手足口病はうつるの?症状や潜伏期間について

手足口病はうつる可能性を心配しなければいけない夏風邪の代表的な症状の一つです。5歳以下の幼児期に多くみられ、普通はそれほど深刻な病気ではありません。

しかし、お友達やきょうだいにうつしてしまうのがやっかいです。手足口病は子供だけの病気ではなく、大人にもうつる可能性があります。大人の症状は重症化する傾向にあり、高熱が出たり、のどの炎症が悪化して食事すらままならなくなることがあります。

手足口病の治療法や予防法、対策をまとめました。手当をしている大人にも手足口病はうつる可能性があることを頭に入れておいてください。

手足口病とは?

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手足口病は、手のひら、足の裏、口の中にブツブツとした赤い水泡ができることからその名前がついたウイルス性の感染症です。5歳くらいまでの子供に多い夏風邪の一つです。水泡は真ん中が白っぽくて周りが赤く、丸い形をしているのが特徴です。流行のシーズンは主に夏で、鼻水やよだれ、便に含まれるウイルスが、飛沫感染や接触感染、糞口感染で広がります。最近では、2011年と2013年に大流行しました。

手足口病の原因

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手足口病の原因となるウイルスは10種類ほどあるといわれ、主にコクサッキーウイルスとエンテロウイルスが知られています。感染してから、3~5日程度の潜伏期間を経て発症します。

手足口病の症状

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風邪のような喉の痛みや発熱にはじまり、1~2日後には手のひら、口の中、足の裏などに水泡状の発疹ができます。最近は、腕や太もも、膝、おしりにまでできることがあります。熱はそれほど高くなく、出たとしても長くは続きません。口にできた水泡がつぶれて口内炎になるととても痛むので、食欲が落ちたり、食事を嫌がることがあります。

通常は1週間~10日で治ります。感染したウイルスの種類によっては、まれに髄膜炎や脳炎、痙攣、意識障害などを起こすことがあります。高熱や嘔吐、ぐったりしているなどの症状がある場合は、すぐに病院を受診しましょう。

まれに、大人も感染することがあります。発症すると高熱が出たり、足の裏にできた水泡が痛くて立って歩けないこともあります。

手足口病に似ている病気

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ウイルスの種類が違うだけで、症状が似ている場合は、見た目で判断するのは難しいです。病院できちんと検査を受けて、原因を明らかにしましょう。

水疱瘡(みずぼうそう)

手足口病に似た症状ですが、みずぼうそうは「水痘帯状疱疹ウイルス」が原因で、発疹や水疱が全身に現れます。感染力がとても強く、空気感染、飛沫感染、接触感染によって広がっていきます。5~6日ほどで表面が乾いてきて、かさぶたになったら治療は終了です。しかし、治った後もウイルスは一生潜伏を続けます。体力が落ちたときなどに帯状疱疹として悪さをすることがあります。

みずぼうそうも大人がかかると重症化するといわれます。免疫を持っていない人は注意が必要です。高熱や激しい痛みのほか、のどの炎症で食事ができなかったり、脱水症状や呼吸困難を起こすことがあるので、念のために入院するケースもあります。

ヘルパンギーナ

ヘルパンギーナも子供の夏風邪によくみられる症状です。急な発熱と、口やのどの奥にできる発疹が特徴で、主にコクサッキーウイルスが原因の急性咽頭炎です。喉の奥にできた水泡がとても痛みます。食事や水分補給がつらいので、脱水症状に注意が必要です。もし脱水してしまった場合はすぐに病院で処置してもらいましょう。

症状のピークは2~5日ほどですが、その後も排泄物などにウイルスが含まれていることがあります。2~3週間はタオルや布団を家族で使いまわさないようにしましょう。

咽頭結膜熱(プール熱)

夏に流行る子供の風邪といえば、咽頭結膜熱もあります。いわゆるプール熱といわれ、7~8月頃にピークを迎えます。アデノウイルスが原因となって、喉の痛み(咽頭炎)や目のかゆみ(結膜炎)、発熱、下痢や腹痛などの症状があらわれます。飛沫感染や接触感染によって広がります。プールの水を介して感染することがあるので「プール熱」ともいわれます。

手足口病の治療方法

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手足口病の治療には、特別な治療方法はありません。発熱や喉の痛みなどの症状に対処する薬を飲んで安静に過ごします。風邪の症状がよくなるにつれて、発疹などもよくなっていきます。高熱、嘔吐、脱水症状、意識障害、呼吸障害などがある場合は、すぐに病院を受診しましょう。

体調が良くなったあとも、数週間は便と一緒にウイルスが排出されることがあります。この期間はまだうつる可能性があるので、おむつの処理などには特に注意しましょう。

手足口病は学校や幼稚園を休まなくてもいいことになっています。しかし、登校の判断は医師と相談し、学校のルールに従うようにしましょう。

手足口病の対策と予防

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手足口病ができてしまった時に、家庭で行う手足口病対策と予防方法をご紹介します。

家族でタオルを共用しない

ウイルスがついたタオルを他の人が使うと、そのタオルを介して別の人にうつり、感染することがあります。新生児や赤ちゃんがいる場合は、兄弟同士でうつし合わないように特に気をつけましょう。

鼻水やよだれにウイルスがいるので、キスやくしゃみでもうつります。しばらくは一緒に遊ばないなどの工夫が必要です。

脱水症状に気をつける

食事は水分が多めで、柔らかくのどごしのいいものを用意してあげるといいでしょう。高熱が出て汗をかいたときや、のどが痛くて飲み物が飲めないときは脱水症状に注意します。

うがい、手洗い

普段のうがいや手洗いが手足口病の予防にも役立ちます。流行の真っ最中などは、帰宅したらすぐにお風呂かシャワーを浴びてしまいましょう。顔や体についた原因菌をきれいに洗い流して、部屋にウイルスを持ち込まないようにします。

手足口病の2回目はある?

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手足口病の原因になるウイルスは数種類あり、別の型にかかると何度でも発症します。同じ時期に複数の型が流行しているときは、続けて発症してしまうこともあるのできをつけましょう。

一度かかった型や予防注射をしている人は免疫ができているので、同じ型に2度かかることはありません。

まとめ

手足口病についてまとめます。

手足口病は、エンテロウイルスが原因で、手、足、口に水泡ができる夏かぜの一つです。
手足口病は、接触感染や飛沫感染などで人から人へうつっていき、流行性があります。
家族間やきょうだい間で感染しないように1ヶ月程度は気をつけましょう。
うがい、手洗いを徹底して、タオルを使いまわさないことが大切です。
原因となるウイルスを明らかにして、病気を確定するために、病院で診察を受けましょう。

手足口病などの流行が確認されると、市町村のホームページなどに情報が更新されます。ウイルスの傾向と対策を知るためにも、最新の情報を収集、確認するようにしてください。流行しているときは特に予防を心がけて、手洗いやうがいを徹底しましょう。夏はたくさん遊んで汗をかいて、子供も体力を消耗します。氷を入れた冷たい飲み物を飲んだり、エアコンが効きすぎたり、暑くて眠れないなど、生活が不規則になりがちです。いつもよりも体が疲れていて風邪を引きやすくなっているかもしれないので、体調の変化がないかよく観察して、なにかあればすぐに病院に行けるように備えておきましょう。

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