシュ効果を得られたりします。
このような対症療法だけでなく、バランスのよい食事、特にビタミンA、B、Cや、DHA、ルティンを多く含む食品がおすすめです。
まとめ
まぶたが重いと感じることは、さまざまな原因や解決方法があることをご紹介しました。
なにかの病気が原因のこともあれば、生活習慣を見直すことで改善されることもあります。まずは、原因がなになのかを見極めることが大切です。気になる時は、早めにお医者さんに相談しましょう。
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