グルテン過敏症とは?検査方法や治療法、症状を知ろう!

「腕に鳥肌のようなブツブツができる」「頭がボーっとする」「下痢や便秘になりやすい」などの症状が出ているのに、これといった原因が思い当たらない人は、もしかしたら、「グルテン過敏症」かもしれません。

グルテンは小麦粉に多く含まれるため、知らず知らずのうちに料理や食材から摂取していることがあるのです。そこでここでは、グルテン過敏症について、症状と原因、その対処法などを紹介します。

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◆グルテンとは?

小麦02

グルテンとは、小麦や大麦などに含まれる植物性のタンパク質です。パンや麺類には、独特の弾力がありますが、そのコシを生み出しているのがこのグルテンです。

小麦粉には、強力粉や中力粉、薄力粉など、色々な種類がありますが、それは、このグルテンの含まれている割合によって決められています。具体的に言うと、強力粉には多くのグルテンが含まれていますが、薄力粉に含まれる割合は少ないのです。

小麦粉の栄養素としての構成は、約7割が炭水化物です。残る約3割を構成しているのが、たんぱく質や脂肪分、ビタミンやミネラルなどで、そのうち、たんぱく質の占める割合はおよそ6~15パーセントほどです。

そのたんぱく質のうち、8割以上は「グリアジン」と「グルテニン」という成分で構成されています。

この2つの成分は、それぞれ反する性質を持っており、粘り気は強いがあまり伸びないのがグリアジン、粘り気は弱いがよく伸びるのがグルテニンです。

小麦粉に加水してボールなどでよくこねていくと、この2つの成分が絡み合い、結びついて、両方の性質を備えた「グルテン」ができるのです。

パンやパスタは、ここまで述べたようなグルテンの性質を踏まえた食品といえます。

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◆緑の革命とグルテン

小麦

緑の革命とは1940年代から1960年代にかけて行われた農業革命のことで、穀物の生産量を向上させるために、品種改良や肥料の大量投入を行うようになったことを言います。

人口の爆発的な増加によって、飢餓問題が叫ばれるようになり、食料の増産が欠かせない時代になりました。

それまで食べられていた小麦は、背が高く、生産量を向上させるために肥料をやっても、頭が重くて倒れてしまい、逆に生産量が下がってしまったのです。

その問題を解決するために、人工的な交配や遺伝子操作を重ねて開発されたのが、それまでの小麦よりも背が低い小麦でした。

この小麦が導入されてからは、以前の小麦の生産量は、全世界で生産されている小麦の2パーセント以下となりました。

ところが、その品種には元々の古代小麦には少なかった、グリアジンが多く含まれているのです。たったの50年で、私たちの主食は劇的に変わったと言えるでしょう。

その変化に、私達の肉体は適応しているかどうか、ましてや、長らく米を主食としてきた日本人の体が、グルテンを多く含む小麦粉中心の食生活に適応しているかどうかは、考えてみなければならない点だと言えるでしょう。

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◆グルテン過敏症とは?

ハテナ?女性

グルテンが病気の原因と考えられている病気には、主に、「アレルギー」「自己免疫系の疾患」「どちらでもないもの」の3つがあります。

最初の「アレルギー」は、体内に取り込んでから比較的短時間でアレルギー症状を発症します。

日本人の約半分は、何かしらのアレルギーを持っていると言われており、食生活に欠かせない「小麦粉」にアレルギーを持っている人も実は多いといわれます。

次の「自己免疫疾患」は、セリアック病とも呼ばれ、グルテンを消化しにくいために貧血や栄養失調を起こしたり、神経伝達のために必要な栄養素が不足して障害が生じたり、小腸の内側の壁に炎症が発生しておなかが痛くなったりします。米国人の1~2パーセント、日本人では0.7パーセントの人がこの病にかかっていると言われています。

そして、どちらでもないものが、「グルテン過敏症」と呼ばれる病気なのです。

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◆グルテン過敏症の症状

症状

グルテン過敏症は、まだ世間一般に認知されておらず、自分がグルテン過敏症と分かっている人は、症状が出ている人の1パーセントにも満たないといわれています。

ひょっとしたら、あなたがグルテン過敏症かもしれません。グルテン過敏症の症状を以下に列記しますので、思い当たるフシがないかどうか、チェックしてみてくださいね。

○偏頭痛

米国の研究報告によると、偏頭痛の症状のある人のうち、65パーセントはグルテン過敏症だったという結果が出ています。

○集中力の欠如

グルテンは、腸で分解・吸収される際、グルテオモルフィンという物質になります。この化合物は、モルヒネと構造がそっくりのため、脳に入り込むと幸せを感じさせ、摂取できないと禁断症状が現れます。

普通の人ならば問題はないのですが、グルテン過敏症の人は、グルテンの影響をより強く受けてしまうため、モルヒネを投与されたかのようにぼーっとしてしまったり、ドッと疲れを感じたりするのです。

○うつに似た症状

グルテン過敏症の人は、ビタミンBやビタミンD、オメガ3脂肪酸などがグルテンによって吸収されにくくなる場合があり、栄養素が不足して脳に作用を及ぼします。その結果、うつに似た症状が出ることがあるようです。

○関節痛

グルテン過敏症の人はグルテンの摂取によって、体内に多くのグルテン抗体を作り、それが関節に入り込んで炎症につながることがあるのです。

○肌のブツブツ

グルテンを摂取すると、アレルギーによく似た症状が現れ、腕の裏側などに、毛状角化症という鳥肌のようなブツブツが出ることがあります。

○消化器官の問題

ある研究によると、過敏性腸症候群の患者34人を、グルテン入りの食事を摂るグループとそうでないグループに分けたところ、前者のグループには、胃腸の痛みやおなら、便が硬くなるなどの症状が多く見られました。

日本人の1割以上がかかっているというこの過敏性腸症候群は、一説にはこのグルテンによって引き起こされているともいわれており、20歳~40歳が多いのも、パンやパスタなどの、グルテンを多く含む食生活習慣から説明できるとされています。

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◆グルテン過敏症を診断するには

検査

グルテン過敏症かどうかは、まだハッキリさせる方法がないようですが、一般的なアレルギーは症状が短い期間で出てくるため、しばらく経ってから症状が出るアレルギー抗体の検査をすれば、グルテンへの反応を知ることができます。

検査は、この検査を行っている病院を受診するか、専用の検査キットを注文し、採取した血液を検査機関に送って調べてもらうかのいずれかとなります。

この検査は保険の適用外のため、3万円程度の費用がかかるうえ、グルテン過敏症でも、必ずしも検査でハッキリするわけではないようです。

ただ、この検査を行えば、グルテン以外にも主な食品96種類についてアレルギーを持っているかどうかを確認することができます。

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◆グルテンが入っている食べ物

パン02

食の欧米化が進むにつれ、グルテンの多く含まれる食べ物が日常生活に浸透してきました。どんなものがあるのか、挙げてみましょう。

○パン

朝食ではトースト派という人や、お昼にコンビニで買ったサンドイッチで済ませたりしている人は多いと思います。しかし、このパンは、グルテンを多く含む小麦粉からなっています。体調がいまいち改善しない、という人は、一度、主食をパンからごはんにしてみてはいかがでしょうか?

○ラーメン

ラーメン好きの人は多く、週に1、2度は好みの店で食べる、という人もあるでしょう。また、便利だから、とカップ麺で夜食を済ませる、という人もあるのではないでしょうか?

○パスタ

女性に人気のパスタ。自炊している人は、安くて日持ちがするからと、たくさん買い込んでいる人がいるかもしれませんが、これも強力粉でできていますから、多くのグルテンを含んでいます

○うどん

安いうどん屋さんが進出してきており、月末はうどん屋に必ず行く、という人もいるかもしれませんね。でも、このうどんは中力粉という小麦粉からできています。

○そうめん

夏の暑い日、食欲が出ない時にうれしいそうめん。冷たくてツルツルと食べてしまいますが、グルテンが多く含まれるため、かえって夏バテの原因になってしまう可能性があります。

○蕎麦

「えっ?蕎麦にはグルテンは入っていないのでは?」と思われた方があるかもしれません。確かに、蕎麦粉にはグルテンは入っていないのですが、私達が日常生活で口にする蕎麦は、ツルツルとした食感やコシを出すためのつなぎに小麦粉を使うものが多いのです。

また、十割蕎麦と言っても、打ち粉に小麦粉を使っている場合は、グルテンが含まれていることになります。

○ピザ、ビール

私も大好きなピザですが、残念ながらピザの生地は、原料が小麦であるうえ、チーズなどの高カロリーな食材が多く使われています。

また、夏になると美味しいビールも、麦とホップが原料ですので、グルテンが多く含まれていることを知っておかなければなりません。

○グラノーラ

一般的に栄養素を優先して構成されているグラノーラですが、市販のものは小麦や大麦、ライ麦などが混ぜられているものが少なくないため、手作りのものが安心です。

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◆まとめ

いかがでしたか?

体の不調が改善されない場合、ひょっとしたら、このグルテン過敏症が原因かもしれません。

今や多くの食品にグルテンが含まれているため、なかなか全てを避けるのは難しいかもしれませんが、米が主食の日本食は、グルテンがほとんど含まれていません。

そのため、グルテンの入っていない、「グルテンフリー」の食事として、海外からも日本食の効用が見直されてきているようです。

上記に示した症状の項目に思い当たるという人は、一度、食生活を見なおして、日本食中心にしてみてはいかがでしょうか?

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