舌炎の原因や治し方はなに?種類と症状を把握しよう!口内炎との違いを紹介!

舌炎という病気を聞いたことがありますか?あまり耳なじみのある病気ではないですよね。

しかし、口内炎という病気を聞いたことがない方は、ほとんどいないと思います。舌炎は、口内炎の一つなのです。「口内炎なら、放っとけば治るでしょ」と思ったあなた、どうやらそうでもない場合もあるようなのです。

そこで、舌炎についての概要をまとめてみました。

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舌炎とは?

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舌炎とは、どうな病気なのでしょうか?

口内炎とは?

舌炎は、口内炎の一つです。では、そもそも口内炎とは、どういう病気なのでしょうか?

口内炎は、口の中や舌の粘膜に生じる炎症の総称です。総称ですから、様々な原因による口内炎があります。

  • アフタ性口内炎:疲労やストレスなどによって免疫力が低下した場合に生じる口内炎
  • ウイルス性口内炎:ウイルス感染によって生じる口内炎
  • 真菌性口内炎:真菌感染によって生じる口内炎
  • カタル性口内炎:口腔内に物理的刺激が加わりできた傷に細菌などが感染して生じる口内炎、あるいは、口腔内の衛生状態が乱れることによって生じる口内炎
  • その他の原因によって生じる口内炎

私たちが一般的に「口内炎」と呼んでいるのは、アフタ性口内炎のことです。

舌炎とは?

舌炎は、口内炎の一つとされ、舌に生じる炎症の総称です。ですから、舌にできる口内炎は舌炎といえます。

したがって、舌炎も原因別に分類すると次のように分けられます。

  • アフタ性舌炎:疲労やストレスなどによって免疫力が低下した場合に生じる舌炎
  • ウイルス性舌炎:ウイルス感染によって生じる舌炎
  • 真菌性舌炎:カンジダなどの真菌感染によって生じる舌炎
  • カタル性舌炎:物理的刺激が加わりできた傷に細菌などが感染して生じる舌炎、あるいは、口腔内の衛生状態が乱れることによって生じる舌炎
  • その他の原因によって生じる舌炎

私たちが一般的に「口内炎」と呼んでいて、舌に発症するのがアフタ性舌炎です。

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アフタ性舌炎

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アフタ性舌炎について、原因や症状を見ていきましょう。

アフタとは?

アフタとは、舌、くちびる、頬の内側などの口腔粘膜に発生する直径5~6㎜以下の小さな潰瘍のことです。アフタよりも大きくて深いものは潰瘍といいます。潰瘍は治った後に痕が残りますが、アフタでは痕が残らないので、アフタと潰瘍は区別されます。

よって、アフタ性舌炎は疾患名ではなく、症状名であることには注意が必要です。

アフタ性舌炎の原因

アフタ性舌炎の原因は、明確に証明されていません。最も有力な原因とされているのが、疲労、ストレス、寝不足などによる免疫力の低下です。

また、ビタミンB2を主とする栄養不足も原因の一つではないかとされています。

アフタ性舌炎の症状

アフタ性舌炎は、舌に直径5~6㎜以下の円形または楕円形の白っぽいアフタ(小潰瘍)ができた状態をいいます。アフタの周りは赤くなり、少し盛り上がりがあります。

1個しかできない場合もあれば、同時に複数個のアフタができる場合もあります。また、再発性が高いことも特徴です。

出血はなく、接触時に痛みを感じます。

ベーチェットとの関係

ベーチェット病は自己免疫疾患の一つで、口腔粘膜、皮膚、眼、外陰部などに急性炎症が発生と治癒を繰り返す原因不明の病気です。

このベーチェット病の典型的な初期症状として、アフタ性舌炎などのアフタ性口内炎が発症します。

一般的なアフタ性口内炎とベーチェット病の鑑別は非常に困難です。このことからも、アフタ性舌炎が疾患名ではなく、症状名であることが分かると思います。

詳しくは、ベーチェット病ってなに?症状や原因、治療方法を知ろう!ただの口内炎に要注意?を参考にしてください!

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ウイルス性舌炎

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次に、ウイルス性舌炎について、原因や症状を見ていきます。

ウイルス性舌炎の原因

ウイルス性舌炎の原因となるウイルスには、次のようなものがあります。

  • 単純ヘルペスウイルス
  • 水痘帯状疱疹ウイルス(水痘帯状ヘルペスウイルス)
  • コクサッキーウイルス

ウイルス性舌炎の症状

ヘルペス性舌炎

ヘルペスウイルスは、一度感染すると神経細胞に隠れる潜伏感染が特徴です。そして、何らかの理由で免疫力が低下すると、ヘルペスウイルスは再活性化します。一般的に口の周囲に水膨れ(口唇ヘルペス)、陰部に水膨れや発疹(性器ヘルペス)が生じます。

人によっては、単純ヘルペスウイルスを原因として、口腔内や舌に小さな水泡状のぶつぶつが多発的に複数発症する場合があります。これが、ヘルペス性舌炎です。アフタ性舌炎に比べると一つ一つの水泡が小さいのが特徴です。接触時に痛みがあり、接触によって出血をする場合があります。

帯状疱疹

子供の頃に水痘帯状疱疹ウイルスに感染すると、水痘(水疱瘡)が発症します。しかし、水痘が治ってもウイルスは神経細胞に残ります。そして、何らかの理由で免疫力が低下すると、潜伏していた水痘帯状疱疹ウイルスが再活性化して帯状疱疹を発症することになります。帯状疱疹では、一般に身体のどちらか片側の顔、胸、背中などに帯状の神経痛を伴う発疹をが出現します。

人によっては、ラムゼイ・ハント症候群(耳帯状疱疹)が出現します。これは、顔面神経に残存していたウイルスの再活性化により、顔面神経麻痺、耳の帯状疱疹、難聴などの症状が出るもので、加えて舌の発疹、舌のしびれ、味覚異常が発症することもあります。

詳しくは、帯状疱疹が顔に現れた時の症状は?治療方法も紹介!を参考にしてください!

ヘルパンギーナ

ヘルパンギーナは、コクサッキーウイルスに感染して起こる急性のウイルス性咽頭炎です。

発熱と口蓋や舌などの口腔粘膜に生じる水泡性の発疹が特徴です。小さな水泡状のぶつぶつが多発的に複数発症しますが、すぐ破れて浅い潰瘍を形成します。痛みも伴います。

詳しくは、ヘルパンギーナに大人が発症したときの症状は?対策も紹介!を読んでおきましょう。

手足口病

手足口病は、コクサッキーウイルスに感染して起こるウイルス性疾患で、手のひら、足の裏、口腔内に水泡状の発疹が生じる病気です。子供によくみられる病気ですが、成人にも発症することがあります。

水泡は、舌などに発症しやすくアフタより大きめの潰瘍です。痛みも伴います。

詳しくは、手足口病が大人に発症した時の症状とは?感染経路や治療法について!を参考にしてください!

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真菌性舌炎(カンジダ性舌炎)

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真菌性舌炎について、原因や症状を見ていきます。真菌性舌炎は、カンジダ性舌炎や口腔カンジダ症ともいいます。

真菌性舌炎の原因

真菌性舌炎は、何らかの理由で免疫力が低下すると、口腔内の常在菌であるカンジダという真菌(カビの一種)が増殖することによって発症します。

真菌性舌炎の症状

真菌性舌炎の症状は、白い苔のような白斑が舌に付着します。食事の時などに痛みを伴い、白斑がはがれると出血をしたり、赤い炎症が生じます。

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カタル性舌炎

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カタル性舌炎について、原因や症状を見ていきましょう。

カタル性舌炎の原因

カタル性舌炎は、物理的刺激によってできた傷に細菌などが感染して生じる舌炎、あるいは、口腔内の衛生状態が乱れることによって生じる舌炎です。

原因として、次のようなものが挙げられます。

  • 入れ歯、歯列矯正器具などが舌にあたって傷つけます
  • 熱い飲み物や食べ物によってできる火傷
  • 誤って自らの歯で舌を噛んでしまう
  • 虫歯、歯周病、歯槽膿漏などの疾患
  • 過度の喫煙

カタル性舌炎の症状

カタル性舌炎の症状は、舌に赤い炎症や斑点、水泡などが見られます。炎症の程度が重くなると舌に舌苔(ぜったい)が発生して、口臭が気になるようになります。

アフタ性舌炎ほどではありませんが、刺激のある食べ物にしみたり、ヒリヒリした痛みが生じます。

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その他の原因によって生じる舌炎

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上記以外の原因によっても、舌炎が生じることがあります。たとえば、他の病気が原因で舌炎を生じることが考えられます。

ハンター舌炎

ハンター舌炎は、悪性貧血に起因して舌に生じる炎症のことです。

ハンター舌炎の原因

ハンター舌炎の原因は、悪性貧血です。悪性貧血は、胃粘膜の萎縮によってビタミンB12を吸収できなくなることで、ビタミンB12不足が生じて赤血球を生み出すことができなくなり血液が薄くなった状態のことです。

ハンター舌炎の症状

ハンター舌炎は、舌表面の球状の突起である乳頭が消失して舌表面が平たくなり、表面の上皮が剥離して生じる紅斑を特徴とする舌炎のことです。

乳頭消失によって舌表面が平たくなり紅斑を生じた部分と症状が出ない部分との境界が明瞭であることも、分かりやすい特徴です。痛みを伴うこともあります。

ブランマービンソン症候群

ブランマービンソン症候群は、鉄欠乏性貧血に起因して口角炎、口内炎、舌炎が発症することをいいます。

ブランマービンソン症候群の原因

ブランマービンソン症候群の原因は、鉄欠乏性貧血です。鉄欠乏性貧血は、体内に鉄が不足することで赤血球を生み出すことができなくなり血液が薄くなった状態のことです。

鉄欠乏を招く理由は、①偏食やダイエットなどによる鉄の摂取不足、②胃や腸管の切除による鉄の吸収不足、③月経過多や消化管の癌による慢性的な出血での鉄の体外喪失、④妊娠などによる鉄利用量の急激な増大などです。

ブランマービンソン症候群の症状

ブランマービンソン症候群の症状は、ハンター舌炎と似ていて、舌表面の球状の突起である乳頭が消失して舌表面が平たくなり、紅斑を生じます。加えて、舌の痛み、口角炎、咽頭の違和感、嚥下障害を伴うこともあります。

シェーグレン症候群

シェーグレン症候群は、自己免疫疾患の一種で、人体に必要な分泌液が出にくくなる病気です。顕著な症状として、涙の分泌が減りドライアイになります。

シェーグレン症候群の原因

シェーグレン症候群は、自己免疫の異常が有力とされていますが、はっきりとした原因は不明です。

シェーグレン症候群の症状

シェーグレン症候群は、ドライアイの他にも全身に様々な症状が現れます。口腔には、唾液の分泌が減ることでドライマウス(口腔乾燥症)の症状が現れます。また、味覚変化、口内炎の好発も見られます。さらに、ハンター舌炎と似た症状で、舌表面の球状の突起である乳頭が消失して舌表面が平たくなる症状も見られることがあります。

舌癌

舌癌は、舌前方の三分の二と舌の裏側の範囲で発生する悪性腫瘍で、口腔癌の一つです。

舌癌の原因

舌癌は、飲酒や喫煙などによって慢性的に舌の細胞に刺激が加えられた結果、遺伝子に変異が生じて細胞が悪性腫瘍化したものです。

ただし、飲酒や喫煙は統計的に舌癌の危険因子になっているということにすぎず、必ず舌癌に至るわけではありません。不衛生な口腔環境や外傷なども危険因子となっていますが、舌癌の直接的な原因はわかっていません。

舌癌の症状

舌癌の初期症状は、アフタ性舌炎やカタル性舌炎に似ていて、アフタのような小潰瘍が生じたり、白斑や紅斑が生じたりします。一般的なアフタ性舌炎ほどではないですが、痛みも生じます。したがって、初期症状段階でアフタ性舌炎やカタル性舌炎と判別することは困難です。

しかし、アフタ性舌炎やカタル性舌炎が通常2週間程度で治癒するのに対して、舌癌は治癒しない点が異なります。

舌癌は、進行すると潰瘍が大きく成長し、痛みや出血を伴い、口臭がするようになります。また、発声障害や嚥下障害が生じる場合もあります。

詳しくは、舌癌の症状を知ろう!原因や治療法、予防法も紹介!を参考にしてください!

白板症(はくばんしょう)

白板症は、舌などの口腔粘膜に生じた摩擦によって除去できない白色の板状もしくは斑状の病変です。真菌性舌炎でも白斑が付着することがありますが、こすると除去ができますので、除去できない白斑というのが白板症の特徴です。

白板症は、前癌病変として注意が必要で、5年以上存在したり、1cm以上の大きさのものは癌化傾向が高いとされています。

正中菱形舌炎(せいちゅうりょうけいぜつえん)とは?

「舌炎」という名称がついていますが、炎症(舌炎)ではなく、非炎症性の病変です。

舌の根元の部分に、菱形もしくは楕円形の赤い紅斑として現れ、膨らみができる場合もあります。痛みは無いのが通常です。原因は不明ですが、真菌によるものとする説が有力となっているようです。

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舌炎の治療

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舌炎の治療は、原因除去と対症療法(薬物療法)となります。これは、他の病気が理由で舌炎が生じた場合も同様で、元の疾患の治療と対症療法(薬物療法)を行うことになります。

アフタ性舌炎、ウイルス性舌炎、真菌性舌炎の治療

アフタ性舌炎、ウイルス性舌炎、真菌性舌炎では、どれも免疫力の低下が関係していますので、疲労回復、ストレスの解消、バランスのとれた食事といった栄養摂取などで免疫力を回復することが治療の基本となります。

また対症療法として、アフタ性舌炎ではビタミン剤の投与・点滴、ウイルス性舌炎では抗ウイルス薬の投与、真菌性舌炎では抗真菌薬の投与が行われます。

ただし、市販の抗炎症薬の軟膏を塗布する場合、ステロイドを含んだ軟膏をウイルス性舌炎や真菌性舌炎に使用すると悪化する可能性があるので注意が必要です。

ウイルス性舌炎の中でもヘルパンギーナと手足口病については、特効薬となる抗ウイルス薬はなく、安静にして自然治癒を待つのが基本となります。

カタル性舌炎の治療

カタル性舌炎の治療では、入れ歯や歯列矯正器具の再調整、タバコを止めるなどの生活習慣の改善、歯周病の治療といった清潔な口腔環境の回復などが必要となります。

また対症療法として、抗生物質の投与または抗生物質の含まれる軟膏の塗布が行われます。

ハンター舌炎、ブランマービンソン症候群の治療

ハンター舌炎、ブランマービンソン症候群では、それぞれ悪性貧血と鉄欠乏性貧血の治療が必要になります。悪性貧血の治療にはビタミンB12の補給、鉄欠乏性貧血の治療には鉄剤の投与が必要となります。

シェーグレン症候群の治療

原因不明で全身に様々な症状が出るため、対症療法が中心になります。ステロイド剤や免疫抑制剤などの投与などが行われます。

舌癌の治療

舌癌の治療には、他の癌治療と同様に、外科療法(手術)、化学療法(抗がん剤投与)、放射線療法(X線照射)、免疫療法などを進行度に応じて組み合わせて治療することになります。

なかなか舌炎が治らない場合は?

アフタ性舌炎、ヘルペス性舌炎、真菌性舌炎、カタル性舌炎は、適切な治療をすれば概ね2週間程度で治癒します。

しかし、2週間を超えても回復の兆しがない場合は、その他の原因による舌炎を疑い、医師に早めに相談しましょう。

受診はどの診療科?

医師に相談する場合、どの診療科に行けばよいのでしょうか?

カタル性舌炎の治療で歯列矯正器具の調整などが必要なら歯科に行く必要があります。貧血の自覚症状があれば内科などを受診してもよいかもしれません。ただ基本的には、口腔に関する病気を専門にする口腔外科を受診するのが良いでしょう。

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まとめ

いかがでしたか?

舌炎は、口内炎の一つです。ですから、どうしても「放っとけば治る」と簡単に考えがちです。しかし、舌炎にも、さまざまな原因や症状があることが、お分かりいただけたのではないでしょうか。

まずは、疲労回復や栄養摂取に努め、免疫力の回復を目指しましょう。それでもなお、再発や症状が長引くようでしたら、早めに医師に相談することが肝要です。

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