片目だけ充血する6つの原因は?病気の可能性や対策方法を知っておこう!

目は毎日物を見るために必要な、生きる上で大切な器官の1つです。「世間の目がこわい」「澄んだ美しい目」という表現がされるように、目はその人自身の象徴ともいうべき箇所で、人の視線を避けられないところでもあります。

片目だけが赤くなっていると、鏡を見た自分が一番気になってしまうこともあるでしょう。よく起こる症状でもありますので、焦らず冷静に、片目の充血の原因や対策について考えていきましょう。

片目の充血の原因で考えられること

充血2

男女かかわらず、目の充血はなにより本人が気になるようです。このまま治らなかったらどうしよう・・・そんな不安な気持ちになってしまいがちです。

眼科に行っても目薬を出されただけで、質問にも躊躇してしまった人もいるでしょう。ここでは、片目の充血の理由として考えられることを詳しくみていきます。

物理的刺激や疲れ目によるもの

最も多い片目の充血の原因は、目をこする、いじるといった外的刺激によるものです。白目の血管は普段はみえませんが、物理的刺激によって血管を流れる血液の量が多くなると目が充血してしまうのです。

同様に目が疲れると、目が酸素や栄養不足となって、それを補うために血液が集中して充血してしまいます。汚い手で目をこすると、目に細菌が侵入する要因にもなります。

ウィルス・細菌感染によるもの

ウィルスや細菌による感染によって、片目だけが充血してしまうことはよくあります。白目の表現を覆っている網膜(もうまく)は、皮膚と似た構造をしています。

結膜には無数の血管が走り、異物に対して反応してしまう免疫反応を起こす組織もあります。結膜は常に外気に触れているので、空気の汚染や病原菌にさらされて感染を起こしやすい場所でもあるのです。

ダニ・ホコリなどによるアレルギー

目はアレルギー反応を起こしやすい臓器です。人によってアレルギーの原因は異なりますが、よく多いのはホコリやダニといったハウスダストをアレルゲンとするものです。

結膜に存在する免疫反応が作動してしまい、目の充血やかゆみ、涙といった症状が現れます。中でも花粉症、特に春先に多く発生するスギ花粉によって目のアレルギーによる充血症状がでる人が多いのです。

スマートフォンによるドライアイ

IT化が進んだ現代、電子画面の見過ぎにより目の充血が起こるケースが増えています。なぜ充血が起こるかというと、パソコンなどの画面をじっと見て作業をしていると、いつの間にかまばたきの回数が減ります。すると、目の表面を満たしている涙が蒸発してしまい、目が乾燥します。まばたきをしないと、涙も分泌されないので、どんどん目は乾燥してきてしまいます。

片目だけ充血する人に多いのが、スマートフォンの多使用です。特に寝転んだままスマホを見る人は、偏った状態で文字を追ってしまっています。ドライアイだけでなく、長時間のスマホの使用は視力の低下にもつながるので極力避けましょう。

メガネ・コンタクトレンズが目に合っていない

視力と合わない度数のメガネ・コンタクトレンズを使用していると、目は無理にピントを合わせようとします。

すると、目が疲れやすくなります。目が酷使されると網膜の血管が膨張し、充血を起こします。視力は短期間でも変わることがあるので、最近検査をしていない人は眼科を受診して両目の視力検査をしてください。

充血ではなく網膜下出血のケースも

片目のの充血と勘違いしやすいものに、網膜下出血があります。主に目を強く打つなど外的刺激から起こるので、片目だけに発生しやすいのも特徴です。ただ、血管が拡張している充血とはちがい網膜の血管は破れて出血している状態です。

充血よりも赤く目立つので心配になりますが、たいていは1~2週間できれいな目に戻ります。2週間経っても治らない、熱が出るなど気になる他の症状がなければ、自然に治癒するまで様子を見て大丈夫でしょう。

片目の充血で考えられる病気について

花粉症

目の充血(ときに片目だけでも起こる)を伴う疾患は、主に3つあります。症状や特徴、治療法について説明します。

結膜炎

結膜炎とは、結膜が充血して、目やにが出る、異物感を感じる、かゆみなどを伴う目の病気です。片目だけに症状が起きることもあります。

結膜炎には、アレルギー性のものと、ウィルス・細菌によるもの、大気汚染や直射日光といった物理的・科学的刺激によるものがあります。いずれの結膜炎でも、目の充血は主要な症状の1つです。

結膜炎の治療は一般的に、抗生物質などの目薬や薬の内服で治します。一度かかると再発しやすいとされます。また、アデノウイルスによる結膜炎は「はやりめ」とも呼ばれ、特に伝染に気を付ける必要があります。

はやり目については、はやり目の症状は?感染経路や対策法も紹介!を参考にしてください。

角膜炎

角膜炎は、黒目の前面を覆う透明な膜である角膜に起こる炎症です。目の充血のほか、目がゴロゴロしたり、まぶしく感じたり、涙がでる、痛い、かすんで見えにくいといった症状があります。

かつては結核やトラコーマなどによる角膜炎がありましたが現在殆どなく、流行性角膜炎などウィルス感染によるものが増加しています。網膜と違って角膜には血管はなく、炎症に対して抵抗が弱いのです。抗生物質やステロイド剤の目薬、赤外線療法などで治療します。

ドライアイ

涙の量が減り、目の表面が乾く病気をドライアイといいます。充血に加え、目の疲れや痛み、異物感、かゆみなどが生じます。ただの目の乾燥、などと軽視できない病気で、角膜や網膜の損傷などを生じて視力低下にもつながります。

エアコンの風で室内が乾燥して涙が蒸発しやすくなったり、コンピュータ画面を長時間見つめてまばたきが少なくなるとドライアイが起こりやすくなります。涙の分泌は自律神経で調節されているので、精神安定剤を用いた治療をする場合もあります。

片目の充血を治すための対処法

冷やす

気になる片目の充血を1日も早く治すために、効果の期待できる対処法をご紹介します。

充血した目を冷やす

目の充血は、白目部分の血管を流れる血液が多くなることで、血管が膨張して起こります。目を冷やすことで、血管の膨張を静めてくれるので、即効性があります。

冷やすときは、冷蔵庫で冷やした冷たいタオルを当てるとよいでしょう。まぶたの皮膚は薄くて敏感なので、氷を直接当てることはやめましょう。

目を休める

片目の充血が起こる大きな原因の1つが、目の疲労です。酸素不足となっている目に血液が集中しているため、充血が起きているのです。

パソコンやスマートフォンの使用をいったん止め、目をつぶってリラックスしてみましょう。クラシック音楽を聴きながら目をつぶると、涙の量を調整する自律神経を整える効果もあるので、一石二鳥です。

眼科を受診する

網膜炎、角膜炎、ドライアイといった目の充血を伴う疾患の場合には、眼科で適切な治療を受ける必要があります。目の充血以外に症状があるときは、迷わず眼科を受診しましょう。ドライアイなど放置すると視力を損ねるおそれもありますので、自己判断をせず専門医の指示に従う方が安心です。

また、眼科では適切な目薬や内服薬の処方もしてくれます。メガネやコンタクトの度数が合わずに充血を起こしているケースも多いので、視力検査をすることもおすすめします。

市販薬を買う

病院に行くことが難しいときは、薬局で目の充血をおさえる市販薬を購入できます。目が疲れたときや、乾燥するときは、涙と同じ成分の目薬で目を潤してあげましょう。

塩化カリウム、塩化ナトリウム、塩化カルシウムが含まれている目薬を選びます。アレルギーによる充血には、抗ヒスタミンの目薬を使うとおさまります。細菌などによる結膜炎のときは、抗菌作用のある目薬を選びます。

食生活の見直し

ビタミンAは目の健康を維持する役割をします。緑黄色野菜や卵、うなぎ、レバー、バターに多く含まれます。ビタミンAが欠乏すると、角膜乾燥症を引き起こして充血を悪化させてしまうのです。

また、充血しているときはタバコやアルコールといった、粘膜に刺激を与えるものはなるべく避けましょう。

目のマッサージ

目の疲れからくる充血には、マッサージが効果的です。目を軽くとじて、指の腹で目の周りの骨を軽くなぞってください。横になってリラックスして行うと、より効果的です。力を入れて行うと、眼球を傷つけたりして充血をさらに悪化させてしまうので、やさしく注意して行ってください。

また、頭と首の付け根部分には疲れ目のツボがあります。ここをほぐしてあげると、目の疲れが和らぎます。かかりつけのマッサージ院があれば、目が疲れていることを告げるとツボを刺激してくれるでしょう。

目の充血の予防法

pc with glasses

今までと同じ生活をしていると、また充血を繰り返してしまいます。充血の予防には、日頃の生活習慣の見直しをすることが大切です。

目を清潔に保ち、刺激から守るために気を付けるべきことを挙げます。

横になってスマートフォンを見ない

先にも紹介したように片目だけが充血してしまう大きな要因の1つが、寝る前など横になってスマートフォンを見る行為です。パソコンよりも画面が小さく、手で支えなければいけないので、どうしても近くで画面を見てしまうのです。

ほとんど頭を動かさない至近距離で物を見ていると、目の周辺の筋肉が極度に疲労します。ピントを合わせる機能も疲れてくるため、自然と片目だけで文字を追うようになってしまい、片目の充血が起こります。

どうしてもメールなどを確認しなければいけないときは、面倒でも一度起き上がって電気をつけて行うようにしましょう。また、スマホ依存になってしまって夜スマホを触らないと眠れない人もいるようです。

海外セレブには、自宅に帰ったらスマホは玄関の定位置に置いて触らない、家族全員のスマホを箱にしまう、といったルールを徹底してスマホの使い過ぎを防止している人が多いようです。一定のルールを自分に課してみてはどうでしょうか?

PC使用時はブルーライト用メガネ

充血を招く疲れ目の原因で多いのが、パソコンのディスプレイから発するブルーライトを浴びることです。紫外線に近い光で、エネルギーが強い光なので目には負担になるのです。仕事で長時間のパソコン使用から逃れられない人は、ブルーライト対策メガネの購入をおすすめします。

メガネは苦手という人には、液晶ディスプレイ表面にブルーライト低減フィルムを貼るという方法もあります。メガネでもフィルムでも、通常浴びるブルーライトの半量以下でパソコン作業をすることが可能となりますので、充血予防にはとても効果的です。

テレビやパソコンと距離を保つ

テレビやパソコンの画面から、40cm程度は離れて見るようにしましょう。また、画面が自分の目の高さより上にあると、画面を見上げるようになり目が乾燥しやすくなります。

自分の目線よりも下に画面が来るように、調整しましょう。映画館でも同様に、前の方の席だと2時間程度画面を見上げることになるので、なるべく後ろの席に座ると良いでしょう。

目をこすらない

目をこすると、充血の最も大きな要因となる物理的刺激を与えてしまいます。また、手が汚れていると目に細菌を侵入させてしまうことになり、結膜炎の要因にもなります。

目は極力触らないようにして、まつ毛が入ってしまって気になるときなどは、手を洗うかウェットティッシュで手を清潔にしてから優しく取るようにしましょう。

十分な休息をとる

睡眠不足もまた、充血の要因となる疲れ目の元です。寝る直前はパソコンやスマホ、テレビから極力離れて、家族とコミュニケーションを取ったり、音楽を聴くなどしてリラックスしましょう。

眠りにつきにくい人は、ラベンダーのアロマオイルをティッシュに2、3滴落として枕元に置いておくと、寝つきがよくなります。紅茶やコーヒーはカフェインの作用で目を覚ましてしまうので、夜の摂取は控えるようにします。

まとめ

心配な片目の充血について、不安は解消されましたか?片目の充血は、目をこするといった外的刺激や、寝ながらスマートフォンを使用するといった目の酷使による疲れ目を原因とすることが多いということがわかりました。

充血以外の気になる症状があるときは、早めに眼科を受診するようにしましょう。目の充血の原因は日常生活に潜んでいるため、生活スタイルを見直してみる必要もありそうです。一生付き合っていく目だからこそ、大切にしたいですね。

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